ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

天覧山平日岩トレ№17 ――― 最下部岩場は20分切り! トラバース岩は4往復半!

2023年07月26日 | 岩登りトレーニング

季節は着実に春真っ盛りへと進んでいますね。天覧山は日向ではシャツ1枚になりたいくらいの陽気。木陰の涼しさが心地良い、そんな一日でした。2時には下山という短時間の限定された岩トレですけれど、 その分集中して充実したトレーニングになっていると感じます。最下部岩場のトラバース10往復、トラバース岩、蛇岩、それぞれに進歩が見られました。

最下部岩場では空前絶後の大記録が誕生しました。20分を切ったんです! 人類史上初! ギネス公認の大記録! と言っても、この記録にチャレンジしているのは、YYDの4人だけなんですけどね。

冗談はほどほどにして、そのタイムは

1往復目:2分17秒72

2往復目:2分05秒32

3往復目:1分58秒87

4往復目:1分59秒05

5往復目:1分53秒49

6往復目:1分48秒56

7往復目:1分44秒66

8往復目:1分44秒40

9往復目:1分56秒40

10往復目:1分42秒32

11往復目:1分40秒21

そして、トータル11往復で20分51秒05、1往復平均1分53秒73です。

ちょっ、ちょっ、ちょっ、ちょっと待てって?

10往復じゃなかったの? どうやらHTさんは途中でラップを2度押ししたような気がして、念のためにもう1往復したんだそうです。でも、このラップタイムには2度押しした形跡は見られませんね。10往復ですから、2往復目から11往復目の記録を採用しましょう。すると、トータルでは18分33秒33です! 1往復平均は1分51秒33! このトラバース10往復というのは、野球で例えると、 ランニング、キャッチボール、基本的なゴロ捕球の守備練習みたいなもの。これらの基本的動作がきちんと出来るということは大切なことなんです。

 

2023年2月27日(月) 天覧山平日岩トレ№17

 

HTさんと僕はトラバース岩で合流しました。僕はS子をデイケアに順調に送り出せましたから、到着が10時半くらいでした。その時刻にはHTさんはトラバースのウォーミングアップ中ですから、僕はトラバース岩でウォーミングアップをすることに。とりあえず、HTさんと合流するまで3往復しました。

 

▲11:09。試みにラップタイムも採ってみました。

 

1往復目:4分51秒65

2往復目:4分14秒10

3往復目:4分34秒89

トータル13分40秒64、1往復平均4分33秒55です。

トラバースの動画をN村さんに撮ってもらった時も1往復が4分10秒ちょっとですから、まあそんなところでしょうね。撮影の時は意識的にゆっくりと動きました。でも、この日は途中ゆっくりと時間をかけてレストしていますから、動いている時間は4分ないと思います。レストも含めて1往復平均3分くらいで行けるようになりたいですね。

 

HTさんもトラバース岩にチャレンジします。2度続けて3往復半に失敗していますから、この日は絶対に3往復半を達成しようと燃えています。もうHTさんはこのトラバースでも危険な場所で落下して、さらに崖の下に転落してしまうような危なっかしさはありません。でも、慣れたころが危険でもあるので油断はできません。これまでよりも両端の休憩ポイントでの休憩時間が短くなりました。それほど筋肉も疲労していない、と言います。

 

▲11:18。1往復目の帰路ですね。ここからパワー系ムーブになりますけれど、さほど心配はいりません。

 

▲11:22。まずは1往復達成!

 

▲11:28。2往復目の往路。コーナーで左足をクロスさせるムーブを行なっていますね。

 

▲11:33。2往復目の帰路。パワー系ムーブに入ったTころです。体が後傾しますから、腕に負担がかかります。

 

▲11:36。2往復達成!

 

▲11:51。これまでなら筋肉疲労の影響が顕著に出て来る3往復目もそんな様子は全然見えず、快調です。

 

3往復半は問題なくクリアし、ほとんどレストすることなしに、4往復へと向かいました。

 

▲12:07。4往復も問題なくクリア!

 

▲12:15。4往復半もクリア! 5往復目指して帰路をこなします。写真はパワー系ムーブの入り口。ここは無難にクリアしました。

 

5往復に向かい、コーナーも過ぎ、いつもならレストするポイントもレストすることなく通過します。「レストの必要を感じない、筋肉疲労を感じない」とHTさんは言っています。でも、そのレストポイントを通過してすぐ、「あ~あ~! 駄目だ! 落ちる!」と叫ぶじゃぁありませんか! 5往復目前で後1m50cm進めばゆっくりと何分でも休憩できます。「ガンバ~~~!!」と、僕は叫びますが、「ダメダメダメ、落ちる」と、HTさん。結局、少し支えてあげながら、HTさんはそこで落ちてしまいました。

記録は4往復半。それでも凄いですよね。

途中でHTさんに僕は「回数を重ねると、確実にずっしりと筋肉に疲労の影響が出るよ」と言ってました。まさに、その通りのことが起きたようですね。いつものレストポイントで、充分に休憩して、筋肉疲労を軽減すれば良かったですね。ちなみに、HTさんは1往復平均10数分(休憩込み)かかっています。

僕はと言うと、HTさんが両端とかで休憩している最中に、セカンドルートのムーブ発見に注力しています。完璧に忘れてしまっているムーブを0から思い出すというよりも創り出しているのです。HTさんが行なっているノーマルルートよりも格段に難しいので、やりがいがあります。必ず完成させたいと思っています。

これでトラバース岩は終了。

 

続いて蛇岩に行きました。蛇岩には4つのルートを設定しています。左から5.5、5.7(膨らんだ岩のルート)、5.8、5.8+です。HTさんは左の2本のルートにチャレンジ中。トップロープのセットをこの日もHTさんが行ないました。

 

▲13:04。5.5のルートは余裕があるわけではありませんけれど、いいバランスで登れています。

 

▲13:13。問題は5.7のルートです。ルートの中間部で力尽きてしまい、ザイルにぶら下がってしまうのです。つまり、下部の登り方が悪いんですね。そこまでに力を費やしてしまうのです。まだまだ斜めホールドの使い方が悪いんですね。岩の形状に対して、最適な体勢を取れば、さほど力を必要とせずに登れるんです。そういう登り方が練習できるルートなんです。

 

午後の1時40分になりました。これで終了です。僕はザイルを束ね、HTさんはトップロープのセットを回収します。HTさんは3時間半ほどほぼ休みなしに動き続けましたから、思いのほかハードな運動だと思います。

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独りで実行するつもりだった天覧山岩トレが、N村さんの参加で楽しいものになりました

2023年07月19日 | 岩登りトレーニング

S子の自宅介護にもだいぶん慣れて来ました。とはいえ、思ったよりもずっと細かなするべきことが多く、一日中こま鼠のように動き続けています。S子が家にいる間は買い物にも出かけない方がいいと言われているので、ずっと家の中です。運動らしい運動はまったく出来ていません。

というわけで、月金のデイケアの日が僕にとっては体を動かす大切な日です。独りでも天覧山でトラバース練習をするつもりでしたが、N村さんが参加したいとの意思を示してくれたので、楽しい岩トレになりました。朝の送り出しが順調に運び、予定していた八高線の電車よりも1本(30分)早いのに乗ることが出来ました。で、天覧山最下部岩場到着が10時半ころ。

 

2023年2月24日(金) 天覧山平日岩トレ№16

▲10:44。N村さんがちょうど最下部岩場のトラバース10往復のトライ中でした。

 

▲10:45。途中のリングボルトにスマホを掛けて、ストップウォッチのラップを押しています。

 

その結果は以下の通りです。

1往復目:3分00秒92

2往復目:2分51秒72

3往復目:2分42秒17

4往復目:3分20秒62

5往復目:2分58秒18

6往復目:2分52秒38

7往復目:2分53秒59

8往復目:3分19秒08

9往復目:3分19秒25

10往復目:2分45秒82

トータルで30分03秒77、1往復平均で3分00秒38でした。

途中で1フォールしたそうですが、立派な記録だと思います。自分でラップを押したりしていますから、実質30分は切っていると思います。8往復目と9往復目が時間がかかり過ぎているのが残念ですね。指や腕の筋持久力は付いて来ていると思いますが、心肺機能の持久力が弱いと思いました。

ゼ~ゼ~、ハ~ハ~

 

N村さんは駅で年配の方に「岩登りに行くの?」と声をかけられたそうです。その方も昭和40年代に天覧山でよく岩トレしていたそうです。トラバース岩でもよくトラバース練習していたそうです。そんな昔からトラバースの課題があったのですね。昔と言えば、僕だって昭和50年代後半から天覧山のトラバースはしていますから、その方とは同年代だと思います。(当時のトラバースはトラバース岩だけのことで、最下部岩場のトラバースはしていないはずです)

 

▲12:25。続いて、N村さんは鏡岩にトップロープをセットしてくれました。N村さんはこの鏡岩をまだノーテンションで登れていないんだそうです(1度か2度は登れていたのかな? と僕は思っていたんですが)。11時半くらいから1時くらいまで、N村さんはトライし続けました。その結果は、 初めて鏡岩をノーテンで登ることが出来ました!!! 感動もんです!!!

 

▲12:27。続いて、あと2度、「続けて3度ノーテンで登れたら鏡岩卒業だね!」と僕は発破をかけます。でも、物事はそんなに簡単ではありません。それ以降はノーテンでは登れませんでした。でも、N村さんなりのムーブは掴めたようですから、次回は卒業できると思います。

 

暖かなトラバース岩に移動しました。僕は最下部岩場のトラバースも少し、鏡岩も2回ほど登りました。このトラバース岩もとりあえず1往復。

僕の今のメインの課題はトラバースセカンドルートのムーブを完成させることです。昔は僕もS子も簡単にこなしていたセカンドルート。長年やってこなかったので、ムーブを完璧に忘れてしまっています。ノーマルルートのホールドをほぼ全部使わずに、少し低い場所で繋げているルートなんです。これが今の僕には超難しい! 恐らくはノーマルルートが5.7だとすれば、セカンドルートは5.9くらいはあるのではないでしょうか? N村さんのトラバースの合間を縫って僕のセカンドルートチャレンジは続きます。すごくバラバラにではありますが、片道左半分のルートはほぼイメージが繋がりました。

 

▲13:37。さて、N村さんのトラバースへのチャレンジです。最初は左端から右への片道トラバースに挑戦です。これが完成すれば逆コースはほぼ使うホールド・スタンスは共通ですから容易にマスターできます。このトラバース岩はほぼ中央(少し右寄りですが)でカーブしているコーナーがあります。コーナーを境にして、左は微妙な手さばき足さばきが続きます。コーナーの右はパワー系のムーブが続きます。岩場が少し前傾しているんですね。左は微妙なバランス、右はパワーと持久力です。写真はそのコーナーのすぐ左。

 

N村さんは左側は無難にこなせています。コーナーから右がN村さんにとっての鬼門ですね。いくらパワー系と言っても、力任せでやると力はすぐに尽きてしまいます。パワー系の岩登りの方がよりバランス登攀が重要になるのです。足さばきや体幹を活用した体全体のバランスを駆使して、腕や指への負担を軽くしなければなりません。N村さんはまだまだ力に頼ろうとする傾向が強いですから、このパワー系の箇所で力尽きてしまうのです。手はバランスを保持するだけに使うだけ、指や腕の力が不要な箇所を理解して、そこでは指や腕の力は使わない。腕を伸ばしたりして、腕力をセーブすることが可能なんです。でも、N村さんは(男性一般に共通するのですが)、力、力、力との思いが強過ぎて、どうしても腕に力が入ってしまいます。それで、N村さんに比べるとずっと非力なHTさんには出来て、力持ちのN村さんには出来ない、そんな矛盾じみた事態が発生するわけです。クライミングって面白いですよね。

 

バランスが大切、ということを説明する例に、僕は子供のころの自転車に乗る練習体験のことをあげるんです。何回も何回も倒れそうになり、実際にも倒れます。そして、ある瞬間、倒れずに乗れるようになるんですよね。あれこそがバランスです。岩登りも同様で、ある瞬間に「登れる!」と思える一瞬があるんです。体全体でバランスが上手くとれて、「登れる」と分かる一瞬があるんですよ。そのためには、自転車同様、何度も何度も落下する経験を経なければならないんですよね。

さて、N村さんです。 片道ムーブはほぼ把握できています。これも鏡岩同様、次回には繋がるように思いますよ。楽しんでください。

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天覧山平日岩トレ№15 ――― S子のデイケアの合間に行くことになりました

2023年07月18日 | 岩登りトレーニング

老々介護の身の小生です。以前はケアマネさんも介護士さんも山の仲間も、誰もがみんな僕のことをことさらに心配するのを不思議に感じていました。もちろん、理屈では僕自身も理解は出来ていたのですが、しっくりと納得できてはいませんでした。でも今、意思疎通が不可能な、自分で飲み食いできない、動けない、排泄処理が出来ない、そんな妻のS子を自宅介護していると、痛感できます。周囲の手助けしてくださる方々の優しい想いが痛いほど有難く感じられます。自宅での単独の介護、しかも老々介護ですから、僕が倒れるとS子も共倒れです。僕自身の肉体的健康、精神的健康を大切にしなければならないことがよく理解できるようになりました。

 

登山を愛する僕たちは幸いです(聖書の一節のようですね)。

何故なら、登山をすることが肉体的健康と精神的健康に直結しているからです。ですから僕は、今のような状況下にあっても、可能な限り登山を楽しむことをS子のために自分のために行なおうと思えるのです。

以前、S子がデイサービスに通っている間に天覧山ひとり岩トレを実践していました。F沢さんも合流するようになり、一緒に熱心に岩トレを繰り返しました。ただ、この頃はまだS子のためと言うよりも、短時間でもいいので僕自身のために楽しみたかった方が強かったかもしれません。S子がデイサービスから戻るまでに帰り着かないといけませんから、2時くらいには終了します。

現状も同様です。月金デイケアの日にやはり2時まで可能なんです。ただ、朝のお迎えはデイサービスの時より少し遅くて、岩場到着は11時くらいになってしまいます(以前は10時~10時半だったかな?)。それに、普段はS子を置いて小1時間でも外出は出来ませんから、月金だけが買い物等の用事をすることのできる日になってしまいました。ですから、月金はいろんな意味で貴重な日なんです。僕の思いとしては毎週1回は天覧山で岩トレしたい! ひとりの時は1時半で下山して、帰宅前に買い物をすることも考えています。

個人的な報告が長引いてしまいました。(僕の悪い癖です)

ものはついでですから、興味ある方は『さっちゃん 空を飛ぶ』をお読みください。

さっちゃん本人が聖バレンタインデーのチョコレートです!

 

2023年2月17日(金) 天覧山平日岩トレ№15

新しい状況下での最初の天覧山平日岩トレです。僕は11時に到着しましたが、HTさんはこれまで通りの時間です。僕の到着までに最下部岩場10往復を済ませておきます。HTさんは左端でも落下することはありませんから、安心しています。後は気だけは抜かないでくださいね。そして、なんと自分でタイムを計っていてくれました。しかも、1往復ずつのラップタイムも。それがまた、驚異的なんです! せっかくなので、ここに記しておきます。

1往復目:2分22秒55

2往復目:2分38秒25

3往復目:2分06秒80

4往復目:2分02秒83

5往復目:1分58秒37

6往復目:1分54秒96

7往復目:2分00秒36

8往復目:1分58秒58

9往復目:1分57秒31

10往復目:1分51秒27

トータルで20分46秒31、1往復平均は2分4秒63でした。タイム自体は前回の20分27秒60の方が速いのですが、特筆すべきは3往復目からのコンスタントな速さ! 最初にウォーミングアップとして、1か2往復してから10往復のタイムトライアルに挑戦すれば軽々と20分(1往復平均なら2分)を切れてしまいます。それに自分でスマホのラップを押さなければなりませんから(スタートや終了も)、10数秒は少なくても余計にかかっています。

 

▲11:29。HTさんと僕はトラバース岩で合流しました。早速、HTさんはこのトラバースに挑戦。

 

前回は3往復半手前で落下しましたから、今回の目標は3往復半。ムーブは完全に自分のものになっています。以前だったら、落ちそうな感じがして、僕の両手をHTさんの腰付近で待ち受けるようにしていたものですが、今はそれも不要です。念のために後ろにいるだけという感じ。写真を撮ることも前よりずっと出来ます(後ろから離れられるので)。でも、まだ安心は禁物、少し慣れて来たころが危険なんです。転がって、崖下に転落したら一大事! (僕も出来るようになってから、ちょっと無茶な課題を作ってトライしていた時に転落しそうになったことがあります)

 

▲11:33。まずは1往復。

 

▲11:50。続いて、2往復。

 

1往復! 2往復! と順調な滑り出し。でも、3往復目、筋肉疲労が顕著に見え始めました。

 

▲12:09。3往復は何とか達成! そして、この日の目標の3往復半に向かいます。

 

左端をスタートして、コーナーを曲がります。コーナーから3mほどはパワー系のムーブが連続します。前回はここで落下しました。決まりにくい右足も決まって、その間のホールドも疲労困憊の腕と指でしっかりと掴み続けていました。そして、このパワー系ムーブの最後、右足を遠くに伸ばして、身体を仰向くように倒しながら、左手でアンダーホールドを捉えます。これが出来ると、後は簡単ですから、3往復半できたも同然。

「あっ、やった! 出来た!」と僕は思いました。でも、突然の落下! 左手をアンダーホールドに伸ばす前、遠くにのせた右足が滑ったみたいです。で、落下。あ~あ~あ~! 実に残念! 前回よりも、一歩先での落下でした。

この日のトライはこれで終了。前回もそうですが、この3往復と少しに1時間近くかかっています。両端でレストして筋肉疲労を回復させなければなりませんから、けっこう時間がかかるんです。

 

続いて、蛇岩へ行きました。トップロープのセットもHTさんが行ないます。もう任せても安心、最後の出来上がりをチェックするだけ。

 

▲13:02。蛇岩左端の5.5のルートはいいバランスで登って行きました。

 

▲13:40。膨らんだ岩のルート5.7、これはまだ苦手にしていますね。トラバースでの筋肉疲労の影響もあるのでしょうが、中間部分で力尽きてしまいます。

 

僕が登って見せます。斜めホールドなのに、HTさんは鉛直方向に力を入れているので、バランスが取りにくく、余計な力が必要なんです。ホールドが斜めだと力の入れ方も斜めにして、身体も斜めにすると、あまり力を必要とせずにバランスが保てます。中間部まではそうやって登って、中間からは岩に正対して登るんです。その後、HTさんの登り方は少し良くなりました。この日は登り方、バランスの取り方のヒントを掴めたと思います。次回には楽に登れると思いますよ。

 

最初に決めていた13時40分に練習終了。片付けをして、下山開始です。

以前もこの時間に下山する際には寄っていたお団子屋さんで、みたらし団子1本を買いました。前は90円だったのですが、世界的な小麦や燃料費の高騰の煽りで1本100円になっていましたね。こんなところで世界情勢を感じる僕でした。

15時01分に最寄りのH駅着。朝食用のパンとレタスを買い、牛乳も買いました。自宅までの20~25分を急ぎます。

15時54分「もうすぐ到着します」との連絡が入りました。肉体は疲れていますが、精神的にはリフレッシュできた感が明確に自覚できます。今後も可能な限り続けていきたいと思っています。

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日和田でW科さんと哲さんがリードトレーニング

2023年07月17日 | 岩登りトレーニング

金曜日に降り積もったも日和田山ではすべて消えて、岩場も乾いていました。風もなく、気温も高く、最高の岩トレ日和。久し振りに寒さを感じない岩トレになりました。

この日は哲さんとW科さんのリードトレーニングが中心メニューです。N村さんは山行計画公表時点から参加を希望していましたが、パートナーとなってくれるメンバーがいませんでした。リードトレーニングですから、基本は2人1組がベストなんです。ギリギリ前日の土曜日までパートナー探しの努力を続けたのですが、見つかりませんでした。と言う訳で、W科さんには申し訳ない気持ちでしたが、W科‐僕パーティーに加わってもらうことに。岩トレを切望するメンバーを除外することなんて出来ませんからね。

 

高麗駅には8時集合。すっかり生活リズムが夜型になってしまっている僕は、朝早いのが苦手です。天覧山の時は少しの早起きで大丈夫ですが、それ以外の時は今の僕にとってはありえないほどの早起きなんです。2個セットしたアラームのお陰で何とか目覚めて、眠い中家を出ました。でも、陽が昇ったばかりなのに、さほどの寒さではありません。岩場に到着しても、さすがに最初のころは岩がまだ冷たかったですが、それもしばらくで解消。岩場も思っていたほどは混雑せず、我々の2パーティーはほぼ満足なトレーニングを行なうことが出来ました。

 

2023年2月12日(日) 日和田

哲‐K野パーティーは文字通りガシガシと登りました。哲さんはこの日1日で10ルートのリードが目標です。3級と4級ルート中心に10本リードしたそうです。1日に10本リードするためには、二人の登攀スピードも必要ですし、ザイルワークもスピーディーにこなせることも必須です。それらが皆できることで、10本のリードが可能になるのです。僕も以前、何人もの若者と同様のトレーニングをしたことがありますから、これを実行できた哲さんの成長度合いはよく分かります。

これからは、いろいろなゲレンデや本番の岩ルートで経験を積んでいくことが重要になると思います。マルチピッチトレーニングが出来るつづら岩、越沢バットレス、広沢寺、三つ峠等々、通って欲しいと思います。10本リードしても時間が余っていたこの2人は女岩南面右端の5.7ルートもトップロープで(ピンがないのでリードは出来ません)楽しんでいました。そればかりか、男岩東面(一般的には南面に含めていますが)の脆い前傾壁5.9をK野さんがリードしてしまいました。レッドポイントです! 凄いですね。 西面の松の木ハングも5.9ですが、松の木ハングの方がずっと難しいですから、このルートは5.9-かもしれません。僕でもトップロープでなら登れていますからね(今は登れないかも)。哲さんパーティーのご報告はこれで終了。時々目にして、後で話を聞いただけですからね。

 

▲9:26。哲さんが男岩南面の中央クラックに抜けるルートを最初にリードしました。

 

さて、W科‐僕‐N村パーティーです。僕個人的な希望としては4級+のルートを2本、最終的にリード出来ればこの日のトレーニングは満点だと思っていました。でも、やっぱりW科さんも人の子。リードのハードルは高かったようです。それでも4級+のリードを1本達成しましたから、合格点だと思います。リードした本数は6本、3人パーティーですから10本に到達しないのは当然です。

最初のころはリード後のフォロワーの確保のセットに時間が凄くかかっていました。少し慣れて来て、最初よりは短時間で出来るようになりましたが、もう少し早くなるといいですね。 日和田の岩場上部の確保支点はほぼどこも同じように作られていますから、毎回同じやり方で可能です。でも、ゲレンデによっても違いますし、沢登りや本番の岩登りではあり得ないような状況ばかりです。どんな時でも、すぐさま工夫して対応できるようにならねばなりません。数多くの経験を今後も積んでいって欲しいと思います。

さて、W科さんがリードしたルートの説明です。

 

●1本目

▲9:36。男岩南面中央のフェースから上部クラックに抜けるルート、3級+~4級-くらいですね。確か、哲さん達が登っていた(最初の写真)ので、その後を追ったのだと思います。確保するのはN村さん。

 

▲9:38。出だしのフェースを安定したバランスで登って行くW科さん。

 

▲9:43。上部を登るW科さん。青空が気持ちいいですね。

 

▲9:58。上部クラックを抜けるのに酷く苦しんでいました。この写真でよく分かりますが、上から3本目のプロテクションが右に寄り過ぎていて、ザイルが激しく屈曲しています。フリクションが強くなって、リードする人間にとってはザイルが凄く重く感じられてしまいます。このプロテクションは不必要だと思いますね。左を登っているのは哲さんでしょうか?

 

リードし始めの人間はピンを見るとどこででもプロテクションを取りたくなるものです。少しでも落下距離を短くしたいですからね。リードということもあるでしょうが、岩もまだ冷たくて大変だったようです。それほど難しくはないルートですが、時間がすごくかかりましたね。

 

▲10:06。右で確保しているのがW科さん。左は2本目をリードし終えた哲さんだと思います。

 

▲10:26。僕が中間でフォロウし、ラストでN村さんが登って来ます。この日の最初ですから、確保のセットに時間を要しました。

 

▲10:31。N村さんが登って来ました。写真の核心部もスムーズに登れます。

 

▲10:38。前の写真でW科さんが確保していた場所からは、もう少し岩場を登って安全地帯に出て、歩いて男岩基部まで降りることにしました。懸垂下降で降りることも出来ますが、この日は数多くリードしてもらいたいので、時間短縮のために歩いての下降を選んだのです。確保場所でザイルを外して、歩いてこの写真の位置まで来てもいいのですが、「あるものは利用する」主義の僕は、写真の安全地帯まではアンザイレン(ザイルで結び合った状態)したままで来るようにしています。右にいるN村さんはザイルを木に回してザイルアップしています。W科さんが落下するような万が一のケースでは、木に回したザイルで停止させ易いですし、木に括りつけて、固定もすぐに可能です。アンザイレンした状態のまま歩いて下りて、そのまま2本目のルートに臨みます。

 

●2本目

▲10:53。男岩南面左端のルート3級です。哲さんが登っていたルートですね。2本目はスムーズに登れました。1本目の半分の時間で登れています。

 

▲11:03。ゴール直下の小さなハング下までW科さんが登って来ました。左に回り込むと3級ですが、直上すると4級-くらいでしょうか?

 

▲11:06。W科さんは直上を選びました。ガバホールドが連続しているので、さほど難しくはありません。ここでの問題点を強いてあげれば、この写真で分かりますけれど、ハング下のプロテクションが短いくらいですかね。まあ、ほぼ終了点なのでさほど影響はなかったと思います。でも、この程度でもルートの途中だったなら、ザイルが上下の岩をズルズルと擦って、かなりザイルが重くなってしまいます。

 

ザイルの重さ繋がりでここでひと言。マルチピッチクライミングではザイルを2本引いて登ります。プロテクションを理想的にセットしていても、リードするクライマーにはザイル2本分の重さが当然のことですがのしかかります。1ピッチが40mともなるとその重さはそれなりのものなんです。それにプロテクションの取り方の拙さが加わると、その重さは致命的になる場合もあります。それ以上登れないほどに重くなることさえあります。プロテクションの取り方にはゲレンデでの練習時から注意してください。

 

▲11:20。2本目も僕が中間で、N村さんがラストです。1回目より2回目の方が、短時間でセット出来ました。

 

▲11:28。W科さんと中村さん。ここからN村さんがリードする形式で、先ほどの安全地帯まで進みます。W科さんは支点ビレイだった確保法をボディービレイに移し替えなくてはなりません。

 

●3本目

▲11:52。男岩南面凹角~右端上に抜けました。3級~3級+くらいですかね。

 

▲12:00。本当は右端上ではなくて、中央クラックのすぐ右を抜けて欲しかったんですけどね。W科さんが今いる位置の1mほど左ですね。問題なく登攀できました。まあ、最後は予定通りのルートを抜けられなかったのが心残りですけどね。

 

▲12:21。もう手慣れたものですね。

 

▲12:26。N村さんも順調にフォロウ。

 

●4本目

▲12:41。いよいよこの日の核心ルートへのチャレンジです。男岩南面右端の3段フェースルート4級+~5級-です。右端のカンテを使うとかなり易しくなるので(それでも4級~4級+あるのでしょうが)、カンテを使わないルールにしています。最初のトライでは指先が汗ばむのでチョークが必要になったのと、暑くなって上着を脱ぎたくなったので、核心部でクライムダウン。

 

これまでもそうでしたが、W科さんは意外なことに「怖い! 怖い!」と言葉を発するんですね。正直な心情吐露は悪いことではありませんが、リードする人の役割の中にはフォロワーを安心させることも含まれています。困難な滝の登攀でリードする人がいかにも難しそうに登ったり、不安な言葉を発すると余計な心配をフォロワーにかけてしまいます。「ここは思いのほか難しいよ。このガバが掴めれば安心だよ」とか言うのが良いリーダー(リードする人はリーダーです)ですね。せめて、「ちょっと厳しいから、張ってと言ったら張ってね」くらいの確保者への注意喚起程度にすべきでしょうね。トップロープで登るのとリードで登るのとの天と地ほどの違いをここまでもW科さんは感じていたようです。このルートではもっと感じたでしょうね。

 

▲12:55。上着を脱ぎ、チョークバックもぶら下げて、再チャレンジ!

 

▲13:05。実際、一度テンションがかかっています。でも、一度のテンションと一度の反則(右のカンテを掴んでしまった)だけでリード成功させました。素晴らしいことです。

 

▲13:19。2段目のフェースや3段目のフェースもそれなりに難しいのですが、問題なく越えて行きました。

 

▲13:38。N村さんをビレイしている時のルベルソによる支点ビレイシステムですね。

 

▲13:49。N村さんがしっかりとフォロウして来ました。素晴らしいですね。3段目のフェースもこの写真でN村さんの右手が掴んでいるホールドが正解です。さらにその10cmほど左のカンテは掴みやすいのですが、使わないルールにしています。

 

●5本目

▲15:07。昼食休憩後最初のルートは、3段フェースルートで反則指定されたカンテを登るルート4級-です。ホールドもスタンスも大きなのがたっぷりあります。でも、カンテの登攀は体の持って行き様が難しいんです。右に振った方がいいのか、左なのか、完全に右のフェース登りをした方がいいのか、カンテにいつ戻ればいいのか? さまざま考えながら、選択しながら登る必要があるんです。間違えるとバランスを崩して、難しくなってしまいます。

 

▲15:20。このルートも苦しみながら登っていましたね。でも、オンサイト! 厳密に言えば、アドバイスもあったのでオンサイトじゃあないのかもね。このルートはほとんど誰も登らないルートです。この写真のあたりが核心部。

 

▲15:49。僕はザイルから離れてここまで来ています。W科さんとN村さんには練習も兼ねて、アンザイレンしたまま。この写真ではN村さんが形式的にはリードの状態で安全地帯まで進みます。左に見えるクライマーはK野さんでしょうか? この時季に半袖の人間はK野さんくらいしかいませんからね。そうだとすれば、5.9-のルートをレッドポイントした直後でしょうね。

 

●6本目

▲16:07。女岩西面のチムニー4級を登って欲しかったのですが、他のパーティーがトップロープを張っていました。で、女岩南面の易しいルートをリードすることに。 本当は南面左端のカンテ沿いを登って欲しかったんですが、ピンが全然ありません (でも、哲さんはリードしたそうです。度胸がありますよね)。W科さんにはカンテの1.5mほど右のリングボルトでプロテクションを取ってもらって、その後は出来るだけ左端近くを登ってもらいました。3級の緩い傾斜ですから問題なし。

 

▲16:35。女岩の天辺は平坦な場所です。それでも練習で、N村さんにはより安全地帯までザイルを引いてもらいました。日没時刻も迫っています。

 

このルートを3人登り終えたのが16時38分ですから、リードトレーニングはこれにて終了。

 

▲16:59。哲さん達がトップロープを張った女岩南面の右端をW科さんも登らせてもらいました。最初は左のルート4級+(写真の位置より体ひとつ分、左より)くらいかな? これはトップロープですし、問題なし。次に右端、頭上のハング下のルート5.7です。 これもぶら下がりはしましたが、苦労の末突破。下向きクラックをアンダーで保持し、その上ではクラックをレイバックで使って登ります。哲さんはその前に登攀していましたね。

 

これで時間切れ。17時を過ぎています。他のクライマーたちはもう誰もいません。我々が最後のクライマーでした。

もう恒例のようになってしまっている、懐電つけての下山です。うどん屋さんでの反省会はいつも楽しいです。このために岩トレしている気もするほど。だからといって何が楽しかったのか、何を喋りあったのか覚えていないのが不思議ですね。あ! そうそう、ひとつだけ覚えていた話題がありました。Sだ、Mだ、とかいう話題でした。内容は想像にお任せしますが、SだMだの表現を借りた深い(w)人物評価だったように思います。

帰路はいたって真面目に電車の中の人に。どこぞやの議員のように吊皮で懸垂したりすることはありません。

一日中W科さんの確保をしてくれたN村さん、ご苦労様でした。K野さんもちょっと体調が心配な中、1本だけのリードで、哲さんのリードトレに徹してくれました。もちろんそういう計画を立てたのはK野さんですけれど、僕からもお礼を言いたいと思います。

哲さんは一人前のクライマーの直前に立っています。日和田以外の多様な3~4級ルートを数多くオンサイトし、安定した4級+のオンサイト能力を確立してください。

W科さんは一人前のクライマーへの道の入り口に立った感じです。日和田や他のゲレンデで数多くの3~4級ルートを登りたいですね。K野さんが忙しい時は哲さんや他の誰かとザイルを組んでトレーニング出来ればいいですね。

YYDにも一人前で自立したクライマーが育ちつつあることを実感しています。沢登りもさぞかし楽しいものになるに違いありません。沢登り以外でも岩壁に岩稜に楽しい挑戦が広がって行くと思います。

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天覧山平日岩トレ№14 ――― HTさんにとって驚異の1日でした。最下部岩場10往復最速記録、鏡岩卒業、トラバース岩3往復成功!

2023年07月14日 | 岩登りトレーニング

曇りという天気予報でしたけれど、実際は薄曇りで、太陽も姿を現わし続ける、薄日も差し続ける1日でした。陽が照ってるんですから、晴れているも同然でした。気温も高くて、岩も冷たくなく、いいクライミング日和でした。

 

2023年2月7日 天覧山平日岩トレ№14

▲10:49。最下部岩場に到着すると、広場には点々と土の盛り上がりが。どうやらモグラのようです。モグラの地下通路に沿って、盛り土が並んでいました。

 

▲10:46。その盛り土のひとつを観察すると、地下通路に通じる穴が出て来ます。指を突っ込んで調べてみると、隣りの盛り土に向かって、穴が通じているのが分かります。500円硬貨とほぼ同サイズの穴ですね。

 

モグラ報告はこれくらいにして、HTさんのウォーミングアップの最下部岩場10往復です。

 

▲10:57。いつもと違う角度からパチリ!

 

▲11:01。写真の左端が左の折り返し場所です。

 

▲11:05。なんとなんと、20分27秒60! 1往復平均が2分2秒76です。

 

そしてもっと凄いのは、5往復ずつのラップタイムは計っていたのですが、前半の5往復は11分32秒34、1往復平均が2分18秒23でした。そのラップタイムを聞いて、HTさんは思ったのだそうです。「思いのほか速いな。後半はもうちょっと頑張ってみようかな」と。それで、少し頑張った結果が、後半5往復が8分55秒26、1往復平均が1分47秒05! 猛烈な速さですね! 最下部岩場のトラバースはウォーミングアップとの位置づけで速さは無視しているのですが、毎回繰り返しているので、少しずつ無駄な動きが削られて、流れるようなムーブに進化していっているんですね。

 

続いて、鏡岩に行きました。

 

▲11:23。まずはこの日の課題のひとつでもあったトップロープのセット。トップロープのセットでもっとも大切な点(=セルフビレイを取る)を確認してスタート。まだ時間はかかりますし、細かな点で自信のないことは多いですが、さほど問題なくセット出来ました。

 

いよいよ鏡岩5.7へのトライですが、この日のもうひとつの課題に挑戦です。それは鏡岩の登攀を完成させること。完成の基準として、僕は3度続けてノーテンションで登ることと、考えました。 もちろん、ザイルを強く張ることもしません。

 

▲11:44。ムーブは前回に完成させていましたから、今回はその通り登るだけ。頭の中にも体の中にもそのムーブが確立されているようで、実に精巧に登って行きます。

 

▲11:46。1回目、ノーテンで登攀成功し、2回目の前に、レストしつつムーブを再確認するHTさん。

 

▲11:50。HTさんは見事3連続で綺麗な登攀! これで鏡岩5.7を卒業です。

 

HTさんが鏡岩を初めて触ったのは、3ヶ月前の11月のことでした。この頃は最下部岩場のトラバース10往復もまだ出来ていませんでしたし、小ハングも登れていませんでした。急行レベルのスピードではありませんけれど、各駅停車の着実さで成長しています。素晴らしいですね!

 

続いて、暖かなトラバース岩へ。

 

▲12:16。この日の課題はトラバースの1往復半達成です。写真は1往復へ向かっての復路ですね。

 

▲12:27。これまた、問題なく達成! 1往復半の右端で数分間レストしました。その間に、前腕のストレッチも。

 

そのまま続けて2往復にチャレンジしてもらいました。でも、2往復直前、2歩手前で足が滑って落下。ほんのちょっとだけ気を抜いてしまったせいでの失敗でした。

 

ここで昼食。

 

▲13:10。昼食後、HTさんは再びトラバースに挑戦します。2往復直前でのケアレスミスが悔しかったのでしょうね。

 

▲13:11。パワー系ムーブの1ヶ所。右足をこの位置にピンポイントで決めなければ、足は滑り易く、バランスも悪くなります。

 

▲13:12。往路の成功、半往復は今では当り前な感じですね。

 

▲13:20。1往復成功です。

 

▲13:34。1往復半を達成し、2往復へと向かうパワー系ムーブの箇所ですね。

 

▲13:37。2往復成功!

 

▲13:54。2往復半も成功させて、3往復へと後わずか。失敗しないように、レストポイントではしっかりとレストします。

 

▲13:56。3往復成功です! 3往復半は成りませんでした。でも、凄い!

 

このトラバースは片道だけでも息が上がるほどの強度のある運動です。半往復ずつじっくりと休まないと、続けられません。腕や指への負担も大きいので目に見えて疲労が蓄積されていきます。でも、継続して続けて行くと、次第に息も上がらなくなりますし、腕や指も疲れなくなります。このトレーニングの効果が明瞭に自覚できるようになります。HTさんはこの日の3往復成功で、10往復達成に向けての自信を深めたようですね。次回は5往復、さらに次は7往復、そんな風に実現の可能性を感じているようでした。このトラバース岩10往復が今の最下部岩場10往復の代わりに、その日最初のウォーミングアップになる日も近いと思います。

 

最後に蛇岩へ行きました。HTさんはまだ蛇岩を登れていません。一番左の5.5の易しいルートも登れていません。トップロープのセットもHTさんにやってもらいました。今後は毎回HTさんにやってもらいます。

 

▲14:56。5.5のルートを最初に登ってもらいましたが、確かにぎこちないですね。半分ザイルにぶら下がってる感じです。ホールド(特に左手)の掴み方、そして体全体の体勢の取り方がまだよくありません。2度目は登れましたけれど、まだまだ綺麗な登り方ではありません。

 

▲15:06。続いて、その右隣りの膨らんだ岩のルート5.7にチャレンジしてもらいました。ここは5.5のルートの課題がよりシビアな形で出て来ます。5.5がまだ克服できていませんからこのルートは登れません。しかも、トラバース岩でかなり腕と指の筋力を使い果たしていますから、尚更です。何度もトライしましたが、この日は無理でした。

 

岩登りを始めた人の中には素質溢れる人がいます。僕の山仲間の中にも、現在5.13クライマーのY根君なんか、最初のころから5級ルートをリード出来ちゃってました。今5.14クライマーのH原君は最初は普通でしたね。基礎は修得していた時点で、僕と知り合ったのですが、その時は4級+をリードするのに、ものすごく緊張してました。彼の奥さんとなった女性は今は5.13クライマーですけれど、結婚する前に日和田で会った時は3級の岩場を怖がるような普通の女性で、岩登りが好きになるとは思いもよりませんでしたね。

こういう僕も岩登りセンスは極々普通でした。鏡岩の1歩目が立てず、両足がなかなか地面から離れませんでした。ただ、僕はザイルが必要な沢へ自分で行けるようになりたいという明確な目標がありましたから、人一倍努力したことだけは確かです。今の僕をYYDの皆さんが見て、過去の僕の姿を信じてもらいにくいと思います。でも、誰でもトレーニングを継続すれば、一人前のクライマーに成れるのです。沢登りで滝を登攀する登攀リーダーに成れるのです。この僕の信念はHTさんを見ていても強く裏打ちされる思いですね。N村さんを見ていてもそう思います。継続は力なり、です。

 

HTさんの継続に転機が訪れます。翌週の14日からS子の自宅介護がスタートするからです。これまでとはHTさんとの平日岩トレも実施の方法が変わると思います。回数も減ります。でも、継続したいと思っています。HTさんの意欲が続く限り。HTさんが独りで天覧山のトレーニングが出来るようになるまで。

『さっちゃん 空を飛ぶ』にS子の状況が記されています。興味ある方はご覧ください。

最後の介護トレーニングを済ませました。自宅への帰還に向けて動いています

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