ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

NZ旅№17 ――― ネルソンのホリデーマーケットからエイベル・タスマン国立公園のマラハウへ

2016年12月12日 | ニュージーランド旅2013

2013/11/23  ここのところの日々のスケジュールは華世ちゃんにまかせっきりです。楽しく、充実した日々を過ごさせてもらっています。


▲まずはネルソンの中心街に出て来ました。10:07ころ。


▲華世ちゃんは用事があるらしく、落ち合う時間と場所を決めて、S子と僕は有名なサタデーマーケットです。11:26ころ。


▲テントの出店がずら~っと数多く並びます。様々な商品が並びます。僕たちもいろいろ買いました。MOUNTAIN VALLEY HONEY 社の蜂蜜はたくさん購入しました。手頃な値段でしたし、種類も多くて、お土産用と自分たち用に。他にもNZの鳥・プケコ柄のTシャツ、木の料理具、テーブルマット、などを買いました。他にも買ったような気がしますし、持ち帰る手間がなければ、もっと買いたい魅力的な品物がありました。
S子が着ている黒いTシャツはリアルニュージーランドのTシャツですね。11:39ころ。

華世ちゃんと合流し、すぐそばのお店でランチにしました。


▲いったん華世ちゃんの住まいへ戻ります。14:17ころ。


▲この家のマリアンさんはアウトドア大好きな素敵な女性です。カヤックや自転車が見えますね。14:20ころ。


▲ニュージーランドの土地の広さにだけは日本は完敗ですね。マリアンさんのお家の前には広々としたお庭があるのです。14:22ころ。


▲今晩の宿に到着しました。藤井さんや他のメンバーもすでに到着しています。歩いているS子のすぐ前のロッジが僕とS子の今夜の宿です。ここの名前は覚えていないのですが、調べた限りでは Marahau Lodge(マラハウ・ロッジ)かと。15:19ころ。


▲ロッジの前には広くて遠浅の砂浜が広がっていました。目の前の海はサンディー湾(Sandy Bay)。16:45ころ。


▲ニュージーランドミヤコドリという名前のようです。ニュージーランドの固有種で貝などを食べるのだそうです。16:47ころ。


▲リアルニュージーランドでは日本からの留学生の受け入れ事業もしています。中央に集まっているのは、その日本からの高校生たちです。今日は一緒に、と言うか、僕たちも合流させてもらったのです。17:02ころ。


▲浅い海の水底にカニがいました。カニの名前はまったく分かりません。17:29ころ。


▲こちらにもカニが。17:30ころ。


▲僕たちが何をしていたかと言うと、潮干狩りです。藤井さんはアサリと呼んでいますが、厳密にはコックル(Cockle)と言うそうですね。ニュージーランドの人々にはあまり貝を食べる食習慣がないらしく、この貝は日本基準では信じられないくらい獲れまくれます。ただし、地域によって獲っていい個数が決まっていて、一人50個とか150個とか決まっています。でも、それだけ獲れれば充分すぎますよね。17:30ころ。


▲遠浅の海のどこで掘ってもすぐに手のひら一杯になります。17:35ころ。


▲S子も頑張っています。17:35ころ。


▲潮干狩りの後で、僕とS子はロッジの周辺を散歩しました。川なんでしょうけれど、ほとんど流れのない、沼のようなところがありました。写真の中央に何やら少し長いのが見えていると思いますが、ウナギです。ニュージーランドではあまりウナギも食べないのでしょうね。18:44ころ。


▲マラハウはここを起点として、北の海岸沿いや山の中へのトレッキングルートがあります。マラハウへ帰ってくるトレッカーの姿が。18:46ころ。


▲海岸の砂地ですが、草原(くさはら)が広がっています。18:50ころ。


▲トクサの仲間のような植物が広い面積を占めて広がっていました。18:52ころ。


▲だいぶん海に近づいて来ましたが、歩き易そうな踏み跡も分かりにくくなってきました。このあたりで、今日は戻ることにします。18:53ころ。


▲留学している生徒たちが中心になって、夕食を作ってくれました。メインはアサリカレーです。とっても美味しかったです! 19:06ころ。

食器類や調理道具はおそらく貸してくれているのでしょう。テーブルも流し場やガステーブルなども広々としていて、他のパーティーと共用になっていても楽に使えました。

僕もS子もゆったりと白ワインを飲みながら食事していたように記憶しています。
それから自分の小さなロッジに戻って、何時ころに寝たのでしょう。暗くなっても、時おり、鳥の鳴き声が遠くから聞こえていました。

3年以上昔の旅行記事ですから、関心ある方は下記から読んでみてください。
タイトル「NZ旅 №1―――クライストチャーチに着いたぞ~~!」の記事です。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/2aafdf3a35719ca7c5cb9d70c88a3a30


NZ旅№16 ――― Flora Car Park を後に、Beer と Fish&Chips を楽しむ

2015年09月24日 | ニュージーランド旅2013

2013/11/22  フローラ・ハットに到着しました。実質的な今日の登山終了です。

そこへ姉弟ふたりの登山者が来ました。華世ちゃんが二人と話していましたが、二人で長期間の縦走(NZではトランピングと言います)をしているようです。弟さんはちょっと太め体型で、日本なら長期の縦走などする感じではありません。でも、ニュージーランドの人々(欧米人は概してそのようですが)はそんな自分の体形など意にも介さずに楽しんでいます。そんな点は見習いたいですね。


▲部屋と煙突が二つずつある特徴的なフローラ・ハット。華世ちゃんは早くもベンチでくつろぎタイム! 13:50ころ。


▲小屋の前の沢に降りてみました。Flora Stream です。本流は Flora Car Park 近くまで林道沿いに流れています。この流域の支流なら楽しい沢登りや沢歩きが出来そうです。13:53ころ。


▲日本の山での標識にも似たこんなタイプもあるんですね。でも、色と書体はきちんと統一されています。この周辺だけでも幾つもの楽しいハイキングが出来そうです。14:01ころ。


▲マットが6つあります。6人が泊まれるようです。ただし、外観の写真からも分かるようにもう一部屋ありますから、フローラ・ハットの収容能力は12人です。14:02ころ。


▲暖炉と調理台もありました。ただ、壁が何ヶ所か破れていて、しばらく手入れがなされていないようです。薪は置いてありましたけれど、DOCの案内書ではこの小屋は無料で使えるようです。14:03ころ。


▲林道を歩いて、Flora Car Park へ向かいます。左下には Flora Stream が流れています。14:26ころ。


▲Flora Car Park に戻って来ました。すると妙なことに気付きました。上の2枚の写真を比べてください。同じ看板ですが、行くときにはそのままだったのが、帰ってきた際には切り取られています。注意喚起の髑髏マークと地図部分が切り取られる意味はよく分かりません。
この看板はポッサムやネズミやイタチを駆除するためにモノフルオロ酢酸ナトリウム(通称1080)という毒薬を撒いていることを知らせる看板。それらの哺乳類からの脅威に晒されている鳥類を守るため、その1080のペレットは緑色に着色され、鳥の嫌いな臭いが付けられているそうです。まあ、毒物を散布するわけですから、生態系への影響など反対意見もあるようです。もともと哺乳類のいなかった(コウモリ以外は)NZに爆発的に侵入・繁殖した哺乳類を全滅させるなんて話は夢物語でしょう! たとえ、半減を目指すとしてもどうなんでしょう? もう無理なのではないでしょうか? 14:43ころ。


▲朝よりは車が増えていました。14:43ころ。


▲華世ちゃんの運転で帰路につきました。途中で華世ちゃんお気に入りのカフェへ寄ります。このお店ではワーカーズホリデイでNZに来ている日本人の女の子が働いていました。16:11ころ。


▲いったん華世ちゃんの家へ帰ってから、今度はマプアの港方面へ行きました。この港からは対岸のラビット島へ渡るフェリーが出ているようです。19:28ころ。


▲この辺りにはいろいろなお店があって、けっこう賑わっていました。中でもこの Golden Bear (つい今まで気付きませんでしたが、Beer ではなく Bear なんですね。よく見ると、Oの字の中にクマの足形の絵が描かれています)のお店が最高です。ここ自体がビール醸造所で、もちろん販売もしています。美味しいビール! 夕方になると、あちこちから老若男女、たくさんの人が集ってきます。楽しく、気楽に、気取らずに、日常的に。日本の居酒屋さんのように妙に会話が深刻そうだったり、大声で喋る人がいたり、仕事の続きのような会話だったり、はしません。(もちろん僕にそんな英会話聞き取り能力があるわけではありませんから、雰囲気からだけの推測ですが)でも、絶対にそうです。19:39ころ。


▲ビールを飲む華世ちゃんとS子。店の前は広くて、この写真の右にも左にもビールを飲む人、人、人。19:43ころ。


▲夜の8時を過ぎているのにこの明るさ! 20:06ころ。


▲まだまだ遊べます。木の枝には子供たちが鈴なりになっていました。20:08ころ。

別のお店でフィッシュ&チップスを買って来ました。上の写真が見える広場にあるテーブルに紙を広げて置きました。


▲むしゃむしゃと食べます。こんな雰囲気の中で食べるので、余計に美味しいですね。20:15ころ。

今日は本当に華世ちゃんに感謝です。ボールパスでは氷河があるくらいですから、本当のNZの大自然でした。でも、今日のマウント・アーサー(頂上には行けませんでしたけれど)はネルソンという都会のすぐそばにある、身近な自然です。その中にはNZ本来のありのままの自然もたくさん見ることができました。NZの自然に親近感を抱けるようになった一日でした。カフランギ国立公園をもっと歩けるのならどれだけ楽しいだろうと感じた一日でした。日帰りの沢登りも出来そうな易しい沢もたくさんありそうです。そんな山歩きも出来るのなら楽しいだろうと感じましたね。


NZ旅№15 ――― Mt Arthur 登頂は諦め、Flora Hut へ。

2015年09月19日 | ニュージーランド旅2013

2013/11/22  マウント・アーサーはカフランギ国立公園の東側、ネルソンにも近いあたりにあります。華世ちゃんの住まいからも登山口までは直線距離で30kmちょっと。日本の僕の家からなら奥多摩に通うくらい身近な山々なんですね。さらに奥に足を延ばせば、奥秩父の山々を歩く感覚でしょうか。

Mt Arthur Hut に到着し、山小屋の前でしばし休憩しました。


▲小屋の中を覗いてみました。DOC(自然保護省)のガイドブックでは収容人数8名になっています。マットが8人分ありますね。綺麗に掃除が行き届いていました。11:24ころ。


▲薪ストーブで暖をとるようになっています。左に調理台があります。とても居心地良さそうでした。11:24ころ。


▲小屋の全景です。のきが広くとってあって、その下が板敷きになっているのは実用的で快適なアイデアですね。11:27ころ。


▲向かいの山肌を覆っている森です。日本のどこにもない森の風景。白っぽいのはサルオガセの仲間でしょうか? 11:30ころ。


▲道標がありました。道標の表し方は統一されているようです。書体も色も同じ。Mt Arthur まではコースタイムが2時間30分、4.7kmだそうです。道標の先に水色のポールが見えていますが、NZではコースの目印にこのようなポールが立っていることが多いみたいです。コースによってポールの色が違いますし。11:31ころ。


▲少しガスってきました。先行する華世ちゃんのそばにも水色のポールがありますね。11:32ころ。


▲この針のような葉を束ねた植物が多くあります。先端に触れるとけっこう痛い! 名前を調べましたが、分かりませんでした。確かではありませんが、スパニアード(Spaniard)の仲間でしょうか? イギリス人の開拓者たちがこの葉の先端に刺されたときに、「こん畜生! スペイン野郎め!」と悪態をついたから付いた名前だとか・・・・。山小屋を過ぎたあたりから、森林限界は越えたようです。11:36ころ。


▲マウント・アーサーは大理石の山として有名なようです。これもそうなのでしょうか? 日本で見かける大理石とはちょっと違いますが・・・・。11:37ころ。


▲少しですがアップダウンもあります。前方に見えるはずのマウント・アーサーはガスの中。11:46ころ。


▲写真中央のピークは Gordons Pyramid 1489m かな? と思います。マウント・アーサーへの途中で右に分かれる登山道でこの山へも行けます。11:53ころ。


▲いわゆる〝バターカップ”ですね。確かに色も艶もバターカップという表現ぴったりです。日本ではキンポウゲ(金鳳花)の仲間です。名前は調べましたが分かりませんでした。11:55ころ。


▲ここで大休止です。ガスで太陽も隠れていますし、風も出て来て、気温も下がってきました。二人とも上着を着ています。
華世ちゃんがここで大きな決定をしました。それは、今日はここまでにして、ここから下山する、ということ。マウント・アーサーまでは後2時間以上かかるでしょうから、無理をする必要はありません。11:55ころ。


▲谷を俯瞰して眺めました。こうやって見る限り、日本の谷とそれほど変わりはありません。この沢なら沢登りも出来そうだと、いつかここを登ってみたいな、そんなことを考えながら写真を撮っていました。11:58ころ。


▲ヒービーの仲間です。先ほどのヒービーとも微妙に異なっているようです。雄しべの葯の色が先ほどは黒かったのですが今度は黄色ですし、花びらの形も微妙に違っています。12:18ころ。

このあたりで下山を開始したのだと思います。


▲キク科のマーガレットの仲間っぽくも見えますが、キンポウゲ科の花(キクザキイチゲとか)とも似ています。花だけではなく、葉などもしっかりと写しておくべきですね。12:27ころ。


▲マウント・アーサー・ハットのすぐそばまで戻って来ました。山小屋までは行かずに、ここから別ルートへ入ります。Flora Hut へ向かう登山道です。12:29ころ。


▲ここまでの山道ともどこか違った雰囲気があるルートです。先頭の華世ちゃんの左にポールが見えます。ここのポールの色は赤ですね。12:34ころ。


▲この山域よりずっと北方の地図は持っていませんから、この特徴ある風景がどこの山なのか、分かりません。でも、手前の台地状高原やその向こうのアップダウンの激しい稜線など、楽しそうなエリアに見えますね。12:37ころ。


▲ほんのりと湿地っぽい場所がありました。すると、モウセンゴケが生えていました。こんなことを言うのは変かもしれませんが、モウセンゴケに対して妙な親近感を感じましたね。日本を感じることのできる植物のように思ったのです。12:41ころ。


▲この草も日本にはありませんね。12:43ころ。


▲樹木に詳しいわけではありませんが、この小灌木も日本では見かけませんよね。綺麗で面白い灌木です。赤いのは蕾でしょうか? 実なんでしょうか? 12:45ころ。


▲興味深い植生の中をのんびりと歩きます。先頭の華世ちゃんの右にも赤いポールが見えますね。12:59ころ。


▲尾根道から外れて森の中を下って行く登山道になりました。南極ブナの森でしょうか? 僕には分かりません。日本にとっては初夏にあたるような季節のはずですが、新緑に萌えているわけでもありません。落ち葉も積もっていますから、季節がどうなっているのかわからなくなりますね。13:07ころ。


▲華世ちゃんが「キノコだよ」と言います。パッと見、アケビの実が落ちているようにしか見えません。ニュージーランドのお札には青いキノコ Blue Sky mushroom が描かれているそうです。調べてみると、本当に真っ青なキノコなんですね。でも、この写真のとは違うみたいです。13:27ころ。


▲巨木が倒れている横の登山道を下って行きます。13:37ころ。


▲突然、森が開け、草原になりました。下って行くと山小屋があります。Flora Hut です。13:48ころ。


NZ旅№14 ――― Mt Arthur(マウント・アーサー1795m)を目指して、まずは Mt Arthur Hut 山小屋まで

2015年09月14日 | ニュージーランド旅2013

今、2015年9月です。2年近く前のことを思い出しながら書いています。山の風景や肌に当たる陽光や乾いた風、地面の固さや柔らかさ、積もっている落ち葉が日本のように朽ちていくのではなくて、カサカサと枯れていくこと、沢を流れる水の様子は日本とあまり違わないこと、そんな幾つもの様子は目に焼き付いていて忘れることは出来ません。

2013/11/22  この日は僕とS子のために華世ちゃんが日帰りハイキングをセッティングしてくれました。


▲華世ちゃんが一緒に暮らしているマリアンさんのおうちです。朝食後、牧草地に出て、ちょっとだけ散歩しました。8:18ころ。


▲猫も幸せそうですね。8:26ころ。


▲3匹の猫がそろいました。S子のザックも見えています。8:33ころ。


▲たまには僕の姿も。猫は大好きです。

華世ちゃんの車で、今日の登山口まで向かいます。
向かう途中、牧草地の緑の絨毯風景から、だんだんと森の風景が増えていきました。そんな風景の変化を僕はワクワクしながら眺めていました。
これまでは広々とした牧草地の風景がニュージーランドらしい風景だった訳ですが、僕はこんな風景ははっきり言って嫌いでした。嫌いというのは誤解を生む表現ですが、これはあくまでも自然ではなく、人工的な風景です。日本の里山も人工的な風景ですし、棚田や平地に広がる田んぼの風景も人工的な風景です。同じ人工的風景なら、僕は日本のこんな田舎の風景の方が好きです。それにその方が生物多様性も豊かですし。牧草地のような単純な環境はあまり好きにはなれませんでした。もしかすると、これは僕の偏見なのでしょうか?
山に近づくにつれ、本来のニュージーランドの森が増えてくるようで、嬉しくなります。


▲登山口に到着しました。中央に華世ちゃんの車。華世ちゃんと座っているS子の姿が見えますね。ここは Flola Car Park フローラ駐車場です。標高は約950m。9:36ころ。


▲Information shelter があります。中には入ってみませんでしたが、ここでいろいろな情報が得られるのでしょうね。9:36ころ。


▲トイレももちろんあります。車椅子にも対応しているようです。9:41ころ。


▲いよいよスタート。最初は林道のような広い道ですが、もちろんゲートがあるので、車は入れません。青い看板には「KIWI ZONE  HELP US PUROTCT KIWI  NO DOGS ALLOWED」と書かれています。キーウィがいるので犬も連れて入ってはダメなのですね。9:51ころ。


▲この森もNZ独特の森ですね。日本の木についても詳しく知らない僕ですから、NZのはさっぱり。ひょっとしたら、南極ブナなども混ざっているのでしょうか。10:03ころ。


▲日本でも奄美大島に行った際にはマングース用のこの写真のような罠を見たことがあります。NZのこの箱罠はポッサム用なのでしょう。10:04ころ。

ポッサムはもともとオーストラリアの生物。有袋類なのだそうです。和名はフクロギツネ。オーストラリアでは数も減ってきており、保護されているそうなのですが、NZでは増え過ぎて、害獣扱いです。外来種で、ただでさえ哺乳類のいなかった(コウモリ以外には)NZですから、天敵もおらず天国のような島だったのですね。
今では毛嫌いされて、道路を走ると車で轢かれたポッサムの死骸累々です。華世ちゃんもNZ人化していて、ペチャンコになった死骸を避けようともしません。避けようとしてハンドルを切る方が危険なのだそうです。僕はまだ日本人感覚から抜け切ることができず、死骸を目にすると、せめて道路脇によけてあげたくなります。
1980年代には全国で7000万匹ほどいたそうですから、確かに多すぎではありますね。


▲この木の名前も分かりません。でも、キャベツツリーにも似てますね。10:15ころ。


▲枯れ木に花! と言った風情です。サルオガセの仲間なのでしょう。10:16ころ。


▲華世ちゃんから「ハニーデューだよ」と教わったのがこれ。木肌が焦げたように黒く変色しています。その中に白い糸のように垂れ下がっているものが見えます。よお~く見ると、その糸の先に水滴のように丸く粒が付着しています。「舐めてみて」と華世ちゃんが言うので舐めてみると、ほんのりと甘い。
ネットで調べてもあまり詳しくは分かりませんでしたけれど、どうやらカイガラムシの仲間がこの木の表面に付き、分泌した液体がこの甘い液体のようです。それをミツバチが花の蜜を集めるのと同じようにして集め、蜂蜜となったものがハニーデューなのだそうです。ミネラルが豊富で、マヌカハニーをも超えるかもしれない様々な効力があるかもしれないのだとか。いま研究中のようですね。10:20ころ。

今になって、ネルソンのホリデーマーケットで凄い安価で購入したハニーデューの空瓶を眺めています。MOUNTAIN VALLEY HONEY 社の Beech Honeydew Honey です。カイガラムシも絡んで産まれた蜂蜜だとは思いもせずに食べていました。


▲この木にもサルオガセの仲間が付着しています。10:22ころ。


▲尾根道になっています。道は相変わらず立派すぎます。NZの本来の森ですが、日本の森とはまったく違う不思議な雰囲気の森です。10:31ころ。


▲この太い幹の巨樹は何という名前なのでしょう? 巨樹のある森はいいですね。10:45ころ。


▲ポッサム用の罠です。樹上の鳥の巣を襲うのでNZ固有種の鳥が被害を受けているのだそうです。木に登る途中でこの罠に捕まるという訳なのでしょう。10:46ころ。


▲罠に捕まったポッサムがいました。すでに息絶えています。可哀想ですが、NZ本来の自然を取り戻すためには仕方のないことです。10:48ころ。

NZには毛皮のためにオーストラリアから運びました。今でも捕獲して皮を利用しているようです。それに毛自体もとてもいいそうなのです。短い毛ですから、それだけでは使いづらいようですが、羊毛と混ぜて使うと保温力が高まってとてもいいのです。ポッサムの毛の形状が筒状で多くの空気をため込むことが可能ですから保温力が高いのです。


▲景色が開けて来ました。小休止です。平らな道が多く、少しずつしか登っていませんから、あまり疲れません。10:56ころ。


▲何ヒービーかは分かりませんが、ヒービーの仲間だと思います。日本には似た花はありませんよね。10:57ころ。


▲山小屋に到着です。Mt Arthur Hut(マウント・アーサー・ハット)。ここの標高は約1300mですね。歩き始めてからここまで1時間30分くらいかかりました。DOC(自然保護省)が発行しているガイド本のコースタイムは1時間15分のようですから、上出来です。11:23ころ。


NZ旅№13 ――― ネルソンの市街地観光、そして華世ちゃんちへ

2015年08月31日 | ニュージーランド旅2013

2013/11/21  この日ものんびりとした日でした。


▲心地の良い朝でした。一昨日に買っておいたベーグルやヨーグルト、卵、サラダ菜、ベーコン、トマトなどの残りで朝食を作り食べたのでしょう。9:28ころ。


▲泊めていただいている邸宅からの風景。10:42ころ。


▲ちょっと右の風景はこれ。10:43ころ。

実は前の2枚の写真の牧草地はこの邸宅の敷地なんです。酪農家に貸しているそうです。国土はさほど日本と変わらないのに、人口が信じられないほど少ないニュージーランドならではですね。


▲僕たちのために用意してくださった部屋がこれです。奥にはキッチンがあります。10:43ころ。


▲右っかわを眺めるとこんな感じ。外見は田舎の木造建築。この広い木のテラスが僕はとっても気に入りました。10:44ころ。

今日は華世ちゃんが僕たちのためにお休みをとってくれています。
ネルソンの市内観光をセッティングしてくれました。
なにしろ初めての土地なので、土地勘はまったくのゼロ。連れて行ってくれた場所も、海岸とは近いのか遠いのか、ネルソン中心街とはそばなのか離れているのか、その程度しか分かりません。今この文章を書きながら、「ああ、ここはこのあたりだったのか」と確認しながらの作業です。


▲道路っぱたに車を停めて、広がる景色を見せてくれました。眼下の島はハウラショア島。その右に薄っすらとですが、砂洲の先端が見えているのが分かるでしょうか。この砂洲はボルダー・バンクと言い、長さがさらに右へと7kmくらいあります。それに囲まれた内海がネルソン・ヘブン。
この道路っぱたですが、デイヴィス・ルックアウトと呼ばれるポピュラーな展望地だったのですね。日本の感覚では道路っぱたです。12:03ころ。


▲ここがデイヴィス・ルックアウト。華世ちゃんが説明してくれています。広がっている海はタスマン湾。12:04ころ。


▲ボルダー・バンクです。まだまだ右へと続いているのです。12:14ころ。

ここから次の目的地へ車を走らせます。ここからさらに東へ、ネルソン市街地のほぼ東端へと向かったようです。


▲車を駐車場に置き、だだっ広い芝生の広場を抜けました。日本人からすると実に贅沢な広さですね。ただ、この広場には凄い歴史があるようなんです。それはニュージーランドで初めてのラグビーの試合がこの広場で行われたのだそうです。今のオールブラックスに至る栄光の歴史もここから始まったんですね。12:34ころ。


▲華世ちゃん何やら首を突っ込んで探しています。2年近く前のことですから、忘れてしまいました。調べた限りではこの植物名はニュージーランド・フラックスかな? マオリたちはこの葉から繊維をとって利用していたのだそうです。ぼんやりした記憶ですが、葉の根元あたりの白い部分が食べられると説明してくれたような、そうでないような・・・・ 12:45ころ。

公開後すぐに、華世ちゃんからコメントが。このフラックスの根元の白い部分はアロエベラみたいなゼリー状のものが入っていて傷に効くのだそうです。華世ちゃん有難う!


▲カウリの木だと思います。近くに1951年に植えたとの標識がありましたから、まだ60歳代の木です。カウリからしたら幼木ですね。
カウリはニュージーランド特有の木で、主に北島、それも北部で主に繁殖していたそうです。樹齢1000年以上になる木もあり、樹高が50m、幹回り15mになるような巨木もあるのだとか。まっすぐに伸び、下部の枝は落ちてしまうので、建築材として重宝され、乱獲されてしまったようです。今では保護されているようですね。12:51ころ。


▲日本でもマヌカ・ハニーは有名ですよね。ニュージーランド旅行のお土産の定番にもなっています。その蜂蜜を何故マヌカ・ハニーと呼ぶのかを知っている方は少ないと思います。僕も知りませんでした。「地名かな?」くらいにしか思っていませんでした。
蜂蜜の種類をアカシアとか、レンゲとか、ソバとかのように花の名前で分けることがありますよね。マヌカ・ハニーもそれです。マヌカの花なんですね。写真の花がマヌカ。
花は少し桜や梅などバラ科の花にも似ていますが、フトモモ科なのだそうです。と言われても馴染みのない「科」ですよね。例をあげれば、ユーカリ、グアバ、チョウジ(クローブ)、ブラシノキなど。と聞いても、あまりイメージは湧きません。でも、どこか皆、個性的な木のようです。
マヌカも蜂蜜でなくとも、木自体が薬効の強い木だと珍重されていたようです。そんな木の蜂蜜も抗菌作用が物凄く強いことが知られています。その抗菌力の大きさによってマヌカ・ハニーの価格も違いますよね。13:02ころ。


▲高台に到着しました。ネルソンの中心街が見えています。13:10ころ。


▲ネルソン中心街を見下ろしています。写真中央にはネルソン大聖堂が見えています。13:10ころ。


▲なんと! ここはニュージーランドのちょうど真ん中なんだそうです。いわば「ニュージーランドのへそ」。よくぞ、こんないい場所に中心が来たものです! 13:15ころ。


▲The Centre of New Zealand にはモニュメントも建っています。僕が指差している場所が中心地点。13:20ころ。


▲市街地に降りて、ランチにしました。僕が頼んだ料理。14:15ころ。


▲S子は小食です。14:15ころ。


▲華世ちゃんのは、美味しそう。僕もこれにしたらよかったかな? 14:15ころ。


▲街を歩いて大聖堂へ向かいます。森の中に見えて来ました。14:51ころ。


▲大聖堂への階段です。華世ちゃんの左の台座のようなものに1842と1942のふたつの数字が見えます。ひとつは1842年3月に初めての礼拝が開かれたことの記念でしょう。100年後の1942年に何があったかは分かりませんでした。ニュージーランドは歴史の新しい国ですね。14:53ころ。


▲教会の中で写真をパシャパシャ撮るのは申し訳ありませんでしたから、2枚だけしか撮りませんでした。パイプオルガンや説教台が写っているようです。華世ちゃんが幾つか説明してくれましたけれど、ほとんど覚えていません。途中まで大理石で作っていたのですが、何かの理由で残りはコンクリートで作ることになったとか、そんな感じの話しをぼんやりと覚えています。
聖公会ですから、イギリス国教会の流れを汲んでいるようですね。15:02ころ。

この後、買い物に行きました。ネルソンのどのあたりだかは僕にはさっぱり分かりません。
まずは macpac です。日本でも知られていると思いますが、アウトドアショップです。メリノウールのネックウォーマーのような品物をS子が購入しました。
続けて、Kathmandu という名前の同じくアウトドアショップです。ここでもS子が3点ほど購入していますね。この Kathmandu ですが、同系列のクライストチャーチ店でもS子は100NZドルほどの山用上着を購入しています。その服は価格も安く、デザインや色合いもなかなか素晴らしいものでした。日本と比べて特に安いわけではありません。でも、日本ではあまり見かけないようなデザインのものもあって、見ているだけでも楽しかったですね。
それから華世ちゃんの家へ向かう途中で、スーパーへ寄りました。ワインを3本、ベーコン、ヨーグルト、コーヒー、野菜などを購入しているようです。
2年もたって、何を買ったか何故分かるかというと、その時のレシートを記念にとっておいたのです。ただ、英語ですから、それが何なのか分からないこともありますが・・・・


▲今宵の宿からは華世ちゃんのお世話になります。と言っても、華世ちゃん自身はマリアンさんのご自宅の一室を間借りしつつ共同生活しているようなスタイルです。ですから、マリアンさんのお世話にもなるということ。
ネルソンの北西部マプアにそのお宅はありました。写真はその家から眺められる風景。入江のような海が見え、牧草地が広がっています。
僕は日本の自然が大好きですけれど、ニュージーランドのこの広々した開放感はかないませんね。18:38ころ。


▲この部屋が僕とS子が暮らす部屋。普段はマリアンさんが使っているよう。18:40ころ。


▲この家には可愛い猫が3匹いました。名前も聞いたのですが、忘れてしまいました。19:27ころ。

この晩はマリアンさんと華世ちゃんが歓迎の夕食を準備してくれました。ラム肉とかのステーキだったように記憶しています。ニュージーランドのラム肉とニュージーランドの白ワイン、とっても美味しいです! マリアンさんはネルソンの病院で仕事をしている技師さんだと聞いたような・・・・? 夏休みには毎年長期休暇をとって海外へ自転車旅行に行くのだそうです。家にはカヤックも置いてあり、ニュージーランドにはこういう女性が多いのだとすると素晴らしいことですね。
あとこれは内緒ですが、プライベートも充実しているそうですよ!