2013/7/14 僕の母は孫の家族と同居していました。僕にとっては甥っ子家族です。80歳くらいから認知症を発症していましたから、僕もS子も正月と夏には熊本に帰って、出来るだけ長く母と顔を合わせることにしていました。
今から思うと、母の病気のおかげで甥っ子家族との交流も深まったのだと思います。母は先々月に他界したわけですから、今後は正月や夏に熊本に帰る必要性はなくなったのです。以前そうだったように、正月や夏休みに長期山行をすることが可能になったのです。北アルプスの剱岳や穂高の滝谷で登攀生活を送ることも可能なのです。(たいしたレベルの登攀ではないのですが・・・・)
でも、この数年間の甥っ子家族との交流の深まりは、僕にとって、家族だと思える人たちが増えたんだと実感させてくれました。正月や夏休みに帰る故郷が出来たのです。ですから、これからも熊本には帰ることでしょう。ただ、ときおりは帰れずに長期山行へ出かけることもあるかもしれませんが。
今回、甥っ子家族との初めての山行が実現しました。まあ、最初はみんなでキャンプしに行こうという話だったのです。海がいいか山がいいかと言った段階でした。連日暑苦しい真夏日が続いている熊本ですから、高原の涼しいキャンプ場がいいということに決まったのです。
僕としては、しめしめでした。
昭文社の地図も購入し、自分なりに計画も立案しておきます。
朝8時出発だぞ~っ! とは言っても、結局は9時すぎ。まあ、これも織り込み済みと言ったらそうなのでしょう。熊本市内から高速へ乗り、えびのICで降ります。今春出来たという新しい道の駅にちょっとだけ立ち寄って、一路、霧島はえびの高原へ。
▲えびの高原キャンプ村に到着。さっそくテントを設営します。左奥からD輔、Y子さん、S子です。テントの中にMちゃんが見えています。12:49ころ。
アカマツ林の中の落ち着いたキャンプ場でした。海の日の連休にもかかわらず、テントサイトの半分くらいしか埋まっていません。
テントとは言ってもオートキャンプ用のでっかいテントですから、最初のうちは僕もS子もただ見守るだけ。山の極小、軽量テントとはまったく異なった代物です。
▲テント本体の前にくっつけて、タープを設営します。僕が持っているタープなんて、手のひらに乗るサイズですが、これは巨大です。K君が何を想うか、佇んでいます。13:24ころ。
▲行ったことのある人は知っているでしょうが、霧島は火山の集合体。あちらこちらにポコポコと火口があるのです。そのうちの幾つかには水がたまって火口湖になっています。えびの高原の北方にもそんな火口湖が3つあって、お池巡りのコースになっているのです。
標高差も100mくらいしかありませんし、コースタイムも2時間半くらいですから、登山初めてのY子さんやK君にも手ごろな足慣らしになることでしょう。
写真は少し登り始めたあたりです。子供たちは元気です。MちゃんとK君。14:44ころ。
▲えびの高原にはシカがたくさん生息しています。笹が涸れていたりしていますから、生息密度はかなりオーバーの状況だと感じました。でも、可愛いです。15:11ころ。
▲お池巡り最初の池は白紫(びゃくし)池です。K君は池のほとりで足を濡らしてしまいました。顔を塗りつぶされて、のっぺらぼうになってしまっています。15:26ころ。
▲次の池に向かう途中、韓国岳がよく見えていました。左右二つのピークがありますが、それを直径とした大きな噴火口が韓国岳の正体です。15:49ころ。
▲推定樹齢五百数十年の巨木杉です。六観音参拝の際に植えられたもののようです。16:01ころ。
▲池のそばに建つ六観音堂。深い謂れはあるようですが・・・・ 16:05ころ。
▲六観音御池のほとりへ降りる道にはロープが張られ、降りたらいけないようでした。しかし、それでH本家の面々が納得する訳がありません。Y子さん以外は全員降りてしまいます。陽光が水面を照らし、網目模様に揺れていました。16:14ころ。
▲3つ目の不動池へ向かう途中です。S子とMちゃん。16:51ころ。
▲登山初めてのY子さんとK君でしたが、これくらいのお池巡り程度は超楽勝! 16:53ころ。
▲韓国岳へ向かって歩きます。噴火口の縁がどこだか分かりますか? 16:59ころ。
▲不動池のそばからは、ナント! 桜島が見えました! 左側に見える少し黒っぽい雲のようなものは、桜島の噴煙の様な気もしますが・・・・ 17:10ころ。
▲キャンプ場に戻る途中で、またシカに遭遇しました。17:31ころ。
コースタイム2時間半のところ、寄り道や休憩を含めて3時間ちょっとで歩きました。ほぼコースタイムと同じと言ってよいと思います。Y子さんにはちょうど良い足慣らしになったと思いますし、K君は立派に歩き通し、感心しました。
▲キャンプ場に戻り、ふいごで炭火を熾しているK君。遠すぎて、効果がないと思うよ! 18:53ころ。
▲我々山屋から見ると移動式キッチンと呼びたくなるような豪華セットです。19:22ころ。
▲夕食はキャンプ定番のバーベキュー。美味しいですね。ビールにワイン、ブランデーと、アルコールも進みます。19:23ころ。
▲ランプの光が明るく写り過ぎていますが、モリモリ食べている最中です。K君はこのあと最初にバタンキュー。4歳の子供です。歩く以外でも動きまわっていましたからね。しばらくして、Mちゃんも。大人はどうだったか、少し朦朧としていて記憶はありません。僕とかがいちばん最後まで飲んでいたことだけは確かだと思います。19:42ころ。
初めて甥っ子家族みんなと山を共に歩きました。いいものですね。ほぼ「三世代同行山行」です。これが可能なのもそれほど長い年数ではありません。大事にしたいと思います。