ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

10年ぶりのシダクラ尾根。新鮮な感覚で感動できました

2022年06月09日 | ハイキング/奥多摩

YYDでは常時新入会員を募集しています。入会を検討している人のために時々体験山行を実施しています。体験山行だからと言って、易しいハイキングと思ったら大間違い。登山体験がさほど多くない人もいるのですが、そんな人にとってはかなりハードな山行を計画しています。YYDの常日頃の山行と比べれば、易しい方かもしれませんけれどね。

ちなみに僕の場合の体験山行は奥多摩のヤケト尾根(日陰名栗山北尾根)でした。僕はこの尾根を何回か登ったことがありましたし、積雪期にも登ったことがありましたから、問題はありませんでした。さらにもう1回、僕は体験山行に参加しました。丹沢の広沢寺での岩トレです。ここでも数多く岩トレしたことがありましたから、問題はありません。直後に僕は入会を決めました。

 

この日の山行にも体験山行参加者が5名もいました。YYDメンバーは5名、珍しく大所帯の山行になりました。

と同時に、この日の山行は地図読み山行でもありました。地図読みを練習する山行です。皆が地形図を手に常に現在地を確認しながら歩くのです。YYDでは最近とりわけ読図に熱心なメンバーが増えています。好ましい傾向だと思います。かく言う僕自身は読図は自己流でいい加減なんですけれどね。

 

2022年6月5日(日) シダクラ尾根~御前山~陣馬尾根

▲8:37。奥多摩駅発8時35分の丹波行きに乗る予定でした。でも、登山客が多くて、臨時バスが出て、この時刻に惣岳バス停に到着です。

 

▲8:40。S原さんが体験山行参加者に解けない靴紐の結び方を教えてあげています。僕も昔誰かから教えてもらったことがありますが、使わないまま忘れてしまいました。

 

▲8:48。惣岳バス停のすぐ横に下にある集落へ降りる道があります。

 

▲8:57。シダクラ橋を渡ります。

 

▲9:01。シダクラ橋を渡ると、左下へ降りる山道へ入り、下に見えているシダクラ沢を対岸に渡ります。シダクラ尾根シダクラ沢右岸尾根なんです。右岸とか左岸とかの呼び方は下流方向を見て、右側が右岸、左側を左岸と呼びます。

 

昔、多摩川土手を散歩していたら、確か橋脚に貼ってあったプレートだったと思いますけれど、左岸なはずなのに右岸と記されていました。ちょうど偶然に国の河川保全を担っている公務員さんが原付バイクに乗って調査中でした。彼にその間違いを指摘したら、その後そのプレートの記述が訂正されていましたね。

 

▲9:12。シダクラ尾根に取り付くと、しっかりした仕事道が付いていました。その山道を利用して、左へ回り込むようにしながら登って行きます。でも、あまり標高を上げないので、途中で山の斜面を直登していきました。写真の明るい広場はどうやらワラビ畑のようですね。

 

▲9:13。3人は右に見える送電鉄塔へ向かいました。そちらの方がシダクラ尾根のメインの尾根でしょうね。7人は直進しています。

 

▲9:22。立派な仕事道が現われて、そこで7人と3人が合流しました。

 

▲9:52。メンバーの内のひとりの軽登山靴の底が剥げたようです。応急処置として、ガムテープとかテーピング用のテープでぐるぐる巻きにします。他のメンバーはホッとひと息ですね。

 

▲9:59。杉の植林ですが、間伐材の切り口がまだ新しかったですね。今年や去年の作業のようですから、仕事道もしっかりしていたんでしょうね。山の仕事道は使わなくなって何年も経つと、荒廃してしまいます。

 

▲10:05。急登ですが、ジグザグに仕事道が付いていますから、思いの外が出来ます。

 

▲10:07。シダクラ尾根には岩場があちこちにあります。石灰岩だと思います。

 

▲10:08。仕事道があるので、本当にに歩けますね。

 

▲10:14。シダクラ尾根の主稜線に出たのですが、そのまま登らずに、ちょっと戻りました。810m標高点を確認するためです。

 

▲10:28。多分、810m標高点での地図での確認作業だと思います。

 

▲10:42。しばらく行くと、広葉樹林になりました。やっぱり杉の植林よりは気持ちよくなりますね。その代わり、仕事道は無くなりますけど。

 

▲10:45。岩場も時々出現します。やはり石灰岩ぽいですね。

 

▲10:49。地形図を読む限り、というほどではありませんが、少しだけ傾斜の緩む場所ではありますね。

 

▲11:14。広葉樹と岩場、バリエーションルートとしては申し分のないセットです。この日は一日中曇りの天気予報だったのですが(しかも午後3時くらいからは雨)、陽射しも時折あって、いい方向へ予報が外れてくれています。

 

▲11:16。また現在位置の確認をしていますね。急登一方のこんな尾根では写真のような傾斜が緩んだ地点が良いアクセントになりますね。地図上での確認が取り易いポイントです。

 

▲11:36。心地の良い広葉樹林帯の急登が続きます。こんな山の斜面を登っているとアドレナリンが出るのか、ハイカーズハイになりますね。幸福感が溢れます。

 

▲11:39。途中、見事な巨樹が生えていました。樹種は分かりませんが、葉っぱの形などからすると、トチノキでしょうか?

 

▲11:41。ベンチがあるということは、ここは体験の森でしょうね。アセビの広場かな?

 

▲11:49。また岩場が出て来ました。僕はこの岩場を直登しようと思ったのですが、上部で岩場がどうなっているのか分からなかったので、止めました。どうやら問題なくその先へ行けたようですね。

 

▲12:01。傾斜の緩む箇所も増えて来ました。もうすぐ惣岳山のようですね。

 

▲12:10。惣岳山1348.5m山頂です。

 

▲12:26。御前山1405.0mへ向かいます。こんな階段あったかな?

 

▲12:28。バイケイソウが群生してますね。以前はこんな所に生えていたかな? 鹿が食べない毒草なので増えたのかもしれません。そう言えば、御前山周辺のカタクリが激減している原因も鹿の食害によるものだと思われます。何も鹿が悪いわけではありません。悪いのは人間で、地球温暖化の余波で奥多摩の冬を死なずに越せる鹿が増えたので、鹿がカタクリの葉を食べているのでしょうね。鹿の天敵だったニホンオオカミが滅亡したのも、人間の仕業ですしね。

 

▲12:29。御前山1405.0m山頂です。

 

ここでしばし休憩です。山頂には別パーティーもいて、何故か300ccほどの水入りのペットボトルを大量に持っていました。要る人にはあげますよ、と言うことだったのでYYDのメンバーがたくさん貰っていました。

 

▲12:56。御前山からは再び先ほどの惣岳山へ戻って来ました

 

▲13:08。惣岳山からは小河内峠へ向かいます。写真中央の樹はホオノキのようで、白くて大きな花を咲かせていました。

 

▲13:18。ヤマツツジの咲き残りですね。

 

▲13:33。この日は小河内峠1040mまでは行かずに、途中から登山道ではない支尾根を下降します。1200m標高点の少し南西の1160m付近から南へ下ります。

 

▲13:44。この尾根を下っている人はいるようで、赤テープもけっこう付いていました。1100m付近だと思いますけれど、ここで尾根が二手に分かれますから、地図で確認しているところです。

 

▲13:56。登山道と合流しました。970m付近です。一般的にこの陣馬尾根登山道は小河内峠から出ていますが、尾根としてはこの日歩いた尾根こそが正しく陣馬尾根だと言えるようですね。

 

▲13:56。バス停まであと2.2kmです。この時点で(本当はもっと前からですが)藤倉バス停発14時39分のバスは諦めました。

 

▲14:04。「陣馬尾根 中ノ平遺跡    都道二〇五号線    コノ付近全体 縦穴式住居跡 約七~八千年前ト推定  桧原村教育委員会 外 考古学者ニテ判明 土器ガ出土シ出土品ハ桧原村郷土資料館ニ有リ    発見者 矢沢 小林    発掘協力 八株 小泉 新築(?)他    第一回発掘 昭和三十五年    第二回発掘 昭和四十九年    建  矢沢 十四代目 小林忠利」

この付近は大昔は海岸線の近くだったのでしょうね。

 

▲14:25。先ほどのも小林忠利さんが建てたものでしたね。周辺にお地蔵さんらしきものは見当たりませんでした。荷付場の読み方や意味を調べたのですが、分かりませんでした。僕の想像ですが、里から牛か馬で運んできた荷をここで付け直す作業をしたのかな? と想像しました。

 

戦国時代以前から古甲州道があったようですね。秋川沿いから檜原村、小菅村を通って大菩薩峠を越える道だったようです。檜原村の中心部は確か浅間尾根を通っていたんだと思います。谷底に沿って歩くのは危険ですからね。大菩薩峠へは牛ノ寝通りを通ったのかな、などと想像したくなりますね。

また、甲州裏街道(青梅街道)1606年に開設されたんだとか。数馬の切通しが出来ると、古甲州道よりは甲州裏街道の方が多用されたようですね。となると、北秋川沿いの集落からも陣馬尾根を越えて小河内村に出て、甲州裏街道を利用した方が便利なこともあったのかもしれませんね。

 

▲14:36。山腹に点在する民家にとって、このモノレールは必需品ですよね。モノレール軌道の下を山道がくぐります。こんなモノレールに乗りたければ、檜原村の重要文化財である小林家住宅に行くために乗ることが出来ますよ。

 

▲14:54。もう、ほぼ里に降りて来ましたね。

 

▲14:58。春日神社と御神木の巨樹です。杉でしょうかね? 雰囲気のある神社でした。

 

▲15:07。藤倉バス停に着きました。これから1時間半ほど待たないとバスは来ません。

 

▲16:12。いろいろな話題も尽きて、ザイルを使ってのミニ講習会が始まりました。半マスト結びでの懸垂下降とか、30mザイルで30mを懸垂下降するにはどんな方法があるのか等々。

 

▲16:13。こちらではストレッチ講習会でしょうか?

 

▲16:19。バスはけっこう早くから来ていて、待機していました。左の建物は公衆トイレです。

 

シダクラ尾根は過去に幾度か登っています。いちばん最近では2012年9月に登っていますね。

シダクラ尾根を登りましたが、久し振りに日没後下山となってしまいました・・・・反省

でも、ほとんどシダクラ尾根のことは忘れてしまっていたみたいで、この日のシダクラ尾根を新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。

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