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ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

シダクラ沢ではN村さんにリーダーをやってもらったのですが・・・・

2022年12月05日 | 沢登り/多摩川本流

理由は僕自身にもよく分かりませんが、ブログへの記録が遅れに遅れてしまいました。このシダクラ沢も2ヶ月半も昔のことです。これから徐々に書き進めて行って、今この時に追いつきたいと思っています。

 

シダクラ沢は今年5月にも歩いていますけれど、その時とはまったく印象の異なる沢でした。この日はここのところの長雨の影響で沢の水量が多く、いつも以上に瑞々しさに溢れていました。そして、今年の夏が高温多雨だった影響でしょうか? 苔の生育が良くて、とっても美しいです。

 

シダクラ橋から見下ろす多摩川本流の流れは笹濁りしていませんでした。とは言え、水量が多くない訳ではありません。シダクラ沢の畔へ来て、準備をしましたが、やっぱり水量はいつもより多いです。

2022年9月25日(日) シダクラ沢

▲9:32。入渓点から見る最初の滝。易しく登れる滝なのだそうですけれど、最初から濡れるのが嫌なので、いつも右岸を高巻いています。凄く暑い日ならいつか登ってみたいですね。

 

▲9:32。今日のメンバーは4人。右からN村さん、SS木さん、O崎さん。

 

▲9:39。N村さん、SS木さん、O崎さんの3人は果敢に水流の中を攻め登ります。でも、僕はあまり濡れたくないので、ほとんど水の中には入りません。水に濡れると、体力が奪われるからです。写真を見ていただくと分かりますけれど、僕は3人の姿を水から離れた横から撮っていることが分かると思います。

 

▲9:54。3m滝がありました。直登したのか高巻きしたのか覚えていませんね。

 

▲9:55。3mナメ滝かな。みんな濡れるのが好きですね。

 

▲10:00。N村さんが果敢に挑戦しています。水流は強いし、ホールドも見えないし、結局あきらめました。

 

▲10:12。2条の滝の上部ですね。水量はいつもより多いですね。

 

▲10:17。みんなでへつって楽しみました。

 

▲10:25。今日はN村さんにリーダー役をしてもらっています。滝が出て来ると、直登するか高巻くか、高巻くなら右か左か、ザイルは出すか否か、ザイルを出すなら確保するのか固定するのか、滝を直登するのならどこを登るのか、ザイルは出すか出さないか等、様々なことを決めなければなりません。この写真でも先頭を行くN村さんは自らの登る姿を通じて、この滝の登り方であったり、注意すべき箇所を後続に伝えているのです。

 

▲10:37。長閑で美しい沢の風景の中を進みます。

 

▲10:47。カツラの木だったと思います。

 

▲11:01。ザイルを出しての滝の登攀はN村さんの役目です。 

 

▲11:01。 確保はO崎さん、そのフォロウにSS木さんが付いてくれています。

 

最初のザイルを出した滝だったと思いますが、N村さんの滝上でのザイルワークに手出し口出し足出ししてしまいました。済みません。<(_ _)>

①ザイルを出す可能性が高い滝では、リードする人にとっては易しい登攀であっても、滝下からザイルを引いて行った方が良い(今回のケースでは、上からザイルを投げると、途中の木に引っ掛かる心配もありました)

②ザイルが垂れるラインは可能な限りフォロワーが登って来るラインに近づける

③確保位置からフォロワーが見える位置で確保した方が良い(それが困難な場合は、他のメンバーが見える場所まで移動したり、それも叶わないケースでは 笛や声でのコミュニケーションを決めておく。すべてが無理な場合は勘に頼る)

 

▲N村さんが上で確保してO崎さんがフォロウしています。N村さんは最初はこの写真のもっと右上の木で確保しようとしていました。そこからは登って来る人の姿が見えませんし、ザイルは登って来るルートの左になってしまいます。僕は高巻いてN村さんのいるところまで行って、意見してしまいました。(撮影:SS木)

 

▲11:11。SS木さんが登っていますね。上の写真の方が後のようですね。

 

些細な事柄についても、僕は口出ししてしまいました。それは休憩場所の選び方です。上の滝登攀後、すぐにN村さんが「ここで休憩しましょう」と言ったものですから。

④休憩場所は安全を第一として決定する(滝の落ち口付近、急斜面や崖のそばは避ける)

N村さんご免なさい。ペコリ、ペコリ、<(_ _)>

この後、安全な場所で休憩しました。

 

▲11:51。易しい滝が続きます。

 

▲12:03。途中でこんな写真も撮ってくれました。真ん中が僕。(撮影:SS木)

 

▲12:06。シダクラ沢は楽に直登できる小滝が多くあります。

 

▲12:09。大岩が現われました。沢の中では良い目印になります。

 

▲12:23。この滝などは、この日のメンバーを考えると、ザイルを出すか出さないか判断を問われますね。N村さんは出さないと判断しました。

 

僕が長年信条としてきたことがあります。高齢となった今では、実行できていないかと思いますが、次のような信条です。

『リーダーは参加者を心配させるような登り方を見せてはいけない』

僕のお師匠さんからの命令でした。リーダーは常に参加者にとっては安心を与える源泉でなければならないのです。滝も安定して軽やかに登らなければなりません。

 

▲12:24。N村さんにもそんなことを問われるシーンがありました。3mほどの小滝でしたが、水流の左を登り始めました。ところが、落ち口直前で動きが止まります。その先が難しいようです。ホールドもスタンスも乏しいようです。でも、何とか登り切りました! N村さん曰く「天覧山のトラバース練習してなかったら落ちてた」。地道な練習が役に立って良かったですね。

 

▲12:32。その後、僕が右壁の右端を登って、滝上に行きました。N村さんがザイルを出して、あとの二人も僕が登ったルートをフォロウしました。

 

⑤滝の登攀のルート読みは慎重に。予測以上に難しいケースはよくある。とりわけ、見えていない箇所を甘く見てはいけない

 

▲12:34。O崎さんフォロウの後、SS木さんがフォロウしました。二人とも楽勝です。

 

▲12:42。これがN村さんが手間取った箇所。最後の滝の落ち口付近がホールドがなくて、スタンスも斜めですから滑りそうに思えて不安なんですね。

 

▲12:52。さ~ぁて、ここはどうやって突破しようかな、などと考えているのでしょうか? 最上部の滝は左の壁を登ったんですが、少しだけ緊張しましたね。

 

▲13:04。同じようなケースが連続しました。滝の右壁をN村さんがザイルを引いて登って行きます。そこまでは易しい壁です。最上部でN村さんの動きが止まり、左へ右へと登れる場所を探しているようです。最後の乗っ越しが難しいようです。

 

▲13:07。僕はすぐそばに垂れ下がっている藤の木(弦)でプロテクションを取るように、口出ししてしまいました。N村さんは木の存在に気付いてはいたようですが、効き目があると思わなかったそうです。

 

実際はこの藤の木は生きていましたから、効果あるのですが、もし効果がない場合でも無いよりはましなんです。なんと表現すればいいのか分かりませんが、リードする人間にとって、不確かで頼りないプロテクションでも本番の登攀では効果抜群なんです。ただし、心理的側面に限られますけど。ですから、

⑥完璧なプロテクションでなくても命を救う可能性はある

 

▲13:18。この時、またしても僕が手出し口出し足出ししてしまいました。滝の水流の左端を登って、N村さんのいる上まで行き、N村さんを僕が持っていた20m補助ザイルで確保しました。N村さんが登って来て、後の二人も同じルートを登って来ました。

 

▲13:22。SS木さんは足を滑らせていましたから、少し難しいルートだったことは確かです。

 

N村さんがこのルートを選んだのが間違いとは思いません。下からの観察では僕も容易に登れると思いました。でも、やっぱり下から見えていない部分に困難が潜んでいました。僕が登った水流の左端ルートは上までしっかり見えていて、登れると分かりましたから、こちらを選択した方が良かったでしょうね。

 

▲13:33。栃の木だったと思います。巨樹ですね。

 

▲13:33。地面の岩はすべてに覆われて、周囲すべてが緑の世界になりました。こんな景色を見るのが大好きです。

 

▲13:55。急な階段状の滝です。SS木さんが登っています。

 

▲14:14。源流になって来ました。岩壁(大岩ではなくて)も現われます。

 

▲14:17。正しい名称は僕には分かりません。鮮紅色のキノコですよね。しかも緑の苔の上に生えていましたから、なおさら目立っていました。正しくはないかもしれませんが、ベニチャワンタケモドキかなと思います。

 

 

▲14:20。一面モスグリーンの世界の中に一匹の動物が紛れ込んでいます。どこにいるか分かりますか?

 

▲14:20。ラクダでした。(撮影:SS木)

 

沢の詰めでもついつい口出ししてしまいました。水流はとっくに消え、沢形もさほど明瞭でなくなったころ、N村さんが「右の尾根を歩こう」と言いました。でも、僕は「まだ問題なく沢筋を歩けるので、このまま登ろう」と出しゃばってしまいました。N村リーダーご免なさい。🙇  沢も尾根も傾斜はほぼ同じでしたから、どちらを選択しても違いはなかったと思います。ただ、僕の長年の沢登りを通じて得た経験則があるので、それに拘ってしまいました。ご免なさい。

⑦最後の詰めは可能な限り、沢筋を辿った方が良い。早く尾根に逃げると、大変なことになる場合が意外と多い

 

▲14:41。最後の詰めになると、自然と順番が決まって来ました。先頭はSS木さん、続いてO崎さん、ラストがN村さんです。

 

▲14:51。SS木さんは先頭をグイグイと進んで行きました。

 

SS木さんは以前と変わらず体力がありますね。O崎さんも体力あります。バランスがいいですね。N村さんは皆の心をひとつにまとめる素晴らしいリーダーです。これからクライミング技術を磨き、沢の経験を積んでいくと、もっと素敵なリーダーになるでしょう。これで沢パートは終わりです。

沢から上がって来た尾根もそうだったのですが、あちこちで山栗(柴栗)が落ちていました。20年以上前、脚の骨折で長期入院していたS子に山栗を採って来て、栗ご飯を作って、病院へ持って行ったことがあります。普通の栗に比べると、とてつもなく小さいので殻はもちろん、渋皮を剥くのが大変なんです。でも、普通の栗に比べて自然な優しい甘みがあって、とっても美味しいんです。と言う訳で、僕以外の3人が夢中になって栗拾い。僕も拾って女性陣にあげました。N村さん、ご免なさい。

 

▲15:42。15時20分ころ稜線に出ました。出た稜線にはたくさんの栗のイガが落ちていました。下山し始めたこの写真にも落ちている栗のイガがたくさん写っていますね。

 

▲16:28。サス沢山で奥多摩湖をバックにパチリ!

 

それから僕が驚いたことがありました。サス沢山940.0mのことを、これまでずっと1010mほどのなだらかなピークがサス沢山だとばかり思っていました。今回、奥多摩湖の景色がいい、電波塔のある場所に「サス沢山」との山名標識が設置されていました。僕はびっくり! まあ、改めて地形図を見ると、確かにここがサス沢山ですね。ここは三角点もありますし、麓から見上げると、確かに山頂と思えるんでしょうね。でも、奥多摩湖へ下るとき、ここは下って来た尾根の突端のような場所なんです。下って来た場所ですし、山頂とは思えません。ピークではないと思います。それに、僕はサス沢を遡行したことがあります。このサス沢は1010mピークに突き上げているんです。なので、1010mピークがサス沢山だと思い込んでしまっていました。

 

▲16:30。奥多摩湖です。湖があるって素敵ですよね。

 

▲17:17。栗拾いに時間を費やし、バスの時刻まで後わずかになりました。急な大ブナ尾根を急いで下りました。奥多摩湖畔の公園で一度道を間違え、小河内ダムの上を4人が走りました。

 

すると、対岸の道路をバス停に向かっているバスが見えます。走り続けても、バス停までは数分かかるでしょう。僕たちが見ている中で、バスはバス停に停まり、発車して行きました。次のバスは1時間以上後です。その後、ラッキーなことにタクシーが来てくれ、奥多摩駅に着きました。『天益』はすでに閉まっていることが分かっていましたから、『むら㐂』へ。楽しい時を過ごしました。


3年半のブランクを越えて、易しいシダクラ沢を遡行しました

2022年05月19日 | 沢登り/多摩川本流

僕は自分のことを沢屋だと思っています。レベルは最盛期でもせいぜい中級の下ほどだったと思いますが、沢の風景が大好きです。そんな僕が訳あって3年半もの間、沢登りをしませんでした。

登山自体も充実していませんでしたから、山体力も低下の一途を辿っていました。クライミング練習だけは細々と継続していましたが、沢を歩く感覚や滝を登る能力もかなり落ちていることが想像できます。

山体力もまだまだ復活にはほど遠いレベルですが、最低限度までは戻って来たかと思います。ですから、沢登りも再開することにしました。選んだ沢は当然すごく易しい沢ですし、これまで何度も遡行したことのある沢です。10回近く行ったことがあるかもしれません。それがシダクラ沢でした。多摩川本流の奥多摩湖の少し下流にある支流です。山で言えば、御前山と惣岳山の北面の沢。ザイルを出すような滝もない、小滝登りと沢歩きの沢です。

 

そもそもGWの5月6日に沢登りに行くようになった理由ですが、僕の山仲間のY根君が遠くから関東の実家に帰省するので、同じ山仲間も誘って山へ行こうという話になったのです。集まった仲間は皆、強い(強かった)連中ばかりなのですが、沢登りは全員ブランクがあります。Y根君とS﨑君は10年ほどのブランクがあるでしょうか? YYDのK野さんは僕と同じ3年半のブランクです。まあ、ブランクはありますけれど、僕以外の3人は全員40代です。体力等には不安がありません。

 

2022年5月6日(金) シダクラ沢~清八新道

▲8:59。奥多摩駅から奥多摩湖方面へのバスに乗って、惣岳バス停で下車します。バス停横から下の集落への道が通っています。(撮影:K野)

 

▲9:09。シダクラ橋です。古い橋なので、一度に2人以上は通らないようにとのことです。(撮影:K野)

 

▲9:40。シダクラ橋を渡ると、谷底へ下る山道が左に付いています。それを下った場所で、遡行準備。準備も終わって、いよいよ遡行開始です。左からS﨑君、K野さん、Y根君。K野さんが一番若いのですが、昔から呼び慣れてしまっているので、S﨑君とY根君には君付けで許してもらいたいと思います。

 

▲9:40。スタート地点から見えている滝です。直登しても易しいのですが、いきなり濡れるのも嫌ですから、登ったことはありません。いつも左(右岸)から大きく巻きます。

 

▲9:45。のんびりと歩き始めます。沢登りの魅力はもちろん水の景色の美しさが第一ですけれど、森の美しさもひけを取りません。とりわけ春は最高です。

 

▲9:52。小滝ですけれど、美しさはそれぞれに唯一です。

 

▲9:56。取水堰です。ここで取水した水を何に利用しているのでしょうね?

 

▲10:00。本当の初心者ならザイルを出してあげた方がいい高さがあります。でも、この日のメンバーはクライミング能力は十分持ち合わせているので、ザイルは出しません。Y根君は5.13クライマーですし、K野さんも5級のリード能力があると思います。

 

▲10:41。途中、カツラの大木が生えていました。ハ-ト形の葉が特徴で、落葉が甘い香りを放つそうです。カツラという名前も「香出(かづ)る」が由来とも言われています。

 

▲10:46。K野さんが果敢に滝を登攀します。右側は上部が嫌らしそうです。ちょっと苦労していました。

 

▲10:47。他のメンバーは滝の左を登りました。それでも、落ち口の岩が丸くて嫌な感じです。僕が登っていますね。(撮影:K野)

 

▲10:47。S﨑君も慎重に登って来ます。

 

▲11:06。元気者のK野さんはいろんな箇所でチャレンジします。他の3人は易しいところから登りました。

 

▲11:11。平凡な流れですが、とても美しいですよね。

 

▲11:13。大岩と巨樹の間を抜けて行きます。

 

▲11:49。二俣で休憩です。スタートしてから2回目の休憩です。このメンバーですし、全員が沢登り久し振りですから、のんびりと休み休み進みました。

 

▲11:55。炭焼き釜の跡が残っていました。

 

▲11:58。まだまだ小滝がたくさん出て来ます。

 

▲12:06。大岩がゴロンと転がっていますね。

 

▲12:11。少し水量が減って来ましたね。上流の雰囲気になって来ました。

 

▲12:15。巨樹が生えていました。沢の流れのすぐ横に、この木1本だけが凄い存在感で聳え立っていました。何の木でしょう? の木でしょうか?

 

▲12:29。水量もかなり減りました。陽光も沢床に入るからでしょうか? の育ちもいいように感じます。上も下も右も左も、に包まれています。

 

▲12:30。沢の流れが珍しい造形を作っていました。こんな流れを作るのは珍しいですね。

 

▲12:33。水流が消えました。まったく無くなったわけではなくて、岩や土の下を流れているのでしょうけれどね。

 

▲12:40。まだ沢形は残っていますが、詰めです。急登です。

 

▲12:57。支尾根の急登を登り続けます。(撮影:K野)

 

▲13:08。支尾根の詰めが思いのほか長いので、途中で1回休憩しました。全員、沢登りの詰めも久し振りなので、大変そうです。

 

▲13:45。中でもS﨑君がいちばん大変そうでしたね。沢登りの詰めはとっても良いトレーニングになることを再認識できました。

 

▲14:02。大ダワ尾根の登山道に出ました。ここで沢装備を解除します。予想よりも惣岳山から低い場所に出ました。これまで僕が辿ったコースでは、シダクラ尾根の最上部に出ることが多かったですね。二股は右に入りますが、その奥の二俣では左に入っていました。今回はそこを右に入ってみたのです。

 

▲14:15。バイケイソウの群生地です。6月頃から花が咲くようですね。花の色は緑白色となっています。以前見た時のここのバイケイソウは黄緑色の花でした。昔よりも群生地が広がっているような気もします。がある草なので、シカは食べないのでしょう。マルバダケブキもそうですが、シカが食べない草が奥多摩では増える傾向がありますね。

 

▲14:22。ニリンソウかな? ニリンソウにしては小さい感じです。

 

▲14:23。ミツバツチグリかな? まったく自信はありませんけど。

 

カタクリの花を期待していたのですけれど、ひとつも見ることが出来ませんでした。ひと昔以上前にはこの辺りたくさんのカタクリの花が咲いていたのですがね。花が咲いた後の葉も見られないので、カタクリ自体が減ってしまったみたいです。残念です。10年以上(もっとかな)昔のこと、大ダワ尾根の支尾根を歩いたことがありますが、途中で足の踏み場もないほどにカタクリの花が咲き乱れていた場所がありました。登山道では劇的に消滅していったとしても、人の入らない山のどこかでまだたくさんのカタクリが生きていることでしょうね。

 

▲14:34。惣岳山1348.5mです。三角点ではないはずですから、この小数点の標高はどこが調べたのでしょう? (撮影:K野)

 

いつもなら、大ダワ尾根を出たところからそのまま下山してしまいます。でも、この日は惣岳山まで登って来ました。これから小河内峠を経由して、清八新道を下降するからです。

 

▲15:15。小河内峠へ向かう登山道の途中で、K野さんが木の根に足を引っ掛けてしまって、少し捻ってしまったようです。その場で少し休憩しました。

 

▲15:25。小河内峠です。清八新道はこの峠から下っていきます。

 

▲15:36。清八新道上部はこのくらいの傾斜で下っていっています。

 

▲15:37。でも、傾斜の緩い巻き道(右)もあります。

 

清八新道から奥多摩湖へ至る山道は3通りあります。この尾根の半分より少し下ったあたりから右へ下っている山道が最も近道です。さらに下って、664m標高点の手前から右に山道がなだらかに下っています。でも、注意深く探さないと、見落としがちです。僕が好きな山道はこの尾根の末端まで辿るコースです。最後は山道は消えていますが、湖畔道へそのまま下ればOKです。この日も時間的余裕があれば、末端まで行きたかったのですが、バス時刻が迫っていたので、近道を下りました。

 

▲15:58。近道を下ってきました。僕とS﨑君です。白い髭はともかく、額が後退していますね。齢が齢ですから仕方ありませんね。(撮影:K野)

 

▲16:01。沢を渡る橋に出て来ました。

 

▲16:04。山道も終わって、林道に出ました。

 

▲16:18。林道が続きます。バスの時刻が近づいているので、僕は急いで歩きました。本気で歩けば僕がいちばん遅いはずですから、意識して速く歩きました。バスの時刻は16:48ですから、大丈夫そうですけれどね。

 

▲16:22。奥多摩湖に午後の陽射しが反射しています。

 

▲16:25。ウツギだと思います。卯の花ですね。卯の花が咲くころを称して卯月と言うのですが、旧暦の卯月は新暦では5月ころです。

 

▲16:28。林道を出て来ました。このゲートが奥多摩湖南岸を通っている湖岸周遊道路の東側のスタート地点になっています。西の終点は山のふるさと村ですが、湖岸の遊歩道は麦山の浮橋まで通っています。この遊歩道はほとんどアップダウンはありませんけれど、けっこう長いです。途中には休憩する場所やトイレも整備されています。

 

▲16:35。小河内ダム上から撮りました。遠い山並みの左端、この写真から外れたあたりが小河内峠です。中央右の高く見える山は月夜見山1147.0mだと思います。

 

▲16:40。奥多摩湖バス停始発の臨時バスが来ました。これに乗って奥多摩駅へ向かいました。

 

4人で天益へ行きました。前もって予約しておいて、バス停からも「これからバスに乗りますね」と連絡を入れておきました。久し振りに4人という人数で天益さんのお世話になりました。Y根君が遠い実家まで帰らなければなりませんから、その電車の時刻まで楽しい時間を過ごしました。

 

3年半ぶりに沢登りをしました。不安定な岩の上を歩くことにまだ不安感があります。滝の登攀にもまだ自信が持てません。年齢や視力の衰えもありますから、以前と同じように跳んで歩くようにはならないでしょうけれど、沢登りを繰り返す中でもっと安心して歩けるようにはなりたいと思っています。

長くて急登の詰めは思っていたよりにこなせました。でも、最後の詰めは山の脚力アップのためにはこれ以上ないトレーニングになりますね。今後、沢登りを続けて実行すれば、普通に山歩きする以上に山体力も復活すると思いました。


大雨直後の海沢谷を遡行しました

2016年10月18日 | 沢登り/多摩川本流

2016/8/31  YYDのK藤さんからお誘いがかかり、平日に沢登りに行くことになりました。
当日直前の4日間でトータル170ミリ以上の降雨量が奥多摩ではありました。沢の水量がかなり多いことが推測できます。まあ、それはそれで楽しいでしょうし、K藤さんにとってはいい経験になることでしょう。

 
▲海沢大橋から眺めた多摩川です。川の水色が白濁した苔色です。いわゆる“笹濁り”。少し下流に海沢谷の出合も見えていますね。8:57ころ。

途中のアメリカキャンプ村前の流れは濁ってはいませんが、勢いのある流れになっていました。いつもなら穏やかな流れでキャンプ場に来ている子供たちもここで遊ぶのですが、このような強い流れでは危険ですね。


▲海沢林道を進み、支流の井戸沢出合にかかる滝が見えました。いつも見る姿よりも白く太い滝でした。9:42ころ。

海沢園地で沢装備を装着しました。


▲いよいよ遡行開始です。10:18ころ。


▲本当にびっくりしました。この三ッ釜の滝には数え切れないほど訪れていますが、これほどの瀑流の姿は初めてです。最下段の下の流れを徒渉するにも緊張しました。10:23ころ。


▲三ッ釜の滝の最下段を左壁から登攀スタートです。通常はザイルを出すところですが、今日はK藤さんと二人ですし、ノーザイルで済ませてしまいました。10:25ころ。


▲三ッ釜の滝上部も平常時の数倍の水量で流れています。10:30ころ。


▲ねじれの滝2段10mです。ここをザイルを出して登りたかったのですが、今日の水量では難しそうです。写真の左からバンドを通って下段の落ち口へ行くのですが、そこを左から右へ徒渉するのが見るからに危なそうです。水勢に足が飛ばされそう。10:40ころ。


▲右岸についている巻き道を行きました。10:43ころ。


▲その先の小滝ではザイルが残置されていました。よくここではキャニオニングの遊びをしているパーティーを多く見かけます。10:46ころ。


▲沢全体が太い一本の白い瀑流になっています。10:52ころ。


▲大滝25m。釜だけではなく、10m以上離れていても滝の飛沫や風が襲って来ます。こんな激しい大滝の姿を初めて見ました。10:56ころ。


▲普段ならこの半分ほどの幅で流れ落ちるだけです。10:56ころ。


▲大量の落水のせいでしょう。波が四方に激しく広がっていました。10:56ころ。


▲K藤さんが滝のそばに向かいます。写真では想像できないほどの風圧と水飛沫なんですよ。10:57ころ。


▲K藤さんが滝横の穴に向かいました。滝の大きさが分かると思います。10:58ころ。


▲大滝は高巻くしか越えていく方法はありません。右岸を高巻きます。11:01ころ。


▲途中、岩茸石の滝15mが見えて来ました。ここから川床に降りることも出来るのですが、今日は濡れていて嫌らしそうなので止めました。11:04ころ。


▲巻き道をもう少し進むと、不動の滝10mも見えました。右が本流です。11:08ころ。


▲すべての滝の巻き終わりはこの懸垂下降。クライムダウン出来ないことはなさそうですが、無理する必要もありませんね。11:24ころ。


▲狭い場所の流れは勢いが強い! それでも弱点を突いて進みます。11:47ころ。


▲水の中を腰まで浸かって。11:52ころ。


▲「馬鹿な連中だなぁ」とヒキガエルも思っているでしょうね。11:57ころ。


▲こんな場所で足をさらわれたら大変です。11:59ころ。


▲枠木沢の出合付近だと思います。左の明るい方が枠木沢かな? 加藤さんはこの枠木沢も継続して遡行したかったようですが、枠木大滝の登攀はそれなりに難しいですから、今回はここらあたりで終了することにしたのです。でも、時間的にも順調ですし、枠木大滝を見物だけすることにしました。12:09ころ。


▲枠木大滝2段12mが見えて来ました。12:19ころ。


▲枠木大滝の上段は見えていませんね。今日は水量が多いので、上段部分の登攀が普通に可能なのかどうか心配です。今日は中止にして正解だったと思いますね。12:22ころ。

枠木大滝の登攀の様子は以下のブログ参照。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/90fa29a23172b8a64ec7d98b0fde698b


▲しばらく休憩して本流に戻ります。12:38ころ。


▲本流に戻り再び上流へ。12:51ころ。


▲すぐに山道と合流し、そこを下山することにしました。13:27ころ。


▲途中でキャニオニングを楽しむパーティーがガイドらしき人に連れられて行きました。13:45ころ。


▲三ッ釜の滝の上に戻ってくると、外国人ですが、恐らく先ほどのパーティーのガイドの一人なのでしょう、滝とその下の深い釜の上にザイルを張っていました。いつもなら滑り台になった滝を滑り落ちて深い釜にドボン! と楽しめる場所なんです。K藤さんが聞いたところによると、今日はそれは危なそうなのでザイルで宙吊りになって滑り降りるようですね。13:47ころ。


▲海沢林道を戻り、奥多摩駅へ向かいました。駅の裏山の氷川屏風岩がよく見えます。15:06ころ。


▲笹濁りは相変わらずですが、途中のアメリカキャンプ村前の流れは今朝よりも穏やかになっていましたから、明日になれば平水に戻るのでしょうか? 昭和橋から見下ろした多摩川。15:07ころ。


▲K藤さんが「ビールが美味しい店があって、そこでビールを飲んでから天益に行きませんか?」と言います。異議はありませんから天益の裏手にある『Beer Cafe VERTERE バテレ』へ。自家製のビールが美味しいお洒落な店でした。従来の奥多摩駅周辺の飲食店の印象とは大きくかけ離れたお店です。なかなかお薦めのお店。ただ、下山後の空腹を満たすにはどうでしょうね? 15:20ころ。

『天益』は閉まっていました。それで拝島の『ネパール・キッチン』へ行き、S子と合流して食事をすることにしました。『ネパール・キッチン』も僕の好きなお店のひとつです。決して高級だとか、料理が格別に美味しいとかではありませんが、カトマンズにそのまま在ったとしても違和感のない雰囲気が僕は好きなんです。薄暗さ、狭さ、安っぽさ、倦怠感、・・・・。インド人のお店は割と商売っ気があるのですが、ネパール人のお店にはそれも乏しい感じです。


奥多摩湖にそそぐヌカザス沢を目指したけれど 2/2 ――― 今年最初の沢登りは、下流部だけで終了

2015年08月27日 | 沢登り/多摩川本流

2015/8/6  地形図で見てもこの奥多摩周遊道路までは出合から4~500mしか距離がありません。間違った沢に入ったり、出合付近でうろうろしたりで、時間を浪費してしまいました。尾根まで突き上げるにはS子の足では時間的にちょっと難しそうだな、と途中から思っていました。奥多摩周遊道路からは「今度、別の機会に来ればいいさ」と気楽に方針転換します。

それにしても、まだ時間が早いですから、ここから上流部をほんの少しだけ偵察したいと思いました。


▲この花は何の花でしょうね? フジの花みたいですが、8月では遅すぎますし。地面に落ちていました。13:35ころ。


▲周遊道路沿いの空き地にこんな粗大ごみが捨てられていました。13:37ころ。


▲周遊道路から山側の沢の流れはまだ人工的な流れのようです。谷の奥の方へ歩を進めると、金網があって、その破れ目からさらに奥に入ります。すると、池があって、最初には黒い魚が見えました。「あっ、魚だ」と思う間もなく、黒い魚の後ろから赤い魚が一緒に泳いでいるじゃあありませんか! 思わず笑っちゃいました。最初は「金魚か?」と思いました。でも、金魚にしては大きい。15~20cmくらいはありそうです。他に何匹も泳いでいます。・・・・鯉のようです。2~30匹はいるようですね。13:39ころ。


▲これが鯉の泳いでいる池。ヌカザス沢を堰き止めてできている池です。写真中央の小さな点々が鯉。13:41ころ。


▲堰き止めた池から下流に水が流れ出る出口にはこんな橋がありました。S子の足元の流れはもう少し先であの人工ナメ滝になるのです。13:44ころ。


▲まだ青い山椒の実がたくさんなっていました。13:46ころ。


▲沢に入ると、いきなりゴルジュっぽい景色が。ただ、水は伏流しているようで、流れていません。13:47ころ。


▲小さなゴルジュの出口です。13:50ころ。


▲ゴルジュの最後は小滝になっていました。まだ水は流れていません。2mほどの小滝ですが、登る際に体勢を微妙に変更・調整しながら工夫しなければなりません。グレード的には4級マイナスくらいでしょうか? 僕はノーザイルで登りましたが、S子にはもちろんザイルを出します。
S子は最初から苦労しています。どうやら一歩目が高すぎて足が上がらない様子。身長の低いS子にはどうしようもありません。足場を高くすべく、幾つか石を並べるように指示しました。それで一歩目の足場には届いたようです。次のムーブですが、僕は届くガバホールドがS子には届かないのでしょう。まだ苦労しています。一歩目のスタンスにしっかりと立つことを指示し、体が上がったところでザイルを強く引きます。体重の軽いS子はこれでぐっと上がるのです。
もちろん実際はそんなに単純ではなく、クライマーはあまり強く上から引っ張られるのを嫌いますから、「あんまり引かないで!」とか「少しザイルを緩めて! 少し下げて!」とか要求します。そんな要求に応えながら、S子のムーブをアシストするような感じでザイルをそっと引くのです。14:05ころ。


▲小滝を越えると、すぐに水流が現われました。その先の広場を今日の最奥到達地点とします。ここで最後の休憩をのんびりととって引き返すことにします。14:32ころ。


▲僕一人で、ほんの少し先までですが、様子を見て来ました。またの機会に歩いてみたいと思います。14:35ころ。


▲先ほどの小滝は右岸の植林帯から高巻いて下りました。14:47ころ。


▲この花の名前は珍しく知っていました。クサギです。葉っぱが独特の異臭がするのでこの名前が付いています。14:50ころ。


▲この写真の広場で沢装備の解除をしました。その最中に雷が鳴り始め、雨も降ってきました。僕たちは雨具を着ます。S子の後方の谷がヌカザス沢です。15:21ころ。


▲路面は雨でびっしょり。奥多摩周遊道路を歩いて帰ります。15:24ころ。


▲葉っぱがたくさん巻かれていました。どんな虫がやったんだろう? と可哀想ですが葉っぱを広げてみました。でも、すでに出てしまった後。何の虫がいたのか分かりませんでした。15:25ころ。


▲山のふるさと村との合流点あたりの道路の様子です。道路が濡れていません! 今降り始めた雨粒が点々と模様を付けていってます。さっきの広場から500mも離れていないのにこの違い! 15:36ころ。


▲オオズミ(オオウラジロノキ)だと思います。別名、ヤマナシ、ヤマリンゴ。果実酒にすると美味しいそうです。確か以前に、果実酒にしたような覚えがあるのですが・・・・ 15:57ころ。


▲花の名前が分かりません。15:59ころ。


▲麦山の浮橋に戻って来ました。すでに青空が広がっていましたが、名残りの小さな積乱雲が西陽に輝いていました。16:11ころ。


▲時間があったので、小河内神社のバス停からひとつ先の峰谷橋バス停へ向かいました。そこには公衆トイレもありますし、東屋もありますから、万が一また夕立が来ても大丈夫です。16:18ころ。


▲峰谷橋から東方向を眺めると、この風景が見えます。今年の夏は珍しく満水状態が続いていますから、左右の陸地は離れています。これがもう少し水位が下がると左右は陸続きになります。ここ何年間、僕が見るこの風景はずうっと陸続きでした。16:20ころ。


▲峰谷橋バス停です。手前に公衆トイレと東屋があります。16:23ころ。

16:41のバスに乗り、奥多摩駅へ向かいます。天益では地元の方との交流が楽しいですね。

今回は中途半端に終わった沢登りでしたが、これからにつながるものでしょう。S子がいつまで沢登りを続けられるかも大きな課題でしょうし、僕自身の沢仲間を見つけなければという点もさらに大きな課題でしょうね。


奥多摩湖にそそぐヌカザス沢を目指したけれど 1/2 ――― 間違い、行き止まり、犯罪?、人工ナメ滝?

2015年08月23日 | 沢登り/多摩川本流

2015/8/6  今年初めての沢登りをどこにするのか、いろいろ考えました。当然、主にはS子の行ける沢、と言うことで考えるのですが、行ったことがあるような入門的な沢でもいいのでしょうけれど、やはりどこかしら冒険的な未知なる要素も欲しいのです。そんな条件を満たしてくれそうな沢はもはや奥多摩にはあまりありそうにないのです。白沢川の笹畑川も候補だったのですが、これは去年のちょうどこの頃に行っていますから(入る沢を間違えて、出合付近で終了)、どうせなら秋に行きたいものです。
あれこれ考えていくうちにたどり着いたのが、奥多摩湖南岸にそそぐヌカザス沢。
山のふるさと村周辺の沢、落沢やヨシスキ沢がまずまずの沢でしたから、ヌカザス沢もいいのではと考えたのです。もちろん、困難な滝が出現するかもしれません。まあ、そんな時はすぐにその場所から退却すればいいさと、考えています。


▲麦山の浮橋です。水位が異常に下がったり、強風が吹き荒れたりすると、この浮橋は岸に寄せられ、渡れなくなります。9:13ころ。


▲浮橋から西側の景色です。今年の夏は奥多摩湖の水は満水状態が続いています。こんなことは何年ぶりでしょうか。9:16ころ。


▲今度は東側。中央のピークのさらに奥の方に月夜見山1147.0mがあるのです。9:17ころ。


▲浮橋の継ぎ目部分を渡る際にはけっこう揺れます。9:18ころ。


▲山のふるさと村へ至る遊歩道です。奥多摩湖岸を歩きます。9:35ころ。


▲中央のこんもりとした山は倉戸山1169.3mでしょうね。9:37ころ。


▲ヌカザス沢出合に到着しました。・・・・そう思っていました。9:48ころ。

念のために僕は遊歩道をもっと先まで歩いて見て来ました。すぐあるはずのサイグチ沢がありません。でも、山のふるさと村の前にある入り江のような奥多摩湖の部分は小河内ダムが完成する前には沢が流れていたわけですし、今年の夏は奥多摩湖が満水状態ですから、川の流れが山側に後退したと考えてみたりしたのです。この沢がヌカザス沢だと信じ込んでいましたから、得た情報もそれに合わせて解釈してしまいます。冷静になるとか、客観的に判断するとかは、とっても難しいことですね。


▲とにかく、遡行スタート。10:50ころ。

遊歩道の先の偵察もしましたが、ここで2回目の朝食も摂りました。装備を身に付けるのも時間がかかります。


▲いきなり倒木だらけ。10:54ころ。


▲タマアジサイです。「た~まや~あ!」と玉が弾けて開いた花火のようです。10:57ころ。


▲下流部で堰堤は仕方ありませんね。10:59ころ。


▲あれあれ。金属の大きな管が出現しました。沢の水はこの中を通っています。上部には道路があるのですね。11:00ころ。


▲道路に向かって登ります。11:11ころ。


▲道路に出て、驚きました! 信号機があり、山のふるさと村へ向かう道路が左下へ分かれています。これで自分の間違いに気付きました。
ヌカザス沢はもうひとつ先だったのです。いま登ってきた沢はイヨ山に突き上げている沢です。『奥多摩』(宮内敏雄著)で調べると、ヤマナシ(山梨)窪という名の沢のようですね。11:20ころ。


▲正確な現在位置が分かりましたから、今度こそは正しくヌカザス沢へ向かいます。山のふるさと村へ向かい、北蓑橋が出て来ます。この下を流れる沢がヌカザス沢です。橋の手前の左右と向う側の左右を観察し、易しい下降点を探しました。向う側の左が易しそうです。11:27ころ。


▲簡単に降りることができました。でも、この沢はヌカザス沢ではないのです。サイグチ沢です。11:37ころ。

サイグチ沢をほんの少し下ればヌカザス沢出合。やっと念願(?)のヌカザス沢へ入りました。


▲すると、すぐに無粋な堰堤が。その上にはいま来たばかりの北蓑橋が見えています。11:44ころ。

この堰堤は左右どちらからでも高巻けないことはなさそうでした。でも、ちょっと嫌らしそう。ザイルを出すことも考えましたが、何となく面倒くさくて・・・・


▲結局、再び元の北蓑橋まで戻ることにしました。その前に、ゆっくりとランチタイム! こうなると、焦っても仕方ありません。それに、僕自身は空身で偵察に行って来ましたし。
北蓑橋の山のふるさと村側の下流側から降りることにしました。クライムダウンできないこともありませんが、無理をせず懸垂下降。30mザイルで丁度でした。12:41ころ。


▲やっとやっと、念願のヌカザス沢遡行です。上に架かっているのが北蓑橋。12:54ころ。


▲小さな沢ですけれど、まずまずの渓相。12:56ころ。


▲こんな調子で沢歩きが続くことを祈っています。13:02ころ。


▲小さな釜もあります。光が当たって水が白濁して見えています。13:02ころ。


▲およよよよ! 10分ほどは沢歩きが楽しめていたのに! この大型粗大ごみは何だ! 奥多摩周遊道路が近いので、カーブし損ねて谷底に落ちた事故車でしょうか?13:06ころ。


▲あれれれれ? 続いてひっくり返った自動車が! これも事故車? 13:08ころ。

沢中で自動車を見たことはこれまでもありました。自動車の窓枠を支点にして懸垂下降をしたこともあります。でも、同じあたりに2台と言うのは初めてですね。


▲するとすると! またまたこれまでに見たこともないような人工物が! これは新種の堰堤でしょうか? 見た目だけでも50m以上はあります。おそらくはもっと長いでしょう。ナメ滝です! 13:11ころ。


▲このナメ滝(?)の左から高巻くことにしました。ナメ滝を直登して出来ないような傾斜ではありませんが、まあ遠慮しておきましょう。13:18ころ。


▲すると、高巻いている最中に3台目の車が木に引っ掛かっていました。だんだんと気付きかけていたことですが、これらの自動車は不法投棄に違いありません。犯罪です。13:24ころ。


▲奥多摩周遊道路に出ました。S子の後方に左から右へと沢水が流れているのです。人工ナメ滝の上をですけれど・・・・ 13:33ころ。

ところで、今日の本来の計画ではここからヌカザス沢遡行をする予定でした。でも、やっぱり沢は出合から遡行スタートすべきだと考えなおし、今日になって変更したのです。
ここまでいろいろあって結構時間もかかってしまいました。で、今日はここで終了です。まあ、最初に沢を間違えた時点で、こうなるだろうとは予期していましたが。

まだ時間は早いですから、次に来る時のためにこの先を偵察しておくことにしました。