ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

『標準コースタイムで歩く』シリーズ№5 ――― 88% 雪の陣馬山でYYDの仲間を小走りで追いかけ歩きました

2022年03月26日 | ハイキング/中央線沿線の山

ちょっと訳あって、翌週までに出来るだけ多く歩いておきたいと思っていました。2月17日(木)高水三山のうち二山を歩いたばかりですが、YYDの山行に参加させてもらうことにしました。

2月19日(土)に、一ノ尾尾根~陣馬山~堂所山~関場峠~関場バス停のコースを歩いたのです。YYDのメンバーは結構速く歩きます。そのペースに合わせられるか、僕自身まだ不安がありましたが、頑張ってみようと思いました。

標高差は藤野駅からなら640mほど、でも県道を30分ほど歩いた登山口からの標高差は655mに増えてしまいます。駅から山へ向かって行ったのに標高が下がっているのもちょっと不思議ですね。コースタイムは関場峠からは少し先の611m標高点から北尾根を下降しましたから、『標準コースタイムで歩く』シリーズ的には登山口から関場峠までのコースタイムだけで評価したいと思います。そのコースタイムは3時間20分。YYDの山行ですから100%を切ることは分かっていますが、問題は僕がそのスピードにどれくらいどの程度対応できるかですね。

 

2022年2月19日(土)

▲8:16。藤野駅から猛スピードで登山口に到着し、ほんの少しの休憩後、再出発するこの日のYYDメンバー。右は会の大将(親分とも)S原さん、左の二人は比較的新人で、それが僕も参加した理由のひとつなんですけどね。

 

▲8:22。しばらくは住宅の中の細い車道を歩きます。人家の駐車場にお猿さんが堂々と座っていました。

 

▲8:26。向こうに見える山々の北斜面は雪で白くなっています。富士山も見えているそうなんですが、僕にはよく見えませんでした。

 

▲8:27。民家もほぼ無くなって来て、そろそろ山道に入るのでしょう。

 

▲8:40。山道に入りました。空は曇っていますが、葉の落ちた広葉樹の下は明るく、枯葉の積もった地面を歩くのはこの時季ならではの心地良さです。

 

▲9:01。一ノ尾尾根は今年の正月2日にSS木さんと歩きましたから、馴染みの尾根になっています。なだらかな登山道が続きます。

 

▲9:11。先頭を行くS原さんは僕より少し若いだけなのに、歩くスピードはずっと速いんです。ブランクなく歩き続けているからでしょうね。写真を撮ると、1枚で5~10秒はかかります。すると僕は10m近く置いていかれます。普通はその後すぐに追い付くことが出来たのですが、この日はなかなか追い付けません。写真の枚数もいつもの半分ほどしか撮れませんでした。

 

▲9:16。2日前の高水二山でも雪が予想以上にありました。陣馬山の方が高水よりは雪が多いとは思っていましたが、陽当たりの良い一ノ尾尾根でこれほど積もっているとは予想外でした。

 

▲9:30。完全に雪山になっていますね。

 

▲9:47。陣馬山山頂直下の階段の道です。

 

▲9:53。陣馬山855m山頂です。お馴染みの白馬のモニュメント。

 

▲10:10。初めての長めの休憩を取り、陣馬山から堂所山へ向かいます。

 

▲10:17。低山ですけれど、雪山気分をちょっとだけ味わいながら歩きます。

 

▲10:40。明王峠の茶店です。標高は740mくらいです。広場になっていて陽当たりがいいので雪が消えているのでしょうね。

 

▲10:52。この辺りも日当たり良さそうです。本来の登山道は雪が解けて泥んこ道になってしまっています。

 

▲11:04。堂所山に到着しました。

 

▲11:05。堂所山山頂です。山名標識には標高が733mになっていますが、2万5千図には標高点が731mになっています。昭文社のMAPでも731mになっています。三角点や標高点が最高地点ではないことはあるでしょうけれど、ここがそうだとしたら、ちょっと不思議ですね。

 

▲11:07。この日の天気予報はあまりよくありませんでした。しかし、予報は外れたようです。気持ちの良い青空が広がっていました。

 

▲11:12。左が南ですから、陽当たりがいいのは確かなんですが、同じように日当たりが良くても雪が多く残る尾根もあります。何か微妙な差があるのでしょうね。堂所山で少し休んで(立ったままですが)再スタートです。

 

▲11:27。前の写真と同じ向きなのに、雪は多いですね。少し凍ってもいて、斜面の下りは慎重に歩きます。

 

▲11:34。関場峠550mに到着です。ここでも少しだけ立ち止まっていました。

 

▲11:50。611m標高点からは北尾根を下降します。登山道はありません。踏み跡程度はあるんだと思いますが、雪があるので見えません。

 

▲11:51。標高570m付近で尾根は2つに分岐しています。北東方向の尾根の方が顕著なのですが、我々は北北西へ下ります。この写真はその少し手前かな? と思います。

 

▲12:09。植林は陽当たりが悪くなりますから雪が残りますね。

 

▲12:13。どんどん下ります。

 

▲12:19。528m標高点を過ぎたあたりだと思います。

 

▲12:23。標高は500m以下になっても雪がまだありますね。

 

▲12:25。送電鉄塔です。標高は430mくらいです。

 

▲12:34。里も近そうです。

 

▲12:38。タヌキの溜め糞でしょうか。

 

▲12:39。里に出て来ました。このがある場所を目指して尾根を選んだわけです。

 

▲12:41。関場バス停に向かいます。残念ながらバスは少し前に出ていました。次のバスまでのんびりと待ちました。

 

この日はコースタイムの88%で歩きました。それなりの休憩は陣馬山山頂で17分間ほど取っただけですから、休憩込みでもほぼ100%でした。昔は僕も休憩込みでコースタイムと同じくらいの時間で歩けていましたから、この日くらいのペースで歩いていたんでしょうね。

 

ただ、今の僕にはとても速いペースでした。最後尾を歩いていた僕は置いていかれないように小走りで必死に付いて行きました。写真を撮るために立ち止まると、それで出来た差が容易には埋まりません。先頭を歩くS原さんが心配りをしてくれて、たまに足を止めたりペースを落としたりしてくれていたんだと思います。分からないように。

 

でも、必死な結果とは言え、YYDのペースに付いて歩けたことは少しだけ自信になりました。このペースが僕にとって余裕のペースになればいいのですから。とは言え、僕はのんびり歩くのが好きな人間です。余力を残しながら、ゆっくり歩き、必要な時には急いで歩く。そんな風な山歩きをしたいと思います。


『標準コースタイムで歩く』シリーズ№4 ――― 109% 高水三山の内、二山を歩きました。低山なのに思いのほか多くの雪が!

2022年03月12日 | ハイキング/奥多摩

3年間、僕は訳あって普通の山行はしていませんでした。最初の2年間はゆっくり短いハイキングでしたし、1年間はどこへも行けませんでした。昨年の11月から山体力復活山行と銘打って自分ペースで歩く山行をスタートさせたのですが、思いの外、山体力は戻りません。山を歩くのに必要な筋肉自体が衰えていることに気付いたのです。

そこで『標準コースタイムで歩く』ことを目標にしました。ですから、昭文社の登山MAPでコースタイムの載っている一般登山道を歩くことにしたのです。でも、それを繰り返してもなかなか標準コースタイムでは歩けません。どうして歩くスピードが上がらないんだろう? と考えたんです。多分、ただ歩くだけでは現状の自分のペースで歩くだけになってしまって、ほとんど負荷がかからないからだと思いました。

つまり、現状の自分のスピードより速く歩かなければならないということですね。そうでなければ、負荷がかかりませんから、負荷無しでは筋肉トレーニングにはならないということです。ですから、『標準コースタイムで歩く』ために、現状の自分のスピード以上で歩くことにしたのです。今の自分の感覚では、急いで歩く、と言うことですね。シリーズ№4から、急いで速く歩くことにしました。と言っても、走るわけではありません。現状の自分のスピードよりは少し速めに歩く程度ですね。

 

奥多摩の山にはそれなりの雪があるでしょうから、低山を選ぶことにしました。雪が多いとコースタイムとの比較が出来なくなるからです。それで選んだコースが、御嶽駅~惣岳山~岩茸石山~名坂峠~北川橋~川井駅です。

標高差は510m、コースタイムは3時間50分でした。ただ、北川橋から川井駅までのコースタイムが書かれていなかったので、幾つか残っている昔の昭文社MAPを調べてみたのですが、2010年のにだけ出ていました。その年のには岩茸石山から北川橋が45分となっていましたが、他の年のには25分になっていたり、載っていなかったり、1999年版にはそもそも名坂峠から北川橋に下る登山道自体が記載されていませんでした。もっと古いMAPもあったのですが、多分ボロボロに細かく崩れてしまったので捨てたのでしょうね。御嶽駅から惣岳山のコースタイムも、1999年と2002年は1時間45分なのに2010年は2時間になっていました。それぞれ45分と1時間45分を採用しました。

コースタイムは絶対的な標準などとは思ってはいませんでしたが、これほど混乱していたとまでは思いませんでした。でもまあ、人間のやることですからね。

 

2022年2月17日(木)

▲9:52。御嶽駅の側面です。左の山は多摩川の対岸になりますが、北面ですから積雪で真っ白ですね。

 

▲9:56。惣岳山登山口のある慈恩寺です。入って左前方に登山口はあります。

 

▲10:03。登山道に入ると、いきなりの急登が続きます。

 

▲10:11。最初の送電鉄塔。標高375m付近です。雪がちらほらと残っていました。

 

▲10:19。さすが人気の奥多摩入門コースですから登山道はよく整備されていますね。

 

▲10:23。2番目の送電鉄塔標高390m付近です。

 

 

▲10:29。四つ辻に来ました。標高は380mほどですね。最初の急登を登り切れば、このあたりまではほとんど高度を稼いではいませんね。

 

▲10:33。3番目の送電鉄塔です。標高は410mくらい。

 

▲11:05。途中、1回目の休憩16分間とりました。いつものコロッケとミルクティーのチャイですね。この日も日当りのいい場所はポカポカと暖かいです。

 

▲11:17。杉(多分)の巨木が現われました。根元に立札が置かれていて、よくは読めないのですがネットで確認してみると「御神域 しめつりの御神木 青渭神社」と書かれているようです。しめつりのことも調べてみたのですが、分かりませんでした。何となく、注連縄(しめなわ)を吊っている木なのかなという気もしますね。登山道を挟んでこの木の反対側にも少し大きな木が2本あって、その木との間に注連縄が張られたのかなという気がします。ネットで調べると、その反対側の2本の杉(多分)の木に注連縄が張られている写真が見つかりました。

 

▲11:19。日陰にはが見られるようになりました。

 

▲11:27。真名井天神の祠がありました。この祠の下は涸れることのない(とは言え、冬場は涸れていることが多いようだし、それ以外も湿っている程度で、湧き水とまでは言えない状況)湧き水があり、真名井の井戸(青渭の井とも)と呼ばれている。惣岳山山頂の青渭神社の名前の由来になっている。

 

▲11:36。青渭神社です。大国主命が祀られており、創建年代は不詳ですが、1世紀の崇神天皇の時代にまで遡れるとも言われています。10世紀には源経基が社殿を再建したと言われていて、三田、北条、徳川からも崇敬を受けたそうです。明治に入って、山麓に拝殿(今の里宮)が建立されました。保護のためなんでしょう、周りを別の建物で囲われています。山頂の青渭神社自体はとても小さなお社なんですね。

 

▲11:36。惣岳山756m山頂です。展望もなく、陽当たりもよくありません。静かな山頂です。雪も多く、寒いのでそのまま通過することにしました。

 

▲11:38。惣岳山の北側に出ると、高水三山のひとつ高水山759mが目に飛び込んで来ました。北斜面は真っ白ですね。

 

▲11:38。写真を撮っていたら、夫婦(多分)が僕を追い抜いて行きました。

 

▲11:45。北斜面には岩場の登山道が10mの高さほど続きます。足場が雪で埋まっていて、よく見えませんから慎重に下ります。

 

▲11:47。ここは雪が少ないですね。こんな感じで木の根っこと岩が続いています。

 

▲11:47。夫婦は下り切ったようですね。僕はもう少し緊張感が続きます。

 

▲11:51。北斜面の日陰ですから、積雪量も多いです。登山靴はすっぽりとはまってしまいます。軽登山靴ではなくて本格的な登山靴とスパッツの方が良かったですね。

 

▲11:52。右の山が高水山で左の山は岩茸石山793.0mです。

 

▲11:55。早く日当りのいい登山道に出たいですね。

 

▲11:59。ところが、日当りのいい登山道は所々がこんな感じです。雪が解けて泥んこ道になっていました。

 

▲12:00。東側(より少しだけ南)を眺めました。遠くで横に広がって見えている高層ビル群は東京都心なんでしょうね。新宿や池袋の。少し左の森の中には西武ドームが見えています。

 

▲12:10。樹々で陽光も遮られ、標高も700mほどはあるので、雪は消えていません。奥多摩の低山もちょっとした雪山になっています。

 

▲12:22。でも、日当りのいい南斜面になると、こんな感じです。

 

▲12:26。山頂に人の姿が見えます。陽当たりは良くても尾根筋は地面の気温が上がらないのでしょうね。雪がたっぷりとあります。

 

▲12:27。岩茸石山793.0m山頂です。中央の黒い山が黒山842.3mなんでしょうか? その左右に広がる尾根は東京都と埼玉県の県境の山々です。

 

▲12:30。中央ちょっと左の山は川苔山1363.2mです。どのピークだか、詳しくは僕には分かりませんけどね。

 

▲12:34。岩茸石山から北面を降りて来ました。

 

▲12:36。この日の登山道の中では積雪量が一番多かった場所です。ここを歩く登山者も少ないようですし。

 

▲12:46。名坂峠に着きました。標高は720mほどです。ここから左に下っていくのですが、誰も下りている様子はありません。一人か二人の足跡はこのまま先の黒山方面に向かっていました。

 

▲12:57。名坂峠から北川橋に下る登山道は分かりにくい山道でした。道型がはっきりしない箇所が時々出て来るのです。でも、それらしいルートを選べば、それが正解でした。

 

▲12:59。登山道が尾根筋に出て来ました。尾根筋のルートは分かり易いですね。

 

▲13:04。道標も下り始めて、初めて現われました。ホッとひと安心ですね。右の矢印には「ココカラ山頂まで約40分」と書かれています。

 

▲13:11。雪が消えた場所は登山道だとはっきりわかります。右に見える緑色のはシダの仲間のようでした。

 

▲13:21。林道が見えて来ました。

 

▲13:25。林道を下っていくことにします。

 

▲13:26。林道の雪もけっこう深いのです。

 

▲13:34。車の轍を歩くとけっこう滑りますから、圧雪されていない雪の上を歩きました。正面の尾根は赤杭(あかぐな)尾根の末端で、右奥に見えている尾根は真名井北稜でしょうか?

 

▲13:42。いよいよ雪のない舗装道路を歩けるようです。

 

▲13:46。も見えて来ました

 

▲13:48。北川橋です。

 

▲14:15。大丹波川沿いの道路を歩いて、本流の多摩川に合流する直前で電車が頭上の線路を走って行きました。僕が乗る上り電車ではなくて、下り電車でしたからホッとします。

 

▲14:18。川井駅到着です。次の電車まで30分くらい待つようです。

 

▲14:23。ホームの待合室でこの日2回目の休憩を取りました。山中では1回しか休憩しなかったんですね。食事もコロッケ1個だけだったのでお腹も空いています。買ってあったパンもここで食べました。

 

この日はコースタイムの109%で歩きました。休憩時間を含めると116%です。でも、この日は1回しか休憩を取らなかったんです。もし同じ時間もう1回休憩していたとすると、123%になりますね。

ただ、名坂峠から北川橋まで僕は81分もかかってしまいました。ルートファインディングに時間がかかったり、最近できたらしい林道の影響があるのかもしれません。コースタイムは45分なんですけどね。ちなみにこの箇所を省いて計算すると、91%になります。でもまあ、自分を甘やかすのは止めましょうね。今回は109%、まだまだ標準コースタイムでは歩けていません。