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ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

22歳学生の沢登り初体験を丹沢の葛葉川本谷で

2014年07月07日 | 沢登り/金目川葛葉川水系

2014/6/29  多忙な時期が続いていたO橋君とは昨年9月の滝谷での登攀以来の山行です。今日は、彼が務める大学の学生・H野君に初めての沢登りを体験してもらう目的もあるのです。と言うわけで、O橋君がリーダー、僕はサブリーダーとして参加しています。

下車するバス停もいつもとは違います。僕は菩提原で降りますが、O橋君は菩提です。これまでとは違うので、何かしら別の沢へ行くような感じがします。

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▲葛葉川本谷の遡行スタート地点の広場です。ここでO橋君がH野君(右)の装備チェックをしたり、セルフビレイの取り方を教えたりしました。9:53ころ。

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▲スタートすると、すぐに小滝が連続します。先頭はO橋君、真ん中がH野君、ラストが僕です。9:59ころ。

O橋君とて30歳になったばかりですから、前の二人はどんどん進みます。スピード自体は僕にとって別に負担にはなりません。でも、登る行為以外の自然観賞も楽しみたいですね。

それではと、この際、小滝のすべてを写真に収めておこうと考えました。
葛葉川本谷は沢登りの初心者練習には実に最適な沢です。写真を見ると分かりますが、本当にたくさんの小滝があるんですね!

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▲O橋君に言われているのか、H野君が自分でそう判断しているのだか、O橋君が登りきるまでH野君は下で待っています。O橋君も上で様子を見てくれています。10:06ころ。

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▲小滝とは言え、身長より高い滝だけを載せますね。10:08ころ。

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▲特にコメントはありません。10:09ころ。

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▲フラッシュを焚いて写してみました。滝の水滴が光ってしまいますし、遠くが暗くしか写りません。10:14ころ。

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▲O橋君です。10:16ころ。
フラッシュを焚いてみましたが、やはり焚かない方が写りがいいので、やめました。

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▲同じ滝を登るH野君。探せばスタンスがあるのですが、大股になってしまうのは、初心者の証しでしょうか。ホールドがしっかりしているので、いいのですが。でも、H野君のクライミングは安心して見ておれました。10:16ころ。

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▲ナメ滝です。10:21ころ。

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▲10:23ころ。

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▲10:46ころ。
写真に撮るのは忘れましたが、この手前で1回念のためにザイルを出したと思います。H野君にとっての初ザイルなので、僕も緊張して写真を撮り忘れたようです。

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▲たまたま僕が先に登ってしまって、上からH野君をパチリ。10:50ころ。

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▲10:51ころ。

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▲板立の滝です。単独行者が左端をノーザイルで登って行きました。年輩の方です。どんな感じだろうと、見てみましたが、外傾して濡れており、嫌らしい感じでした。
僕たちは通常ルートをザイルを出して登ることに。10:54ころ。

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▲O橋君がリードし、H野君が中間でフォロウします。H野君にとって中間のプロテクションを回収するのも初体験。11:05ころ。

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▲たまには滝のない風景も。11:16ころ。

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▲11:17ころ。

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▲すぐ先に横切っている林道が見えました。11:23ころ。
その林道の下でしばし小休止。

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▲11:34ころ。

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▲11:39ころ。

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▲11:40ころ。

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▲11:45ころ。

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▲富士型の滝です。2段8mだとか。11:53ころ。
ここでちょっとだけH野君のトレーニングをします。

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▲まずはO橋君がリードして、H野君が中間でフォロウ。12:03ころ。

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▲富士型の滝から下流方向に白い木の花が見えました。ヤマボウシです。秋になると薄桃色のほの甘い実をつけます。12:22ころ。

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▲ボルダリングは半年くらい前から時折やっていたというH野君ですが、懸垂下降は初めて。左の赤いザイルで彼を確保したうえで、懸垂下降の実践練習です。まだ、膝が曲がっていて、腰が落ちているようですね。12:39ころ。

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▲赤いザイルで確保してあげた状態で2回練習しました。3回目の前に「確保なしでも出来そう?」と聞くと、「はい」と返事。写真は3回目の懸垂下降です。
赤いザイルで確保はしていませんが、O橋君が下でザイルを手にしています。万が一の場合は、O橋君がザイルを強く引けばH野君が落ちることはありません。12:46ころ。
これでH野君も懸垂下降マスターですね。今後、易しい基本的な懸垂下降を繰り返し行ない、徐々に応用力も付くようにすればいいのだと思います。

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▲12:55ころ。

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▲この直前に小休止。13:11ころ。

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▲源頭に近づくにつれ、沢自体の傾斜が増してきます。13:13ころ。

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▲稜線に近づいているので、ガスの中です。13:14ころ。

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▲鹿の骨だと思います。今年の大雪の影響だったのでしょうか? 13:17ころ。

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▲スタンスが少し小さめです。H野君はまだほんの少しへっぴり腰でしょうか? 13:23ころ。

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▲水流も消え、源頭のガレ状になってきましたから、沢筋から離れ、小尾根に付いている踏み跡を登って来ると、登山道に着きます。13:39ころ。
僕はいつもここからは下へ降って、大倉へ向かいます。でも、今日はO橋君がリーダーですから、彼の計画通り三ノ塔山頂へ。いつもと違ったルートから下山します。

ここから登り始めてすぐ、雨具の忘れ物が登山道脇にありました。
こういう時は困りますよね。このまま置いておくべきか、持って下山し警察に届けるべきか。持って降りることにしたのですが、ちょうどそこに大倉へ下山する二人組が通りかかりました。話すと、二人も葛葉を遡行したのだとか。この二人に雨具を託すことにしました。
と言うのも、この雨具の持ち主が大倉へ下山している可能性が高そうだからです。稜線をおおっているガスのことを思うと、稜線上で雨具を着ていた登山者が下る途中で脱いで、そのまま忘れたと考える方が自然だからです。

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▲三ノ塔休憩所です。14:20ころ。

あまり読みたくないはずの情報をここで。
山頂で装備を外し、沢靴を脱ぎました。そこで、ヒルです! 3人ともに付いていました! 僕には4匹。ズボンに3匹と靴に1匹です。キチンと締めていましたから、肌は大丈夫でしたけれど、ズボンに強く吸いついていて剥がすのが大変でした。

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▲二ノ塔から二ノ塔尾根を下ります。途中、下界を眺めると、晴れているようです。15:10ころ。

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▲今日の遡行開始点に戻って来ました。この車は葛葉ノ泉の水を汲みに来ている人たちのです。15:25ころ。

ここでもO橋君にはまたまたヒルが付いたようです。丹沢は本当にヒルが増えましたね。奥多摩がそうならないよう、願うばかりです。
ちなみに、ここの広場脇に、ヒル用の食塩が置いてありました。

今日の打ち上げは秦野です。僕自身は秦野駅に下山して来ることは初めてだと思います。当然、打ち上げのお店情報は皆無。駅ビルの中にチェーンの居酒屋さんがあったので、そこで飲み食い。H野君はアルコールがいっさい駄目なんですね。羨まし~い! 酒の飲めない今日の主役のH野君を尻目に僕とO橋君は気持ちよく飲み続けました。

H野君にも時々声をかけたいと思います。一緒に沢へ行きましょう!

翌日から・・・・
筋肉痛です。久しぶりに若者ペースで歩いたので、とりわけ脚の筋肉痛がひどい!
翌々日まで続きました。それなりの負荷がかかるような山行を続けないと、筋肉も衰えるのだと思います。


沢より盛り上がるヤマビル話! 台風直撃の中、酔っ払いの帰路顛末は?

2012年10月02日 | 沢登り/金目川葛葉川水系

本来、この日の葛葉川本谷はS崎君の会社の後輩お二方と一緒に行く予定でした。でも、やんごとなき所用でしたり、体調不良で、結局、S崎君と二人旅になってしまいました。
S崎君と沢へ行くのは実に久し振りで、調べてみると2008年7月の大雲取谷以来。彼はその後、結婚をし、お子さんも生まれるなどで、山からは遠ざかる生活になっていたのです。
S崎君は仕事柄、自然に対する知識が豊富です。一緒に山に入ると、いろいろなことを教わるので、それも彼と一緒に山へ入る際の楽しみの一つになっています。一般的にはむさ苦しい男二人旅ですが、彼となら楽しく遡行できそうです。

2012/9/30  ザイルは9ミリ×40mと8ミリ×30mの2本。富士形ノ滝で新人に懸垂下降の練習でもしてもらうつもりだったからです。なので、40mの方をS崎君に持ってもらうことに。
S崎君と二人なので、ある程度のスピードで短時間で遡行終了するというのも本日のテーマのひとつになります。でも、二人ともあまりあくせくと歩くタイプではありません。ですから、とりわけスピードアップを意識する訳ではありません。
菩提からの道も久し振りなので、この道でいいのだろうかと少し不安に感じながらのアプローチでした。それも桜沢橋が現われると解消し、多くの人が水を汲む「葛葉ノ泉」で沢支度です。

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▲スタート地点はこんな感じの人工的な沢です。9:49ころ。

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▲でも、すぐに小滝が出て来ます。9:50ころ。

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▲このような小滝が連続して現われます。良いウォーミングアップ! ともに10:02ころ。

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▲初心者がいる場合はこれくらいの高さがあると、念のためにザイルを出すかもしれません。10:14ころ。

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▲こんな滝はどこからでも登れそうです。銘々勝手にルートを決めて登りました。10:18ころ。

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▲2条の滝です。10:19ころ。
ここまでせいぜい5、6mまでの小滝ですが、次々に出て来ます。初心者には本当にいい沢ですね。

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▲板立ノ滝7mです。葛葉川本谷では一番難度の高い滝。10:24ころ。
S崎君は最初、流れの左を見ましたが、ピンがなく岩も逆層なので、難しそうです。次に流れのすぐ右のカンテ状を検討。ピンはありますが、グレードはかなり高そうです。アブミが欲しいルートです。
結局、右の凹角状っぽい通常ルートに落ち着きました。

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▲S崎君がリードしました。久し振りの滝のリードで緊張したでしょうが、見事リード。10:35ころ。
フォロウでは上部のワンムーヴが4級-くらいに感じました。最新のガイドブックでは3級+になっています。
滝の上で最初の休憩を取りました。

ところで、僕は経験ないのですが、板立ノ滝の高巻きは僕たちが登攀したすぐ右の笹藪でした。「でした」と言うのは、以前は濃い笹藪でしたのに今は跡形もないからです。これも鹿の食害なのでしょうか。

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▲ゴルジュの先に林道のガードレールが見えます。11:13ころ。

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▲林道から上流ではこの写真のようなナメ滝が多くなります。11:27ころ。

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▲これが富士形ノ滝10m。11:27ころ。
水流の左壁がリードするには面白そうなのですが、ピンがありません。結局、水流右の2級+~3級-くらいのルートをザイルを出して登りました。
ここで懸垂下降などのトレーニングが出来ればいいなぁと考えていたのです。

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▲S崎君がちょっと難しそうに登っていたので、他に楽そうなルートはあったのですが、僕も続いて登ってみました。瞬間4級-くらいでしょうか? いいバランスのムーヴを探さなくてはなりません。11:56ころ。

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▲アズマヒキガエルも小滝を登っていました。11:59ころ。

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▲上流になると、この写真のように渓流シューズのフリクションで登るナメ滝が幾つか出て来ました。微妙な凹凸を拾いながら登ります。12:04ころ。

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▲写真にはよく写っていませんが、上流の明るくなっている場所が崩壊地になっています。この先を行ってもガレた沢が続くだけでしょうから、そろそろ沢から離れたいと思い始めました。12:25ころ。

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▲すると、すぐ左の斜面に微かな踏み跡があります。ここから沢を離れることにしました。12:26ころ。

普通より早めに沢から離れましたから、三ノ塔から大倉へ降りている登山道へはまだ距離があります。でも、鹿だか人だかの踏み跡を拾いながら、比較的楽に登山道へ到着。
S崎君の超ユニークな弟さんの話などで盛り上がりながら楽しく下山しました。

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▲牛首で林道に飛び出します。13:41ころ。ここからは山道コースもあるのですが、あえて林道を下りました。
この時はS崎君のヤマビル話が秀逸でした。単に面白いのではなく、僕にとっては新しい知識をたくさんもらいました。ヤマビルひとつでも、自然と言うのは実に不思議や神秘や感動や好奇心やらを呼び覚ましてくれるのですね。

風の吊橋を渡り、大倉バス停が見えて来ます。幸運なことにバスがいて、すぐにでも発車しそうな雰囲気。50mほどを走って飛び乗りました。14:38発のバスです。

                 *   *   *   *   *

渋沢の「いろは」には15時ジャストに入りました。S崎君はまずは生ビール、僕は最初から芋焼酎「黒霧島」のお湯割りです。グラスにはまずお湯を入れてから、焼酎を後から注ぎます。

閑話休題。8年以上前のこと、奄美大島へ行った際、名瀬市内の酒屋さんで何杯も何杯も10種類ほどの黒糖焼酎の試飲をさせてもらったことがありました。その時、「お湯に焼酎を注ぐと実にまろやかな味わいになるよ」と、店の御主人が目の前で実験をして飲ませてくれたのです。同じ焼酎、同じ割合で割っているお湯割りなのに、まったく別物のように違っているのです。お湯を先に入れて、そこへ焼酎を注ぐと実に柔らかな舌当たりになる。その時以降、僕はずっとその入れ方です。

その日は台風17号が関東地方を直撃する日でしたから、早めに「いろは」をおいとまする予定でした。店へ入ったのが15時ですから、普段よりはずっと早くではあったのですが、店の女将さんから「もう帰んなさい」と追い出され、結局最後の客になっていました。

自分では分からないのですが、相当酔っていたようです。小田急線の登戸で南武線に乗り換える予定でした。S崎君は相模大野ですでに下車しています。気が付くと、新宿駅でした。驚いて電車から飛び出たのですが、すぐに発車することが分かり、恥ずかしくもあるので、別の車両に再び乗ったのです。
登戸で南武線へ乗り換えたのですが、次に目を覚ますと、何を勘違いしたか、降りなくていい電車から降りてしまいました。南武線に乗り換えたこともその時には忘れていたようですね。その後ももう一回くらいひと悶着あって、やっと拝島駅に到着。夜の9時を過ぎていました。あちらこちらの路線が不通になる中、無事に着いたのは幸運です。
S子からは心配のメールや留守電が雨あられ。電源を切っていたので知りませんでしたが、心配をかけていました。………反省。