TVで伝えない被災地の様子。
津波で何もかも流された場所を、暴走族のような爆音を響かせて走るバイクがいます。
カップルはどんな時でもイチャイチャしています(笑)
私はいいと思うんですよ。
うっ積したエネルギーをバイクに乗って晴らしたい気持ちもわかるし、たとえ背後に被災した風景が広がっていたとしても、デートの定番っていったらやっぱり海岸を二人で歩きたいだろうし。
もっともバイクで暴走するエネルギーがあったら、よっぽどボランティアに引っ張ってきてガレキ拾いをやらせようかとも思いましたけどね。
宮城県七ヶ浜町の美しい浜辺。
この海があふれてきたんですよね…
5月21日に日本各地で観測された月が太陽の前を横切る金環日食。
ここ七ヶ浜町でも観測されたということで、TVで紹介されていました。
地震も津波も金環日食も自然現象の一つ。
地球から月までの距離は38万4千km、太陽までの距離は1億5千万km離れているそうですが、数字が大きすぎてちょっと実感できません。
ちなみに地球の直径がおよそ1万2千7百kmです。
ボランティアが一日かかって集めた細かいガレキがこんな感じ。
自然の力の前では人間の力なんて小さなものですが、まったくの無力というわけではありません。
小さな一歩一歩ですが、確実に前に進んでいます。
作業は大変ですが、声をかけあったり、バケツリレーをしたり、できるだけコミニュケーションを取りながら、時には笑いも入れながら、みんなが作業をできるようにリーダーや地元のボランティアの方が気を遣ってくれたりします♪
あまり必死になって根をつめると、かえってケガをしたり日射病になったりするんですよね。
高校生や初めてボランティアに参加した人なんかは、頑張りすぎちゃうことがけっこうあるんです。
今回一緒にボランティアをした70代の男性は、「ボランティアに来るような奴は変わり者だよ」と笑いながら言っていましたが、世界の人口は70億人もいるんですからね、その一割が変わり者だったとしても、7億人もいる。
日本の人口より多い!
私は全然変わり者だなんて思っていませんよ(苦笑)
その男性も、そう言いながら自分は何回もボランティアに来ているわけですし☆
被災地支援といっても、様々な取り組みがあります。
現地でガレキの撤去をしたり、お弁当を配ったり、子供たちに本を読み聞かせたり、自分の特技を生かしてアロマセラピーだとか、ネイルボランティアだとか。
東北の物産を買ったり、義援金という形で募金したり。七ヶ浜では土のう袋が足りないということで、HPで寄付を募っていますが、そうした震災関係のHPもたくさん立ち上がっています。
直接そういう所で何かをしなくても、普段の生活の中でちょっとだけ意識するというのも私は支援だと思います。
気にかける。
自分の家族や友人や隣近所の人のように、少しだけ気にかけてもらえれば、それが「最近元気にしてる?」という電話程度のものでもいいので、意識の片隅にでも置いてもらえれば、きっとどこかで形を変えて被災者の方に届くと、私は思っています。
私が今回たまたまボランティアに行くことができたのは、家族が元気で、職場に理解があって、現地で受け入れてくれる場所があったからです。
海岸でデートしていたカップルのように、今が微妙な時期、という相手がいたらそっちを優先していたかも知れません(苦笑)
人間ですから、人によっていろんな考え方があります。
次は私の方が助けてもらう立場になるかも知れませんし、経済が破綻して世界恐慌になるかも知れませんし、明日世界の終りが来るかも知れませんしね。
今回一緒にボランティア活動に参加した東南アジア在住の日本人女性は、自分の目で見た光景を帰って周りの人たちに伝えると言っていました。
頼りなさそうな見た目に反して、泥だらけで頑張っていた青年は、震災以降、自分の仕事や生き方につても考えるようになったともらしていました。
ひとりでやって来て何日もプレハブの宿泊施設に泊まり、ボランティア活動に従事していた女性は、多くの人とこんなに話をしたのは初めてだったと語り、笑顔で帰って行きました。
たった三日間の付き合いでしたが、私にとっても忘れられない三日間になりました。
またふるさとが増えてしまった(笑)
サン・テグジュペリの「星の王子さま」じゃありませんが、こうして関係ができてしまうと、もう無関心ではいられないんですよね。
砂漠のキツネが王子様に言います。
あんたはオレにとって十万の男の子のうちのひとり。
オレはあんたにとって十万のキツネのうちの一匹。
だから、オレはあんたがいなくたっていいんだ。
あんたもやっぱり、オレがいなくたっていいんだ。
だけど飼いならされたら、あんたはオレにとって、この世でたったひとりのひとになるし、
オレはあんたにとってかけがえのないものになるんだよ…
「飼いならす」=「絆」ってことなんでしょうね。
長々と書いてきましたが、ボランティア報告はこのくらいにして、私も普段の生活で頑張りたいと思います。
読んだ本もたまってきましたし(笑)
あらためまして、今回お世話になった七ヶ浜の皆さん。
本当にありがとうございました。
被災地の一日も早い復興を、心よりお祈り申し上げております。
体に気をつけて、頑張って下さい。
いつかまた、必ずたずねて行ますからね☆