私的図書館

本好き人の365日

『きらりうたこ』

2011-04-29 17:57:00 | 本と日常
世間では今日からGW(ゴールデンウィーク)みたいですね。

GWも働いてみえる方、ご苦労様です。

今月も忘れないうちに読んだ本を記録しておきたいと思います。

牧野和子 著。
杉原萌 原案。

*(キラキラ)*『きらりうたこ』*(キラキラ)*(小学館スクウェア)

明治、大正にかけて女性たちの教育に熱心に取り組んだ活動家であり歌人の下田歌子の生涯を、わかりやすくマンガで綴った一冊。

下田歌子はのちの実践女子学園の基礎を築き、日本における女子教育の先駆けとなった女性。武士の娘として生まれ、のちに江戸(東京)に移られた天皇陛下の宮中に仕え、皇后陛下のおぼえめでたく、欧米視察にも赴いています。
私は勉強不足で、下田歌子という名前はどこかで聞いたことがあったものの、岐阜県出身(当時は美濃の国)で、自分の母親と同郷(同じ町出身でした!)ということを知らなくて、この本で初めて知りました。

おじいちゃん!!(明治生まれ)郷土の有名人はちゃんと教えといてよ!(ま、ホントは教えてもらったのに忘れてしまったのかも知れません…ありえる!)

村上龍 著。

*(キラキラ)*『逃げる中高年、欲望のない若者たち』*(キラキラ)*(ベストセラーズ)

村上龍が司会を務めるテレビ番組「カンブリア宮殿」や、自分の過去の著書などを取り上げながら、現代の若者、かつて若者だった中高年たちを分析したエッセイ。
若者が政治に無関心なのは当然だとか、今の若者は欲望を必要としていないとか、共感できるところもありましたが、う~んと思うところもありました。
「サイゼリア」の生ハムは食べてみたくなったなぁ。

喜多川泰 著。

*(キラキラ)*『手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~』*(キラキラ)*(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

立ち寄ったカフェにあった奇妙な広告。そこには「手紙屋」という聞きなれない言葉が書かれていた。
就職活動に悩む青年が、どこの誰ともわからない「手紙屋」と始めた文通。そこに書かれていた言葉は、青年にとってかけがえのないものになっていく…

設定はユニークですが、「手紙屋」の言葉はなかなか面白かったです。自己啓発セミナーみたい?

高千穂遙 著。
一本木蛮 著。

*(キラキラ)*『じてんしゃ日記2008』*(キラキラ)*(早川書房)

『クラッシャー・ジョウ』、『ダーティー・ペア』シリーズでお馴染みのSF作家高千穂遙さんとマンガ家でコスプレイヤーという一本木蛮さんによる自転車好きのためのコミック・エッセイ。

私も自転車乗っていますが、これはちょっとディープすぎ。
自転車狂のためのマンガかな?(苦笑)
高千穂遙さんすごく痩せた…

益田ミリ 著

*(キラキラ)*『結婚しなくていいですか? スーちゃんの明日』*(キラキラ)*(冬幻舎)

35歳、独身女スーちゃんのまったりした日常生活を描いた四コママンガ。
面白いけど自分も独身だから笑えない…頑張れスーちゃんといいたいけれど、頑張らないのがスーちゃんの魅力♪

金子みすず 著

*(キラキラ)*『金子みすゞ童謡集』*(キラキラ)*(ハルキ文庫)

くり返し放送されたACのテレビCMで一躍話題になった金子みすずの詩。
本屋さんにさっそく並べられていたので読んでみました。

途中までしか読んでいないのでこの本に載っているかどうかはわかりませんが、私は「明るいほうへ」という詩が昔から好きです☆

GWということですが、私は友達と遊ぶくらいであまり予定はありません。

そういえば本屋さんに「2011年本屋大賞」を受賞された『謎解きはディナーのあとで』(小学館)の著者、東川篤哉さんの写真(授賞式のもの)が飾ってありました。

…ミステリーって作者のこういう写真を見てしまうとなぜだか「読みたい!」って気持ちがなえてしまうのですが、私だけかな?


「若者たち」

2011-04-28 11:12:00 | 本と日常
昨晩は風と雨がすごかったです。

BSデジタル放送でヘレン・ミレン主演の映画「クィーン」(2007年)を観ていたのですが、大雨の影響からか途中で映像が途切れてしまい、「受信できません」と画面に表示されてしまいました。
けっこう面白かったのに…

最近テレビで見た映画の中で一番面白かったのは、森川時久監督の「若者たち」(1967年)

私が生まれる前の映画ですが、高度成長をとげる戦後の日本で、家族のために必死で働き、世間の冷たい風にさらされながも、お互いを思いやり、時にぶつかりながら生きる、そんな5人兄妹の姿が描かれています。

恋愛や友情、社会の偏見や差別、価値観の違う兄と弟を描きながら、それでも負けずに生きていく。

今と全然変わらないよ~
わかるよ、その気持ち~

見ていてすごく共感できました。
工場での食事風景なんか今の中国を見ているよう。
携帯電話やインターネットが普及したといっても、人間の根源的な物は、愚かさや素晴らしさも含めて、変わらないんだなぁ、と実感しました。

主題歌も有名で、学校の教科書にも採用されています。
私も昔習った記憶がありますが、今回初めて映画の主題歌だったことを知りました。


♪空に~また~陽がのぼるとき~
♪若者はまた~歩き~はじめる~

    作詞 藤田敏雄
    作曲 佐藤勝


いいなぁ~この歌☆


アサリは貝殻同士をこすりつけるようにして洗うこと!

2011-04-25 23:25:00 | 本と日常
スーパーの広告を見ていたらアサリが安かったので、アサリのパスタを作ってみました。

某有名シェフのレシピを参考に時間をかけて作ってみたらこれが美味しい!(いつもは手抜きばっかり)

やっぱり何でも時間と労力を惜しんじゃダメですね。

ただ、こんなに塩とかバターとか使って健康的には大丈夫なのかな…

残ったアサリはあとで千切りにした大根と一緒にダシで炊いて、ご飯にかけて食べました。
ねぎや刻み海苔、一味唐辛子をかけるとこれも美味しい♪

池波正太郎先生の本に載っていたレシピです。

アサリはこの時期おいしいですよね。
今度はみそ汁にしてみようかな。


『氷の海のガレオン』

2011-04-23 19:20:00 | 日本人作家

ちょっと古い作品になりますが、木地雅映子(きじかえこ)さんのデビュー作、

『氷の海のガレオン/オルタ』(ポプラ文庫ピュアフル)

を読みました。
デビュー作は「氷の海のガレオン」の方。「オルタ」というのは小学一年生の女の子の名前ですが、文庫化のために書下ろされた短編になります。

木地雅映子、ここに極まれり!!

スゴイ!
とにかく読んで欲しい!
吉本ばななさんの『キッチン』を初めて読んだ時も感じたけれど、こうも複雑な感情をこうも的確に文章にできるなんて、その才能に脱帽してしまいました♪

「氷の海のガレオン」も「オルタ」も、現代の日本が舞台。
学校の中でいじめられているわけじゃないけれど、他のクラスメイトとなじむことを潔しとせず、孤立してしまっている小学6年生の女の子、杉子。

学校の中で女の子のグループははっきりと強者と弱者に分けられる。

強者には許される特権も、弱者には決して許されない。(流行の服を着るとか、髪にリボンを付けるとか)

自由な教育方針の親に育てられた杉子は、強者のグループに入りたいとも思わなければ、弱者同士でかたまることも嫌。休み時間は一人で本を読み、幼稚なちょっかいには極力無視を決め込んでいる。
…でもどこかで自分の価値観にとまどい、異質な自分に生き辛さを感じる彼女は、家の庭に植えられた大きなナツメの木、「ハロウ」の根元で一人泣くのだ。

友達をたくさん作れだとか、学校は集団生活を学ぶ場所だとか、無責任に言う大人がいますよね。

でも、もし、他人と同じであることに必死で、自分を殺し、同級生や先生の顔色をうかがうことが集団生活を学ぶことだとしたら、いったい学校って何?

 学校には気をつけるんだぞ!

短編である「オルタ」では、小学一年生のオルタちゃんが隣の席の貴大(たかひろ)くんからイジワルをされます。

幼くても真面目なオルタちゃんは授業に集中しようとするのですが、消しゴムを取られたり、スカートをめくられたり。
「やめて」といっても貴大くんはやめてくれません。

先生も貴大くんを怒ってはくれますが、真面目な先生は「問題」のある貴大くんの方にどうしても関心がいってしまい、いい子で問題のない、しかし教室では圧倒的に”弱者”のオルタちゃんは我慢を強いられるのです。

(運命づけられた共同体の、優秀なる緩衝材)

先生はみんなのことを考えていて、貴大くんも問題を抱えてはいるけれど本当はいい子で、だから貴大くんが優先されるのはしかたがなくて、私が我慢しなくちゃいけない。

いい子だからこそよけいに理解してしまう。

理解してしまった子供は自分を抑えるしかない。そのうち先生に告げ口をしなくなり、親にも何も言わなくなり、耐え続ける。

 最後まで……
 つまり、
 壊れるまで。

実は私も高校時代は休み時間に本を読んでいる生徒でした。
杉子ほど頭が良くなかったので、適当に友達に合わせ、適当に自分を抑え、適当に楽しい学生生活でしたが、常に他人との違和感に悩み、自分は他人とは違うんだと自分に言い訳をしていました。(杉子は「天才の悩み」と自分に言い聞かせます☆)

この本を読んでその頃のことを思い出し、すごく心に響きました。
共感できるところが多くてビックリ!!
本が好きだとか(杉子の家には図書室がある!)、休み時間を一人で過ごすとか、友達ってどういう関係のことをいっているの? 仲良くって何? ただの慰めあいじゃない! といちいちつっかかるところとか☆

木地雅映子さんの筆も冴えまくり!
兄貴が悩んでいる姿をみて(彼も杉子と同じように悩み、結局学校を辞める決意をします)、

 かっこいい。…おにいちゃんがんばって。

と思いながらも、

 薄情な妹は、それからもう一寝りしてしまった。

なんて書いてあって、そうそう、妹ってそういうところがあるよね♪
けっこう薄情で、でもそれがありがたいんだよね、と思ったり☆
…妹の薄情さは身をもって知っています(苦笑)

人間関係を俯瞰で眺めることができて、公平さと公正さに重きを置き、自分勝手な行動ができるほど愚かでもない人間は、ただ数が多いからという理由で、我がままな、もしくは問題を抱えた人間に蹂躙され続けるのか…

逃げ場のない学校という檻の中で…

木地雅映子さんは「マイナークラブハウス」シリーズを読んで、ただ者じゃないなと思いましたが、この作品は飛び抜けていました。

自分の生き方が苦労が多くて、みんなと同じような生き方ができたら、それはそれで幸せなんだろうとわかっている杉子。
それでもそうした生き方はできない。それもまた本能的にわかっているのです。

こういう作品に出会えると嬉しくなります☆
私の人生の中で特別な一冊になりました!

作中に出てくるブルガリアン・ヴォイスも気になって、曲を調べて、しばらくYou Tube で聴きまくっていました♪

この音楽も好き!

いい読書ができました。


『和菓子のアン』

2011-04-20 13:01:00 | 本と日常
昨日はカミナリが鳴ったりして春の嵐って感じの天気でした。

咲いていた桜も散ってしまい、アスファルトの上にはたくさんの花びら。
今年はまだ桜餅食べてないなぁ~、なんてぼんやり思いながら眺めて来ました。

最近読んだのは、坂木司さんの和風ミステリー。

*(キラキラ)*『和菓子のアン』*(キラキラ)*(光文社)

…いくら私が「赤毛のアン」のファンだからって、ここまで間口を広げていいものか?
題名を見た時、一瞬そんな考えが頭をよぎりました。

読んでみると…これが面白い♪

高校は卒業したものの、将来の夢もなく、勉強もそんなに熱心ではないちょっと太目の女の子が(食べるのは大好き☆)、ふとしたことからデパートの和菓子屋さんでアルバイトを始めます。

そこにいたのは物腰のやわらかい女性の店長に、ちょっととっつきにくい雰囲気の和菓子職人を目指す青年。

ところがこの二人、化けの皮をはがしてみると…

和菓子屋さんの内情を丁寧に描きながら、和菓子をヒントに様々な謎を解いていきます!

和菓子の名前や形に込められた意味や、和菓子が代表する日本古来の風習や季節の行事。
お茶やお花を習っている人ならともかく、和菓子に縁の遠い人にとってはちょっと強引に思えてしまうかも…
しかしキャラクターの魅力とあいまって、そんなこと全然気にせず、けっこう楽しく読むことができました♪

男子なのに乙女チックな和菓子職人とか(笑)

職場は違いますが、本屋さんを舞台に様々な名作、古典の本をヒントに謎を解いていく大崎梢さんの「成風堂書店事件メモ」シリーズ(創元推理文庫)にスタイルは似ているかな?
こちらは書店員の女性とアルバイトの女の子が主人公。

ただし『和菓子のアン』は、読むととっても和菓子が食べたくなります♪
甘党の人はご注意を。

作者の坂木司さんは覆面作家ということで、性別不詳、名前もペンネーム。

和菓子屋さんが舞台なのでそんなたいそうな事件が起きるわけではありませんが、日常の中のちょっとした謎を解決するのもけっこう面白いです。

そうそう、題名にひかれた方、内容は「赤毛のアン」とはまったく関係ありませんので、あしからず☆


その手を伸ばして

2011-04-17 23:59:00 | 本と日常
  
手を握るという行為


父親の手はとにかく大きかった。
大きくて温かい。
子供の私の手を握り、グイグイと引っ張って歩いた。

母親の手はいつも冷たかった。
水仕事の合間に子供たちを捕まえ、着替えをさせ、ご飯を食べさせ、本を読んで寝かしつける。
子供たちは忙しい母親の手に必死にしがみつき、離れまいとして歩いた。

祖母の手は木の枝みたいだった。
畑仕事で日に焼け、節くれだち、魔法のようにお手玉や布袋を作ってくれた。
病院のベットで握りしめたその手は、ロウソクの灯りが消える直前、一瞬明るく輝くように、必死に生にしがみついていた。

子供の頃は妹と手をつないで歩いた。
すぐにするりと抜け出そうとする小さな手をつかみ、母親の手に無事に手渡すのが私の役目だった。
小さくてとても握りにくい手だった。
よく泣きだす妹をだましだまし、頼りない気持ちで両親の姿を探して歩いた。

幼い頃は学校で友達の手を握って遊んだ。
ブンブン振り回したり、力をこめて引っ張ったり。
中学生になると女の子の手を握るのが照れくさくて、フォークダンスの練習の時などわざとぶっきらぼうに握ったりした。
高校生になると人の見ていない時だけ彼女の手を握った。
それだけで楽しかった。

いま、とても悲しんでいる人がいる。

私は無力で、その人に何もしてあげられない。
助けてあげる力もなく、励ます言葉もみつからない。

ただ、その人の悲しんでいる手を握っているだけだ。

それしかできない。
でも、それが大切なんだと経験が教えてくれる。
かつて私が多くの手に救われたように、多くの人の手のぬくもりがその人にとどくことを願っている。

切に、切に。








          2011.04.17.



春の高山祭

2011-04-15 17:29:00 | 本と日常
春の高山祭、山王祭に行って来ました♪

父親が飛騨高山に単身赴任していた時に、有名なからくり奉納など、巨大な屋台が引き回される様子は見たことがあったのですが、今回はゆっくりできたので、14日の夜祭も見ることができました。

山王祭は高山の南半分の氏神様である日枝神社の例祭で、氏子の平安と弥栄(いやさか)、御霊の供養、五穀豊穣を祈るためのものです。
飛騨の匠の技による見事な彫刻の施された巨大な屋台やその上で行われるからくり人形の演舞などが観衆の前で奉納される他、紋付袴など昔の衣装に身を包んだ人々が神輿を中心にして家々をまわる「御巡幸」も行われます。
今回はその出発前に、東日本大震災の犠牲者に対しての黙祷も行われました。

夕食に入った地元で有名なカレー屋さん(飛騨牛のスジカレーが絶品!!)のマスターによると、それでもやっぱり震災の影響で通年よりは観光客の数は少ないそうです。

夜まで時間があったので、高山陣屋前の朝市をのぞいたり、からくり奉納(午前と午後の2回行われる)を見たり、最近できたばかりの歴史資料館「飛騨高山まちの博物館」(無料)などを見学。
人力車がゆっくり観光客を案内している高山の古い町並みも散策して来ました。

高山には酒蔵が多く、日本酒の試飲ができるので、それ目当てのお父さんなんかがいて、すれ違うと酒臭い(苦笑)
私もついフラフラ~とお店に入りたくなりましたが、車だったのでそこは我慢しました。う~ん残念。
そのかわり、高山ラーメン(細麺であっさりしょうゆ味)と飛騨牛コロッケ、手打ち蕎麦のおいしいお店、前述の飛騨牛のスジカレー(トロトロ~)などを堪能♪

あ~、美味しかった☆

その間も家々をまわる「御巡幸」は続きます。
小さな子供たちを指導する青年団らしき若い人。
その若い人たちに指示を与える大人たち。
中学生くらいの男の子たちはちょっと生意気な感じでそれでも旗を持ったりし、巫女さんの衣装を着た女の子たちは髪型や頭に付ける装飾品を気にしたり。
昔の装束に身を包んだお年寄りたちはそれをのんびり眺めながら談笑しています。
学年が上の子供が年下で言うことをきかない子供を列に並ばせたり、町のあちこちですれ違う女の人同士が「ご苦労様です」と挨拶を交わしてそのまま立ち話に(笑)

地域のつながりというか、みんなで祭りを作っているという共同体意識のようなものがとても印象に残りました。

田舎はどこもそうですが、限られた資源や限られた労働力の中で生活しなければいけない以上、みんなが協力しないと生きていけない。世代を越えて地域のつながりを維持するためにも、こうした祭りの果たしてきた役割は大きかったのではないかと、勝手に想像してしまいました。

自分の家の家紋の入った紋付袴が未だにあるなんてスゴイですね~

夜祭では12台の屋台に多くの提灯が下がり、町の家々の前に掲げられた提灯にも火が入ってとても幻想的。
それぞれの屋台からは子供たちの演奏する笛や太鼓の音が聞こえ、獅子舞などが観光客の笑いを誘ったりして、昼間とはまた違った趣(おもむき)があってとっても楽しかったです。

日中は20度を超える気温で天気もとっても良かったので日に焼けましたが(苦笑)、夜はグッと冷え込みました。
峠の山道に雪が残っていたのにはビックリ!
桜もまだまだこれからだそうです。

震災による自粛ムードが広がっているようですが、こうした祭りはぜひ開催して欲しいです。
無責任な言動や自分勝手な行動(義援金の盗難とか!)は論外ですが、辛くても、悲しくても生きていく、鎮魂を祈りつつ前を向いていかなければ。

春の高山祭。

来年も見られるといいな。


助け合いの精神

2011-04-13 20:55:00 | 本と日常
対向車線を走るクルマがパッシングしてきたので、(?)と思ってスピードを落としたら、案の上その先で警察がネズミ捕りをしていました。

こういうのも助け合いっていうのかな(苦笑)

ま、もともとそんなにスピードは出していないというか、スピードの出るような車には乗っていないんですけどね。(4WDですでに9年目)

警察もご苦労様です。

いとこ(三人姉妹)のお父さんが警官で、しょっちゅう転勤していて、田舎の駐在所勤務の時なんかはよく遊びに行っていたので、警察官の(そしてその家族の)大変さは子供ながらに垣間見ています。

でもネズミ捕りは大嫌い。(捕まったことある…)

皆さん、交通安全でいきましょう☆


『星守る犬』

2011-04-11 13:00:00 | 本と日常
本屋さんで、村上たかしさんのマンガ、

*(キラキラ)*『続・星守る犬』*(キラキラ)*(双葉社)

を読みました。

前作『星守る犬』は中年のおとうさんが家族と家を失い、車で飼い犬と放浪の旅に出て、ついにはお金もガソリンも食糧も尽きてしまう…というお話だったので、どうやって続編を描いているのか気になったのです。

このマンガ、大好評で2011年6月公開予定で映画化もされています。

『続・星守る犬』ではなんと「星守る犬」の弟犬が登場!
「星守る犬」のエピソードとうまくからめながら、今度は何とか希望のある終わり方にまとめてありました。うまい!!

『星守る犬』は希望のないお話でしたからね~
絵柄が個人的に好きではないのと、他に生きるすべはいくらでもあるだろうに、人生をあきらめてしまっているおとうさんにちょっと共感できなかったのですが、さすがに犬の健気さが描かれているシーンではやっぱりウルルンとしてしまい、ズルイマンガだなぁと思っていました。

でもこの続編は、やはり犬好きにはたまらないシーンが多いのですが(ペットショップのお姉ちゃんにはすごく共感!!)、老人の孤独死、児童虐待、生と死を扱っていながら、何とか納得のいく終り方になっています。
でもマンガとしては残酷で無慈悲な終り方の方が現実を反映していてインパクトがあるのかな?

ここは難しいところですね。

最初から「続」みたいなゆるいマンガだったら映画化までいったかどうか…

ただ『星守る犬』の映画化が決まった頃とも状況が変わってしまいました。
出版された頃は格差社会や無縁社会、雇用不安や経済危機が叫ばれていて、戸籍上のみ存在していて行方不明の老人などが社会問題になっていました。
「おとうさん」は確かに孤独でなついてくれるのは飼い犬だけ、受け入れてくれる家族も帰るべき家もありませんが、それは人間関係を修繕する努力をあきらめてしまっただけで、本当に、物理的に失ったわけではありません。
東日本大震災を経験した後ではそんな状況さえ贅沢に思えてしまいます。

震災から一ヶ月しか経っていませんが、普段の生活、安心して食べてたり飲んだりできること、電気の使えるありがたさ、そして生と死の問題も、新たな意味を持って受け止められているような気がします。

映画がどんな内容になっているのかは知りませんが、今の日本人に受け入れられるかどうか…
一ヶ月前とはあまりにも違ってしまいました。

ただ、個人的にはそんなことは恐れずに公開して欲しいです。
格差社会も雇用不安も、家族のつながりも、震災の被害と比べるような問題ではないと思うから。


他山の石

2011-04-10 12:23:00 | 本と日常
統一地方選挙ということで、買い物のついでに投票に行って来ました。

あ違った、投票のついでに買い物ですね。
ま、どっちでもいいんですけど。

スーパーの駐車場に車を停めようとした時です、駐車場をし切っている白線を無視して、赤いBMWがお店に一番近い駐車スペースめがけて最短距離で横切って行きました。
他の車がちゃんとルールを守って順番を待っているのにそれを無視して。

(危ないなぁ)

と思ったので通りしなにそのBMWの停められている場所をよく見ると、軽自動車専用と書かれている場所にどうどうと停めてありました。

確かにその場所がお店に一番近いのですが、もともと軽自動車用の広さしかないので車がワクからはみ出していて、通行の邪魔になっています。

…恥ずかしっい!

心が狭いのかも知れませんが、こういう行為ってすごく気になります。
自己中というか品がないというか、自己顕示欲が強いというか、欲望丸出しというか、あ然としてしまいました。
こういう人いるんですね~
あとこれは完全に貧乏人のヒガミなんですが、赤いBMWって、いくら高級車に乗っていてもこれじゃあ台無し、とも思ってしまいました。
それともこれくらい強引じゃないと高級車には乗れないのかな?
だったら私は国産車で充分だなぁ(あくまで貧乏人のヒガミです☆)

その車から降りてきた奥様、見たこともないような金ぴかのエコバックを片手にスーパーに入っていかれました。

自分の姿はなかなか自分では見えないものです。
これを他山の石として役立てようと思った出来事でした。


潅仏会はお釈迦様の誕生日

2011-04-09 23:16:00 | 本と日常
近所の桜がようやく咲き始めました。
それなのに、あいにくの雨。

海外では福島原発からの放射性物質が北半球に拡散しているとニュースになっていましたね。
うちのお隣の三重県でも雨とチリから放射性物質が検出されたらしいです。
いずれも微量で健康上への影響はないそうですが、風評には気を付けたいと思いつつ、空から落ちてくる雨をながめていると、つい心配になってしまいます。

昨日は仏様の誕生日、潅仏会でした。

最近テレビで作家五木寛之さんが世界各地を巡る「21世紀 仏教への旅」という番組を見ました。

五木寛之さんの本はしっかり読んだことがなくて、「他力」という考え方もよくわからないのですが、インドで仏陀がたどった足跡をたどる五木さんの旅には感銘を受けました。

80歳をこえてまだ旅を続ける仏陀。旅先で鍛冶屋の息子が精一杯のもてなしとして出したキノコ料理を口にするのですが、しかしそれは毒でした。
激しい苦痛に襲われながらも、さらに旅を続け、ついに最後を迎えることになった仏陀は、鍛冶屋の息子が罪悪感を抱かないよう心配し、弟子に言葉を残します。

五木さんが50歳を目前にして作家活動を休止し、大学で仏教を学んだということも刺激になりましたが、フランスやアメリカで禅の教えが知られているということも驚きでした。

以前放送した内容を、BSデジタル放送用に再構成した番組のようで、番組の最初と終わりに五木寛之さんがアナウンサーに訊かれて当時のことから現在の活動について話しをするというコーナーもありました。
とても面白かったです。


祝・ご入学おめでとうございます

2011-04-07 01:08:00 | 本と日常
町中を車で通りかかると、小学生の集団と一緒に歩くスーツ姿の若いお父さんお母さんをたくさん見かけました。

入学式の時期なんですね~

近くの小学校の入学式に参加して、帰りは子供たちの集団下校と同行、そんなところでしょう。

6年生らしき女の子がそんな集団下校の一団を率いていたのですが、横断歩道にさしかかると「横断中」と書かれた黄色い旗を持って道の中ほどに立ち止まり、みんなが渡り終わるまで笛をピッピッと吹きながらしっかり誘導。

普段もよく見かける光景ですが、今日は子供たちが渡る時だけじゃなくて、お父さんお母さんが渡っている時もしっかり笛を吹いてちゃんと誘導していて、その姿が何だか微笑ましくって車の中で思わずニンマリしてしまいました☆(お父さんお母さんは子供たちの後ろからついていってるって格好だったので)

大人は誘導しなくても大丈夫だよ(苦笑)

いやいや、集団下校の一員である以上、6年生のいうことは大人だって聞かなきゃね♪

集団下校、私の時代もありました。

子供が子供の面倒を見るってすごく大切ですよね。
大人になった今でも小学校の集団登校、集団下校のことってけっこう覚えているので、あの年代の子供に与える影響ってすごく大きいんだと思います。
もっとも私の場合、当時の上級生にいろいろ迷惑をかけてたいへんお世話になったってこともありますけど(苦笑)

お父さんお母さんが横断歩道を渡っている間もピッピッと笛を吹きながらしっかり見守っている小学生の真面目さが嬉しくて、久しぶりにホッコリした気持ちにさせてもらいました。
おかげでその日一日、何だかわけもなく幸せな気分。

子供たちに感謝です☆



『マボロシの鳥』

2011-04-03 21:23:00 | 本と日常
先月読んだ本を忘れないうちに書いておきます。

*(キラキラ)*『マボロシの鳥』*(キラキラ)*太田光 著(新潮社)

漫才コンビ爆笑問題の太田光が書いた初小説。
想像していたよりは割とちゃんとした小説でした。感想は「だから?」という感じ。エンターテイメントは狙ってないし、ファンタジー色の強い村上春樹?

*(キラキラ)*『ようこそ、絵本館へ』*(キラキラ)*あさのあつこ 著(文藝春秋)

こちらは作家あさのあつこさんが自身で選んだ絵本を紹介する絵本ガイド。
プレゼントしたくなる絵本や一人でゆっくり読みたい絵本など、古今東西名作から新作までいろんな絵本が取り上げられていて、とっても絵本が欲しくなる一冊です♪

*(キラキラ)*『齋藤智裕「KAGEROU」を読み解く』*(キラキラ)* 外村明彦 著(オークラ出版)

でた、便乗本!
ベストセラー『KAGEROU』の作者水嶋ヒロくんのことをホメているようなことが書いてありますが、よく読むと外村明彦さんの自慢話になっています…ある意味『KAGEROU』より濃い内容でしたが、その内容をいまは何ひとつ思い出せません。
立ち読みでよかった。

*(キラキラ)*『ドッポたち』*(キラキラ)*小泉吉宏 著(幻冬舎)

これは古本屋で立ち読みした一冊。
読売新聞の夕刊に連載された四コママンガを単行本にまとめた物らしいです。
小泉吉宏さんは『ブッタとシッタカブッタ』などのシリーズが好きで読んでいるマンガ家さん。絵もカワイらしいけれど、その内容がかみ砕いた哲学みたいで面白い。
『ドッポたち』は恐竜なのに小学校に通うドッポとその同級生(もちろん人間)や周りの人々を描いたマンガ。
スヌーピーみたいで面白かったです☆

映画はテレビで「チョコレート・アンダーグラウンド」と「ジャンパー」、「なくもんか」を見ました。

樋口了一さんの歌「手紙~親愛なる子供たちへ~」という曲を聴いて涙を流したり。
歌詞の中に「繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末はいつも同じでも私の心を平和にしてくれた…」という箇所があって、子供たちが何度も同じ絵本を読んでもらいたがる気持ちがその瞬間パッとわかってすごく嬉しくなりました。

大人は同じ本の結末はいつも同じになると経験で”知って”いるけれど、子供たちにとっては世界はまだまだ何がおこるかわからない世界。本の結末がいきなり変わってしまうってこともアリ。
”いつも同じ”と確かめることがすごく安心することなんでしょうね。
自分も子供だったくせに忘れていました。

樋口了一さんの歌も泣けました。

その他、二ノ宮和子さんのマンガ『のだめカンタービレ』をいっきに読み返したり、マンガに登場するクラッシック音楽をCDで聴いて陶酔(笑)した時間を過ごしたりしていました。

NHKのBSプレミアムで4月2日に放送されたカルロス・クライバー指揮のベートーヴェン交響曲第7番もよかった~♪

さあ、4月も頑張ろう。


アイロンとエコ生活

2011-04-02 18:29:00 | 本と日常
今日は朝からアイロン選び。

ネットで評判や性能、値段などをチェックして、いくつか候補を決めてから大手家電量販店に出かけて来ました。

アイロンを買うのは初めて。
一人暮らしなのでいつもはクリーニングを利用しているのですが、少しでも節約になればと購入を決意しました。

買ったのはコードレスでスチーム機能の付いているやつ。
3,000円以内で買えました。
地デジTVを買った時のエコポイントで支払い。
ついでにホームセンターをはしごして、アイロン台も買って来ました。

家に帰ってさっそくアイロンがけ♪

何でも初めては楽しいですね。
アイロンがけ自体は小学生の頃から家で手伝っていましたが、新しい機械ということでいろいろ試しながら、夢中になって10枚くらい、シャツやズボンをピシッと仕上げました。

けっこう得意かも知れません。

う~ん、でもけっこう電気くいそうだし、本当に節約になっているのかな?
ま、楽しいのは最初だけでそのうちめったにやらなくなるだろうから(苦笑)、頻度からいったら電気代もそんなにかからないでしょう。
それに一台くらい家にアイロンがあったほうがなんとなく「家」って感じがするし。

女優の本上まなみさんもエッセイの中で、引越しして最初に買った物として、自転車とアイロン台とハンガーと物干し竿をあげていました。

「生活感」があっていいなぁ☆

でも電気を使うものは停電になったら使えない…
私が小学生の頃、田舎の祖母が使っていた炭を使う昔のアイロンを思い出しました。
炭の熱でアイロンをかけるのです。
ミシンも足踏み。
当時の同級生の中には、小学生なのに毎日川からお風呂の水を運んでいるという子もいました。
各家庭に水道が通ったのは私が大人になってからです。
父親も若い頃は山で炭を焼いていたといいます。
昔の生活はエコがあふれていました。

もっとも私の実家ではいまだに薪でお風呂を沸かしてコタツは豆炭。お風呂を沸かした炭を七輪に入れて魚を焼いたりしています。
ニワトリを飼ったり果樹園を作ってみたり、シイタケを栽培したり地蜂を飼育したり。母が嫁に来た頃はヤギもいたそうです。
竹やぶからはタケノコを、裏山からは杉の葉や朴葉やタラの芽を。家の前の畑からはしその葉や山芋やアケビが採れます。土筆はもうその辺にいくらでも生えてくるし、田んぼにはわらびやぜんまい、よもぎにふきのとう。
果樹園で作っているのはリンゴにサクランボに苺と葡萄。柿と梅は私が生まれる前から生えているもの。
昔は栗の木と桃もありました。下の家(お隣の家)には大きなナツメの木があって小学校の遠足のおやつによく採りに行ったものです。
ちなみに私は山菜は苦手でほとんど食べられません。
キノコもダメ。
地蜂なんて見た目でもうダメです。

ニワトリもイノシシも、魚ですら解体できません。
血が苦手なのです。
農家数軒でイノシシを捕まえる柵を持っているので、年に数頭、イノシシを解体しなくちゃいけないのです。骨は飼っている犬が喜んで食べます。

田舎生活はとってもできそうにありません。