私的図書館

本好き人の365日

二月の本棚 3 『オズの魔法使いとふしぎな事件』

2007-02-28 23:57:00 | 本と日常
さて、今回はライマン・フランク・バウムの「オズ・シリーズ」を紹介しています♪

カンザスに住む少女ドロシーが竜巻に巻き込まれ、妖精や魔女の住む不思議な世界「オズの国」に落っこちて始まったこのシリーズ。

その十一冊目にあたるのが、本書、*(キラキラ)*『オズの魔法使いとふしぎな事件』*(キラキラ)*です☆

アメリカ児童文学の古典といわれていますが、確かにお国柄っていうのが出ているかも知れません。

同じように不思議な世界を舞台にしたイギリスの『不思議の国のアリス』とは全然違う、このうらやましいくらいの明るさ、単純さ♪

当時の社会情勢や、経済なども物語りに暗喩として盛り込んであるとも聞きますが、そんなこと全然気にせず楽しめます☆

どちらかというと、言葉のたくみな技というより、力技って感じ♪(←ホメてます)

そこがまた「オズ」の魅力でもあるんですけど☆

だいたい、続編が書かれるたびに登場人物が増えていくというこの計算の無さ♪(←ホメてますよ)

さすがに十一冊目ともなるとオズの世界も大所帯!

大理石に様々な宝石が散りばめられ、エメラルドの美しい緑色に輝くオズの国の首都、その名も「エメラルドの都」に住むのは、オズの国を納める妖精、オズマ姫。

そのエメラルドの都よりずっと南に行ったところには、いつもドロシーやオズマ姫を助けてくれる、オズの国で一番力のある良き魔女、グリンダが住んでいたりします。

アメリカからこのオズの国にやって来たドロシー、ベッツイ、トロットの三人の女の子たちはオズマ姫とは大の仲良し。

その他にも、オジョ少年や魔法で命を吹き込まれたつぎはぎ娘、ロボットのチクタクにカボチャ頭のジャック、どこもかしこも四角い変な生き物ウージーやベッツイの親友のロバのハンク、いつも迷子になる少年ボタン・ブライトにあの有名なオズの魔法使いなどなど、とてもここじゃ書ききれないほどたくさんのキャラクターが登場します!

もちろんドロシーと一緒に旅をした、あのかかしやブリキのきこり、臆病ライオンも健在です!

さらに今回は、人々から尊敬されているカエル男なんてのが出てきたり、ピンクのコグマを抱えたクマの王様がドロシーたちの仲間になったり、はたまたオズマ姫や魔女グリンダをも出し抜く謎の魔法使いが登場したりと、なんともバラエティー豊か。

しかも魔女グリンダやオズの魔法使いの魔法の道具が盗まれた末、オズマ姫までが行方不明になってしまうというミステリー仕立て!

どんな質問にも未来に関すること以外は答えてくれるピンクのコグマの謎の言葉。

そしてボタン・ブライトのポケットの中身とは?

果たしてドロシーたちは無事オズマ姫を見つけ出せるのか?

う~んなんとも欲張りな感じ♪
これだけ登場人物が出て来ちゃうので、セリフさえもらえない人もたくさんいますが(笑)、私はこういうサービス精神って好きです☆

シリーズが長く続くとなかなか出て来ない登場人物って出てきますからね。

あ、あのキャラクター元気でいたんだ…そう思うのもファンだから☆

いつも踊っている”つぎはぎ娘”と今回登場したピンクのコグマが私のお気に入りです♪

私たちは、毎日の生活でいろんなことを考えます。

もう起きてしまったことでも、あれこれ想像して、ああだこうだと悩んだり悔やんだり。

そうかと思うと、楽しいことの前日は、まだそれが起こってもいないのに、ウキウキしたり、ワクワクしたり。

私たちを悩ませたりワクワクさせているのは、起こってしまった、あるいはこれから起こるかも知れない”事実”でしょうか?

それとも私たちの想像力なんでしょうか?

あなたは、自分の考えたことが、すごい力を持っているってことに気が付いていましたか?

あなたの気分は、あなたの”考え”た内容によって変わってしまうってことに!

もちろん、あなたの行動だって。

え~、妖精や魔女、不思議な住人たちが暮らすおとぎの国「オズ」の物語を、こうして紹介してきたわけですが、今回ご紹介したポプラ社版の「オズの魔法使い」は、子供向けということで、一部編集された部分があります。

もちろんこのシリーズでも十分楽しめますが、もっと詳しく「オズ」の世界を知りたいと思われた方は、ハヤカワ文庫のシリーズを図書館などで探されるのが一番いいかも知れません。(求む!復刊!!)

夢物語に興味はないって方。

子供の空想につきあってはいられないって方。

あなたの想像力は今はどんなことに使われていますか?

明日の生活?
今日の食事?

もちろんそれも大切です。

でも、その中に、自分以外の人たちはちゃんと住んでいますか?

自分の内だけで考えていると、なかなか気が付かないってことだってあるかも知れませんよ。

大切なのは想像力♪

ちょっと、竜巻に巻き込まれて、オズの国を体験してみませんか☆












ライマン・フランク・バウム  著
守屋 陽一  訳
ポプラ社文庫





二月の名言集

2007-02-24 23:33:00 | 本と日常
成長しようと思ったら、

自分の資質が刺激され

試されるような場所と人を探しに

出かけなければならない。

自分の家も町も習慣も捨てて、新しい発見のある

すべてが可能な場所を目指さなければならない。







              ―フランチェスコ・アルベローニ―






一期一会

2007-02-23 16:23:00 | 本と日常
2年ほど働いてくれた派遣社員の方が今日でお別れでした。

もう少し何か話すことがあるんじゃないかと思いながらも、結局ありきたりなことしか言えなくて、「次の職場でも頑張って」みたいな別れ方になってしまった。

毎日一緒に働いていたのに、これで明日から会うこともないのかと思うと、人の出会いって不思議な感じです。

「一期一会」って言葉を実感しますね。

一人は北海道。もう一人は埼玉に行くそうです。

ありきたりだけど、元気でがんばって!





二月の本棚 2 『オズの魔法使いとグロリア姫』

2007-02-21 13:14:00 | 本と日常
今回は、ライマン・フランク・バウムの「オズの魔法使い」シリーズの2回目。

*(キラキラ)*『オズの魔法使いとグロリア姫』*(キラキラ)*をご紹介します☆

1900年に一作目が発表されて以来、多くの人に楽しまれてきたこのシリーズ。

カンザスに住む少女ドロシーが、竜巻によって家ごと大空にすい込まれ、不思議な世界、オズの国に落っこちる。

ドロシーの友達になるのは、脳ミソのないかかしに、心臓のないブリキのきこりと臆病なライオンの三人(二人?と一匹)!

こんな心おどる出だしで始まったおとぎの国「オズ」の物語は、発表されるやたちまち人気となり、演劇作品として上演されるなどして、その後、多くの続編が書かれました。

ジュディ・ガーランドが出演したミュージカル映画は特に有名ですよね☆

そうそう、あのスタジオジブリで映画化されたダイアナ・ウィン・ジョーンズの『魔法使いハウルと火の悪魔』(映画名「ハウルの動く城」)。

あの作品にも、影響を与えているんですよ。

日本語だとちょっとわかりづらいですが、原作の中で「荒地の魔女」(Witch of Waste)という名前が、オズの魔法使いに登場する西の悪い魔女(Witch of West)にひっかけてあったり、どちらも最初に仲間になるのが”かかし”だったり♪

そういえば、今回の作品の中でも、美しいグロリア姫が魔女によって心臓を凍らされてしまうシーンがあるんですが、「ハウル」の中でも心臓は重要なポイント。

やっぱり魔女と心臓は切っても切れないのかも。

「オズ」の中に「愛とネコには九つの命がある」なんてセリフが出てきますが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの他の作品にもそんなネタが使われています。

バウムとジョーンズ、この二人案外好みが似てたりして☆

グロリア姫というのは、オズの国のはずれにある”ジンクスランド”のお姫様です。

彼女は庭師の弟子に恋をするのですが、叔父の国王により、年寄りのお金持ちとの結婚を迫られます。

彼女の愛があまりにも強いので、国王と金持ちは相談して、悪い魔女に頼んで彼女の愛をなんとか冷めさせてしまおうと計画します。

でも計画というわりには、発想は子供。
なんと彼女の心臓を直接凍らせてしまおうというのです!

心臓(ハート)の凍ってしまったグロリア姫は、誰も愛することができなくなり、自分さえも愛せない冷たい心に。

エ~!! 心臓が凍ったら愛も凍ってしまうの?

でもこういう発想は「オズ」の世界では当たり前なんです☆

子供の夢が現実になる。
だって「オズ」ってそういう世界だから♪

庭師の弟子への愛も冷めてしまったグロリア姫。
愛する相手がなんとか元に戻そうとしますが、グロリア姫は冷たい視線で見つめるだけ。

国王たちの悪だくみはこうしてうまくいくように思えたのですが、そこにまたまた陽気なキャラクター達がやって来て…

今回もかかしが活躍します♪

でも主役はいつも大きなボンネットをかぶった小さな女の子、トロット。

そして大人の男性キャプテン・ビルと、おしりにプロペラの付いた可笑しな鳥、オーク。

このトロット、小さいのにしっかりしていて、無邪気で真っ直ぐ!

三人はポップコーンの雪が降り、レモネードの雨が降る不思議な世界を通ってオズの国へやって来ます。

いいなぁ~ポップコーンの雪だなんて*(ハート3つ)*

トロットとキャプテン・ビルは知り合いなのですが、ボートで近くの洞窟に探検に行く途中、大きな渦巻きに飲み込まれて、不思議な世界へと落ちてしまったのです。

そこで出会ったのが、このなんとも奇妙な鳥オークなんですが、この鳥も性格がとってもイイ!

大きな鳥なので、友達になるとトロット達を乗せてくれます。

動物達が話しをすることができるっていうのも、このオズ・シリーズの大きな魅力の一つですね☆

というか、かかしや、ブリキのきこり、ロボットのチクタクや綿が詰め込んであるつぎはぎ娘までが話しをするんですけど♪

ちなみにオズの世界には様々な国もあって、「せともの」の国や「生きた紙人形」の国、住民がパズルでできていて驚くとすぐバラバラになってしまったりする(笑)「バラバラパズルの国」に、「パンの国」(住民がみんなパンでできている♪)なんてのもあります☆

妖精や伝説を持たないアメリアらしいっていえばアメリカらしいおとぎの国ですね。

さてこのトロット。
ドロシーよりも一つ年下なのですが、のちにドロシーとも友達になって、ベッツィというもう一人の女の子も加わり、オズの国の女王オズマ姫と共にエメラルドの都で姉妹のように仲良く暮らすことになります。

この頃にはなんとドロシーはオズの国で暮らしているんですよ、みんなと一緒に☆

この『オズの魔法使いとグロリア姫』は14冊あるシリーズの内、9作目にあたりますが、ポプラ社からはそのうち6冊が邦訳されています。

14冊全部を訳したものに、ハヤカワ文庫のオズ・シリーズがありますが、そちらはこんな感じ。

*(キラキラ)*「オズの魔法使い」(ポプラ社「オズの魔法使い」)
*(キラキラ)*「オズの虹の国」(ポプラ社「オズの魔法使いと虹の国」)
*(キラキラ)*「オズのオズマ姫」(ポプラ社「オズの魔法使いとオズマ姫」)
*(キラキラ)*「オズと不思議な地下の国」
*(キラキラ)*「オズへつづく道」
*(キラキラ)*「オズのエメラルドの都」(ポプラ社「オズの魔法使いとエメラルドの都」)
*(キラキラ)*「オズのつぎはぎ娘」
*(キラキラ)*「オズのチクタク」
*(キラキラ)*「オズのかかし」(ポプラ社「オズの魔法使いとグロリア姫)
*(キラキラ)*「オズのリンキティンク」
*(キラキラ)*「オズの消えたプリンス」(ポプラ社「オズの魔法使いとふしぎな事件)
*(キラキラ)*「オズのブリキの木樵り」
*(キラキラ)*「オズの魔法くらべ」
*(キラキラ)*「オズのグリンダ」
(以上佐藤高子訳ハヤカワ文庫オズシリーズ)

こちらのシリーズは残念ながら絶版となったものもありますが、最近復刊の動きもあるらしいです。

ぜひ復刊して欲しいなぁ~☆

はたしてグロリア姫の凍った心臓は元に戻るのか?

勇敢なかかしに火あぶりの危機?

それにしても、このシリーズに登場する女の子って、ドロシーもトロットも、いつもお腹を空かしているように見えるんだけど、それって気のせいかな?(笑)

まだまだ面白い登場人物や、可笑しな事件が続くオズ・シリーズ。

紹介の方はもう一回だけ続きます。

よろしかったら、もうしばらくの間お付き合い下さい☆

すべての少年少女と、かつての少年少女に♪











ライマン・フランク・バウム  著
守屋 陽一  訳
ポプラ社文庫



そんなに急いで

2007-02-18 23:54:00 | 本と日常
あ~、危なかった*(汗)*

自転車通勤を始めて、そろそろ一ヶ月。
初めて危ない目に遭いました。

前から走って来た車が何の合図も出さずに右折、こっちが横断しようとしていた道路に曲がってきて、危うく衝突しそうになったんです。

キキッーと響く車のブレーキ音。

幸い車は目の前を通り過ぎて止まりましたが、こちらがもう少しスピードを出していたか、向こうがもう少し遅かったらぶつかっていたかも。

一瞬ひやりとしました。

方向指示器も出さない相手にも問題はありますが、こっちも自転車に慣れてきていて油断していたのも確か。
道を横断する時はもっと注意しないと。

慣れてきた頃に事故って起こるっていいますからね。

大ごとにならなくて良かった。

でも自動車と自転車、自転車は一応「軽車両」っていう車と同じ「車両」扱いらしいけれど、同じ道路を走るのには無理があるような…

自分が車に乗っている時は気にならなかったのに、自転車に乗るようになって実感しました。

車の人、飛ばしすぎ。

もっとゆっくり走ってくれ~



「のだめカンタービレ」

2007-02-16 23:56:00 | 本と日常
買ってしまった…

「のだめカンタービレ」ベスト100クラッシックボックス!!

原作は読んでないけれど、ドラマと深夜にやっているアニメに影響されて、ついに!

ドラマで使用されたクラッシック曲がフル・バージョンで入っているCD8枚組♪

迫力だぁ~

それぞれの楽曲に解説が付いていて、これがけっこう面白い。

モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調K448」では、一緒に演奏した名家のお譲さんのことを、モーツァルトが「田舎娘のように太っている」なんて評していたとか書いてあって、ちょっと敷居の高いクラッシックになんとなく親近感を持ってしまったり☆

でも「のだめ」のおかげでクラッシックに興味を持てたのは事実。

これからのストーリーも楽しみ♪




二月の本棚 『オズの魔法使い』

2007-02-11 22:54:00 | 本と日常
あなたはとっても高い所から落ちました。
手には傘を持っています。

はい、想像して下さい。

もしかして…傘を開けばゆっくりフワフワ降りてくることができるんじゃないかな?

運がよければ、そういうことだってありえるかも…

傘にぶらさがってフワフワ降りてくる自分が想像できた人。
どうぞこの続きをお読み下さい☆

違う自分を想像してしまった人。
あなたもどうぞ、この続きを読むことができる人です。

でも、初めからこんなバカげた質問、考える価値もないと思ってしまった人。
実は、あなたにこそぜひこの続きを読んでいただきたい!

大切なのは想像力。

それをぜひ知ってもらいたいから…

さて、今回ご紹介する本は、もうみなさんご存知。

アメリカの作家ライマン・フランクリン・バウムが1900年に出版した可笑しくて楽しい物語。

ミュージカル映画にもなりましたね。
そう、*(キラキラ)*『オズの魔法使い』*(キラキラ)*です☆

1900年といえば日本では明治時代。
夏目漱石が英国留学に旅立った年でもあり、ライト兄弟が飛行機の初飛行に成功するのはこの3年後。
アメリカで女性参政権が認められる20年も前のことです。

さて、この「オズの魔法使い」。
実はオズ・シリーズといって、たくさんの続編があるんですよ。
知ってました?

まずはカンザスの片田舎で、農場を営むおじさんとおばさんと一緒に暮らす女の子、ドロシーが登場する記念すべき第一作目。

たつまきで子犬のトトと一緒に家ごと巻き上げられ、知らない国に落っこちてしまうドロシー。

しかも落っこちた時、東の魔女という悪い魔女が家の下敷きになってしまうんです。

そう、そこは魔女やマンチキン(!)や翼のあるサルたち(!!)が暮らす不思議な不思議なオズの国。

脳ミソのないかかしや、心臓のないブリキのきこり、臆病なライオンを連れてドロシーはカンザスに帰る方法を教えてもらうために、大魔法使い、オズの魔法使いが住むというエメラルドの都を目指します。

ちなみに「オズ」(OZ)という名前は、作者の出身地がニューヨーク(NY)なため、そのアルファベットをひと文字づつずらしたのでは(N→O、Y→Z)って言われています。

二作目『オズの魔法使いと虹の国』では、魔法使いのおばあさんに育てられたチップという男の子が主人公。

おばあさんが手に入れた、何にでも命を与えることのできる魔法の薬を勝手に使って、カボチャ頭の人形に命を吹き込んでしまったチップ。

そのせいでおばあさんのもとを逃げ出さなくてはならなくなり、カボチャ頭のジャックと一緒にエメラルドの都に行くことにします。

ところがその頃、エメラルドの都でオズの国の王様になっていた、かかし王(笑)は、女の子たちを率いるジンジャー将軍の(ってジンジャー将軍も女の子なんですが)反乱にあい大ピンチ!

ブリキのきこりやヒキノバシ・ウォグルムシ(?)や、空飛ぶ剥製の首ガンプが登場して、一作目以上にハチャメチャで楽しい展開♪

昔、オズの魔法使いがどこかに隠したという、正統なオズの国の王女さま、オズマ姫の探索も加わって、チップの出生の秘密も明らかにされます☆

この続編では登場しなかったドロシーも、読者の強い要望で、三作目からはまたまた登場。

三作目、『オズの魔法使いとオズマ姫』ではオーストラリアに向け船旅をしている途中で大風(台風?)にさらわれ、またしても見知らぬおとぎの国に流れついてしまうドロシー♪

何度もこんな目にあっても全然めげないドロシーがいいです☆

食べ物が無くったって、ちょっと歩くとお弁当のなっている木が生えてたりしますし(笑)

でも六作目の『オズの魔法使いとエメラルドの都』では、なんとドロシーのおじさんの農場が経営危機に!?

家も農場も借金のかたに取られてしまうかもと、意外な展開☆

もちろん、オズマ姫をはじめ、ドロシーにはオズの国に力になってくれる仲間がたくさんいるのですが、そのオズの国にも恐ろしい悪の手が忍びよろうとしていて、さあ大変!

…そう、大変なんだけれど、なぜか笑ってしまうのがこの物語の魅力的なところです☆

唐突ですが、私には甥っ子がいるんですね。
その子がまだ三歳くらいの時、二人っきりで留守番していたことがあるんです。

それで私は甥っ子に靴をはかせて庭に連れ出し、その辺で拾った木の枝でひたすら地面に線を引いて走り回りました。
グルグルを書いたりグニャグニャにしたりして。

これが大うけ♪

何が楽しいんだか、その棒の先を追いかけてくるんです。

いや、本当はこの楽しさ、知っていました。
言葉ではうまく言い表わせませんが、こういうのの楽しさってありますよね?

この「オズの魔法使い」の楽しさって、これに近いんです☆

おもちゃやテレビの楽しさもあります。
洗練された文章やよく工夫された物語も読んでいて楽しいですよね。
でも、「オズの魔法使い」の魅力って、木の枝で地面に線を引く。どんどん線が生まれる。それが楽しい。笑い声が起きる。
その楽しさ。

想像力の楽しさなんです♪

地面に線を引いて何が楽しいんだ?
ブリキのきこり?
魔法使い?
そんなバカげたことを…

小さい子と一緒にいる時、こちらが笑いかけると笑顔で返してくれます。
では悲しい顔をしたら?

言葉を使わなくてもこちらの感情は伝わります。
それは、その子が想像力で自分も同じような気持になっているからじゃないんでしょうか?

時にはちょっと乱暴なシーンもあります。
ブリキのきこりが愛する娘との結婚を邪魔され、魔法で体をバラバラにされていくとか。

大人だったら、ちょっと違う方向で想像してしまいそう(苦笑)

でもそこはそんな目にあっても全然めげずに、そのつどブリキの体にしてもらうたくましいブリキのきこりを想像して下さい☆

このオズの物語は、決して形通りの進み方はしませんのでご注意を。

悪い西の魔女に捕まった時だって、ブリキのきこりもかかしもやられてしまったのに、魔女の館で働かされるドロシーは、自分の銀の靴がとくいなので、お風呂と寝る時以外は脱がないのです。

ドロシーけっこう現実的☆

大人がお子さんに読んであげるにはピッタリ!
ポプラ社のシリーズは、小学校低学年から読める作りになっていますので、読書の魅力を教える意味でも、オススメだと思います♪

このシリーズ、なんと十四冊もあるので、紹介はもう少し続けたいと思います。

もしよろしければ、もう少しお付き合い下さいませ。









ライマン・フランク・バウム  著
守屋 陽一  訳
ポプラ社文庫




二月の名言集

2007-02-11 15:42:00 | 本と日常
まず自分を愛することから始めなさい

ユニークで、

頑固で、

気紛れで、

お天気屋で、

魅力的で、

愚かで、

聡明で、素敵で、粋でもある、

あなたという人間を正しく評価してください







        ―キャロル・アドリエンヌ「前進するための十の基本原則」―



買い物日和

2007-02-02 09:29:00 | 本と日常
ちょっとした用事があって、名古屋と岐阜に行って来ました☆

名古屋の新名所、「名古屋ルーセントタワー」も見て来ましたよ♪
地上40階。地下3階。高さは180Mだそうです。

「JRセントラルタワーズ」(245M)や「ミッドランドスクエア」(247M)に並んで、名駅前にまたまた個性的な高層ビルが仲間入り。

名古屋が元気なのはいいけれど、ブランド店やレストランばっかりじゃなくて、本好きとしては紀伊国屋とかに入って欲しいなぁ~

お昼に食べた味噌カツ定食は美味しかったけど♪

金華山にそびえる岐阜城を見るのも久しぶり。

町並みはさすがに違うだろうけど、このお城から織田信長や羽柴秀吉が眺めた山や川を、自分も今眺めていると思うとちょっと不思議な感じがします。

久しぶりに都会(笑)に出たので、何冊か本も買って来ました☆

ルナアルの*(キラキラ)*『にんじん』*(キラキラ)*

オニールの*(キラキラ)*『喪服の似合うエレクトラ』*(キラキラ)*

バルザックの*(キラキラ)*『知られざる傑作~他五篇~』*(キラキラ)*

デイヴィド・ヒュームの*(キラキラ)*『人性論』(全4巻)*(キラキラ)*

高千穂遙の*(キラキラ)*『ダーティペアの大復活』*(キラキラ)*

「ダーティペア」以外はみんな岩波文庫♪
文庫本で昔の名作を読めるのは嬉しいです☆

『ダーティペアの大復活』は文庫本になるのをずっと待っていました!
SFなんですが、このシリーズ楽しみに読んでいるので♪

2月はエアコンの部品を作る仕事はヒマなので、なんとかゆっくり過ごせそう。

ようやく少しは本が読めるかな?