私的図書館

本好き人の365日

『今日の早川さん2』

2008-05-31 23:59:00 | 本と日常
早川書房から発売された、ブログ発信のマンガ、*(キラキラ)*『今日の早川さん2(限定版)』*(キラキラ)*を手に入れました☆

本好きの女子が主人公のマンガです。

SFをこよなく愛する早川さん。

ホラーマニアの帆掛さん。

純文学読みの岩波さん。

ライトノベルばかりの富士見ちゃん、

と、どこかの出版社のような名前の登場人物♪

『1』では本好きならではのいらぬ苦労やコアな楽しみ方が満載で、思わず笑ってしまう内容でしたが、今回はちょっとキャラクター重視。

それでも相変わらず、本を読むことにかける情熱は人並み以上。

男にフラれたって、他人に理解されなくったって、自分の趣味に没頭する姿が…姿が…笑えます☆

他に買ったのは、米原万里さんの*(キラキラ)*『パンツの面目ふんどしの沽券』*(キラキラ)*という本♪

プラハのソビエト学校に通っていた作者が、家庭科の裁縫の授業で最初に習ったのは、雑巾でもスカートでもなく、なんと下着のパンツの作り方☆

イエス・キリストの着けているものはパンツなのか腰布なのか? で小学生が議論し、人類最初の下着ともいえるイチジクの葉はどうしてあそこから落ちないのかを実験してみる(笑)

不真面目なようで真面目なパンツ論!

冷戦時代の東ヨーロッパの下着事情や、シベリアに抑留された日本人たちのトイレ事情。はたまた日本女性と外国人との羞恥心の違いなど、へ~と感心したり、クスクス笑ってしまったりできる面白い本でした。

さ~て明日は衣替え。

気分一新で頑張ろう☆


五月の本棚 3 『オドの魔法学校』

2008-05-30 23:19:00 | パトリシア・A・マキリップ

今回は、パトリシア・A・マキリップの『オドの魔法学校』をご紹介します☆

十代のころに、すでに人生に見切りをつけ、将来は世捨て人になろうと決心していたという作者。

彼女の作品との出会いは、1975年に第一回世界幻想文学大賞長編部門賞に選ばれた『妖女サイベルの呼び声』が初めてでした♪

人里はなれた館で、古の書籍に囲まれ、巨大な黒猫のモライアや、みごとな毛並みのライオン、ギュールスといった幻獣たちと暮す少女サイベル。

あらゆる謎(リドル)の答えを《ただ一つを除いて》ことごとく知っているという、赤い目をした猪、サイリンなど、魅力的なキャラクターと共に、その美しい文章、幻のようなストーリーに夢中になりました☆

彼女の描く「魔法」は、他の作家さんの魔法とは少し違います。

吟遊詩人の語る物語。

針と糸の魔法。

踊り子たちのスカートがクルクルと回り、魔術師の杖からはめくらましと夢幻の奇跡が次々と飛び出す。

剣と剣の戦いはありません。

あるのは、人の心の生み出す夢と疑い、喜びと恐怖、人を愛する気持と哀しみ…

北の大地で暮すブレンダンは、山を歩き、植物と語る青年です。

ある冬に村を襲った病のため、村人が次々と倒れる中、病に効く薬草を集め、必死で看病し、そのおかげで村人の多くは助かるのですが、彼の両親は亡くなってしまいます。

それ以来、心を閉ざし、身なりにも注意を払わず、哀しみという幽霊と共に暮す彼は、人を避け、一人植物の中に身を置くようになります。

弟も、恋人も彼のもとを去り、孤独に暮すブレンダン。

そんな時に、オドと名乗る女が彼を訪ねて来ます。

「靴屋の靴の下にある扉を捜すといい」

庭師として彼を雇いたいというオドの申し出を受けたブレンダンは、大きな都の靴屋の靴の下に看板を見つけます。

「オド魔法学校」

禁じられた魔法。

王のための魔術師たち。

歓楽街に現われ、人々を熱狂させる興行師の一座。

そして、父親の決めた婚約者に腹を立ててお城を飛び出す元気なお姫様。

よく小さな子どもを前にして、その子の齢を本人に訊かずに周りの大人に訊く人がいますね。

「あら、大きくなったわね、いくつ?」

このお姫様の婚約者も、お姫様を前にして、本人のことを本人以外の人に訊ねたりするのです。

「わたくしは目に見えない存在なのね。まったく無視して話をするんだから。あなたは同じ屋根の下にいてもわたくしをちゃんと見ようともしないし、それどころか同じ部屋にいても―」

こういう元気な女性好きです♪

若い頃に世捨て人になろうと決心していた作者も、いまやファンも多いベテラン作家となり、人付き合いもしなくちゃいけなくて、ずいぶん頭にくることもあったのではないかと、勝手に想像してしまいました☆

書物に囲まれてひっそりと暮すことにも憧れますが、やっぱり一人じゃ自分の考えたこと以上のものは生み出せないですからね。

しかし、異質な物を恐れ、迫害しようとするのもまた人の弱さ。

人は安心していたいもの。
でも、そんなことはもともと無理。
不安でいることに安心しないと、心が固まってしまう…

”先のわからない未来を迎え入れる”

なんといっても魔法学校の創設者、オドのキャラクターがいい♪

壁に囲まれた魔法学校に疑問を持つ魔術師や、歴史を知るため図書館に入り浸る素敵な歴史学者の女性。
破れた踊り子の靴を繕う、街で興行を行う魔術師の娘など、他にも魅力的なキャラクターがいっぱい☆

ストーリーの派手さはありませんが、落ち着いて読むのにはぴったりの魔法の本だと思います。

雨の多いこの季節。

植物の薫りを感じながら、じっくり魔法の世界にひたってみるのはいかがですか?











パトリシア・A・マキリップ  著
原島 文世  訳
創元推理文庫


もったいないオバケ

2008-05-28 18:39:00 | 本と日常
コンビニで無料券が当たってジュースをもらった。

なじみの靴屋さんでポイントがたまって、千円割引きになった。

本屋さんのメンバーズカードも、ポイントがたまり300円の割引き。

…それでも、賞味期限の切れた大福餅を捨てるのには勇気がいる。

あぁ、もったいない。









『ナルニア国物語第2章カスピアン王子の角笛』

2008-05-27 01:30:00 | ナルニア国物語

映画を観て来ました☆

現在公開されている映画『ナルニア国物語 第2章 カスピアン王子の角笛』(字幕版)です♪

前作『第1章 ライオンと魔女』も映画館に観に行きました。

映画化の前から原作のファンなんです!

洋服ダンスの中から行ける不思議の国ナルニア。

そこでは動物たちが言葉をしゃべり、木の精やフォーンやセントールたちが歌い踊る♪

毎回子ども達はいろいろな方法でナルニアへの扉を見つけることになるのですが、今回は「角笛」がキーポイント!

前作では洋服ダンスの中からナルニアに降り立ったペベンシー4兄妹が、ナルニアから現実の英国に帰って来てから一年後の物語。

ナルニアでは王や女王として数年を過ごした彼らも、英国に帰って来た時は、旅立った時と同じ子どもの姿に戻っていました。

どうやらナルニアとこちらの世界とでは、時間の流れが違うようなのです。

そして、今回ナルニアに降り立った彼らが見たものは、廃墟となったナルニアの国。

言葉をしゃべる動物たちは遠くおとぎ話の世界の住人となり、人間たちが支配する、1300年後の変わり果てたナルニア!!

前作がとてもファンタジー色の強い、悪と正義の戦い、だったのに対して、今回もファンタジーの要素はもちろんその根底にはあるのですが、人間との戦いがメインになります。

人間の欲望、罪、疑い、それらに対するは、”信じる力”。

ただ、ナルニアへ渡った子ども達が、ナルニアのためとはいえ、人間と戦うというのには、ちょっと抵抗がありました。

そこは映画なので、見せ場としてはしかたがないのかも知れませんが、カッコイイ戦争なんてありませんからね。

でも、劣勢に立たされ、迷い、葛藤する主人公たちには感情移入してしまい、感動で涙がポロポロ流れるのには困りました。

ナルニアの住人である、しゃべるネズミが縦横無尽に駆け回るシーンは楽しいです♪

半人半馬のセントールとか、ヤギの足を持つフォーンなど、神話の中の人物たちを、特殊メイクとCGを使い、前作を上回る見事なクオリティーで描いていて、彼らが入り乱れて戦う戦闘シーンは確かに迫力があります。

そしてなにより、今回登場したカスピアン王子とペベンシー兄妹の関係が、原作にない描かれ方をしていて、とても新鮮で、とてもうまくいっていて、嬉しくてひと安心☆

かつてのナルニアの王や女王と、現在ナルニアを支配している人間の王子。

カスピアンとペベンシー兄妹の長女スーザンとの関係も見物です!(笑)

そしてもちろん、偉大なライオンのアスランも登場します♪

映画ではアクションシーンが目を引きますが、原作の「ナルニア国物語」は、背景にあるキリスト教の物語と重ね合わせ、その伝えようとしているものを想像すると、ただのファンタジー小説とは呼べないほど深いものがあります。

充分大人の鑑賞にも堪えうる作品だと思います。

子どもだけじゃもったいない♪

もちろん、子どもも楽しめる作品です☆

次は『第3章』の映画化。
『朝びらき丸東の海へ』

どんな映画になるのか今から楽しみです♪


あぁ勘違い

2008-05-25 23:59:00 | 本と日常
ネットで頼んだ本が届かない…

インターネットで本を注文するようになってから、欲しかった本がすぐに手に入るようになりました。(そのため出費はずいぶん増えましたが*(汗)*)

受け取る方法も簡単で、今までとても順調だったのですが、今回初めてトラブルが。

8冊頼んだうち、6冊だけ受け取って帰って来たのに、いつの間にか、全ての本を受け取ったことになっていて、パソコン画面には「お買い上げありがとうございます」の文字が。

おいおい、まだ買ってないよ~

その日、残り2冊はまだ届いていなかったので受け取れなかったのですが、実は注文した本の他に、当日本屋さんで見つけた本を2冊一緒に会計したので、合計が注文していた本の数と一緒の8冊になってしまい、事務処理をする本屋の店員さんが、注文分8冊全て渡したとものと勘違いしてしまったとあとでわかりました。

あぁ、なんてまぎらわしい。

偶然とはいえ、注文した数と同じにするなんて、あの2冊を買わなきゃこんなことには。

運が悪いというか、間が悪いというか、こういう星の下に生まれた薄幸の自分にちょっと運のなさを感じました。

たまたま起こった出来事を、何かと因縁つけて「自分は不幸だ」と考えたくなるのは人間の脳ミソが何でも因果律に結び付けてしまうから。

二度あることは三度ある?

いえいえ、そんなの気のせいですって。
人間は何かと不幸なことばかり覚えていて、幸福の瞬間はあまり覚えていられないから、そんな風に考えてしまうんだそうです。

…う~ん、そうかな? 本当にそうかな?

ちなみに注文していた本の一冊は、
ジェローム・クラプカ・ジェロームの*(キラキラ)*『ボートの三人男』*(キラキラ)*

イギリスの作家さんが書いたユーモア小説です♪

本屋さんの店員さんが何度も謝ってくれて、すぐに注文し直してくれたので、近々入荷する予定。

テレビでイギリスの美しい運河と、小さなボートの番組を見たばかりなので、この『ボートの三人男』も楽しみなんです!

あぁ、早く読みたいなぁ☆



『今日もいい天気』

2008-05-22 23:59:00 | 本と日常
喫茶店で本を読んでいると、デイサービスの団体様が…

その喫茶店の店員さんは、若い女性が多いのですが(別にだから通ってるわけじゃありません)、サッとかけ寄り、車椅子のお年寄りのためにテーブルの椅子を片付けて、笑顔で案内していました。

あたり前といえばあたり前のことなんだけれど、そのあたり前のことがあたり前に目にすることができてちょっと感動。

そういうことがあたり前である社会であって欲しいなぁ。

ちなみに読んでいたのは、新井素子さんのエッセイ*(キラキラ)*『今日もいい天気』*(キラキラ)*という本☆

小説家の素子さん、旦那さんが家中に写真を貼る、と書いているのだけれど、夫婦二人の写真が山のようにあるのはわかる。
愛猫の写真も、山のようにある。まあ、わからないでもない。
でも、普通にその次にくるのが「うちのぬいぐるみの写真も山のようにある」って!!
それは普通ない!

新井素子とぬいぐるみの関係を知らないと、それはわからない!

まるでそれがあたり前のように書いてあるけれど、ぬいぐるみの写真が山のようにある家なんて、多分日本中探してもそうそうない(はず…)。

この作家さん、異様ににぬいぐるみが好きなのです。
いや、ちょっと違うな。
ぬいぐるみと意志疎通のできる小説家さんなんです。

…あぁ、これ以上この話題に深入りしたくないと、心の声が叫んでる。

まあ、エッセイの話自体は、ある外国のミステリーで、夫が妻殺しの犯人として疑われる理由が、「寝室に妻の写真が飾られていない」=「妻を愛していない」
というもので、普通の日本人の家庭なら限りなくありえない推理だが、うちの旦那は大丈夫、というものでした。

ぬいぐるみとの関係がわからなくても楽しめるエッセイです☆

寝室に妻の写真?
外国ではあたり前なんだろうか?




雨が上がって

2008-05-20 23:59:00 | 本と日常
激しかった雨も上がり、空き地で水浴びをしているスズメを見ました。

田植えも終って、苗が細く頼りなく並んでいる風景を横目で見ながら通勤しています。

田舎の小さな会社ですが、いろんな人がいて、いろいろな考え方、生き方があって、衝突したり、衝突したり、衝突したりしています(苦笑)

歳を重ねたぶんだけ、もう少し丸くなってもいいはずなんですけどね。

まだ衝突し足りないのかな?

どんなに嫌な思いをしても、いつも逃げてばかりはいられない。
そのうち逃げ道にばかり詳しくなっちゃって、自分の進みたい道がわからなくなっちゃうから。

ま、あんまり危険なようなら逃げますけど☆

何に立ち向かい、何からは逃げていいのか、その微妙な判断が人生の醍醐味♪

自分の生き方が試される時。

そんな大袈裟なものじゃないけれど、せっかくなんだから何でも楽しまないと☆

今日は買い物に行って、柔軟剤を「ハミング」から「レノア」に替えました。

洗濯すると気分が晴れます♪





五月の本棚 2 『魔法! 魔法! 魔法!』

2008-05-18 17:33:00 | ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

「魔法瓶」は魔法の瓶ではありません。

保温性のある容器のことで、現在は電気ポットの形で、広く世間に知られています。

同じく

「マジック・ペン」は魔法のペンではありません。

どんなものにでも書くことができ、しかも消えにくい筆記用具の一種です。

ただし、一部の商品をのぞいては…

さて今回は、イギリスが誇るファンタジーの女王、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの心躍る短編の数々が収録された一冊。

その名も『魔法! 魔法! 魔法!』という本をご紹介したいと思います☆

猫が語る、魔法使いの男の子と、お姫様の恋のお話♪

親が再婚して、兄妹になったエルグとエミリー。
それぞれにおばあちゃんは二人づつ。
ある時4人のおばあちゃんが一度にやってきて!?

とっても嫌なアンガス・フリント。
お父さんの友達だっていうけれど、いつまでも家に居座り、ぜんぜん出ていこうとしない。
旅行に出かけたコーラ姉さんの部屋を占領し、残された妹と弟たちに横暴の限りをつくす!
でもさすがに大の大人にかみつくわけにはいかない。
では、いったい誰がアンガス・フリントを追い出すことに成功するのか☆

SF、ホラー、ファンタジーに冒険物、作者の自伝的なエッセイと、そしてもちろん、魔法がいっぱい!!

18編の物語を詰め込んだ、とってもお得な一冊になっています♪

特に、作者が小さい頃の思い出をもとに書いた『ジョーンズって娘』というお話では、作者の性格が垣間見れて面白いです。

自分の妹が二人もいるのに、さらに次から次へと同級生の女の子たちがやってきて、妹やら弟やらを預かることになるジョーンズ(彼女は引越してきたばかりで同級生の頼みを断れなかったのです☆)

そのうちとうとう庭じゅうが小さな子どもたちであふれてしまいます。

そこで彼女はしかたなく、子ども達を連れて象を見に行くことにするのですが、どろんこになったり、行く手に川があったりと、子ども達の服はすっかり汚れてしまい…

ジョーンズは、他の作品『わたしが幽霊だった時』のあとがきで、疎開先でピーター・ラビットの作者であるヴィクトリア・ポターの家の前で騒いで怒られたことを書いています。

ピータラビットの作者との意外なつながりがとっても興味深いところですが、もしかすると、この頃のことかも、と読んでいて思いました。

ミス・ポターが怒りたくなるほど、ジョーンズたちは静かな村にひと騒動巻き起こします♪

彼女の作品の魅力は、もちろんそのストーリー、物語の奇抜さ、ファンタジー色の強さもありますが、なんといっても子ども達がとっても悪い子(笑)というところ☆

天使みたいな子どもなんて一人も出てきません!

みんなうるさくって、走りまわっていて、物を壊したり、すぐに汚したり☆

等身大の子ども達の描写がとっても楽しい♪

さすがは、3人のお子さんを育てたお母さん作家です!

その中でも特にお気に入りなのが、『二インチの勇者たち』と言うお話の主人公アン・スミス☆

おたふく風邪にかかってしまったアンはベットの上でふくれています。(おたふく風邪のせいもあるけど、機嫌も悪いのです♪)

ポテトも食べられない、何かしゃべろうと口を開けると痛いし、笑っても痛い。
熱もあるし、とにかく死ぬほど退屈!

アンはベットの上で自分の脚にかかったシーツの形を見ているうちに、それがだんだん丘や谷に見え始めます。

自分の体が小ちゃかったら、シーツの丘や谷や密林の中を探検するのに、そう、だいたい、背の高さは二インチくらい…

その時、アンの頭の中にエンナ・ヒッティムズが生まれました。

「彼女は〈左爪先山〉のふもとの農場で生まれた勇敢な少女だ。
日に焼けていて、健康で、もちろんおたふく風邪になんてかかっていない。」

身長は二インチくらい。
冒険と探検に憧れ、魔法の剣を持って冒険の旅に出る!!

アンは自分の空想を夢中になって絵に描きます。

マジックペンで、思いっきり!

エンナが二人の男女の旅人を助け出し、いよいよ3人の冒険が始まるかと思った時、ちょうどマジックペンが切れてしまってガッカリするアン。

ところが、アンがちょっと目を離したすきに、エンナたちが勝手に動き始めたからさあ大変!!

しかも、その舞台は、現実のアンのベットの上!!!

アンを巨人と思い込み、そのノドを切ろうとシーツの丘を登ってくる!

慌てて逃げ出すアン。

勇者たちはいきなり地形が変わって大慌て。

でも勇者たるもの、何でもやっつけないではいられない。

グラタンの皿をひっくり返し、アンの大切なセーターを切り刻み、レコードには大きな引っかき傷!!

大活躍の勇者たちに飛びかかろうとした、飼い猫のティビーを助け出し、台所に立てこもったアンは、必死で考えます。

どうして頭の中の勇者が出てきてしまったのだろう?

とにかくこのままじゃ家がメチャクチャにされてしまう…

そして、ここからアンの逆襲が始まるのです☆

子供の頃、山の形を見ては、その中に恐竜が眠っているのではないかと空想していました。

でも、実際に目の前に現われたら、プチッって簡単に踏み潰されていたかも知れません★

ちょっと残酷なようで、ユーモアにあふれ、勇気もあるけど失敗もある、そんなとっても共感し、楽しめる物語。

やっぱりダイアナ・ウィン・ジョーンズはすごい!

長編やシリーズ物も好きだけれど、この短編集もオススメです☆

それにしても、よくこう次から次へと思いつくものだなぁ~

これからマジックペンは買う時はご注意を。

もしかしたら、本物の「魔法(マジック)のペン」が紛れ込んでいるかも知れませんから☆










ダイアナ・ウィン・ジョーンズ  著
野口 絵美  訳
徳間書店



再会

2008-05-16 23:59:00 | 本と日常
スーパーで、もやしを買っていたら、幼なじみの女の子(お互い30代…)にバッタリ!

「あれ~!(語尾低目」

とこちらに気付いてビックリする彼女。

わぁ、5年ぶり?

前に友達の結婚式で会ったけれど、同じ地元にいてもなかなか顔は合わせないもの。

もう結婚して、3人の子どものお母さんになっているのは知っていました。

相手の家の名前も聞いたはず。
でも、ど~しても、結婚後のその名字が出てこない…

おお! とか、あぁ。
とか言って誤魔化しているうちに、何とか必死で思い出そうとするものの、浮かんでくるのは、結婚前の名前だけ。

だってその名前と顔で、子供の頃からずっと呼んできて、もう思い出と一緒になっちゃってるのに、今更脳ミソ書き換えられないよ~

まさか小学生の頃みたいに「○○ちゃん」なんて呼ぶわけにもいかず、何とか最後まで誤魔化し通しました。

けっこうあやしい奴に見えたかも…

こんな時、何の躊躇もせず、名前を忘れたことなど微塵も感じさせずにどうどうとしていられる肝っ玉の太い人間になりたいと、憧れます。

もやし売り場がいけなかったのかも…


中国四川地震

2008-05-14 23:59:00 | 本と日常
12日に起きた中国四川省での大地震。

うちの会社の工場があるのは上海なので、幸い今回の地震での被害はありませんでしたが、日を追うごとに被災地の惨状が明かになってきて、慄然としています。

工場に被害はありませんでしたが、震源地に近い重慶市から出稼ぎに来ている方もたくさん働いているそうで、故郷から遠く離れてどんなに心配していることか。

交通網も寸断されて、なかなか情報も伝わってこないとか。

それなのに、中国の国営放送が流しているのは、政府高官が現地を訪れ、陣頭指揮をとっている、まるで何か宣伝のような映像。

実際に見たわけではなく、日本のマスコミが勝手に伝えていることなので、そこは注意して見なくてはいけませんが、そこから伝わってくるのはすごい違和感。

これも中国なんでしょうね。

被災された方は本当に気の毒だけれど、これでチベット問題がうやむやになってしまうのだけは避けて欲しい。

ニュースを見ながらそう感じました。




道路財源特例法案

2008-05-12 23:59:00 | 本と日常
ガソリンの値段が気になって、気軽に車にも乗れません。

うちの近所のガソリンスタンド、一番安いところでも162円(レギュラー)です。

値上げされてから、まだ一度も給油していません…

具体的に生活がどうのというより、この精神的な窮乏感は何なんでしょう?

これでいいのか日本!?





五月の名言集

2008-05-11 23:10:00 | 本と日常
       桃子よ



もも子よ

おまえがぐずってしかたないとき

わたしはおまえに げんこつをくれる

だが 桃子

お父さんの命が要るときがあったら

いつでもおまえにあげる







  ―八木重吉 彌生書房「定本八木重吉詩集」より―