私的図書館

本好き人の365日

朝の風景

2005-10-31 23:59:00 | 日々の出来事

引越して、通勤に使う道が変わったら、毎朝子供たちの団体と遭遇するようになりました。

どうやら、通学路と重なっているようで…

小学生は集団登校。
年長の子が黄色い旗を持って小さい子が通り終わるまで横断歩道の真ん中で待っています。

そいでみんな渡り終わると、止まってくれている車の方に向き直り、ペコリと一礼。

ウンウン、清々しいね*(ハート3つ)*

横断歩道の真ん中でふざけてる男の子がいれば、なかなか渡らないで、走ってくる友達を待ってあげている子もいる。

なかなか面白いです*(音符)*

朝から楽しい気分にさせてくれる子供たち。
でも運転しているこっちはちょっと怖い。
運転気を付けないとな。



ただいまスローモーションで動いています…

2005-10-30 00:14:00 | 日々の出来事
この間買ってきた、三崎亜記さんの『となり町戦争』を読み終えました。

ウ~ン、ショック。

また後に引きずる本を読んでしまった*(汗)*
ちょっと、まれに見る一冊なので、来月詳しく紹介します。

だって、今日は腰が痛くってさ~*(びっくり2)*

不自然な格好でゲームをしていたら、立ち上がったとたん、ピキピキと腰骨が*(涙)*

しばらく動かぬ彫像と化してました。

あぁ、パソコンするのも辛い。
今日は早く寝よう。

昨日本屋さんへ行って、注文していた本を受け取って来たので、それでも読んで安静にしてます。

新しく手に入れたのは、

モンゴメリの『青い城』*(星)**(キラキラ)*
エクトル・マロの『家なき娘』(上・下)*(星)**(キラキラ)*

あと、その前に買ってきた、松本敦+田中渉の『天国の本屋』*(星)**(キラキラ)*も読んでいます♪

イタタタァ…ダメだ、今日はここまで…(T_T)/~~~






十月の名言集

2005-10-29 00:45:00 | 日々の出来事


目の前に多くの困難が横たわっていると、

つい身をかわして

他の者に仕事を代わってもらおうという気になりがちだが、

私はそんな卑怯なやり方はごめんだ。

自分の職務に踏みとどまって、

義務を果たすために頑張り通す覚悟だ。









                ―ウィンストン・チャーチル―







十月の本棚 3 『花の魔法、白のドラゴン』

2005-10-27 23:58:00 | ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
ちょっと風邪をこじらせて、ここ二日ほど伏せっていました。

カレーうどんを食べて、ビタミンCを摂って、アイスノンと冷えピタシートで頭冷やして、あとはただただ眠るのがいつもの風邪撃退法。

大人しく寝ていればいいものを、目が覚めて、ちょっと調子がいいと、ついついTVを観たり、パソコンや読書をしてしまいます。

その中で夢中で読んだのが、今回ご紹介する、英国のファンタジー作家の作品。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの『花の魔法、白のドラゴン』です☆

舞台は魔法の国<ブレスト>♪

国を統治する王様は一箇所に留まらず、リムジンに乗り込み、宮廷の人々を乗せたたくさんの車やバス、食料や家財道具などを載せたトラックやトレーラーなんかを連ねて、国中を旅して回っているという変な国。ロンドンやウィンチェスターなんて、聞いたことのある都市も出てくる<ブレスト>は、イギリスそっくりな国ではあるけれど、スコットランドもウェールズもそれぞれが独立していて、鉄道も飛行機も存在しない国。(二階建てバスはあるみたい♪)

かと思えばコンピューターで財務計算していたりするので、科学もある程度は進歩しているはず。

でも天候を管理する「天気魔法使い」なんて便利な存在がいるのは、やっぱりうらやましいかも☆

そう、この国は、私たちの暮らす世界のイギリスと、違う次元で平行進化したパラレルワールド!

しかもこの国の人々は、多次元世界の存在を知っていて、私たちの世界や、その他の世界を行き来する、「マジド」と呼ばれる選ばれた人々も存在している!

この、「たくさんの別世界」が同時に存在する世界観は、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作品にはよく使われています♪

今回も、<ブレスト>で王様と一緒に旅をしている廷臣の娘、ロディと、私たちの世界の<イギリス>で、ホラー小説家の息子として暮らしている少年、ニックが主人公☆

<ブレスト>で国中の魔法を司る役職、”マーリン”が新しく選ばれたことにより、ロディとニック、そしてたくさんの「他の世界」に様々な事件が起こり始めます。

いろんな世界の切れ端をつなげて作った島に住む魔法使い。
甘えん坊で怖がりな女の子のようなゾウ。
なんでも食べたがるヤギに、自分だけのトーテム獣。

古の魔女から「花の魔法」を受け継いだロディと、ブレストの大地に眠る白いドラゴンと出会うことになるニック。そして、”小さき民”が告げた不思議な言葉「国を起こせ」とは?

語り手がロディとニックでコロコロ変わるので、ちょっと読みにくいですが、ページの上にロディの「R」とニックの「N」の飾り文字が描かれていて(デザインは佐竹美保さん♪)、少しは助けになります。

なかなか出会えない二人が、出会ってからの物語の展開は急加速!

大人に信じてもらえず、当てにしていた「マジド」のハイドおじいちゃんにも会えなくなったロディは、ニックと力を合わせて(?)、幼友達で頼りない少年グランドと、年下でいとこのトビー、そしてこれまたいとこで、とってもうるさくて問題児の双子、イザドラとイルザビル(二人まとめてイジーたちと呼んでる♪)を連れて、一路、強力な魔法の使い手ロマノフの住む島へ…

はたして、新たなマーリンの陰謀を、ロディとニックは防ぐことができるのか?

神話と精霊が実在する世界ならではの描写が多くて、ケルトや向こうの地域信仰にうとい日本人にはちょっと難しい内容もありましたが、奇想天外な展開と、子供たちや動物を巻き込んでの冒険は充分に楽しめます♪

欲を言えば、もっとマーリンの陰謀の内容をわかりやすくして欲しかったかも…

ともかく、ニックの友達、女子学生みたいなゾウの「ミニ」(笑)だけでも、一読の価値はありますよ☆









ダイアナ・ウィン・ジョーンズ  著
田中 薫子  訳
徳間書店

公序良俗

2005-10-24 00:24:00 | 日々の出来事
いきつけの床屋さんは、最近までは有線をBGMに使っていたのに、今は壁掛けテレビを置くようになりました。

今日はたまたま、流れていたのが明石家さんまの「恋のから騒ぎ」という番組の再放送。

ゲストは杉田かおる。
元々は夜遅くに放送されていた、あまり品のよくない番組だけど、その回はとくにひどくて、いきなり下ネタ連発で番組は盛り上がる。

一人で観ていたら笑ったかも知れないけれど、真昼の床屋さんで知らない人と並んで髪を切ってもらっている最中ではさすがに笑えない。

ちょうど誰もしゃべっていない時だったので、チョキチョキとハサミの音が響くだけでTVの音が静かな店内によく響く。

まるで親と観ていたTVの外国映画で、エッチシーンがいきなり始まってしまった時のような気まずさ。

下品な笑いだけがTVから流れてくる…

その時は大人ばかりで、子供はいなかったのでまだ良かったものの、日曜日の昼間に放送する番組の内容はもう少し考えてくれないかな。

見ず知らずの大人が四人集まって聞いているのもかなり恥ずかしかったぞ!

髪を切られているので身動きできないし、番組変えてくれって言うのも意識しているみたいで嫌だから言い出せない。
かといって一人でうけて笑うわけにもいかないし…

あぁ、なぜこんなところで自分は我慢しなくちゃいけないんだろう?

やっぱり、ああいうところでは、あたりさわりのないBGMを流して欲しかった。

なんか損した気分で帰って来ました。






日曜日にはお茶と読書で

2005-10-23 11:01:00 | 日々の出来事
あぁ、先週はよく働いた~

今(AM10:00)、起きました*(びっくり2)*

うぅ~、寒くなりましたねぇ*(結晶)*

今日は床屋へ行って、車を洗車して、久しぶりにワックスかけて、食料も買い足して、本屋さん行って、実家に寄ってこなくっちゃ。

そうそう、冬物も出しておかないと…

やることいっぱいあるのに、いつもなまけてやらないので、今日はここで宣言してから出かけます(^∇^)*(汗)*

この間古本屋さんで買った本も読みたいけど、今日のところはやることやってからにしよう。

ちなみに買ったのは、

ローラ・インガルス・ワイルダー『この楽しき日々(上)』、『はじめの四年間』

ヘルマンヘッセ『車輪の下』
シュリーマン『古代への情熱』

これがみんな一冊100円*(音符)*
安すぎるぞ、古本屋!

あとネットでエクトル・マロの『家なき娘』も注文☆

アニメ「ペリーヌ物語」(NHK「BS名作アニメ劇場」で再放送中!) の原作本で、前から読みたかったので*(ハート3つ)*

もう一冊、モンゴメリの『青い城』も注文したけれど、これは現在在庫調査中とのこと。
あるといいけどなぁ~

今読んでいるのはダイアナ・ウィン・ジョーンズの長編『花の魔法、白のドラゴン』(原題は「マーリンの陰謀」)*(星)*

もうすぐ読み終わってしまうのが残念。

忙しい時ほど、本が読みたくなるのはどうしてだろう(笑)

とりあえず、まずは床屋へ行って来ます。
今日の午後には、予定をすべてやり終えて、ゆっくりした時間が持てるといいなぁ☆




十月の名言集

2005-10-22 06:29:00 | 日々の出来事


人生は、もっとよい世界を切り開こうと努力する場合に、

初めて生き甲斐のあるものとなる。

将来にまったく不安がなくなれば、誰一人として努力しなくなり、

人類は絶滅してしまうだろう。







               ― ドワイト・アイゼンハウアー ―







物書く彼女

2005-10-20 22:37:00 | 日々の出来事
昨日観たTV番組に、作家の角田光代さんが出演されていました。

イメージしていた姿とかなり違うので驚き*(びっくり2)*

もっと大きくて、人に安心感を与えるような(どんなやねん!)人だと勝手に思ってた( ̄∇ ̄;)

なんだか小さくて、守ってあげたくなるようなタイプ。

でも、一人で海外旅行に出かけるとか、それも人の行かないような秘境が好みとか、番組が進んで、角田さんの実像がわかってくるにつれ、とんでもなく内にパワーを秘めた人なんだと思い知りました。

それにやっぱり、どこか変わってるし*(ハート3つ)*

出演されていたのは「爆笑問題のススメ」という、日本テレビの番組なんですが、この番組、今話題の作家さんがゾロゾロ出演してくれるので、けっこう楽しみにしているんです*(音符)*

爆笑問題のツッコミで、意外な一面が見えたりするし*(音符)*

そうか、角田光代さんてあんな人なんだぁ~
やっぱり本だけじゃわかりません。
なんだか本屋さんで手に取る作品の印象まで変わってしまいそう(笑)











十月の本棚 2 『第三若草物語』

2005-10-17 23:26:00 | 日々の出来事
読み終わりました*(音符)*

ルイザ・メイ・オルコットの『第三若草物語』 ~プラムフィールドの子供たち~ *(星)**(キラキラ)*

第一『若草物語』(原題「Little Women」)
はあまりに有名ですが、その続編があることはあまり知られていないんじゃないかな?

この『第三若草物語』は、世界名作劇場でアニメ化され、「ナンとジョー先生」というタイトルで放送されたこともあるんですよ!

おてんばだった三女のジョーも、結婚して家庭を持ち、いまや二児の母。
マーチ伯母さんの残してくれたプラムフィールドで、身寄りのない子や近所の家の子らを集めて、彼女の理想とする子供たちの家を始めます。

教育方針もユニーク!
一人一人に与えられた畑。
果樹園に、動物たちに、お菓子つくりに、毎週土曜日の夜の枕投げ!

勉強も必要だけれど、同じくらい友達も、遊びも大切♪

「正直と勇気と勤勉と、それから神さまと友だちと自分を信ずること」

個性豊かで、ひっきりなしに問題を引き起こす子供たちと、ジョー先生の織り成す、とってもにぎやかで心暖まる物語☆

ジョー先生の幼い二人の男の子に、長女メグの双子の兄妹デミとデーズィ。
いたずら者のトミーに内気な音楽家ナット。
粗野でらんぼう者のダンに、ジョー先生の子供時代そっくりのナン*(ハート3つ)*

お金は無くなる、馬は暴れる、迷子に火事に黒コゲのパイ。

最後は、いまや立派な貴婦人となった末の妹エミリーの一人娘、かわいい王女様のベスを招いて「シンデレラ」のはじまりはじまり*(音符)*

とても百年以上昔に書かれたお話とは思えない*(びっくり2)*

笑いあり、涙ありで、なんだかとても豊かな気もちになれました。

あ~、読めて良かった♪

『第二若草物語』では、四姉妹のそれぞれの青春時代が語られましたが、その中でもジョーの悩みや苦しみ、もがく姿が心に残っているのに対して(それとなんといっても三女のベス!)、この『第三若草物語』でのジョーは、少女のようなはつらつさを持ちながら、落ち着いた”母”として印象が強くなっています。

子供たちを包み込む、あったかいお母さんという感じ*(星)*

ジョーの旦那さん、ベア先生もいい味だしてるし*(ハート3つ)*

『若草物語』をご存知の人には、新鮮な新たな物語との出会いを。
知らない人にも、生き生きとした子供たちの活躍する物語を、楽しんでいただけると思います♪

虫たちの声がにぎやかになり、木々も色付き始めるこの季節。
秋の夜長、読書の秋と洒落込むにはピッタリの一冊ですよ☆







ルイザ・メイ・オルコット  著
吉田 勝江  訳
角川文庫





お墓参り

2005-10-16 21:57:00 | 日々の出来事
日曜日は朝から洗濯。

新しい洗濯機は楽しいな*(音符)*

お墓の隣に引っ越してきて気がついたけれど、お墓参りする人ってけっこう多い。

今日も朝から人の声。

亡くなった人を偲ぶ心を持つ動物は人間だけなのかな?
他の動物たちも「死」という状態は知っていても、「死」とは何か、ということは考えたりしないだろう。

今日は81才で亡くなった祖母の三回忌の法要でした。

といっても親戚が集まって、お坊さんのお経を聴き、場所を移して飲んで食べるだけ。

思い出話をするでもなく、世間話にウワサ話。
ま、こうして集まるだけでも、供養にはなるんでしょう。

いったい、いつから人間は死んだ仲間を埋葬するようになったのか?

花を供え、食べ物を運び、埋めた場所に墓標を立てる。

こういったことは、多少の違いはあっても世界共通。

なんだか、亡くなった人のためというよりも、残された人のためのような気がします。

祖母が亡くなって以来、自分も家族も、目には見えないけれど、ほんとうにささいなことだけど、何かが変わってしまいました。

自分の中の祖母のしめていた場所が、思っていたより大きかったことに最近気づいて驚いたくらいです。

孫のなかでも一番年長で、多分いっしょにいた時間も一番長いはず。

ケンカもしたし、げんこつで叩かれたりもしました。
部活で使う剣道の竹刀を入れる袋を、いくつもいくつも縫ってくれたり、高校に入った時はお祝いに時計を買ってくれたっけ。
足が弱くなってからは車で送り迎えもしたし、二人だけで料理を作って食卓もよく囲みました。

「必要とされる喜び」を一番感じさせてくれたのは祖母だったんです☆

祖母がいなくなって、家族の中の自分の居場所がなくなってしまった…

自覚はしていなかったけれど、どこかでそう感じている自分がいたような気がします。

だけど、そろそろ祖母に頼っていた頃の自分を乗り越えて、新しい関係を築かなくっちゃ。

こういう気持ちになれたのは、ごく最近です。
気づくのに三年もかかってしまいました。

祖母の娘である叔母たちは、元気にしゃべって、食べて、笑っています。

叔母たちの豪快さと声の大きいのは相変わらず。

この人たちの比べたら、自分はなんて「繊細」なんだろう…って、自分を慰めたりして(^∇^;)

でも、こういうことも、祖母のことを「死」と共に忘れてしまっていたら気づくこともなかったでしょう。

生きる力を亡くなった者から与えられる…

人間って不思議な生き物だなぁ~*(星)**(キラキラ)*






ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』☆

2005-10-14 23:42:00 | 日々の出来事
アッという間に読み終えました*(音符)*

ロアルド・ダールの『チョコレート工場の秘密』☆

先月観た映画、「チャーリーとチョコレート工場」がとっても楽しかったので、原作本も読んでみたくなったんです!

まずは…読んでよかった*(ハート3つ)*

こんなに面白い本と、危うく出合わずに人生を終えるところでした!

あ~、危なかった(大袈裟?)(^∇^)

本の内容は、まさに荒唐無稽*(びっくり2)*

映画を観た時、そのあまりのシッチャカメッチャカさに驚いたものですが、それがほとんど原作本に載っているのでさらに驚き!

けっこう忠実に再現していたんですね~

本の中にもチョコレートの川が流れ、ウンパッパ・ルンパッパ人が歌い踊ってる*(音符)*

しかも、主人公の少年チャーリーの貧乏さは、原作のほうがよりリアルで、腹ペコレベルも格段に上!

なにより、作者ロアルド・ダールのブラック・ユーモアとブッ飛んだ想像力が全編で爆発していて、どんどんページをめくりたくなる!

こんなの、よく映像化できたよなぁ~

う~ん、ティム・バートン監督エライ!!

そりゃあ、映画ではワンカ氏(ジョニー・デップが演じたチョコレート工場の主)の年齢や、ラストに向けて多少(?)の変更はありますが、原作本の魅力を充分伝えてる!

原作本の子供心をくすぐるたくさんの仕掛け(チョコレート・ミルクを出す乳牛とか、子供部屋用舐められる壁紙なんか*(ハート)*)も好きだけど、個人的にはワンカ氏の性格を深く(?)掘り下げた映画のラストも好きかな*(星)*

チャーリーの優しさも際立ってるし♪

でも、原作本の理屈抜きの面白さも捨てがたい。

続編の「ガラスの大エレベーター」もぜひ読んでみたくなりました☆

ロアルド・ダールの頭の中から、次はどんなとほうもないお話が飛び出してくるのか…

とっても楽しみ*(音符)*



ドラマ『あいのうた』

2005-10-13 23:43:00 | 日々の出来事
昨日放送のドラマ『あいのうた』は観ました?

菅野美穂、玉置浩二が出演していた奴です。

途中から観たので、ストーリーはよくわからないのですが、思わず涙ぐんでしまう場面がありました*(涙)*

菅野美穂演じるところの女性の回想シーン!
お母さんに心配して欲しくて、置き手紙をして隠れた、幼い頃の記憶。
ところが母親は、子供のことなど気にも留めずに、友達と遊んでいる。
投げつけられるガラスの言葉。
立ち尽くす子供。

同じような体験のある身としては、このシーンの子供の気持ちが痛いほどよくわかる*(びっくり2)*

世界(母親)から必要とされていない自分。
それは自分の全存在の否定。

心に突き刺さる孤独と襲いかかる喪失感。

ついつい昔の感情がわきあがってきてしまい、不覚にも涙が…

幼児体験って侮れません*(注意)*

子供って、変に親を正当化してしまうから、母親から必要とされていないのは、自分が悪いからだって、自己嫌悪の方向に考えてしまうんですよね。

そのうち、自分で自分を否定してしまうようになる。

どうやら自殺未遂をした菅野美穂を、警察官役の玉置浩二が引き取って面倒をみているようなのですが、菅野美穂はその家も飛び出してしまう。

ところが、そんな見ず知らずの女性を捜すために、玉置浩二と、子役の幼い三人が、次のシーンで駆け出して行くのです。

ここも涙腺刺激されっぱなし*(汗)*

母親でさえ必要としなかった自分を、懸命に捜しまわり、必死で走っている人たちがいる。
その様子を目撃してしまう菅野美穂。

誰かに心配してもらえることの、そのこそばゆいような微妙な喜びが、主人公の女性を通じてこちらにも伝わってくる☆

観たのはドラマのほんの一部なのでしょうが、やけにほんろうされてしまいました。
疲れていたから、隙を突かれたかな?

この後ドラマはどう展開していくんだろう?
変なところで引っかかってしまったので、今度はちゃんとストーリーを観るようにします(^-^;)





十月の本棚 『空飛び猫』

2005-10-10 21:44:00 | 海外作品

自分の四匹の子猫たちみんなに、どうして翼がはえているのか、

ジェーン・タビーお母さんにはさっぱりわけがわかりませんでした。



………この出だし好きです(⌒∇⌒)/

今回は、アーシュラ・K・ル=グウィンの文章にS.D.シンドラーの可愛い絵がのっかった絵本。

『空飛び猫』のご紹介です☆

訳は村上春樹さん♪

ル=グウィンに村上春樹と、私の好きな作家が共演しているだけでもたまらないのに、表紙に描かれた四匹の翼のある猫!
この猫たちを見た瞬間に、この本を買うことを決めていました☆

「あとがき」まで読んでも78ページ。
絵だけで23ページ。
文字も大きいし、とっても読みやすい文章なのでアッという間に読んでしまいました♪

子供たちの翼を見て、ときどきは「なんでしょうねこれは」と頭をひねる母猫のタビーお母さん。

でも路地での暮らしはハッキリ言って大変。

自動車やトラック、靴をはいた足、凶暴なドブネズミにお腹をすかせた犬たちから子供たちを守りながら、食料を探してこなくてはならないのです。

いつまでも、そんなわけのわかからないことを考えている余裕はありません。

やがてこの子猫たちは、タビーお母さんのもとを離れ、森や川のある自然の中に旅立っていくのですが、合間合間に描写される猫たちのしぐさが、本当に猫っぽくて、作者の猫に対する愛情がタップリ感じられます♪

なんてったって翼のはえた猫たちが可愛い☆

お姉さん風のセルマに、長男っぽいジェームズ。
幼さの残るロジャーに、ちびっこで大胆なハリエット。

空飛ぶ四匹の猫に鳥たちは大慌て!
人間だって、ポカンと口を開けて目をみはっている始末。
唯一、不平も言わずたんたんとしているのは魚だけ。(「魚というのは何があっても不平を言ったりはしないものなのです」…本文より♪)

翼があることで危険から逃れることも出来るのですが、かえって危険を招くこともしばしば。
さて、この四匹は無事生き延びることが出来るのでしょうか?

アーシュラ・K・ル=グィンといえば、ファンタジーでは『ゲド戦記』、その他SF小説でも活躍している作家さんですが、こんな絵本もてがけていたんですね。

英語独特の言い回しなんかがあって、訳した村上春樹さんも苦労したようです。
でも、彼もやっぱり、表紙の四匹の絵を見たとたん、「これはどうしたってやらないわけにはいかない」と決心したそうです(笑)

「あとがき」で翻訳者もすすめている通り、小さいお子さんには、ぜひ声に出して読んであげて欲しい一冊です☆







アーシュラ・K・ル=グウィン  著
S.D.シンドラー  絵
村上 春樹  訳
講談社文庫