私的図書館

本好き人の365日

今年も一年、ありがとうございました。

2013-12-31 01:54:25 | 本と日常

玄関に門松やしめ飾りが見えると、いっきにお正月の雰囲気になりますね。

私もやっと年賀状を書き終え、31日の午前中に大掃除をして、午後から買出しに行く予定です。

すき焼きの材料と年越しソバは買ってあるから、あとはお刺身とお蕎麦用の天ぷらを買って、車も洗ってこないと。

あぁそうだ、映画もレンタルしてこなくっちゃ。

お正月番組ってすぐ飽きちゃうんですよね。

 

このブログ、「私的図書館」も移転しながらですが、何とか十一回目の年越しを迎えることができました。

読んだ本やオススメ本を紹介するだけのブログですが、11年間続けることができたのは、これはもうひとえにコメントを寄せて下さった方々のおかげ。

本当に、ありがとうございます!

 

今年も本の話しができてとても楽しかったです♪


印刷物ならとりあえず読んでみる、そんな節操のない本好き人間ですが、来年もどうかよろしくお願い致します。

本当に一年間ありがとうございました。

それでは皆様、よいお年をお迎え下さい☆

 


12月の本棚スペシャル 2013

2013-12-29 01:05:15 | 本棚スペシャル

2013年も残り3日。

山はすっかり雪で白くなりましたが、まだ里には下りてきていません。

今年はいつまでも暑い日が続いたり、伊豆大島やフィリピンで大きな被害を出した大型台風が相次いで発生したり、小笠原の海底火山が噴火して新しい島が出来たりと、自然の猛威も印象的な年でした。

何日か前には安倍総理が総理大臣として靖国参拝をしていましたね。

中国や北朝鮮、韓国との外交問題に加え、自衛隊による弾薬供与が承認されたり、特定秘密法が制定されたり、来年4月からの消費税増税が決定したりして、内政も大きく動いた年でした。

 

個人的には京都と大阪への小旅行が楽しかったなぁ♪

ビブリオバトルというのにも初めて参加しました。

そしてドラマが熱かった!!

私のベスト10はコレ!

1位 「あまちゃん」

2位 「半沢直樹」

3位 「宇宙戦艦ヤマト2199」

4位 「孤独のグルメSeason3」

5位 「めしばな刑事タチバナ」

6位 「おとりよせ王子」

7位 「空飛ぶ広報室」

8位 「カラマーゾフの兄弟」

9位 「クロコーチ」

10位 「ビブリア古書堂の事件手帖」

ま、10位は原作がよかったのでオマケです(苦笑)

 

本はあまり読めていないので、もっといい本がたくさんあるとは思いますが、私が読んだ中で印象に残った本(特に今年発売されたものに限りません)。

片山ユキヲ
『花もて語れ』(小学館)

新井素子
『イン・ザ・ヘブン』(新潮社)

ルイザ・メイ・オルコット
『花ざかりのローズ』(角川文庫)

ロバート・F・ヤング
『たんぽぽ娘』(河出書房新社)

森薫
『乙嫁語り 5巻』(エンターブレイン)

埜納タオ
『夜明けの図書館(2)』(双葉社)

出久根達郎
『佃島ふたり書房』(講談社)

堀辰雄
『風立ちぬ』(新潮社)

高楼方子
『時計坂の家』(リブリオ出版)

重松清
『きみの町で』(朝日出版社)

 

マンガと古典が多いなぁ(笑)

村上春樹さんの『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋)は読みました。

あとは池井戸潤さん、梨木香歩さん、野溝七生子さん、吾妻ひでおさん、佐藤さとるさん、角野栄子さん、日向理恵子さん、小山清さん、白石一文さん、鶴田謙二さん、J・D・サリンジャーなどなど。

一度ならず何度も何度も読んでいるのがウォーデンの『森の生活』

あとハマッたのが、睡眠時間をけずってやっていた「艦これ」というオンラインゲーム(笑)

第二次世界大戦の日本海軍をモデルにした艦隊育成シュミレーションゲームなんですが、これが面白かった♪

おかげで「スラバヤ沖海戦」とか「アイアンボトム・サウンド(鉄底海峡)」とか詳しくなりました。

 

そして今年はなんといっても宮崎駿監督の新作、映画「風立ちぬ」が公開されましたよね!!

 

これはジブリ作品というより、宮崎駿の到着点としてすごく意義のある作品だったと個人的には思います!

その宮崎駿監督も今年、長編映画からの引退を表明しました。

 

今年の1月に立てた目標は「新しいことへの挑戦」だったけれど、去年より少しは成長できたかな?

まだ年賀状も書き終わっていないし、お正月に友達の家で開催されるカードゲーム大会のデッキも構築しなくちゃいけないし、大掃除もしなくっちゃ。

来年の目標は「計画的な行動を心がける」にしようかな?(苦笑)

 


2013年ベストセラー

2013-12-16 19:55:34 | 本と日常

ブログで取り上げるのが少々遅くなりましたが、今年も書籍の取次ぎなどを行う会社トーハンが発表した、2013年度の年間ベストセラーを紹介したいと思います。



1位 『医者に殺されない47の心得』 近藤誠 (アスコム)

2位 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 村上春樹 (文藝春秋)

3位 『聞く力 心をひらく35のヒント』 阿川佐和子 (文藝春秋)

4位 『海賊とよばれた男(上・下)』 百田尚樹 (講談社)

5位 『ロスジェネの逆襲』 池井戸潤 (ダイヤモンド社)

 

今年はやっぱり百田尚樹さんと池井戸潤さんですかね。

百田尚樹さんは『永遠の0』(講談社)で文庫本部門1位。

池井戸潤さんの半沢シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』(文藝春秋)も文庫本部門で2位に入る人気。

百田尚樹さんは作品だけでなく、その見た目と政治思想の傾き方から(苦笑)、TVのコメンテーターとして引っ張りだこですし、池井戸潤さんの半沢直樹は「倍返しだ!」のセリフと共にドラマが社会現象になって、2013年の流行語大賞のひとつに選ばれたりもしました。

 

その他、上位には芥川賞直木賞受賞作や、ベテラン作家さんのシリーズ物。映画化ドラマ化した作品が並んでいます。

私の個人的な印象では、「何となく内に篭っているなぁ」て感じ。

視線が内向きというか、みんなストレスたまってるのね、という感じ(苦笑)

まぁ、個人的な感想です。

 

ちなみに10年前、2003年の年間ベストセラーは、1位が養老孟司 『バカの壁』(新潮社) 2位が片山恭一 『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館) 3位が『トリビアの泉 へぇ~の本(シリーズ累計)』(講談社) でした。

 

トーハンのベストセラーなので、どこまで読者の好みが反映されているのかは怪しいところですが、文芸書ががんばっているのは嬉しい♪

次から次へと新しい本が出版されるので、絶版になるサイクルが早くなっていたり、割安の電子書籍がダウンロードできたり、町の本屋さんの廃業が連日のようにニュースなったりして、書籍を取り巻く環境はまだまだ厳しいですが、来年もいい本と出会いたいなぁ。

2014年は「ムーミン」の生みの親、トーベ・ヤンソンの生誕100周年にあたるので、絵本とか注目されないかな?

 

 


『續 さすらいエマノン』

2013-12-15 23:47:43 | SF

久しぶりの続編。

梶尾真治さんの小説「エマノン・シリーズ」を鶴田謙二さんがマンガ化した作品。

 

『續 さすらいエマノン』(徳間書店)

を読みました! 

 

著者 : 鶴田謙二
徳間書店
発売日 : 2013-11-30

 

地球に誕生した原始の生物の時代から延々と記憶を受け継いでいるエマノン(No name を逆から読んだ名)

そんなあらゆる時代の記憶を持つ彼女の、世代交代の様子をはさみながら、素朴な青年とのつかの間の生活を描きます。

セリフのないコマが多いのに、周りの景色や、彼女の表情、雨や風、町の建物や道路が、エマノンの感じている空気を言葉よりも雄弁に語りかけてきて、もう鶴田さんの画力には脱帽です!!

あぁ、また読めて良かった♪

 

梨木香歩さんの『冬虫夏草』(新潮社)もようやく買えたので、年末年始で読むつもりです。

 

ちくま文庫から出た、東雅夫さんの『日本幻想文学事典』も面白い☆

少々お高い値段でしたが、ちょっと無理して買ってしまいました。

 

あと読んだのが、矢崎存美さんの、

 

『食堂つばめ①②』(ハルキ文庫)

 

著者 : 矢崎存美
角川春樹事務所
発売日 : 2013-05-15
著者 : 矢崎存美
角川春樹事務所
発売日 : 2013-11-15

 

こちらは1巻と2巻まとめ読み!

現世と死後の世界の中間にある(?)街に出現する「食堂つばめ」を舞台にした、生きることと食べることをからめた人情臨死体験物(笑)

設定が面白いのと、何より出てくる食べ物が美味しそうなのでひかれました。

ただこういうシリーズは難しいんですよね。

すでに食べ物のバリエーションが苦しそうだし、説明が多くなっちゃうし。2巻で登場人物の関係を全然説明していないのはわざとなのか、作者が忘れたのか?(苦笑)

キクばあちゃんの変身ぶりには驚きましたけど♪

ぬいぐるみつながりで、作家の新井素子さんオススメの「ぶたぶた」シリーズも読んでみたくなりました。

 

著者 : 梨木香歩
新潮社
発売日 : 2013-10-31
著者 : 東雅夫
筑摩書房
発売日 : 2013-12-10

オルコット 『花ざかりのローズ』

2013-12-11 22:33:45 | 家庭小説

ようやく手に入れました。

長年探していた、角川文庫のマイ・ディア・ストーリーの一冊。


ルイザ・メイ・オルコット 著
村岡花子・佐川和子   訳

『花ざかりのローズ』(角川文庫)

佐川和子というのは四人の翻訳家によるペンネームです。

サンライズの「矢立肇」とか、プリキュアシリーズの「東堂いづみ」とか、東映の「八手三郎」みたいですけど。

オルコットといえば有名な作品は『若草物語』ですが、この『花ざかりのローズ』は、『八人のいとこ』の続編として書かれました。

幼い時に母親を亡くし、そして最大の理解者であった父親も亡くした少女、主人公のローズは、父方の親戚たちに引き取られますが、そこは年配の女性が多く、ローズについて言いたい放題。

そこに現れたのが四十男のアレック叔父さん。

独身のこの叔父さんは、ローズを一年間引き取り、相変わらず病弱で今より良い状態になっていなかったら、その時はローズを他の人にまかせると大見得を切り、ローズの後見人に名乗り出ます。

そして始まる、男の子ばかりの七人のいとこと、小間使いの少女フェーブを巻き込んでの、ローズの新しい生活!

 

『八人のいとこ』では、すっかり元気になったローズの姿が描かれましたが、この続編『花ざかりのローズ』では、アレック叔父さんとフェーブと共に、2年間のヨーロッパ旅行ですっかりレディーとして成長したローズが、いとこたちの待つ故郷に帰ってくる場面から始まります。

美しく成長したローズ。

こちらも身長も伸び、それぞれに成長したいとこ達。

実はたいへんな財産の相続人でもあるローズ。その財産を一族の外に出したくないいとこの母親たち、ローズにとってのおばさん達は、何とかローズと一族の男をくっつけようとします(笑)

果たしてローズは誰を選ぶのか?

 

この結末がずっと知りたかったのですが、ようやく、ようやくそれを知ることができました!

そうきたか! 予想できなかった! さすがオルコット!

 

『若草物語』があまりに有名なので、オルコットの他の作品がなかなか注目されないんですよね。

こんなに面白いのに。

長年探していた本が手に入り感無量です。

角川文庫でまた復刊して欲しい。

たくさんの人に読んでもらいたから。

いい読書ができました。