私的図書館

本好き人の365日

GWが始まりましたね

2012-04-29 23:25:21 | 本と日常

GW(ゴールデンウィーク)の前半、みなさんいかがお過ごしですか。

私は愛知県と岐阜県にまたがる「愛岐トンネル郡春の特別公開」というイベントに参加したり、友人一家とご飯を食べに行ったりしていました。

「愛岐トンネル郡」というは、明治時代に愛知県と岐阜県の県境付近に造られた一群の鉄道トンネルのことで、鉄道自体はずいぶん昔に廃線となったのですが、列車の走らなくなった今でも、レンガ造りのトンネルだけは山の中にひっそりと残っているんです。

普段は閉鎖されているそのトンネル郡が、期間限定で一般公開されるというので見に行って来ました♪

昼でもひんやりとしたトンネルの中は暗く、参加者は懐中電灯持参。

公開されているのはほんの一部分だけですが、それでも往復二時間弱の散策コースになっています。

GWということもあってけっこう混雑していましたが、ミニコンサートや蒸気機関車が走っていた当時の写真などが展示されていて、すぐ下を流れる川の音を聞きながらの散策はけっこう面白かったです。

参加費は大人一人100円♪

自然を満喫しながらのトンネル巡りは、いい運動になって、おいしい空気をたくさん吸ってきました。

なによりお金がかからず楽しめるのがいい(苦笑)

 

次の日は遠方に住む友人一家と焼肉で食事。

たくさんしゃべって、たくさん笑って、たくさん食べてきました♪

たくさん充電させてもらったので、これでまた明日から頑張れそう!

毎回お土産を選ぶのが密かな楽しみなんですが、今回は「ANTIQUE」というお店のとろなまドーナツの詰め合わせにしました。

「不思議の国のアリス」をイメージしていて、ドーナツを取ると、下に「eat me」とかアリスを彷彿とさせるキーワードが書かれています♪

友人夫婦には小学生の娘がいるので、見た目でなかなか好評でした☆

 

発売日を心待ちにしていた本もようやく手に入れることができました。

ルーシー・モード・モンゴメリ 著

 

『パットの夢』 (角川文庫)

 

モンゴメリ
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2012-04-25

 

 

 

 

 

 

谷口由美子さんが訳している、角川文庫のモンゴメリシリーズ。

前作『銀の森のパット』の続編にして完結編になります。

かつて村岡花子さんが『パットお嬢さん』という題名で訳されていましたが、絶版で長いこと読むことができなかったんですよね~

ずっと読みたかったので、また一つ夢がかないました♪

しかも本屋さんのポイントがたまっていたので、定価の100円引き!!

GWの後半は、この本を楽しみながら読みたいと思います♪

 


『アーサー・ランサムのロシア昔話』

2012-04-26 17:15:04 | 児童文学

気温の変化が激しいですね。

今日はしとしとと雨が降り続けていて、ちょっと肌寒かったです。

最近反省したこと。

先日、路線バスにも慣れておこうと初めて利用してみたのですが(引っ越したばかりなので)、路線がいくつもあって行きたい場所に行くバスを探すだけで大変でした。しかも田舎と違って同じバス停から何本も行き先の違うバスが出ている。

路線図と首っぴきで料金なども確認しながら…そんな余裕のないのがいけなかったんでしょうね。

目星を付けたバスが到着して昇降口が開いた時、お年寄りがその前に立っていました。

ところが彼女はもぞもぞ体を動かすだけで、すぐに乗ろうとしません。

そのバスが到着する前にも、バスの運転手さんに行き先を訊ねて、結局自分の乗りたいバスじゃなかったというお年寄りがいたので、私はてっきり彼女も自分の乗りたいバスかどうか確認しているのだと思ってしまいました。

それで彼女の横をすり抜けてバスに乗り込むと、すれ違った瞬間、彼女が「あっ」と声を上げたんです。

そう、彼女がもぞもぞ体を動かしていたように見えたのは、体のバランスを取りながら片足を昇降口に乗せようとしていた準備段階の動きだったんです!

あぁ、しまった! と思った時にはすでに遅くて、流れのままうしろの席に座ってしまっていました。

あやまるタイミングも逃してしまった…

すごく反省。

別に急いでいたわけじゃないのに、どうして待てなかったんだオレ!?

バスに乗るという当たり前のことがすごく大変な人もいるんですよね。それがわかっていながら、その時は頭からスッポリ抜け落ちてしまっていました。身についていないってことか…

悪いことをしてしまいました。

 

最近読んだのは、白水社の 『アーサー・ランサムのロシア昔話』

 

高柳佐知子さんの本で紹介されてから、アーサー・ランサムの作品にも興味がわいてきて、図書館で借りて来ました。

代表作『ツバメ号とアマゾン号』もいま読んでいます♪

私の好きな作家、梨木香歩さんも、アーサー・ランサムに影響されて水遊びの楽しさを知ったと、どこかで書いてみえました。

この本は、ロシアの民話に引かれたアーサー・ランサムが、ロシアに滞在してロシア語を覚え(!)、集めた昔話を元に書いたお話を集めたもの。

巨人にさらわれた妹を取り返す三人の兄の話とか、ケモノの王の熊と、鳥の王の火の鳥がケンカした時の話、よい行いをしたごほうびに、天国で神様の椅子に座ることを望んだ鍛冶屋の話などが載っています。

妹を探すために次々と独身の老婆と結婚していく三兄弟のお話が面白かった♪(しかもそのうち二人は年寄りの母親付き)

老婆とその母親の知恵でなんとか巨人を出し抜くのですが、終始口ケンカをしたりののしりあって、決してハッピーエンドじゃないところが新鮮です(苦笑)

老婆の正体が美しい娘じゃないのもかえってよかった♪

ロシア民話らしく、熊やキツネ、カワカマスや空飛ぶ暖炉などが登場します。

怠け者が王女様と結婚したり、白鳥を女房にもらうお話、貧しい身なりの老人に自分の食べる分のパンまでわけてやったら、不思議な袋をくれた、なんていう笠地蔵みたいなお話まで。

ロシアの昔話もなかなか面白いです。

…私は自分の行いが恥ずかしい。

次にバスに乗る時は、周りの状況をしっかり確かめてから乗りたいと思います。

自分勝手が一番いけないですよね。

反省反省。

 


あなたに本を…

2012-04-23 20:43:30 | 本と日常

4月23日はサン・ジョルディの日。

スペイン、カタロニア地方では、女性は男性に本を、男性は女性に赤いバラを贈る習慣があるんだとか。

赤いバラなんて、贈ったことないなぁ(苦笑)

もし私が今日、誰かに本を贈るとしたら、やっぱりモンゴメリの『赤毛のアン』かな。

持ち手がはずれてしまう大きな手さげかばんを抱えて、緊張と不安でいっぱいになりながら、駅のホームで新しい里親を待ち続ける赤毛の少女…

そんな彼女が、この4月から新しい学校、新しい職場に飛び込んだ新人さんたちの姿と重なるから♪

 

「ねえ、どうして道が赤くなるの?」

「そうさな、どうしてかな」

「いいわ。それもいつか、しらべだすことの一つだわ。これから発見することがたくさんあるって、すてきだと思わない? あたししみじみ生きているのがうれしいわ――世界って、とてもおもしろいところですもの…」

           ―村岡花子 訳「赤毛のアン」(新潮文庫)―

 

この物語は当初、どこの出版社からも相手にされず、ようやく出版にこぎつけたのが1908年(モンゴメリ33歳)のことだったといいます。

「赤毛のアン」の成功で、売れっ子作家になったモンゴメリ。

彼女はその後、たくさんの作品を発表しました。

私も今日、本屋さんでそんな彼女の作品の一つ、『銀の森のパット』(角川文庫)を買って来ました!

モンゴメリ
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2012-02-25

 

 

 

 

 

内容は知っていますが、今月の25日に発売される『パットの夢』(角川文庫)と合わせて揃えようと思って。

こちらの舞台も「赤毛のアン」と同じプリンス・エドワード島。

現在この小説のモデルとなった、モンゴメリのいとこたちが実際に住んでいた「銀の森屋敷」は、カナダでグリーン・ゲイブルズ博物館として使われているそうです。

いいなぁ、プリンス・エドワード島。

行ってみたい!

奇しくも明日、4月24日はモンゴメリの命日。

ルーシー・モード・モンゴメリが亡くなったのは1942年のことです。

当時夫と共にカナダのトロントで暮らしていた彼女は、67歳で亡くなった後、終生愛してやまなかったプリンス・エドワード島に葬られたと聞きます。

100年以上昔の物語ですが、いま読んでもとっても面白い♪

実際にアンがブライト・リバーの駅に降り立ったのは6月のことですが、「歓喜の白路」や「雪の女王」といった花々の咲いているイメージが強くて、「春」って感じなんですよね。

やっぱり日本人だからかな?

「雪の女王」には遠くおよびませんが、ようやく咲いた近所の桜の写真を載せておきます☆

 

消臭剤などが有名なエステーが毎年夏に行っている「ミュージカル赤毛のアン」

そのチケット応募が今年も始まりました。

このミュージカル、チケット販売を行わないため、抽選に当たらないと見ることができないんですよね。

去年はハズレてしまったので、今年こそ当たって欲しい!

興味のある方は、ホームページからも応募できるので調べてみて下さい。(応募期間2012年4月1日~2012年6月30日)

あ、そうなるとますます競争率が高くなっちゃうかな?(苦笑)

 


『フルダー・フラムとまことのたてごと』

2012-04-22 05:09:33 | プリデイン物語

新しい町にもようやく慣れて来ました。

野菜の安いスーパー。

ドラッグストアのポイント3倍日。

喫茶店のモーニングの内容。

ホームセンターの品揃え。

ゴミの出し方。

朝夕聞こえる子供たちの声。

地元の図書館の利用者カードもさっそく作りました。

その図書館で見つけたのが、アメリカの作家、ロイド・アレグザンダーの絵本。

 

『フルダー・フラムとまことのたてごと』(評論社)

『コルと白ぶた』(評論社)

 

 

ケルト神話をモチーフに、ロイド・アレグザンダーが作り出した架空の世界「プリデイン」

この2冊の絵本は、本編「プリデイン物語」の別巻として、昭和55年に出版されたものです。

「プリデイン物語」が大好きなので、ずっと読みたい読みたいと思っていました!

神託を下す白い豚ヘン・ウェン。

死の国の王アローン。

ドン一族の王子ギディオンに吟遊詩人の長タリエシン。

そしてとってもおしゃべり好きな王女さまエイロヌイ♪

妖精や地霊たちが身近に存在し、魔法使い達がかっ歩する、まだ人間が、自然と共に生きていた時代の物語、「プリデイン物語」

全5巻からなる本編は、豚飼育補佐の少年タランを主人公に、プリデインに魔の手を伸ばす死の国の王アローンとの熾烈な戦いを描きながら、冒険と友情、勇気と愛の物語が展開していきます。

2冊の絵本は、それぞれ「プリデイン物語」の重要な登場人物、放浪好きな王様フルダー・フラムと彼の持つ不思議な竪琴、タランと共に暮らす老戦士コルと白ぶたヘン・ウェンを主人公にしたもの。

時代的には2人がタランと出会う前のお話です。

ウソをつくとビィィィィン! と糸が切れてしまうフルダー・フラムの持つ不思議な竪琴。

普段はやさ男で口が軽いのに、友情に厚く親切を惜しまないフルダー・フラムは大好きなキャラクター!

ちょっと大げさに事実を脚色するのがたまにきずですが、そのたびに竪琴の糸がビィィン!ビィィン!と切れて、しょんぼり張り直す彼の姿がとってもよかった♪

コルは預言者ダルベンと共に、タランを育てたいわば師匠。

英雄に憧れ、冒険の旅を夢見るタランに、「やれやれ」という感じで豚飼育補佐という”立派な”肩書きをくれたのも彼。

そんな彼の若き日の武勇伝として本編でもふれられている「ヘン・ウェン救出劇」が絵本では語られます♪

 

この絵本を読むのがずっと夢だったのでとっても嬉しい☆

図書館でも倉庫みたいな所にしまわれていたため、司書さんが持って来てくれた時は、思わず「おぉ!」と感嘆の叫びを上げてしまいました(苦笑)

この土日で引越しの後片付けをするつもりだったけど、ま、いいか♪

 

引越しで映るテレビ局も増えたので(山の中にいたので電波が届かなかった…)、ヒガアロハさんのマンガを原作にしたアニメ「しろくまカフェ」も見られるようになりました! (マンガは『月刊flowers』連載)

しろくまくんが、見た目はカワイイのに、けっこう人をくったような性格なのがイイ☆

動物園で週2回のバイトをしているパンダくんとか、人間の飼育員さんとのやりとりとか、しろくまカフェで働くバイトの笹子さんだとか、つっこみ役のペンギンくんとか、動物と人間が普通に日常生活を送っています♪

楽しみが増えて幸せ~♪♪

図書館もこれからせっせと活用したいと思います!

 


引越しました

2012-04-18 20:11:11 | 日々の出来事

現在ダンボールだらけの部屋でこのブログを書いています。

新しい部屋は、前のアパートよりもちょっとだけ広いのですが、なかなか片付かなくて(苦笑)

とりあえず電気ガス水道、電話テレビネット接続だけは最優先で確保して、その他の片付けは後回しで、住所変更に伴う手続きに追われていました。

住民票に始まり、取引銀行とカード会社。警察で免許証の住所変更と新しい車庫証明。陸運局で車検証の住所変更税金その他。郵便局に郵送物の転送届け。車の自賠責と任意保険それぞれ違う保険会社なのでこれも住所変更。証券会社で株式関係の住所変更。ネットのプロバイダー契約の住所変更、JAFの会員なのでこちらも契約の住所変更。その他、もれているものはないかな?

一応チェックリストを作ってやっていますが、住所がちょっと変わっただけで手続きの嵐。

国民番号制になったら、個人情報を一元化して、そこにアクセスすれば最新の住所と電話番号が表示されるようにならないかな?

国民がやるのは元データーの変更願いだけ。あとはそれぞれの役所がデーターにアクセスして必要な情報を確認する。

電気の契約や保険の契約でも書くのは名前と番号だけ。

あとはそれぞれの会社が、元データーにアクセスして一回一回必要な情報を自分たちで確認する。

元データーにアクセスする場合は、役人や民間の会社担当者には身分を証明できる書類を提出させ、ちゃんと住所や電話番号も記入させる。

そしてそれをデーターの持ち主がいつでも見られるようにすれば、国民と役人、お客と企業の立場が逆転して、より自分たちの立場がはっきりすると思うんですけど。

 

あまりに面倒くさかったので、長々と変なことを考えてしまいました(苦笑)

 

引越し当日は、食事をするスペースも無くて、インスタントとレトルト食品を、脚立に腰掛けながら食べました。

おかしいなぁ~

引越し前にいらない物を整理したのに、全然片付かない…

そんな我が家の現在の状況を写真で紹介しておきます。

本が入りきらない…

もう少ししたら、落ち着いた生活が送れるようになると思います(苦笑)


映画「キツツキと雨」

2012-04-15 15:42:52 | 映画

役所広司、小栗旬出演、沖田修一監督の映画、「キツツキと雨」(2011年)を見に行って来ました。

私の住んでいる岐阜県がロケ地に使われていると聞き、興味があったんですよね。

監督の沖田修一さんの作品、「南極料理人」(2009年)も見ましたが、主演の堺雅人さんのひょうひょうとした演技が生きていました。

今回の「キツツキと雨」でも、小さな町で木こりとして暮らす役所広司さんの演技と、若い自信なさげな映画監督を演じた小栗旬くんの演技が良かったです♪

というか、派手な事件も凝ったセットも出てこないので、役者さんの演技に集中するしかない(苦笑)

ストーリーは、のどかな山に囲まれた静かな町に、突然映画の撮影隊がやって来て、役所広司さん演じる木こりや、町の人々がその映画撮影に協力するというもの。

派手な印象のある映画撮影ですが、ヘリコプターの音に邪魔されたり、通りかかる車を止めたり、エキストラが集まらなかったりで、地味に大変。しかも予算も時間も限られているし、俳優やベテランカメラマンにも気を使わなくったちゃいけない若い監督は、自分の思いを周りに伝えられずに自信喪失中(苦笑)

そんな彼等の中に、映画とは縁もゆかりもない人生を送ってきた役所広司さん演じる木こりが交じることで、ちょっとコミカルで不思議な化学反応が起こります♪

 

あくまで普通の日常生活の延長線上で生きる町の人々と、映画(よりにもよってゾンビ映画☆)の非日常の対比が面白く、しかも撮っているのがスゲーつまらない映画というのも(苦笑)、現実生活の厳しさを象徴しているようで面白かったです。

エンターティメントを狙った、制作費何億円というハリウッド映画とは真逆の作品。

でも、そこが魅力的だったりするんですよね。

ヒーローも美女も悪の組織も出てこない。

誰もが欠陥があるのが当たり前。完璧な人間なんていないんだから。

 

知っている場所がたくさん出てきて、この映画を見ると、私がどんな所に住んでいるのかだいたいわかります(苦笑)

本当に山に囲まれた田舎なんです。

ただ、あまりにも知っている場所だと、映画が素直に楽しめないことに気がつきました。背景ばかりが気になって、実際の距離を知っているものだから、シーンがつながって見えないんです。

その温泉から一番近い駅はそこじゃないよ~、とか。

スナックで飲んでるけど何十キロ移動すんのさ? とか。

 

役所広司さんの作るお弁当とか、朝の食事風景とか、仕事を辞めてしまった息子とのケンカのシーンは、自分にも覚えのあるものでした。

まるで本物の地元の人みたい!

やっぱり役者さんてスゴイなぁ。

 

社会に出て、いきなり自分の思い通りに仕事ができるなんてまれだと思います。

それでも、くさらずに、他人のせいにしないで、ちょっと耐えてみる。

待つことも時には大切。

若い映画監督と、60歳の木こりの、噛み合っているんだかいないんだか、ちょっと笑えて、ちょっと心あたたまる、ちょっと変わった映画でした。

映画の最後、次回作の撮影風景が映るのも良かったです♪

これがまた、B級映画っぽいんですよね(苦笑)

 

 

 

 


梨木香歩 『f植物園の巣穴』

2012-04-13 22:45:28 | 梨木香歩

図書館で借りてきた、梨木香歩さんの『f植物園の巣穴』(朝日新聞出版)という本を、今ベッドに寝転びながら読んでいます。

ニワトリ頭の大家の娘とか、猫じゃなくて犬の手を借りている歯医者さんだとか、不思議なキャラクターが出てくるのに、どこか心の生皮をはがすようなところがあって、人間の本質に迫る生と死を扱った作品。
どこか同じ作者の作品、『裏庭』を彷彿とさせます。
 
でも言いたいのはそこじゃなくて、この本の中に、主人公が子供の頃の怖かった思い出として、ニワトリ(雌鶏)に追いかけられたことを語るシーンがあるってこと!
私もこの前、この日記でニワトリに追いかけられて、ランドセルに飛び乗られたって書いたばっかり!!
 
偶然とはいえ、なんてタイミングがいいんだろう♪
 
しかもそれだけじゃないんです。
数日前、私が好きな益田ミリさんのマンガを本屋さんで読んでいたのですが、そこで森の近くに引越した女性が、遊びにきた友人に、アゲハチョウの幼虫(いわゆる芋虫)はミカンの匂いがするんだよ、と教えるシーンがありました。《『週末、森で』(幻冬舎文庫) 》
そしたら『f植物園の巣穴』でも、アゲハチョウの幼虫が、ミカン科の木しか食べないというシーンが登場して、(だからミカンの匂いがするんだ! )と私の中で、二つの作品がつながったんです!
 
こんな偶然が二度も続くなんて!!
 
ま、私だけにしかわからない狭い範囲の奇跡なんですけどね☆
 
人間は見たいように世界を見る。
見たくないものは目に映っていても脳に届かない。
自分が妊娠すると、どこにいても妊婦さんが目につくようになるのと同じ。別に妊婦さんが急に増えたわけじゃなくて、自分にとって妊婦さんが新しい意味を持つようになったということ。
  
精神的にはそうなのかも知れませんが、こういうちっちゃな偶然って嬉しいんですよね。
勘違いかも知れないけれど、運命を感じてしまう(苦笑)
 
作品とは、まったく別のところで盛り上ってしまいました。
 
続きを読むのが楽しみです♪
 
 

本屋大賞に、三浦しをん『舟を編む』

2012-04-11 20:14:55 | 本と日常

「2012年本屋大賞」に、三浦しをんさんの『舟を編む』が選ばれましたね。

個人的に一押しの作品だったのでなんだか嬉しい♪

『ビブリア古書堂』はそれでなくても売れているので、いい作品なのになかなか注目されていなかったこの本が選ばれたことは、まさに「読んで欲しい本」を選ぶ本屋大賞にピッタリという感じ。

ドラマ化とかもされるのかな?

作者の三浦しをんさん、エッセイではBL作品に埋もれていたり、「ブタさん」なんて呼ばれているのに、インタヴューでは真面目に答えていたのが面白かったです☆

おめでとうございます。

 


念を押される人

2012-04-10 23:09:48 | 日々の出来事

この間、久しぶりにステーキを食べにお店に入りました。

「焼き方はどうなさいますか?」

とウェイトレスさんが訊くので、

「よく焼いて下さい」

と私が答えると、妙な間があってから、

「ウェルダンですね」

と念を押されました。

わ、私間違ってますか?

ウェルダンの日本語訳が「よく焼いて下さい」じゃないの?

日本語で聞かれたから、日本語で答えたのに…

こういう、どうでもいいところで、よくつまずくんですよね。

だから、某スターバックスコーヒーも苦手。

注文の方法にイマイチ納得していないから。

しばらくして運ばれてきたステーキは、ちゃんとよく焼かれていて、やわらかくて美味しかったです☆

ちなみに、私はお肉を食べやすい大きさに全部切り分けてから、お箸でいただきます。

ご飯(ライス)をフォークの背中に乗せるだとか、昔からいろんなマナーが言われていますが、私は食べやすいのが一番だと開き直っています。

大丈夫なのかな?


日々是好日

2012-04-08 23:12:49 | 日々の出来事

使いかけの油を片付けるために、久しぶりに家で天ぷらを揚げました。

茄子とか、アスパラガスとか、南瓜とか。

あまり高級食材はありません。

竹輪とかね♪

揚げたてが美味しいから、台所でついつまみ食い(苦笑)

ノンアルコールビールと一緒にいただきました。

 

ふと読み返していた梨木香歩さんのエッセイの中に、英国の作家アーサー・ラムサスについて書いてある箇所がありました。

何度も読み返しているのに、気が付かなかった。

いや、文字は読んでいたのだけれど、頭の中に残っていなかったんでしょうね。

三歩歩いたら忘れてしまうニワトリ頭。

少し前にイラストレーター高柳佐知子さんの本の中で、アーサー・ラムサスの作品「ツバメ号とアマゾン号」のイラストを見て、それが頭の中に残っていたので、エッセイの中のアーサー・ラムサスとつながったんです。

エッセイの内容は「川遊び」をしながら、自然と向き合うお話。梨木香歩さんは小説家でありながら、組み立て式のカヤックで湖や川によく遊びに行くんだとか。

北海道の自然や、イギリス湖水地方の様子も描かれていますが、私が好きなのはイギリスでB&Bを泊まり歩いている様子。

そんな旅行がしてみたいのもありますが、そんな小さな宿を経営してみたい!

梨木 香歩
筑摩書房
発売日:2010-10-08

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに「ニワトリ頭」なんて書きましたが、実際のニワトリはけっこう記憶力があります。

家でニワトリを飼っていましたが、小学生の私が面白がってよく追いかけていたので、ある日頭にきたニワトリが、逆に私を追いかけてきてランドセルに飛び乗るという事件がありましたから(苦笑)

動物は大切にしなきゃね。

 

ついさっきまでTVで見ていた解剖学者養老孟司さんと、脚本家倉本聰さんの対談が面白かった♪

養老孟司さんが「愛国」という言葉は中国の言葉だから感覚的に日本に合わないと思う…といってみえたのにはふかく共感。

その言葉から連想される事柄はともかく、私も「愛国」って言葉に抵抗を感じていたので、なるほど! と納得しました。

某市長さんが市役所の職員や教員に「国家斉唱」は公務員として当たり前、と発言して罰則付きで強要したり、どこぞやの国会議員さんが、「美しい国日本」と発言してみたり、比べるのもなんですが、信じていたものが一夜にして変わってしまう「敗戦」を経験した養老さんと倉本さんのお話の方がとても受け入れやすかったです。教科書を墨で黒く塗ったように、言っていることがコロコロ変わるのが政治やテレビや新聞なんですよね。

国を愛する国民を作るより、国民に愛される国であって欲しいなぁ。

大樹に寄りかかりたい気持ちはわかるけれど、自分の足で立って自分の目で見ることも大切だと私なんかは思うんですけど。

いろいろ刺激になりました。

 

 


『第2図書係補佐』

2012-04-06 19:34:21 | 本と日常

車で走っていると、玄関先で真新しい学生服を着た息子の写真を撮っている親子を見かけました。

きっと中学の入学式かな。

まだまだ制服に着られているって感じの男の子が初々しかったです☆

世間では入学式、入園式の季節なんですね。

子供たちがどんどん成長しているっていうのに、自分は去年より成長できているのかな?

 

お笑いコンビ「ピース」のボケを担当している又吉直樹の綴った本、

 

『第2図書係補佐』 (幻冬舎よしもと文庫)

 

を読みました。

又吉 直樹
幻冬舎
発売日:2011-11-23

 

 

 

 

 

 

読書家というよりも、本好き芸人という言葉の方がしっくりくるかな(ホメてます♪)

巻末で、作家の中村文則さんと対談しているのですが、その中で中村さんの発言した「本をたくさん読む人は心の中に変な海ができる」という言葉にすごく共感できました。

「変」かどうかはともかく、本を読めば読むほど、その人の中に海のようにたまっていくものがあると私も感じています。その海の中で何かが生まれる…

それは発想だったり、苦悩だったり、ひらめきだったり、底力だったりするわけですが、脳の中で神経細胞がお互いに結びついてネットワークを作るように、心の中に知識のネットワークを作ってくれる。

知識というか、引き出しというか、選択肢というか、自由の度合いとでもいえるもの。

こんな考え方もある。

こんな生き方もある。

ま、確かに物語の登場人物ってかなり「変」な連中が多いから、いい影響ばかりとはいえないけれど(苦笑)

 

本の内容は、本の紹介というより、その本に触発されて思いついたことを綴ったエッセイのような物。

それなのに不思議とその本が読みたくなってしまう♪

純文学が多いですが、カフカやカミュ、吉本ばななに笙野頼子の作品にも触れています。

芸人として売れていなかった腹ペコ時代とか、幼少期の思い出とか、楽屋で見せる売れっ子芸人たちの生の姿とか、紹介されている本だけじゃなくてエピソードそのものも面白い☆

「エンジェルを燃やすから」といきなりライターを借りに来た小学生時代の同級生の女の子とか、「又吉く~ん、あ~そ~ぼ~」と呼びに来た友達に「わしが又吉(苗字)じゃ~」と言いながら出てくる親父とか(笑)

「ピース」のコントをまた見たくなりました♪

 

その他、最近読んだ本をちょこっとご紹介。

 

 

 

 

 

森 博嗣
幻冬舎
発売日:2012-02-24

 

 

 

 

 

 

4月刊行注目本 『アンドロメダ病原体』、『パットの夢』

2012-04-05 19:00:00 | 本と日常

最近忙しくてなかなか行けなかった本屋さん。

久しぶりに見回って来ましたが、新人さんが入ったらしくて古株の店員さんがあれこれ教えていました。

すっかり店員さんの顔も覚えたというのに、もう来れないと思うとちょっと寂しいかな。

4月発売で楽しみなのが、マイクル・クライトンのSF小説、 『アンドロメダ病原体 新装版』 (ハヤカワ文庫NV)

マイクル・クライトン
早川書房
発売日:2012-04-06

 

 

 

 

 

 

人工衛星が郊外に墜落した町の住人が一夜にして全滅してしまう。人類滅亡を防ぐべく、宇宙からの未知の病原体と戦う科学者を描いたSF界の名作、その新装版。

初版は1969年。作者は人気TVシリーズ「ER 緊急救命室」の製作者としても知られています。

発売日を過ぎていますが、残念ながら地元の本屋さんにはまだありませんでした。

 

もう一冊は、4月25日発売予定。

ルーシー・モード・モンゴメリの1935年の作品。

 

『パットの夢』 (角川文庫)

 

2月に角川文庫から発売された『銀の森のパット』の続編です。

新潮文庫でモンゴメリ作品では有名な村岡花子さんが訳した『パットお嬢さん』という本があるので、おそらく同じ内容だとは思いますが、今回角川文庫版の方は谷口由美子さんが翻訳してみえます♪

私は篠崎書林版の『銀の森のパット』(上・下)しか読んでいなかったので、この続編が読んでみたかった!!

ありがとう角川文庫!

映画制作はいまいちだけどこれはよくやった☆

できれば題名をもう少し工夫して欲しかったけれど、まあいいか!

モンゴメリ作品といえば「赤毛のアン・シリーズ」「エミリーブックス三部作」が有名ですが、アン、エミリーに次ぐ人気をほこるのがこのパットです。

美しい銀の森屋敷を愛し、家族を愛し、友達を愛するパット。しかし月日はそうしたものをどんどん変化させてしまう…

子供時代を過ぎ、次々とパットの元を去っていく愛すべきもの。

変化を何より憎み、傷つき悲しむパットですが、自身もやがて大人へと成長していきます…

 

美しい自然と鋭い心理描写。

木々と花々、猫たちをこよなく愛するモンゴメリの作品がまた読めるなんて嬉しい♪

モンゴメリの知られざる名作を次々と再版している角川のこのシリーズ。

調子に乗ってお願いするなら、次はぜひ「果樹園のセレナーデ」を!

絶版で手に入らないんです!

「マリゴールドの魔法」も篠崎書林版の下巻(涙)しか持っていないのでお願いします!

 


画像アップロード機能を使ってみる

2012-04-03 23:25:24 | 日々の出来事

今日は風が強かったですね~

室内にいたのでほとんど影響は受けませんでしたが、窓が割れるんじゃないかと思って怖かったです。

 

今年はまだ風邪を引いていないのですが、ちょっとのどがイガイガするので、生姜と砂糖をお湯で溶いて飲んでいます。本当はハツミツがよかったのですが、こんな日に買い物に行きたくない(苦笑)

 

今日はちょっと画像を貼る練習。

先日食べた「デミグラスオムレツ」の写真をアップしてみました。

まだまだ「gooブログ」の機能を使いこなせていないので、いろいろ試しています。

別に食べたものを全部写真に撮っているわけじゃありませんが、なぜかこういう写真が多いんですよね♪


素敵な日曜日

2012-04-01 22:07:39 | 日々の出来事

昨日、思い立って花を買いました。

家に帰って水切りをして、花瓶に生けておいたのですが、朝目覚めると花の香りが♪

シャキシャキのレタスのサラダに、目玉焼きとベーコンの朝食を食べて、時間をかけて朝刊を読む。

日差しがあたたかそうだったのでそのまま散歩に。

芝生のある公園で少し休んでいると、小さな子供が寄ってきて、「ころがりっこをしようよ」というので、やわらかな芝生の上でその子と一緒に、ゴロゴロところがりっこをしました。

 

今日は四月一日。

今日だけは、ウソをついても許されるエイプリルフール☆

どんなウソを書こうかと考えましたが、あまり面白いウソは思いつきませんでした。

だから自分なりの「素敵な日曜日」を書いてみました♪

実際は、洗濯して掃除して、味噌汁と納豆で朝食を食べて、いらないダンボールをゴミ袋に詰めたりしていました。

今日見た夢は車を2台同時に運転している夢。

1台を運転しながら、もう1台をコントロールしなくちゃいけない。1台を先に進めて、視界から消えない所で停車、もう1台を運転して止めておいた車を追いこし、交互に進む。そんなことに気をとられていたら、シートベルトを締め忘れていて(交互に運転しなきゃいけないから)警察に捕まってしまうという夢。

…これはきっと仕事と引越しの2つを同時に考えなきゃいけない今の状況を象徴しているんでしょうね~

深層心理からの危険信号?

気を引き締めないと本当にどっかでミスしそう。

 

最近週末は引越しの準備で忙しくて、部屋の中もしっちゃかめっちゃか。

なかなか落ち着いてゆっくりお茶を飲むこともできません。

あぁ、優雅で素敵な日曜日を送りたいなぁ~

それで一日ゴロゴロしていたい…

ウソというより、私の願望ですね。

ちなみにうちに花瓶はありません。

もう何年も自分のために花を買ったこともありません。

 

引越しが終わったら、買いに行こうかな…