私的図書館

本好き人の365日

つましい日々

2011-09-30 23:59:00 | 本と日常
大型のスーパーで「北海道物産展」をやっていたので、ちょっとのぞいて来ました。

ラーメンや昆布、佃煮にお菓子などが所狭しと並べられた間をひと通り見て回り、よくよく吟味して選んだのは、鮭とイクラとウニがたっぷりのった海鮮ちらし寿司。
1,890円!!

ウキウキして家に持ち帰り、さっそく晩御飯にいただきました。
普段の生活水準からしたらちょっと贅沢ですが、プチプチとしたイクラと新鮮な鮭、しっとりまろやかなウニがとってもおいしかった♪

ま、たまにはね。
普段はつましい生活をしているので。

この間買った文庫本。
パトリシア・A・マキリップの*(キラキラ)*『風の竪琴弾き』*(キラキラ)*(創元推理文庫)なんて3部作の最終巻とはいえ、文庫本で1,200円もしましたからね。

食べ物は我慢できるけれど、本を買うのはやめられそうにないので、倹約しないと。


自転車はルールを守って乗りましょう

2011-09-29 19:02:00 | 本と日常
先日、4年ほど乗っている自転車を修理に持って行ってきました。

タイヤの空気がどこからか抜けているみたいだったので。

うちの自転車は雨の日雪の日はもちろん、翌日のぬかるんだ道路も走らせませんし、保管は外じゃなくてアパートの部屋の中という、超過保護自転車なのですが、さすがに4年も乗ると不具合が出てくるようで、見てもらったら後輪のチューブバルブがダメになっていました。

修理代3千円也。

街乗りなんかしていると思うのですが、まだまだ歩道を走っている自転車って多いですね。
自転車は軽車両あつかいなので基本的には車道を走らなければならないのですが、信号で止まっていると、私の横の歩道を平気で走って堂々と横断歩道を渡っていく自転車を何台も見かけます。
信号で止まっている私がバカみたい。

自転車横断帯がない横断歩道を自転車に乗ったまま渡るのは道路交通法違反ですよ。

ま、別に取り締まりもしてないからみんな気にしてないんでしょうね。
中には携帯電話でメールしながら自転車で歩道走っている人もいるし…

私はバイク(オートバイ)にも乗っているので別に自転車で車道を走ることに抵抗はありませんが、やっぱり自転車で車道を走るのは怖いのかな?

事故は怖いですが、歩道でも歩行者にぶつかる危険はありますからね。
狭い道で歩道もなくて、商店街のようなところを歩道を走るような感覚で平気で右側通行してくる自転車とかあるとホントに危ないです。高速道路を逆走しているようなものですからね。

一番いいのは歩道と車道、そして自転車専用道路の三つがあることですが、狭い日本では難しそう。
自転車が走るのは歩道なのか車道なのか、どっちかに徹底してくれないと、今みたいに法律上は車道だけれど誰も守っていないっていうのがどっちつかずで一番危険なような気がします。

実は今日のニュースで、人気お笑い芸人がブレーキのついていない自転車で公道を走って違反切符を切られたというのを見て、こんなことを書いて見ました。

ブレーキは前輪後輪それぞれに付いていないと整備不良で道路交通法違反になります。

自転車はエネルギーも使わないエコな乗り物で、体も鍛えられてダイエットにもなりますが、ちゃんとルールを守って乗らないと自分の命が危険ですからね。

安全第一でいきましょう。



気になる年頃

2011-09-27 23:37:00 | 本と日常
ちょっと忙しくて病院の予約日を変更しなくちゃいけなくなりました。

それで病院に電話して、予約日を変更してもらったのですが、事務員さんのいいようが…
「では予定していた検査も受けられるようにこちらから回しておきますので、30分前に来院して下さい」

回すっていうのはきっと担当部署が違うので書類か連絡を回すっていう意味なんでしょうね。(それとも「患者を回す」って意味?)

…部外者にそんな自分がこれからしなきゃいけない事務処理を伝えてどうする?

そういう時は「予定していた検査も受けられるようにしておきます」とか「こちらで手続きをしておきますので安心してお越し下さい」とかでいいんじゃないの?

どんだけ自分のことで頭がいっぱいなのさ!?

何でも自分目線で考えるからこういう言い方になってしまうんですよね。

ちょっと細かいことを気にしすぎかな?

作家三浦しをんさんのエッセイ『人生劇場』にこんなエピソードがあったのを思い出しました。
作者は本屋でアルバイトをしていた時期があって、ある時、お客さんでクレジットカードで支払おうとした方がいたんだそうです。
「申し訳ありませんが、当店ではカードは使えないのです」と作者が説明すると、お客さんはそれで納得して現金で支払いを済ませたそうですが、そこで重い一言。「しかしきみ、そういうときは『当店ではカードのお取り扱いはしておりません』と言うべきだ」
作者は平謝りに謝ったそうですが、この場合カードが使えないのは店側の都合であってお客さんには関係ないですからね。お客さんが正しい。

しかもこの話には続きがあって、数日後、またカードで支払おうとするお客さんがいたそうで、作者が顔を見てみると、なんとそれが同じ人!
 おじさん、もしや私を試しに来たのか!?
今度はおじさんに教わった通り、一字一句違えないようにちゃんと言えたそうですから作者もなかなかのもの♪
それを聞いたおじさんは「うむ」と満足そうにうなずくと帰って行ったそうです☆

エッセイには「あのおじさんは、きっと会社では熱心な新人教育係として名を馳せているのだろうと、なにやら愉快な気分でときどき思い返す」と書かれていました。

最近ほとんどの店員さんや窓口業務の人が自分より年下になったからか、言葉遣いが妙に気になる時があります。
齢をとったってことかな~


タイムマシーンは実現するのか?

2011-09-26 18:41:00 | 日々の出来事

少し前になりますが、「ニュートリノが光より速いという実験結果。タイムマシーン可能か!?」というSF好きとしては放っておけないニュースがありました。

最初にこれを聞いた時まず思ったのが「どういうこと!?」「タイムマシーンって相対性理論は?」という疑問。
それからいろいろニュースやネットで調べて、ようやく納得する情報が得られました。

ここからは聞きかじりの科学情報ですから、あまり真剣に受け取らないで下さいね(苦笑)

まず、過去に行くとはどういうことか。

小学校で習うと思うのですが、「は・じ・き」というのがありますね。「は(速さ)」「じ(時間)」「き(距離)」

速さ=距離÷時間
時間=距離÷速さ
距離=速さ×時間

過去に行くというのは、時間が過去にさかのぼるわけですから、時間の数値がマイナスになるということです。
つまり出発する前にすでに目的地に着いている状態。
これを可能にするためには、ちょっとやそっとの速さでは無理です。考えられる限りの速さよりもっと速い状態。つまり無限大の速さより速く進む必要があります。
無限大と定義された速度より速いわけですから、当然光よりも速い。

光よりも速い素粒子だけなら以前からすでに定義されていました。
それを「タキオン」と呼びます。
「タキオン」はアインシュタインの「相対性理論」とは矛盾しません。
相対性理論では通常の物質が光の速度を超えるまで加速することは不可能だとしていますが、光がもっとも速いとは一言もいっていない。この「加速」というのが重要。
タキオンは最初から光速を超えた存在という定義なので、加速させるまでもなく光より速い。(そして光より絶対に遅くはならない)
相対性理論では光の速度を超えることはできませんが、最初から光の速度より速ければ超える必要もなく、相対性理論にはひっかからない。そして重要なのは、相対性理論には速度の限界がないということです。

仮にニュートリノが光より0.0025%速かったとしたら、光より速い「タキオン」の存在が実証されたにすぎません。
相対性理論とは矛盾しない。
そしてそれは光よりちょっと速く「前に進む」っていうだけで、「過去にさかのぼって」いるわけではなく、タイムマシーンにはなり得ない。

過去に行くには、この光よりも速いニュートリノをさらに加速させ、無限大の速度を超える必要があるわけです。(仮にそんなことが可能だとして)

そして万が一無限大の速度を超えるタキオンが存在したとしても、人間自身は光の速度を超えられないため、人間自身が時間をさかのぼることはできないのです。

ま、加速するんじゃなくて、過去に実際に存在していたと現在から因果律を変更するとか、世界精神の中の認識を変えるとかできれば、結果的に時間旅行をしたことになるのかも知れませんけどね(苦笑)

大手の新聞社が「科学の根底がくつがえされた!」とか書くと真に受けてしまいそうですが、別にニュートリノが光より速くても相対性理論に問題はありません。ニュートリノが光より遅い速度から光速を超える速度まで加速したら、相対性理論を考え直す必要があるでしょうが、今回の実験はそういう結果ではないみたいです。
それを証明するためには同じ個体のニュートリノの速度を「2回」観測する必要がでてきます。
もちろん光速より速いからといってタキオンではない可能性もあります。ただしその場合でも、時間をさかのぼっているわけではなく、光よりちょっと速く前に進んでいることにかわりはないので、すぐさま時間旅行が可能という結論にはなりません。
ま、光速より速いってことだけでも大ニュースですけど。

これからいろいろ実験結果については検証されるでしょうが、肩すかしに終るなんて科学の世界ではよくあること。失敗も科学の進歩には必要ですからね。
とにかく久しぶりにSF的なニュースで心が躍りました。
いろいろ調べると様々な意見があってそれを知るのも面白かったです。

タイムマシーンなんて夢があって私は好きですけどね。

こういうの好きなので長々と書いてしまいました。
あー楽しかった♪



マツタケ食べました♪

2011-09-25 14:21:00 | 本と日常
三連休の最終日、地元の秋祭りに参加して来ました。

屋台が出たり、地域の特産品が売られていたり、平均年齢のやたらと高いアマチュアバンドの生演奏があったりして、田舎のお祭りにしてはそこそこ盛り上がっていました。

お目当てにしていたのは震災復興物産展。
東北地方の名産品が並べられていて、売上げの一部が義援金として寄付されます。加えて義援金の募集もされていました。
おそろいのTシャツを来た若い売り子さんたちが大きな声で呼び込みをやっていてにぎやかにぎやか。
私は仙台名物の牛タンカレーというのを買いましたが、おまけで引換券がもらえて、近くのテントで焼き栗と交換してもらえました♪

焼き栗大好き!

地域の名物五平餅や鮎の塩焼きもありましたが、一番人気はマツタケの炭火焼とマツタケご飯。
もう1時間前から長蛇の列。
道路に座り込んでいる人に折りたたみ椅子を持ち込むつわもの、海外の観光客にぐずる子供を叱責する声。

私の後ろのおばさん二人はずっと親の介護に協力的でない弟夫婦のグチを言っていました。「いくら旦那の親だからって嫌になるわ」というおばさんAに「弟はあなたに甘えているのよ」とたきつけるおばさんB。
そうかと思えば並ぶのに飽きた子連れの若い父親は、最前列までいって戻ってくると「マツタケは2切れくらいでご飯ばっかりだ」と奥さんに報告。
…あんたら二百円でどれだけ食べるつもりなの?

みんな並びながら何かしらグチを言っているのが面白かった(苦笑)

マツタケご飯、ご飯ばっかりでマツタケは2切れくらいだったけれど、おいしくいただきました☆

今年初めてのマツタケです♪

家に帰って焼き栗を食べようと思いましたが、これがなかなか割れない。
確か昔、祖母が爪を立ててカラを割っていた記憶があったのですが、軟弱な私の爪じゃ無理でした。
コンビニで「甘栗むいちゃいました」ばかり買ってるからかな?


『ダブル・ファンタジー』『涙が出るほどいい話』

2011-09-24 14:08:00 | 本と日常

月末になると請求書だの領収書だのが送られてきてうんざりします。

家計簿代わりにクレジットカードの明細書を使っているのですが、先月の食費が1万7千円…
一人暮らしじゃ多いかな?
基本自炊していますが、なかなか節約ってできないものですね。
大好きな本も先月は4冊しか買ってないっていうのに。

天気がよかったので洗濯して布団を干して、こりずに本屋さんで立ち読みして来ました。

村山由佳 著
『W/Fダブル・ファンタジー』(文藝春秋)

35歳脚本家の女性が主人公。
ちょっとHで過激な描写もありますが、女と男という二つの性の違いを女性の視点で描いています。
常に自分の体と相対し、成長と共に付き合ってきた女性の性に対し、頭の中でしか理解しようとしていない男性の性。
村上由佳さんの新境地というふれ込みですが、個人的には相変わらず「閉じられた世界」をイメージしてしまう作家さんです。
登場人物はみんな村上由佳、みたいな…
同じ空間にいても女性と男性では違う感じ方をしているという面は面白く読めましたが、人間関係だけ、というか恋愛だけで世界が成立している作品ってやっぱりちょっと苦手かな。

もう一冊は気分を変えたくてタイトルで選んだ本。

『涙が出るほどいい話』(河出文庫)

全国から寄せられた「いい話」をまとめたもので、何冊か同じシリーズが出ています。

タイトル通り、心温まる「いい話」が収録されているのですが、その中のひとつが心に刺さりました。

電車の中で出会った手足が不自由でうまくしゃべれない青年。
電車がゆれて倒れこんだところを支えてあげると、あらかじめプレートに書かれた「ありがとう」という言葉を指差して青年は感謝の気持ちを伝えます。
そのプレートにはこうも書かれていました。

「かわいそうではありません 話しかけてください」

そうなんですよね。
「かわいそう」と思うことがすでに差別なんですよね。
心に突き刺さりました。


『僕の姉ちゃん』

2011-09-22 23:57:00 | 本と日常
そこまで男に教えていいの?

益田ミリさんのちょっと力の抜けた作風が好きでよく読んでいるのですが、この本も面白かった♪

益田ミリ 著
*(キラキラ)*『僕の姉ちゃん』*(キラキラ)*(マガジンハウス)

両親が出かけるので、姉と弟が二人で留守番。
30代ベテランOLの姉と社会人一年生の弟。
ソファーに腰掛けながら、食卓で弁当を食べながら、今夜もたわいもない話が繰り広げられます。

「アンタって一生2万円のブラとか見れない男だね」

女がブラを毎日洗うなんてウソ。
夏は汗かくから洗うけど、冬はそうとうヤバイよ…

嬉しそうに話す姉ちゃんに、本気で嫌そうな顔をしている弟(苦笑)

弟からみた姉、という視点が面白くてクスクス笑いながら読みました。

「正解はCMのあとで」という番組は見ない姉。
…なんかイライラするから。
ダイエット本は一度やったらそれでお終い。
男のためにネイルなんてするわけないじゃない?

「彼氏には会社の仲間とテニスをしに行くっていってある」といいつつ一日家でゴロゴロしている姉。
なんでそんなウソつくの?
けげんな弟に姉は「人聞きの悪い、大きなくくりでは同じでしょ。私には自由に使う私の時間があるの。自分の時間を自由に使うって意味では同じようなものでしょ」と言い放つ。
…く、くくりが大雑把すぎるよ!

立ち読みだったのでセリフはうろ覚えですが、まあ、全編こんな感じです♪

悟りきったような姉ちゃんのキャラクターがいいなぁ。

弟の会社の女子を品定めしたり、弟の甘い幻想をぶち壊したり(笑)
お互いの仕事のグチを聞いたり聞いてもらったり。
かざらない姉と弟ならではの雰囲気がよかったです。
ま、世の中にはいろいろなきょうだいがいるんでしょうけどね。


宝暦治水 薩摩義士物語

2011-09-20 18:27:00 | 本と日常
時折激しい雨が降っています。
私の住んでいる岐阜県でも大雨洪水警報が発令され、一部地域には避難勧告が出されました。

車に乗るために傘をたたむ、そんなわずかな時間でびしょ濡れ。
こんな日は仕事も学校も休みでいいんじゃないの?
日本人は真面目だからなぁ。

岐阜県には木曽三川といって大きな川が三本あります。
木曽川、揖斐川、長良川。
この川が昔からよく氾濫したため、集落を堤防で囲んだ「輪中(わじゅう)」というのが作られました。

水害に対する備えも様々。

「上げ仏壇」というのは床上まで水があがってきた場合、仏壇が可動式になっていて天井裏に収納できる仕掛け。
いざという時のために小舟が玄関の軒先に吊るしてある家もありました。

岐阜県の小学生がみんな習うのが江戸時代に行われた「宝暦治水」
木曽三川の洪水を防ぐために行われた治水工事で、当時から何かと幕府に目をつけられていた薩摩藩がその工事に当たりました。

費用は全て薩摩藩持ち。
関が原以来徳川幕府に冷遇されてきた薩摩藩は、幕府と戦うことも考えたそうですが、家老の平田靱負(ひらたゆきえ)はお家安泰と民百姓のため、この治水工事を請け負うことこそ薩摩藩のとるべき道と皆を説得し、藩主の許可を得て自ら美濃の地におもむきます。
ただでさえ困難な工事に加え、外様(とざま)の薩摩藩士には様々な嫌がらせもあったようです。

薩摩藩士の食事は一汁一菜。草鞋も蓑も安く売ってはならない…そんなお触れが出されたり、夜中にこっそり堤防を壊されたり。

故郷から遠く離れた地で満足な治療も受けられず病死する者。理不尽なあつかいに抗議の意味で自害する者。
薩摩からやってきた947名中、実に80余名が命を失いました。
かかった費用は当初幕府が示した金額の3倍近くにはねあがり、およそ40万両(約300億円)。

慣れない土地での治水工事に、幕府の厳しい監視。
工事は困難を極め、多くの犠牲を払いながら、それでもそれに屈することなく、ついに薩摩藩士は工事を成し遂げます。
しかしこの工事の総責任者だった平田靭負は再び薩摩の土を踏むことはありませんでした。
工事の完成を見届けた平田靭負は、国許に報告する書面を書き上げた後、藩士に多くの犠牲を出し、藩の財政を圧迫した責任を取って美濃の大牧で自害するのです。
辞世の句です。

「住みなれし 里も今更名残にて 立ちぞわずらふ 美濃の大牧」

小学生の頃からこうした話を聞かされて育った岐阜県人は、だからいまだに薩摩(鹿児島県)の人たちに対して「ありがたい」という感謝の気持ちがあります。

現在も堤防には薩摩から取り寄せた松千本が植えられた史跡「千本松原」が残っていて小学校の社会見学の定番になっていますし、平田靭負ら宝暦治水で犠牲になった85人を祭った「治水神社」も建てられています。

昔から災害は何度も人の命を奪い、その度に人間は命がけで戦ってきたんですよね。
いくら文明が進歩しても、最新の技術を使いこなしていても、自然なんてたいしたことない、なんて思い上がったらいけない。自然の力を見せ付けられる度に思い知らされます。

ちなみに岐阜県と鹿児島県は姉妹県でもあります。
私は一度も行ったことがありません。

台風が近づいて来ています。
みなさん、雨と風にご注意下さい。


真夜中の決闘

2011-09-19 01:33:00 | 本と日常
たった今、蚊をたたき損ねました。

あぁ、くやしい!

一匹でもいると気になるんですよね。
私がいよいよという時に使う必殺技があります。
まず明るい部屋でベットの上に胡坐をかいて座り、頭からすっぽり布団をかぶります。
頭を下げた状態で、ベットのシーツとかけ布団の間に外が見えるすき間を作り、外から見たら布団でできたかまくらのような状態にします。

これで布団によって体はガードされ、知らない間におでこや足が刺されているという危険がなくなり、外界との接点はかまくらの入口部分だけになります。
蚊は人間の吐く息や熱に反応するらしいので、普通に呼吸をしていればそのうち蚊がこの入口に誘い込まれ、姿を現したところをすかさず両手でパチン!

広い空間での戦いを避け、自分の陣地に誘い込む!

見たか人類の英知!!
霊長類をナメるなよ!

かまくらの入口は狭すぎると蚊が寄ってきませんし、広すぎると死角ができて侵入を許す危険が増えます。
そこが微妙なところ。
ただし狭い入口の空間だけに集中すればいいので、両手でパチンの命中率は飛躍的に向上します。

ただこの完璧に思える作戦にも2つだけ欠点が…

布団を頭からかぶるので長時間だととっても暑い。
それと蚊が入口に必ずやってくるという保証が特にないってこと。

………。

あ、でも今年の夏はこの方法で1回成功しました。
本当ですよ。

立ち読み『ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論』

2011-09-16 19:26:00 | 本と日常
なんだかんだいってまだまだ残暑が厳しいですね。

もうすぐお彼岸。
暑さ寒さも彼岸まで…もう少しだと思ってクーラーも使わず耐えています。

先日スーパーに買い物に行きました。
来月からバターが値上げされるというニュースが頭の片隅にあったので、来たついでに買い足しておこうと商品の置かれている棚に手を伸ばしたら、どういうわけか隣の商品が棚から落ちて床の上に。
落ちた商品は私がいつも使っているバターより少々お高め。

そのまま棚に戻そうかとも思いましたが、何となくやらしいのでしぶしぶ自分の買い物カゴに入れました。

別にどこも傷ついたりはしていませんでしたが、やっぱり床に落ちた商品は誰も買いたくないですからね。

結局、安いうちに買っておくつもりが、いつもより値段の高いバターを買うはめに。
どうしていつもこうなの?
たまには安い方が落ちてくれてもいいじゃない…

どこかの本に「不運なことだけ記憶に残りやすいため、自分がいつも不運に見舞われていると思い込みやすい」と書かれていましたが、本当かな?
どうもあやしいような気がします。

あやしいといえば、最近こんな本を読みました。

小林よしのり 著
*(キラキラ)*『ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論』*(キラキラ)*(小学館)

この人の本は最近めっきり読まなくなっていたのですが、東日本大震災のことが描かれていたので読んでみました。

被災地で救援活動をする自衛隊を取り上げ、「自衛隊は被災地でこんなに活躍した」、「みんな自衛隊に感謝している」と書かれていて、そこまではいいのですが、その後の論調が「だから自衛隊は国を守るために必要だ」「国を守るために銃を持って戦争をする自衛隊を理解し、ありがたく思わなくちゃいけない」と読めてしまい、ちょっと飛躍しすぎじゃないの? と個人的には思ってしまいました。

自衛隊の被災地での活動や現地の様子は興味深かったのですが、地元の消防団やボランティアの活動、海外からの支援についてはほとんど触れず、情報が一方的で、震災を利用して自分の思想を語っているようにしか思えません。
被災地の様子もマンガ家なのに写真を多用したりして、やっぱり現実の重さを伝えるのには自分の画力じゃ限界があったのかな?
一応現地にも足を運んだようですが、どこまでも「見学者」目線の作者の言動には共感できませんでした。

ちょっと厳しい感想になってしまいましたが、自分に都合のいい情報をつまみ出してまとめた感じ。
もちろん何を書いてもいいのですが、私は買わずに立ち読みで済ませました。

個人的には震災の二週間後から現地に入りボランティア活動をされた体験を綴った、絵本作家のぶみさんの『上を向いて歩こう』(講談社)や、自衛官の妻として、夫を今回の震災の災害派遣に見送った立場で書かれた『突撃! 自衛隊妻3』(ぶんか社)の方が、よりリアルに被災地の様子や自衛官の本音を伝えているように思います。

ま、一般的に良書もあれば悪書もあるわけで、何でも鵜呑みにせず、自分の頭で考えることが大切ですよね。

同じ事柄を見ても、感じ方は人それぞれなわけですし。

本の中で、自衛官の被災地でのストレスは相当なもので、ついには派遣されるのが嫌で野外で下半身を露出するという事件を起こした自衛官もいた…と書かれていました。
いや、それストレスうんぬんの前に人間としてやっちゃダメでしょ?
そんなのと一緒にされたら他の自衛官が迷惑だよ。
作者は自衛官を擁護する気持ちで書いたのかも知れないけれど、もう物事の善悪がゴチャゴチャになっちゃってるから!

読んでいてツッコミを入れたのは久しぶりです。


日曜日にはアップルパイ

2011-09-14 18:28:00 | 本と日常
そろそろリンゴの収穫の季節。

この間から買いに行こうかどうしようか迷っていた新しい洋菓子店に行ってアップルパイを買ってきてしまいました。

しかもワンホール。

おいしいけれど食べすぎかな?
フランスの田舎の家をイメージしたというお店は黄色の壁にオレンジ色の屋根瓦。
なかなかオシャレなたたずまいでしたが、何より試食が出来るのが気に入りました♪
アップルパイにチーズケーキ、あんずのジャムと遠慮なく試食。

白い日よけの付いたオープンカフェもあったのでまた行ってみようかな。


『新銀河ヒッチハイク・ガイド』

2011-09-12 19:21:00 | SF

2001年に急逝したダグラス・アダムズが書いた「銀河ヒッチハイク・ガイド」。
その世界観も登場人物もそのままに、アイルランド人の作家オーエン・コルファーが書いた続編、

『新銀河ヒッチハイク・ガイド』〈上・下〉(河出文庫)

を読みました。
内容は後でふれるとして、まず言いたいのは、

…文庫本値段高いよ!!

一冊760円(税別)、上下巻で1,520円(税別)ってどうなの!?
思わず新潮文庫の棚にあった夏目漱石の『こころ』を取り出し確かめました。
380円。
2倍で760円。4倍で1,520円。

上下巻で夏目漱石『こころ』の4倍!!

ウウゥ…昔は新潮文庫のシェイクスピアなんて200円で買えたのに(『今日の早川さん』(早川書房)より。岩波文子の嘆き)

値段はともかく、『新銀河ヒッチハイク・ガイド』は作者が変わっても相変わらずのドタバタコメディーで楽しい♪
名作の続編を別の作家に書かせるというのは賛否の別れるところですが、私はそこそこ楽しめました☆

ま、もともとイギリス人独特のキツイジョーク満載の作品でしたからね。
わけわかんない人にはとことんわけがわからないと思います(苦笑)

ホント、大英帝国が世界を支配しなくて良かった…

ジェローム・K・ジェロームの『ボートの三人男』といい、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』といい、『シャーロック・ホームズ』にアガサ・クリスティといい、イギリス人ってホントにひねくれているんだから…

そこが面白いんですけどね♪

高速道路建設のためにあっけなく破壊された地球。
たまたま宇宙船にヒッチハイクして助かった地球人アーサー・デント。
二つの頭を持つ銀河帝国大統領。
〈無限不可能性ドライブ〉により自分がどこにいたいか決めるまではありとあらゆる場所に同時に存在する宇宙船「黄金の心」号。
仕事熱心なヴォゴン人は”ヴォゴン人に破壊されなかった地球”にアーサー達をおびきよせ、あらゆる次元の地球を破壊しようともくろみます。
アルファベット順に人を侮辱して回っている不死のエイリアン。
銀河帝国大統領になるのが夢のアーサーの娘で(ただしアーサーは精子提供のみ)反抗的なティーンエイジャー、ランダム・デント。
アスガルドの神々に雷神トールのハンマー。

「Dr・フー」とか「宇宙船レッド・ドワーフ号」が好きな人なら楽しめると思います☆
   


明日へ~子供たちの展覧会~

2011-09-11 13:45:00 | 本と日常
東日本大震災が起きた3月11日から半年。

先日テレビを見ていると、震災で被災し、5月にボランティアでお手伝いをさせていただいた岩手県釜石市の旅館の女将さんが出演されていました。

その元気そうな声にまずはひと安心したのですが、震災当日撮影されたという、旅館に津波が押し寄せ、人々が間一髪山に逃げる映像というのを見て、自分の目で見た被災した旅館と元の旅館の姿が初めて重なりました。

私が目にした全壊した隣家が実際はもっと近くにあったことも初めてわかりました。
旅館の裏手に折り重なっていた軽自動車とマイクロバスが実際に流されていく映像。
あぁ、あの木は私たちが行った時もまだあったあの木だ。
津波がこうして襲ってきたのか…

被災地に向うバスの中から見た陸前高田市のガレキだらけの景色。津波がやってくる以前のかつての市街地の様子もテレビで見ましたが、とてもすぐにそれが同じ場所だと理解することができないほど変わってしまっていました。
町を知らない私が見てもショックなのですから、地元の人たちがどんな気持ちで津波後の町を見つめていらっしゃるか…

一週間しかいなかったくせに、自分の故郷みたいな絆を感じてしまうのは感情に流されすぎなのでしょうか。

私がお世話になったボランティアの支援団体では、被災地の子供たちの心のケアとして、お絵描き隊なる活動をしています。
そのなかで子供たちが書いた絵の展覧会が、9月に盛岡市と大船渡市で行われます。

盛岡市の会場は、JR盛岡駅前の岩手県民情報交流センター5階にある「ギャラリーアイーナ」で、期間は9月17日から9月20日まで。

大船渡市では大船渡市民文化会館(リアスホール)の1階展示ギャラリー、期間は9月23日から9月25日まで。

絵を描くことで子供たちに笑顔になって欲しい。

お近くの方はぜひ足をお運び下さい。



食欲の秋、到来

2011-09-10 17:36:00 | 本と日常
窓を開けて寝ていたら風邪を引いてしまいました。
朝晩は涼しくなりましたからね~

薬を飲んで、あんみつと出来合いのお惣菜とサイダーと辛口カレー(レトルト)を食べて、一日寝ていたら治りました。

そろそろ窓は閉めて寝たほうがよさそうです。
秋の気配?

地元の和菓子屋さんで季節物の栗きんとんの販売が始まったというので、さっそく親戚と友達に送る手配をしてきました。

あー、栗おこわも食べたい。
モンブランもいいなぁ…
ナス焼き、カボチャ、初サンマ、そうそう落ち鮎も美味しい季節。
この季節の魚は栄養タップリ、戻りカツオなんか脂が乗っていておいしいんですよね~

夏場はあまり食べなかったシチューも作ってみました。
鳥のささみと野菜のシチュー♪

去年発売されて話題になっている『体脂肪計タニタの社員食堂』というレシピ本。
様々な方法で、美味しく、しかも低カロリーの料理方が紹介されています。
私もこの本に影響を受けてシチューに鳥のささみを使ってみたのです。
カロリーを気にして(苦笑)

カロリー気にする前に、食べ物のことばっかり思い浮かぶこの頭を何とかしたい…

最近隣町に出来たお店のアップルパイが気になってしかたありません。
アップルパイも好きなんです。

誰か止めて…


『日本人なら知っておきたい日本文学』

2011-09-06 19:27:00 | 本と日常
9月6日はショート・ショートの神様と呼ばれた星新一さんの誕生日です。

星さんが生まれたのは大正15年。生涯に1000編を超す作品を発表し、多くの作家、特に日本のSF界に多大な影響を与えました。
私も作品集を何冊か持っていますが、今読んでも全然色あせないのが星さんの作品の魅力。

久しぶりに『ボッコちゃん』を読み返しました♪

その他に最近読んだ本は、蛇蔵&海野凪子 著

*(キラキラ)*『日本人なら知っておきたい日本文学』*(キラキラ)*(幻冬舎)

ベストセラーになった『日本人の知らない日本語』の作者コンビがおくるコミックエッセイ。
今回は日本文学、「枕草子」や「源氏物語」がテーマです。

「紫式部ってどんな人?」と外国人に聞かれても答えられない日本人。

わかりやくす、くだけた感じで清少納言や紫式部が紹介されていますが、学生はあまりこれで勉強しない方がいいかも知れません(苦笑)

「昼間からいちゃつく不細工なカップルは見苦しい」とバッサリ切り捨てる清少納言。一方紫式部は頭のいい女性は嫌われるからと、わざとアホのフリをして過ごしたりしています☆

現代のマンガ、アニメオタクにも似た収集癖と情熱を持った「更級日記」の作者、菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)。

江戸時代に勝手に吉田くんと呼ばれ始めそのまま定着してしまった「徒然草」の作者卜部兼好(吉田兼好の本名)。

平安時代の治安を守った5人のヒーロー、源頼光と頼光四天王!
この四天王のひとりは「金太郎」で知られる坂田金時です。
後の世ではこの坂田金時の息子という設定の2次創作が作られ、金平という名前が付けられました。
皆さんご存知の「きんぴらごぼう」は、ゴボウを食べると金平(きんぴら)みたいに力がつくということで名付けられたそうです。(知らんかった!)

あくまで文学史の副読本として読むのなら面白いかも知れません♪

年号と名前を丸暗記するだけの日本の学校教育じゃなかなか知ることのできない、人間くさい古典の作者たち。

私のお気に入りは「更級日記」の作者、菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)です!
ご飯に呼ばれてもあこがれの「源氏物語」を読むのに夢中で部屋から出てこない…とか、何だかすごく共感できる(笑)

楽しくて勉強になりました☆