私的図書館

本好き人の365日

高橋留美子さん、紫綬褒章を受章おめでとうございます!

2020-11-10 00:00:01 | 本と日常

マンガ家の高橋留美子さんが、学問や芸術などで功績を残した人に贈られる秋の紫綬褒章を受章することが決まりましたね。

個人的には勲章なんてあってもなくても高橋留美子の偉大さには何の影響も無いと思っていますが、くれるというのなら貰っておいても邪魔にはならないでしょう。

その報道のせいで、少しでも特集記事や、インタビューなんかが雑誌に載るのなら大歓迎。

マンガ家さんってあまり表に出ないので、同時代に生きるファンとしては、そっちの方がありがたい。

 

さっそく、雑誌「ダ・ヴィンチ 2020年12月号」に、 高橋留美子さんの書き下ろしエッセイマンガとインタビューが掲載されたので読んで見ました。

マンガの方は、コロナ禍での仕事場の様子、週刊連載を抱えるマンガ家さんの一週間のスケジュールなんかが描かれていて、とっても興味深い内容。

インタビューも、過去の作品について語ってみえたりして、とても面白く読ませてもらいました。

ただ、高橋留美子作品のコスプレしたグラビア写真とか、高橋留美子作品について語る芸能人とかより、ご本人のインタビューをもっと載せて欲しかったな・・・

記事の中で高橋留美子さんが読んでいるマンガとしてあげていた、二ノ宮知子さんの『七つ屋 志のぶの宝石匣』をさっそくチェック。

『進撃の巨人』も読んでいるとはちょっと意外でした。

先月から放送が開始された、「犬夜叉」の続編となるアニメ「半妖の夜叉姫」(犬夜叉や殺生丸の子供達が主役)も楽しく観ています。こちらは高橋留美子先生は関係していないオリジナルストーリーのアニメ。

 

しかし63歳の現在でも週刊連載を抱え、創作活動を続けているってマンガ家さんって本当にスゴイ。

「マンガ以外に楽しいことがあったらぜひ教えて欲しい」という高橋先生の言葉は名言だと思っています。

 

 

 


吾日に吾が身を三省す

2020-08-16 07:48:14 | 本と日常

コロナ禍で外出の機会が減ったので、ガスレンジ周りを掃除したり、サボテンを植え替えたり、溜まっていた領収書を片付けたり、衣類の整理をしたりと部屋の中はずいぶんスッキリしました。

 

回数は減ったものの、本屋さんにはたまに顔を出し、立ち読みは控えて目についた本だけ買って帰るようにしています。

 

そんな中で買った本。

 

ほるぷ出版
発売日 : 2020-02-21
ほるぷ出版
発売日 : 2020-02-21
著者 : 劉慈欣
早川書房
発売日 : 2020-06-18
著者 : 劉慈欣
早川書房
発売日 : 2020-06-18
著者 : 松苗あけみ
ぶんか社
発売日 : 2020-06-10
著者 : 日向理恵子
童心社
発売日 : 2020-07-03

 

あと何冊か買ったのですが、仕事関係や、あまり面白くなかったので割愛。

 

猛暑もそうですが、今年は大雨などの災害も多いので、防災グッズも少し買いました。こちらは通販で。

 

充電式のLEDランタン。

飲み水。

車載用携帯トイレ。

 

防災グッズって眺めていると色々欲しくなってしまう・・・

ソーラーパネルで充電できるポータブル電源とか、テントや調理器具などのキャンプグッズとか、スコップとか牽引紐とか。

 

コロナによる特別定額給付金10万円も振り込まれました。

 

これ本当にありがたい。

 

精神的にちょっと余裕が生まれますね。

 

アベノマスク とか呼ばれている、1世帯につき2枚のガーゼ製マスクは封も開けずに放っぽってありますが。

いや、値段は高くなっているけれど、もう普通に買えるし。

 

東京オリンピック延期の件といい、今回のコロナ対策、過ぎ去りしのちの検証が大切ですね。


映像研には手を出すな!

2020-02-09 09:32:52 | 本と日常

NHKで1月から放送されだしたアニメ「映像研には手を出すな!」が面白い。

女子高生3人組がアニメを作るために映像研究会を立ち上げ部室を確保し何だかんだあってアニメを作って行く。

主人公の一人がアニメを作る人を意識した作品が「未来少年コナン」でその映像がそのまま使えるあたりさすがNHK。

原作は大童澄瞳さんの漫画。アニメの監督は湯浅政明さん。

元アニメーターとしてはわかりすぎる苦労やネタが山盛りで楽しめるし、学園物としても楽しいし、何よりダンジョンみたいな高校、展開されるオタク全開の会話、アニメ制作過程で突入する作品世界のただならぬこだわり、まるで満漢全席のよう楽しめる要素がてんこ盛り!

加えて音楽もイイ!

2020年も面白いアニメに出会えてホント幸せ〜

原作漫画も買っちゃおうかな?

 

著者 : 大童澄瞳
小学館
発売日 : 2017-01-12

 

あと久しぶりにバイクも欲しくなっちゃって。

HONDAからマイナーチェンジがこの3月に発売される「Rebel 250」(レブル250)

車検のいらない250cc以下で足つきのいい私の好きなアメリカン(見た目はアメリカンだけど実際はロードスポーツに分類)

欲しいけれど、問題は駐車場。

賃貸住まいだとバイクの置き場所ってホント困る。

だからレンタルバイクで我慢していたのだけれど、このレブルは自分用のカスタムもしたいし、街乗りにも使いたい。

ガレージ持ってる人がホントうらやましい〜

今はYouTubeでレブルに乗っている人の動画を見て日々もんもんとしている感じ(笑)

 

 

先週買った本は2冊。

サトクリフの復刊新装版。

 

ほるぷ出版
発売日 : 2020-01-17

 

ほるぷ出版
発売日 : 2020-01-17

 

この他に2月から3月にかけてこの2冊を含め全部で6作品が復刊される予定なので全部揃えないと。

 

『ケルトとローマの息子』灰島かり訳 2月刊行予定
『ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール』金原瑞人・久慈美貴訳 2月刊行予定
『夜明けの風』灰島かり訳 3月刊行予定
『ヴァイキングの誓い』金原瑞人・久慈美貴訳 3月刊行予定

 

物欲は止まる所を知らず、されど懐には限りあり。

あぁ、世は無情だなぁ


第162回芥川賞・直木賞発表

2020-01-19 18:22:39 | 本と日常

第162回芥川賞・直木賞が選ばれましたね。

芥川賞は古川真人さん(31)の『背高泡立草』(すばる10月号)

直木賞は川越宗一さん(41)の『熱源』(文芸春秋)

が、それぞれ選ばれました。

 

古川さんは前回に続き4回目の候補入りでの受賞。川越さんはデビュー2作目での受賞です。

 

今回芥川賞の候補には、木村友祐さんの『幼な子の聖戦』(すばる 11月号)も入っていました。

前回芥川賞候補に選ばれながらも、古典でもない小説を参考文献として取り上げ、創作者としての矜持を選考委員から散々なじられた古市憲寿氏が、作品『百の夜は跳ねて』で参考文献にしたのが、この木村友祐さんの別の作品『天空の絵描きたち』です。

ある意味、古市騒動のおかげで発見された作家さんみたいになっていて気の毒といえば気の毒ですね。

 

受賞作はそれぞれ福岡や長崎の島が舞台だったり、北海道のさらに北に浮かぶ島、樺太(サハリン)が舞台だったりするみたい。

本屋さんにまたたくさん並ぶと思うので、チラッとのぞいてみたいと思います。

 


Sogni d'oro.(ソンニ・ドーロ)=良い夢を

2020-01-11 06:19:34 | 本と日常

明けましておめでとうございます。

 

初夢はみました?

 

私のはよくわからなくて(ま、夢ってだいたいそんなものですが)

友達に頼まれてパーティの余興で演奏するためにバンドかなにかの仲間で車に乗っている(バンドなんか組んだことありません)

ついてみると子供の頃の通学路にすんげぇいかつい男たちがたくさんいて銃なんかもって対立していて、警察もわんさか。

通学路のよく知る隣同士の建物は、日本のヤクザとイタリアンマフィアで、両家は対立していて一触即発、真新しい家具を積んだトラックに花を抱えた花屋も近づけない。

車を停めようにもどちらにもニラまれて押し返され右往左往。

そのうち仲間(自分)の1人が車の屋根をたたいてリズムを取りながら即興で歌い出す(サンルーフかなんか)

仲間が次々と入れ替わり(ぜんぶ中身は自分)即興でやけに明るいブラジルあたりのリズムの歌をつなぎながら歌って男たちの注意をひく。

その間に、急いで家具を運び込んだり、花屋が花を抱えて家に入ったり(ミュージカル?)

中学時代の友達がヤクザの中にいて協力してくれたり、かと思えばドラムの音が銃声に勘違いされたり、つかみかかろうとする男たちを車でかわしたり。

即興のイタリア語もあやしくなってきて、ごまかしたり、踊ったり、コーラスが入ったりでもうめちゃくちゃ。

そのうちパートが変わり、ウェディングドレス姿の友達(ヤクザの娘)の独唱、語りが入り、結婚式の両親への手紙みたいになって大人たちがうるうる。

そこへ両家の女たちが大鍋の料理を持って男たちをかきわけ登場。どかんどかんと料理をテーブルに並べ、両家が合流。結婚披露宴が始まり、演奏再開。

めっちゃ盛り上がる中ドレス姿の友達が笑顔で泣いている・・・というところで目が覚めました。

 

何の映画だ??

 

YouTube見ながら寝落ちしたのがいけなかったか・・

ロミオとジュリエットみたいだったけれど、元ネタなんだろう?

職場の人間関係や仕事上の対立をイメージしてる?

イタリア語全然しゃべれないけれど、イメージでマンマミーアとか言いながら歌ってたな。

今年はもう少し落ち着いた年にしたいんだけど・・

 

お正月は友達と遊んだり、家でゴロゴロしたりで少し太りました。ヤバイ!

本屋さんにも行って来て、買ったのはこの2冊。

 

著者 : 高畑勲
岩波書店
発売日 : 2019-07-03

 

著者 : 永野護
KADOKAWA
発売日 : 2019-12-09

 

本屋さんで小学生くらいの女の子がお父さんと「鬼滅の刃」(集英社)のコミックを買いに来ていたのですが、最新18巻のうちところどころ売り切れで(1巻から5巻くらいまでが無いのが致命的)残念そうにしていました。

そんなに人気!?

 

 


稲垣栄洋 著 『生き物の死にざま』

2019-12-23 17:54:24 | 本と日常

年の瀬ですね〜

寒さが堪える季節になりましたが、うちの近所にはまだ雪は降っていません。

お山に三回雪が降ると里におりてくると祖母がいっていたので、もうじきだとは思いますけどね。

この年の瀬に読んだ本は、稲垣栄洋さんの『生き物の死にざま』(草思社)

 

著者 : 稲垣栄洋
草思社
発売日 : 2019-07-11

 

土の中で何年も暮らし、成虫になるために土から出てきたらひと夏でその寿命を終えるセミ。

卵が孵るまでエサも取らず見守り続け、やがて卵から小さな命が生まれると力尽きてその生涯を終えるタコの母親。

五億年前から生き続け、分裂して増殖するクラゲ。その中でもベニクラゲは死んだと思われてもまた小さな固まりになり、若返って分裂のプロセスに逆戻りする。

 

様々な生き物の生き方、死に方を照会した本書。本当に読んでいて驚きの連続でした。

 

成虫になると食べるための口さえ無くしてしまい、ひたすら交尾相手を探して短い命を終えるカゲロウ。

メスの体の一部となり、内臓も同化してしまうチョウチンアンコウのオス。

どうしてこんな生き方を選んだの? って思う生き物ばかり。

生命ってホントに不思議。

 

人間の小さな社会ばかり眺めていると、こんな身の回りにあふれている不思議さにも気が付かなくなってゆくものなんですね。

自然界の多種多様な生態系に比べたら、国や宗教でもめている人間なんて小さい小さい。

とても面白く読めました。

 


『ロウソクの科学』

2019-10-11 14:42:32 | 本と日常

超大型台風19号が明日にも上陸ということで、家の周りを片付け飲料水なんかを確保しておきました。

大型じゃなくても台風の時は一応万が一に備えてお風呂に水を貯めたりしていますが、今回は伊勢湾台風並ということで、ちょっと緊張。

ブログもいつ書けるかわからないので今のうちに更新です。

 

先日から発表されているノーベル賞。

日本ではリチウムイオン電池の開発に携わった旭化成名誉フェローの吉野彰博士が、米ニューヨーク州立大学教授のスタンリー・ウィッティンガム博士、米テキサス大学教授のジョン・グッドイナフ博士らと共にノーベル化学賞を受賞しました。ちなみにグッドイナフ博士は97歳。最高齢での受賞です。

そして注目のノーベル文学賞。

昨年は米国に端を発したセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」スキャンダルで関係者が性的暴行で告発されたため発表ができなかったので、今回2年分が発表されました。

2018年のノーベル文学賞はポーランドの作家、オルガ・トカルチュクさん。

2019年の同賞をオーストリアの作家ペーター・ハントケさんが受賞しました。

オルガ・トカルチュクさんに対しては「森羅万象への情熱を武器に、限界を乗り越えていこうとする生き様を物語る想像力に対して」

ペーター・ハントケさんに対しては「巧妙な筆づかいを駆使しつつ、人類の歩みの中で残された末端部や特異な部分に踏み込んだ、影響力のある諸作品に対して」

とそれぞれ受賞理由が説明されましたが、この説明だけではチンプンカンプンですよね〜

ペーター・ハントケさんは1987年の映画『ベルリン・天使の詩』の脚本にも参加されています。

 

日本のマスコミは案の定「村上春樹ノーベル賞受賞ならず」と報道していてうんざりです。

どっちでもいいよ! と正直思います。きっとご本人もそうなんじゃないかな?

 

それより消費税の軽減税率の対象に書籍を入れて! と強く主張したいですけどね。

 

今回ノーベル化学賞を受賞された吉野彰博士は1948年大阪府生まれ。

化学に興味を持つきっかけになったのは、小学校4年生の時に学校の先生が薦めてくれた一冊の本だったそうです。

マイケル・ファラデー著『ロウソクの科学』

 

マイケル・ファラデーは1791年生まれの英国の科学者。貧しい家庭に生まれたマイケルは小学校中退という教育しか受けていませんでしたが、のちに科学史上もっとも影響を与えた科学者の一人と称されるまでになります。『ロウソクの科学』はそんな彼が英国王立研究所で連続講演した時の内容をまとめた物。

ロウソクを例にとり「燃える」という現象を多面的に解説しています。

吉野博士のコメントを受けて、これは「売れる!」と出版社は確信したんでしょうね、さっそく『ロウソクの科学』の重版が決まったんだとか。

商魂たくましいなぁ。

 

 

著者 : ファラデー
岩波書店
発売日 : 2010-09-17

 


消費税増税と買った本

2019-09-29 13:35:21 | 本と日常

9月も残り2日となり、いよいよ10月から消費税が10%になりますね。

今回は軽減税率といって、食料品と新聞は8%のままでよいということになりました。

何で新聞? と誰もが思うと思いますが、我が家はとっくの昔に新聞は取らなくなったのでその辺のモヤモヤはブログではスルーします。

食料品といってもいろんな商品、提供する形態があると思います。

詳しくは調べてもらうとして、例えばコンビニでよくある店内で買った物が食べられるスペース。

同じ食品だったとしても店内で食べる場合は軽減税率の対象外になり10%

そのまま家に持って帰るなら軽減税率の対象になり8%

これは店内で食べる場合は食品を提供する「外食」とみなされるためです。

消費者も面倒くさいけど、お店の人も大変そう〜

持ち帰りもできる大手牛丼チェーンなんかは、すでに店内で食べても持ち帰りでも同じ値段にすると発表しました。

ほら、また負担がこっちにくる。

そもそも景気が悪いのに増税なんかしてこれ以上消費者の購買意欲を冷え込ませてどうするの?

 

消費税が3%から5%になった時は、家電などを増税前に買い換えたりしましたが、今回は日用品を少し買っただけ。

だいたい生活が20年前より厳しくなってきているんだから、買いたくても買えない!

あ、つい本音が。

20年前は家賃7万円の部屋に住んでいましたが今は3万5千円。はぁ〜

 

本も少し買いました。

本好きとしては新聞が軽減税率の対象なのに書籍が対象外なのも許せない!

欧米では書籍、雑誌も軽減税率の対象にしている国が多いです。

   標準税率  新聞  書籍   雑誌

イギリス  20%   0%   0%   0%

フランス  20%  2.1%  5.5%  2.1%

ドイツ     19%   7%   7%   7%

イタリア  22%   4%   4%   4%

スペイン  21%   4%   4%   4%

もう、本当に日本の政治家は芸術文化に対する評価が低すぎる!

人材こそ日本の頼るべき資産なのに、人材を育てる基盤となる書籍に増税するなんて。20年先、50年先が見えてない!

政務活動費でいくらでも本が買えるから庶民の負担感覚がわからなくなっているのかな?

どんどん住みにくい国になっていきますね〜

 

買った本の中で特によかったのは2冊。

 

著者 : 梨木香歩
新潮社
発売日 : 2019-07-29

 

 

著者 : 小田部羊一
講談社
発売日 : 2019-09-04

 

 

 


手段と目的

2019-08-25 09:30:25 | 本と日常

まだまだ暑い日が続きますね。

芥川賞候補に選ばれて注目された社会学者の古市憲寿氏。

その作品『百の夜は跳ねて』が無名の小説を参考にしているとのことで、選考委員から疑問の声も上がった、とちょっと話題になっていました。


選考委員の一人、山田詠美さん。

・・・『百の夜は跳ねて』。いくつも列記されている参考文献の中に、書籍化されていない小説作品があるのを知った。小説の参考文献に、古典でもない小説作品とは、これいかに。そういうのってありな訳? と思ったので、その木村友祐作「天空の絵描きたち」を読んでみた。

 そして、びっくり! 極めてシンプルで、奇をてらわない正攻法。候補作よりはるかにおもしろい……どうなってんの? 候補作に関しては、前作よりも内面が丁寧に描かれていて豊か、という書評をどこかで目にしたが当然だろう。だって、きちんとした下地が既にあるんだからさ。

 いや、しかし、だからといって、候補作が真似や剽窃に当たる訳ではない。もちろん、オマージュでもない。ここにあるのは、もっと、ずっとずっと巧妙な、何か。それについて考えると哀しくなって来る。「天空の絵描きたち」の書籍化を望む。

 

もうお一人、川上弘美さん。

・・・「百の夜を跳ねて」を一読し、前作よりも厚みがあると感じました。「老婆」と語り手と「先輩」との有機的な関係が、読み進むための推進力になっています。何より、高層ビルのガラス清掃の仕事にかんする立体的な書きようの中に、作者の新しい声を聞いたように思ったのです。読み終わり、「参考文献」をぼんやり眺めていたら、「木村友祐「天空の絵描きたち」『文學界』文藝春秋、2012年10月号」とありました。いわゆる「古典」ではない小説が参考文献に? と驚き、編集部に頼んでコピーしてもらい、読みました。
 結論から言います。わたしは悲しかった。木村友祐さんの声が、そのまま「百の夜は跳ねて」の中に、消化されず、ひどく生のまま、響いていると、強く感じてしまったからです。小説家が、いや、小説に限らず何かを創り出す人びとが、自分の、自分だけの声を生みだすということが、どんなに苦しく、またこよなく楽しいことなのか、古市さんにはわかっていないのではないか。だからこんなにも安易に、木村さんの声を「参考」にしてしまったのではないか。たとえ木村さんご自身が「参考」にすることを了解していたとしても、古市さんのおこなったことは、ものを創り出そうとする者としての矜持に欠ける行為であると、わたしは思います。

 

 

厳しいことが書かれていますが、私も同感。

というか、テレビで見る古市氏のイメージにぴったりの行動に笑ってしまいました。

どこかのマンガに、既存の小説を切り貼りした作品が賞を受賞してしまう、という作品がありましたが、それが頭に浮かびました。

いやぁ、古市氏の価値観でいったら、何が悪いの? その方が効率的でしょ? という感じなのかな。

将棋の羽生さんもいってみえましたが、理性だけで考えるって怖いですね〜

「相手を手段として利用してはならない」というカント先生の言葉もありました。

芥川賞をとるにはどうしたらいいか、て考えて、一回落選してバージョンアップしたのがそれだったのかな?

まぁ、マキャベリストぽいといえばぽいですが。

きっと、小説を書くことじゃなくて、芥川賞受賞という目的をクリアするために一つずつタスクを積み上げて最適解を求めていく作業が快感なんでしょうね。

 

選考委員さんもいってもえますが、これはパクリでもコピペでもないので、まったくの合法です。

参考にされた木村友祐氏もそれを了承しています。

これで芥川賞の候補作にまで選ばれるんだから、そこにはある種の頭の良ささえ感じちゃいます。

情報に対する触手の伸ばし方がえげつない。スゴイ。

でも、私はやっぱり読まないかなぁ〜

 

 

今月購入した本。

 

著者 : 梨木香歩
朝日新聞出版
発売日 : 2019-05-13

 

著者 : 劉慈欣
早川書房
発売日 : 2019-07-04

 

著者 : 新井素子編
キノブックス
発売日 : 2019-02-02

 

柏書房
発売日 : 2019-06-26

 

欲しかった本が手に入ったのは嬉しいのですが、最近受けた健康診断で視力が落ちていてショック。

裸眼で0.5

去年はまだ1.2あったのに・・・

山育ちで目がいいことだけが自慢だったけれど、そろそろ老眼のはじまりかな?

 

 


第161回芥川賞・直木賞発表

2019-07-18 23:13:37 | 本と日常

第161回芥川賞・直木賞が発表されましたね。

芥川賞は今村夏子氏(39)の『むらさきのスカートの女』(小説トリッパー春号)

直木賞は大島真寿美氏(56)の『渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 魂結(たまむす)び』(文芸春秋)

が選ばれました。


『むらさきのスカートの女』は近所に住む紫のスカートの女が気になって仕方のない〈わたし〉が主人公。

書評を読むとちょっと狂気じみているのかな?

『渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 魂結(たまむす)び』は江戸時代中期に活躍した浄瑠璃(文楽)作者、近松半二の生涯を描いた長編だそう。

近松半二は享保10年(1725年)に大坂で生まれ、享保9年に亡くなっていた近松門左衛門にあやかって近松半二と名乗ります。

歌舞伎の人気に押され、衰退する浄瑠璃で数々の名作を書いた近松半二の生涯を義太夫の如き「語り」にのって描いていると紹介されていました。

 

ゴメンナサイ。

読んでいないのにアレですが、あまり興味がわかない(苦笑)

何ですかね、今の自分にはビビッとくるところがないんですかね。

仕事や私生活が忙しいのと、そろそろ車買い換えなきゃとか、視力が落ちてきたとか(老眼です)、気になることが多すぎて、生活に追われすぎなのかな?(笑)

 

他の候補作はこんな感じ。※作者五十音順・敬称略

芥川賞 

高山羽根子『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』(すばる五月号)

古市憲寿『百の夜は跳ねて』(新潮六月号)

古川真人『ラッコの家』(文學界一月号)

李琴峰『五つ数えれば三日月が』(文學界六月号)

直木賞

朝倉かすみ『平場の月』(光文社)

窪美澄『トリニティ』(新潮社)

澤田瞳子『落花』(中央公論社)

原田マハ『美しき愚かものたちのタブロー』(文藝春秋)

柚木麻子『マジカルグランマ』(朝日新聞出版)

 

私の苦手な古市憲寿氏、二度目のノミネートでしたが、一作だけじゃなくてまだ書いてみえたんですね。

小説なんて手間がかかるし、労力の割に見返り少ないし、全然効率よくないのに・・・TVで拝見するイメージとは違うなぁ。

ま、候補作にあがるだけでもすごいことだとは思いますが。

 

私がいま注目しているのは中国の作家、劉慈欣 著 の『三体』(早川書房)

SF小説で「地球往事」三部作の第一作にあたります。

中国で2006年に発表され、三部作で2100万部以上を突破、SF小説の権威あるヒューゴ賞をアジア、翻訳ものとして初受賞。

2019年7月4日に早川書房から翻訳本が出版されています。

 

ちょっとここで古典力学の有名な「三体問題」について解説(ブリタニカ国際大百科より)


3つの天体が互いに万有引力を及ぼし合いながら行う運動を解く天体力学の問題。二体問題は一般的に解けるが,三体問題は一般的には解けないことが H.ポアンカレ等により証明されている。ただし特殊な制限条件のもとでは解かれており,3つの天体が常に一直線上に並ぶオイラーの直線解,伸縮する正三角形の頂点に配列するラグランジュの正三角形解 (ラグランジュの特殊解 ) ,および周期軌道を与える周期解が知られている。太陽,木星,トロヤ群小惑星の関係は正三角形解に相当する。三体問題はコンピュータによって近似的に詳しく解くことができるようになった。その好例に地球,月,ロケットの三体問題を計算した月ロケットの軌道決定がある。 (→制限三体問題 )

 

こういうややこしい設定大好きです。

書店にはもう並んでいると思いますが、なかなか買いに行けない。

一冊2千円くらいしますからね、それもネック。

でも読みたいなぁ。

 


学研の図鑑シリーズ

2019-05-22 22:04:23 | 本と日常

 

あぁ、買ってしまった。

まさに衝動買い。

 

著者 :
学研プラス
発売日 : 2019-05-21

 

「キン肉マン」40周年企画として、学研の図鑑シリーズで発売された「超人図鑑」

プロレスファンでもないし、キン消し(キン肉マンのキャラクターを模した消しゴム)にもまったく興味を示さない子供だったけれど、学研の図鑑は好きだった。

「キン肉マン」に登場する超人約700種を、本格図鑑の視点で大解剖!

生物としての超人を仲間ごとに分類し、体の特徴や技、変身体がある超人は変身前後の姿も可能な限り網羅!

超美麗イラストで紹介する究極のノスタルジック図鑑 !

まさに企画にやられました。

これ学研の図鑑じゃなかったら買ってなかったな。

 

今月は他にも何冊か買いました。

 

著者 : 新井素子
キノブックス
発売日 : 2018-09-29

 

 

 

著者 : 新井素子
新潮社
発売日 : 2019-04-25

 

新井素子さんは私が学生時代からずっと追いかけている作家さんですが、17歳でデビューしているので、こちらもちょうど作家生活40周年。

キン肉マンと同じデビューてなんか嫌だな(笑)

 

著者 : 村田沙耶香
新潮社
発売日 : 2018-08-31

 

もう一冊は『コンビニ人間』で第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さんの作品。

 

あと梨木香歩さんの新作『椿宿の辺りに』(朝日新聞出版)も発売されたんですよね。

これも買わなくっちゃ。

こちらは次の休日にでも本屋に行くつもりです。

 

著者 : 梨木香歩
朝日新聞出版
発売日 : 2019-05-13

 

 


花は五分咲き、酒はほろ酔い

2019-05-03 23:29:31 | 本と日常

ようやく冬物を片付け衣替え。

散歩がてら本屋で立ち読みして来ました。

読んでみたのは、田村耕太郎さんの『まんがでわかる 頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)

 

著者 : 田村耕太郎
朝日新聞出版
発売日 : 2019-03-07

 

いわゆるビジネス書。

言ってることはわかるんだけれど、ちょっとモヤモヤ。

こっちが大人になってうまく立ち回れ。

相手をいい気持ちにさせて利用しろ。

目的のためには感情をコントロール。

「ザ・島国日本」という感じで、いつの時代の話? 『菜根譚』かな? これは支配者層の理想の部下育成方法? なんて思ってしまいました。

ちょっと前まで「嫌われる勇気」とかいってアドラー心理学が話題になっていたのに、日本人振り幅極端だなぁ。

 

まぁ、私はみんなが右を向いていたら左から見直さないといられない性格なので、面白いと思う人には面白いのかも。

 

ちなみに百田尚樹さんの『日本国紀』(幻冬社)もまだたくさん平台に置かれていました。私は手にも取りませんけどね。

そこは、アホとは戦うな! です(笑)

 

あとはSFやファンタジーの棚をチェックし、東雅夫さんの『クトゥルー神話大事典』(新紀元社)をパラパラ。

河出文庫のボルヘスのシリーズを読んで、コミックと新刊小説をつまみながら、「本屋大賞」の特設コーナーをひと通り眺めて帰って来ました。

 

風は強かったですが、暑いくらいの日差しで、歩くのには気持ちが良い天気でした。

体の健康はもちろん、心の健康のためにも運動はいいですね。

いい気分転換になりました。

 

 

一苦一樂相磨練

練極而成福者

其福始久

 

一疑一信参勘

勘極而成知者

其知始真

       (菜根譚)


2019年本屋大賞に瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』

2019-04-22 17:32:23 | 本と日常

3月31日で主治医の先生が退職されたので、今回から担当が新しい医者になりました。

ちょっと食い気味で質問してくるせっかちな若い男の先生。

一時間待たされて、診察は3分。

血圧の数値も良かったので、特に問題なしで帰ってきました。

やっぱりお腹が空いたらトマトジュース(無塩)、ご飯作るの面倒だからレンジでチンの玄米ごはんのパックに、こちらもレンチンのお惣菜各種。それに必ずとろろ昆布を汁物に入れるようしていたので、それが効いたかな?

レンチンご飯は単価は高くなっちゃうけれど、調理時間かからないし、後片付けは簡単だし、朝飯抜いたり、コンビニでおにぎりサンドイッチというパターンが無くなったので、ずぼらな私にはピッタリ。

まだまだ「昭和」「平成」「令和」と三つの時代を生きなくっちゃいけませんからね、健康には気を付けないと。

 

さて、今年も本屋大賞の発表がありました。

大賞は、瀬尾まいこさんの『そして、バトンは渡された』(文藝春秋)

 

『図書館の神様』好きだったなぁ〜

『おしまいのデート』は出てくる料理が美味しそうだったし、『戸村飯店 青春100連発』は下町の人々が面白かった。

私は個人的に平野啓一郎さんの『ある男』(文藝春秋)を推していたのですが、惜しくも5位でした。

瀬尾まいこさんは2011年に退職されるまで、現役の中学国語教諭だったんですね。

今回の受賞で初めて知りました。

激務だろうに執筆活動もしながら勤めていたなんて大変だったろうなぁ〜

 

その他の順位は以下の通り。

 

2位『ひと』小野寺史宣(祥伝社)

3位『ベルリンは晴れているか』深緑野分(筑摩書房)

4位『熱帯』森見登美彦(文藝春秋)

5位『ある男』平野啓一郎(文藝春秋)

6位『さざなみのよる』木皿泉(河出書房新社)

7位『愛なき世界』三浦しをん(中央公論新社)

8位『ひちつむぎの手』知念実希人(新潮社)

9位『火のないところに煙は』芦沢央(新潮社)

10位『フーガはユーガ』伊坂幸太郎(実業之日本社)

 

これは作品とはまったく関係ないのですが、『ある男』の特設サイトに載っている著者近影。

平野啓一郎さんはなんでいつもあんな服を着ているの?

スタイリストはなぜ水色を選んだ?

まぁ、小説家の人たちって、基本世間とはズレている人多いですからね。作品さえ書いてくれるなら服なんてどうでもいいですけど(苦笑)

 

 


川上弘美 東京日記5『赤いゾンビ、青いゾンビ。』

2019-01-28 19:37:46 | 本と日常

友人や知り合いの意外な一面を知ることがあります。

最近ニュースなどで話題の韓国問題(2019年)。

ネットや一部テレビで過激なことを言う人がいますが、たまたま職場でそんな話が出た時、20代の同僚が「だって韓国(やってることが)めちゃくちゃでしょ」といっていました。

彼の意見はおおむねネットやテレビの情報がもと。

それに対し50代の同僚は「韓国は昔(日韓併合)いろいろあったからそこを考えないと。危ないのは中国」

と戦後教育の歴史的観点など踏まえてしゃべっている感じ。

私はコスモポリタンなので、基本お隣の韓国と揉めたり、中国を敵視したり、少し前の冷戦も、日本が戦国時代に地方単位で戦争していたようなもので、なんてバカなのって思っているので、特に意見をはさまず聞いていました。

 

思想信条は自由です。

だから、誰のどの意見がどうとかじゃなく、個人個人の考え方の違いが面白かった。

情報のあふれている現代だからこそ、どんな教育を受け、どんなメディアに触れ、どの情報を信じるのかってことが大切。

 

私は日本のドラマやアニメ、映画も好きですが、中国の映画も見ますし(「初恋のきた道」や「小さな中国のお針子」(中仏合作)よかった)、韓国映画も、アメリカ映画も面白く観ます。

それで感じるのは、どんなに文化や教育、宗教が違っても、人間の感情って共通してるよなぁ、てこと。

あたり前なんですが、国家や宗教や〇〇主義なんてものが存在するずっと前から、人間は生きていたんですからね。

私はモンゴメリやオルコットの作品も好きだし、ドストエフスキーやゴーゴリの作品も好き。

だってそこには私たちと同じ「人間」が描かれているから。

映画や文学の世界ではとっくにコスモポリタニズムは実現していて、その面白さを味わってしまうと、現実世界も早くそうなればいいのに、と思ってしまいます。

 

さて、今月買った本は3冊。

まずは川上弘美さんの『東京日記5赤いゾンビ、青いゾンビ。』

あまり題名に意味はないです(笑)

本当のことや本当でないことが描かれた日常風景。

私が好きなのは、寝不足でぼんやりしていて、かかってきた電話につい「はい、ヤマダです」と、ものすごく久しぶりに自分の旧姓で答えてしまうところ。

 

著者 : 川上弘美
平凡社
発売日 : 2017-04-26

 

 

 

『今日の早川さん4』は手ぬぐいのような得体の知れない「宇宙からの布」が付いた限定版(ホントに手ぬぐいが付録として付いてます)。

雑誌『SFが読みたい!』やSNSなどで作品は発表されていましたが、3巻から8年経っての4巻です!

 

著者 : coco
早川書房
発売日 : 2019-01-22

 

 

 

最後の一冊は、こちらは11年ぶりの新作!

高千穂遥さんの『ダーティペアシリーズ8 ダーティペアの大跳躍』

今回は異世界が舞台です!

ちょと流行りに乗った感じ?(笑)

異世界物、「なろう系小説」やアニメでも大流行りですからね。

 

著者 : 高千穂遙
早川書房
発売日 : 2018-12-05

 

 


第160回芥川賞・直木賞発表

2019-01-17 21:00:23 | 本と日常

2019年、明けましておめでとうございます。

第160回芥川賞・直木賞が発表されましたね。

古市じゃなくて良かった〜(個人的に苦手なのでスミマセン。古市憲寿氏=今回芥川賞にノミネートされた社会学者。作品名は『平成くん、さようなら』「文學界九月号」)


芥川賞は2作品、上田岳弘氏(39)の『ニムロッド(群像十二月号)と、町屋良平氏(36)の『1R1分34秒』(新潮十一月号)

直木賞は真藤順丈氏(41)の『宝島』(講談社)


あらすじだけ読むと「ニムロッド」とは人の名前らしい(荷室仁)

そしてどうやら仮想通貨をあつかっているらしい。

「1R1分34秒」はボクシングに関係しているらしい。

・・・・・・。

ごめんなさい、どれも読んでいません(笑)

 

最近は好きな作家さんの作品ばかり追いかけていて、あまり題名で選んだり、ファーストインプレッションで選ぶという冒険をしていないんですよね。

どこかの書評を参考にしたり、マスコミで話題の本をつまんだり。

上田岳弘さんや町屋良平さんも文学賞でお名前を見かけて、その時は「読んでみたい」と思うのですが、ついぞ手に取る機会がこないまま現在に至ります。

直木賞に選ばれた真藤順丈さんの『宝島』は、アメリカ軍統治下の沖縄を舞台にした少年少女の青春と革命を描いた物語・・・という紹介文で、ちょっと興味を引かれました。

もしかしたら読むかも・・・

 

今回落選した古市憲寿氏。

マスコミに出ているイメージで苦手と決めつけていますが、作品は読んでいないので、もしかしたら面白い本なのかも知れません。

私が学生時代に三島由紀夫を読んでいて、母親に「面白いよ」というとこう言われたことがありました。

「でも自殺した人でしょ」

そんなこといったら、作家で自殺した人なんてたくさんいるし(三島は確かに特殊だけれど・・)、変わった人や性格破綻者だっているし(苦笑)、坂口安吾や太宰治だって作品は面白くても、きっと友達にはなりたくないタイプだろうし・・・

ま、古市を三島由紀夫や他の作家と同列で語るのもどうかとは思いますが。

作品と作者の私生活は別。

そう考えると『平成くん、さようなら』もやっぱ偏見なく読まなきゃいけない?(心の葛藤)

いや、ハードル高いわ〜