私的図書館

本好き人の365日

村上春樹 『女のいない男たち』

2014-04-20 17:45:29 | 日本人作家

村上春樹さんの新作、『女のいない男たち』(文藝春秋)を読みました。

短編集とのことですが、どちらかというと中編かな?

いくつかあるお話のうち、表題作だけが書き下ろしです。

 

著者 : 村上春樹
文藝春秋
発売日 : 2014-04-18



う~ん。

長い人生、一日くらいこういう気分になってもいいけれど、長くいたい場所じゃないな。

個人的には『パン屋再襲撃』みたいな短編が好きなのですが、これはどちらかというと『1Q84』タイプ?

本質を描くために様々な人間を描いているように感じましたが、ぐるぐる迷路をたどっているようで、少々健全性に欠けます(笑)

村上春樹作品に一定の解釈を求めるのは野暮というものでしょうが、収録作品の一つ『木野」だけ、ちょっと不思議な人物が登場していて、「アレは何だったの?」とちょっと気持ちが残りました。

全体的に中年男性の悲哀みたいなものを感じてしまったのですが、まさか作者の反映じゃないよね?(苦笑)

 

物事を婉曲に、又は示唆的に表現するのなら、他にも表現のしようがあるはずなのに、新しい村上春樹が読みたい!

もちろん、こういう”ムラカミハルキ”が好きなファンも多いのでしょうが、読者なんて勝手なものですからね(笑)

『女のいない男たち』ということで、それぞれの物語に女性が登場しますが、いつものようにあまり生活感は感じません。

水沢悦子さんのマンガ『花のズボラ飯』に登場する花ちゃんみたいな女性はいません(笑)

ハフハフしながら、たまごかけご飯を食べたりはしない!

そういう”小さな”幸せで、人間ってけっこう生きていけたりするんですけどね。

モデルさんが演じるカラフルでオシャレな写真にあふれた、ライフスタイルを提供する雑誌みたいでした(比喩的な意味で☆)。 

 


『本を愛しすぎた男』

2014-04-17 00:17:34 | 本と日常

最近チラっとつまみ食いした本です(笑)

なかなか集中して本を読む時間が取れなくて。



『本を愛しすぎた男・本泥棒と古書店探偵と愛書狂』(原書房)

原書房
発売日 : 2013-11-25

 

アメリカを舞台に、本を愛しすぎるがゆえに本を盗むビブリオマニア(愛書狂)の男と、それを追う古書店主でアメリカ古書籍商組合(ABAA)の防犯対策室長の対決。

こう書くとフィクションのようですが、実際の事件に取材した実話だというのだから驚きです! 

古書業界のしきたりや、転売目的で本を盗む泥棒、ネット注文で荒稼ぎする盗賊団、そして登場する稀覯本の数々。

本泥棒って本当にいるんですね。

この本で、本を盗む者に向けられた「ブックカース」(呪い)というものを初めて知りました。

印刷技術のなかった昔は写本ってすごく貴重だったので、「この本を盗んだら地獄におちるぞ!」みたいなことが書いてあるのですが、その言葉の端々に持ち主の腹立たしさみたいなものが表れていて、すっごく面白い(笑)

洋書の稀覯本て、皮表紙だったり鍵付きだったりして豪華なんですよね~

 

日本でも図書館の『アンネの日記』を破るという事件がありましたが、本を粗末に扱う者にはもれなくカース(呪い)が降り掛かるのかも(笑)


本に取り付かれた人々の話は他人事に思えなくて、興味深かったです。 

 




サクラサク

2014-04-01 22:11:27 | 日々の出来事

4月ですね。

消費税増税前に買っておいたのは、トイレットペーパー、テッシュ、シャンプー、洗剤類、台所用品、ゴミ袋、わかめ、パスタ、ふりかけ、油、醤油、味噌、バター、米、などなど(苦笑)

 ガソリンも入れて、髪も切りました(笑)

こんなに必死になって、5年後、笑い話にできればいいんですけど。

有名でもなんでもない、近所で咲いている桜をながめてお花見。

春は春。

桜の花は気持ちを明るくさせますね。

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