私的図書館

本好き人の365日

『秘密の本』

2010-01-29 23:59:00 | 本と日常
他人の利益のために働く会社というのは不思議な組織です。

一応賃金という対価を受け取るとはいえ、頑張れば頑張るほど他人が豊かになっていく。
会社が成長すれば自分の報酬も増えるわけですが、自分の人生なら、自分のために使いたい…

人生の大半をそのために使うわけですからね

工場なんかに勤めているとふとそう思ったりします。

いろいろな仕事があって、職業に貴賎はないと思っていますが、毎日毎日仕事に追われていると、生きるために働いているのか働くために生きているのわからなくなったりして…

ロバート・J・ペトロ 著
山川絋矢+山川亜希子 訳

*(キラキラ)*『秘密の本 新版ホワンの物語』*(キラキラ)*(飛鳥新社)

を読みました。

メキシコの農場で働いていた両親が亡くなり、農場主によって放り出されてしまった少年が、レストランの下働きから始めて自分で農場を持つまでになる成功物語。

でもそれだけじゃなくて、その時々の選択でいかにチャンスをつかみ、人間として成長していくかが描かれています。

書いたのがアメリカの起業家で資産家ということで、資本主義のニオイがプンプンしますが、パウロ・コエーリョの『アルケミスト』を読んで誘発されたというだけあり、才能や環境だけじゃない、出会いやチャンス、人生の受け止め方しだいで人の運命は変わっていく、というメッセージに重点が置かれています。

もちろんお金も大切だといっていますが、お金はしょせん手段であって目的ではない。大切なのは成功する「秘密」を学ぶことだとストーリーは進みます。

ま、人生には不可抗力や、運の良し悪しというものもあると思っていますが、物語として面白いのでスラスラ読めました♪

いい人がみんな成功するのならそんないい世界はありませんが、いい人でしかも抜け目なくて、体も頑丈で、精神的にも豊かで、おまけに女性にも好かれる主人公って、いかにもアメリカ的な価値観だなぁと、ひねくれ者の私は思ってしまいました。

自分の幸せを追求したい気持もわかりますが、自分の幸せより他人の幸せを優先する人の方が私は好きだなぁ。

あれ、最初に言ったことと矛盾してるかな?





清貧の教え

2010-01-24 14:31:00 | 本と日常
車を車検に持って行きました。

いちおうRV車で新車で買って7年目。
法定費用と整備代を含めて10万円以上かかりました…

維持費だけでもう一台車が買えちゃうよ。

点検は毎年しているんだから5年に一度くらいにならないの?

田舎は車なしじゃ生活できないし、普通に暮らしていくだけでも大変です。

会社にはいろんな人がいて、乗っている車も様々。

車高のすごく低い車。

外国製で部品一つが何万円もする車。

内装がディズニー一色でまとめられた車。

十字架を掲げ、何やら車体にメーセージが書いてある車。

…私は車は走ればいいので、特にこだわりはありません。

たまに他人の車に乗せてもらいますが、こだわりの伝わってくる車に乗ると気を使います。

少しくらい汚れてても死にはしないよ…

そりゃあ、あまり汚れているのも困るけど。




『いさましいちびの駆け出し魔法使い』

2010-01-17 23:59:00 | 本と日常
安物のパンツってどうしてすぐ破れるの?

大手量販店で買った1枚500円以下のパンツは一年くらいですぐ破れます。

これって平均的なの?

それとも使い方(?)が雑?

ま、高級パンツなんて買ったことがないから比べようがないけれど…

最初から下世話な話ですみません。

不景気で物の値段が下がっているから、縫製技術も低下してるんじゃないの?
とパンツ一枚から日本の経済の行く末が心配になってしまったものですから。

今日は休日だったので、日用品の買出しに行って来ました。

トイレットペーパーとか食料品とかいろいろ。

ついでに本屋さんに寄って物色。

映画化で話題の伊坂幸太郎さんの『ゴールデンスランバー』(新潮社)が読みたかったのですが、その本屋さんには置いてありませんでした。

文庫化もまだ?

首相暗殺の濡れ衣を着せられた主人公が逃げ回るお話らしいです。

本屋の担当者さん、映画の予告TVで流れてるよ~
そういう本は並べておかなきゃ。

購入した本は3冊。

ダイアン・デュエイン
*(キラキラ)*『いさましいちびの駆け出し魔法使い』*(キラキラ)*(創元推理文庫)

パトリシア・A・マキリップ
*(キラキラ)*『冬の薔薇』*(キラキラ)*(創元推理文庫)

アンデルセン
*(キラキラ)*『マッチ売りの少女』*(キラキラ)*(新潮文庫)

『マッチ売りの少女』はご存知アンデルセン童話の名作。

こごえる冬の日に、裸足で(!)マッチを売る少女がカワイソウでカワイソウで…

かたや食べ過ぎてお金使ってダイエットしている人もいるんだから、世の中おかしい…

『いさましいちびの駆け出し魔法使い』は《駆け出し魔法使い》シリーズの第3弾。

図書館で出会った一冊の本から、駆け出し魔法使いとなった女の子ニータ。

今回は「スター・ウォーズ」に夢中な11歳の生意気なチビスケ。
妹のデリーンが主人公。

お姉ちゃんがなれるなら、あたしだって…

またまた駆け出し魔法使いの誕生!?

マキリップの『冬の薔薇』はスコットランドの民間伝承である、タム・リンのバラッドが下敷きになっているようです。

読むのが楽しみ♪


『ほかならぬ人へ』

2010-01-15 19:06:00 | 本と日常
第142回芥川賞・直木賞が発表されましたね。

直木賞は二作品。

佐々木譲さんの『廃墟に乞う』(文芸春秋)

と、

白石一文さんの『ほかならぬ人へ』(祥伝社)

が選ばれました。

佐々木譲さんの作品は刑事が登場するミステリーで連作短編集とのこと。
白石一文さんは恋愛小説ということですが、ゴメンナサイ、お二人とも読んだことありません★

白石一文さんの本は本屋さんでチラチラ見かけたことはありますが、手に取るまでには至りませんでした。

白石さんのお父様も直木賞作家だそうです。

…その情報は本人にプラスになるの?

そして今回の注目は芥川賞。

結果は…

「該当者なし」

だそうです。

まあね。
大量生産されても困るしね。

最近読み返している本は、

水野敬也さんの
『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)



COCOさんの
『今日の早川さん2』(早川書房)

本好きの女の子たちが登場するブログ発信のマンガ『今日の早川さん』は最新刊『今日の早川さん3』が春頃に発売されるそうです☆

楽しみ♪

悪ノリしてドラマCDも制作されるとか…

本好きさん(しかも大多数がSF好き)しか読んでいないだろうに、需要はあるのかな?



「とめはねっ!」

2010-01-12 20:51:00 | 本と日常
NHKの木曜午後8時から放送されているドラマ8の新ドラマ、

「とめはねっ! 鈴里高校書道部」を見ました。

文化系熱血青春エンターティメント?(笑)

何これ!?

面白い!!

高校の書道部を舞台にしたドラマなのですが、主人公の少年は草食系でおとなし系。

たまたま訪れた書道部の部室で先輩(女生徒)の着替えを偶然見てしまったことから、廃部寸前の弱小書道部に、強引に入部させられてしまいます!(かわいそうに~)

しかもこの少年、帰国子女でカナダのプリンスエドワード島から最近帰国したばかりって!

プリンスエドワード島!!

『赤毛のアン』ファンとして、これは見なければ!(笑)

もう一人の主人公は中学の時に柔道で全国2位になったほどの熱血体育会系単純直進少女♪

ひょんなことから主人公の少年にケガをさせてしまい、責任感から柔道部と書道部の掛け持ちをすることになるのですが、柔道は出来ても実は字はヘタ。

でも根が真面目で負けず嫌いなものだから、気合と根性と、個性的な先輩たちの力添えで書道に挑んでいきます!

まずは漢数字の「一」を書く練習…

そうそう、漢数字の「一」!
これ書道では最初の課題なんですよね。
何回もやりました~

実は私も書道は中学生になるまでやっていたんです。
田舎の書道教室で、2段くらいでやめてしまいましたけど。

何をやっても勝てない従妹(いとこ)がいるんですよ~

勉強でもスポーツでも背の高さでも…

同い齢なのですが、どんなに勉強や書道やそろぱんやピアノ教室で頑張っても、必ず彼女の方が上手だから親戚の私に対する評価は常に2番。

書道も彼女は高校生になっても続けて、結局師範の免状までもらっていました。

私は途中棄権。

家に遊びに来た時は、おはじきを庭に放り投げてイジワルしてやりましたけどね(小学生の頃の話です。ほら、好きな子にはイジワルをしてしまうという例のバカな男の子の習性ってやつ…くやしいけれど性格もいい子なのです…反省しています、ゴメンナサイ。ちゃんと仲直りしました)

最近会っていませんが、大学を卒業後新聞社に就職、結婚もしてしまいました。

話がそれましたね。
ドラマ「とめはねっ!」の原作は河合克敏さんのマンガです(2010年1月現在連載中)

『帯をギュッとね!』『モンキーターン』などが代表作。

学生時代はサンデー派だったので「おおっ!」と思いました。

お話は面白いんだけれど、キャラクターの感情表現がヘタな人だ!(苦笑)

ドラマもマンガを意識したのかコミカルな感じで、「とめ」や「はね」といった書道の基本や、余白の大切さなどを、楽しくわかりやすく教えてくれます☆

書道部の部長でとっても優しい日野先輩の双子の妹で他校でやっぱり書道部の部長をやっている”悪魔のような性格”の「ブラック日野ちゃん」が早く登場しないかな♪

また楽しみなドラマが増えました☆


前途洋々

2010-01-10 22:23:00 | 本と日常
街中で振袖姿の女の子を見かけました。

1月の第二月曜日は成人の日。
うちの地元では前日の日曜日である今日、成人式が行われたようです。

昭和生まれにとっては1月15日じゃないとピンとこないなぁ~

新成人の皆さん。
二十歳になったからお酒が飲めるようになったのではなくて、お酒を飲む飲まないを含め、自分の責任でこれからは全部選択しなきゃいけないってことですからね。

自分で考え、自分で責任を持って下さい。

…偉そうに言ってる自分はどうなんだ!?

という声が聞こえてきそう。

はい、まだまだです。

負けないように頑張ります。




 この世で一番大事なことは、
 自分が「どこ」にいるかということではなく、
 「どの方角に」向っているか、ということである。



       ―オリヴァー・ウェンデル・ホームズ―


無病息災

2010-01-07 23:37:00 | 本と日常
一月も七日になりましたが、今年も七草粥は食べませんでした。


 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、春の七草。


大根(すずしろ)と蕪(すずな)は食べたから二草粥かな?

春の七草の「なずな」とはぺんぺん草のこと。

子供の頃はぺんぺん草のハート型の葉っぱ(正確にはあれが果実)で音を鳴らして遊んだりしました。

田舎なので自然だけはめいいっぱいあります。

土筆(つくし)は節になっている所で一旦折り取って、わからないように元通り継いでおく。

タンポポは茎を折って、花の付いていない方を二つか三つに裂いて、ペロペロ舐めているとクルクル丸まっていくのが面白かった。

松の木のトゲトゲの葉っぱを交差させて引っ張り合う松葉相撲。

ドングリと爪楊枝で作るドングリコマ。

笹舟は小川に浮かべて誰のが引っかからずに遠くまで行けるかを競う。
田んぼの用水路を使って遊んでいました。

ほうずきも堅い実がやわらかくなるまで揉んで、中身を取り出して音を鳴らして遊ぶのですが、忍耐力が必要なのでたいてい途中で挫折してしまうんです。

ま、草や花で遊んでいると必然的にヘビの抜け殻とか、カマキリの卵を見つけることにもなるんですけどね☆


今年もよろしくお願いします。

2010-01-03 23:58:00 | 本と日常
明けましておめでとうございます。

今年は曜日の並びのせいで短いお正月休みになりました。

それでもお雑煮を食べたり、家で映画を見たり、好きな本を読んだりと、充電はできたので仕事も頑張れそう☆

ま、不景気のおかげで頑張るほど仕事もないんですけどね。

今年の初夢は、なまこっていうかゾウリムシっていうか、何かそんな感じのミクロの世界でした。

…全然うまく説明できない。

昔、妹が何とかカウンセラーの資格を取るためとか言って、こんな質問を教えてくれました。


・この世界からどうしても無くなって欲しくない物を五つ上げて下さい。

・その中から、優先順位の低い物を順番に三つ選んで下さい。


どうやら、その質問の答えによって、その人の価値観、抱えてる問題を推察しようとするものらしいのですが、マニュアルが求めていたのは、冷蔵庫とか、車とか、お金といった現実的なもの。

私が思いついたのは…

・真実
・方程式
・光
・理性
・五つ目は該当なし。

優先順位は、ま、光が無くても何とかなるかな。

…マニュアルには載っていないと怒られました。

はぁ、難しいですね。

初夢では「一富士 ニ鷹 三茄子」といって、この三つの物を夢に見ると縁起がいいそうです。

…ゾウリムシは出てこない。

何億年も前から生きのびているのに。