紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

沼田氏のこと

2004-10-05 23:07:33 | 15・心に残ること
ホッテン君たちと一緒に山に登った時、あっという間に先に登っていってしまった沼田氏のことを書きたい。

2001年、3年前の夏。友人のT・たまちゃんからの電話で、沼田氏が闘病中であることを知った。
「拡張型心筋症」という重度の心臓病で、あと十ヶ月の命と宣告されているということだった。唯一の延命方法は、心臓移植手術。けれど、日本で移植手術を待つ余裕がなく、年に数千人の臓器提供があるアメリカで移植手術を受ける決意をしていた。

そのためには、渡航費、手術費、入院費、滞在費などで、おおよそ九千万円が必要だった。とても、個人で集められるとは思えないほどの大金だ。それを知って、西宮中学の同期生有志も募金活動に立ち上がり、熱い戦いが始まった。


(募金活動中の写真、右端は沼田さんを助ける会代表・竹内さん。同期生の子どもたちも、街頭に立ってくれた。)

けれど、募金活動を始めて三ヶ月後の11月。残念ながら、沼田氏は移植手術を受けられないまま、50歳で力尽きた。
あの時は、ほんとうに、あちこちのいろいろな人に協力してもらい、ありがたかった。と今でも思っている。

(右上の写真は中学時代のもの。沼田氏は右から3番目)

<募金活動のBlog>
募金活動のこと
いろいろな体験の中から
募金活動をした感想
募金活動を通して