一昨日の掃除中、作業をしてくださる人の邪魔にならないよう、場所を移動しながら、南伸坊(編・絵) 『笑う漱石』 を読んだ。
南伸坊さんのエッセイもイラストも楽しく、私は気に入っている。
先日、山口に行ったとき、書店でこの本を見つけ、躊躇なく求めた。
扱われている対象が、夏目漱石の俳句であることも気に入って…。
この本の「まえがき」で知ったことだが、、漱石の俳句は2600もあるのだそうだ。
「まえがき」には、
<坪内稔典先生が編集された岩波文庫の『漱石俳句集』を熟読して、漱石がもっとも句作したという、明治二十八年~明治三十二年につくられた句の中から二十八句を選びました。>
とある。
その二十八句中、私が知っているのは、ただ一句のみ。
人口に膾炙した次の句だけだった。
叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉
句と絵の融合が、なかなか面白い。
その一部には、次のようなものがある。
菜の花の中に糞ひる飛脚哉 むつとして口を開かぬ桔梗かな
本の表紙に猫の絵が描かれているのは、漱石の小説「吾輩は猫である」と関係があるのだろう。
が、南伸坊さんも、猫好きなのかもしれない。
猫の登場する絵が多いのだ。
以下は、その作品である。
曼珠沙華あつけらかんと道の端
蟷螂の何を以つてか立腹す ぶつぶつと大なる田螺の不平哉
一つすうと座敷を抜る蛍かな 物言わで腹ふくれたる河豚かな
<注> 南伸坊さんの本では、俳句の漢字すべてにふりがながしてあるのだが、省略した。
漱石の句は、送りがなが、現代のそれとは異なっている。
写し違いではないことを補足しておく。
南伸坊さんのエッセイもイラストも楽しく、私は気に入っている。
先日、山口に行ったとき、書店でこの本を見つけ、躊躇なく求めた。
扱われている対象が、夏目漱石の俳句であることも気に入って…。
この本の「まえがき」で知ったことだが、、漱石の俳句は2600もあるのだそうだ。
「まえがき」には、
<坪内稔典先生が編集された岩波文庫の『漱石俳句集』を熟読して、漱石がもっとも句作したという、明治二十八年~明治三十二年につくられた句の中から二十八句を選びました。>
とある。
その二十八句中、私が知っているのは、ただ一句のみ。
人口に膾炙した次の句だけだった。
叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉
句と絵の融合が、なかなか面白い。
その一部には、次のようなものがある。
菜の花の中に糞ひる飛脚哉 むつとして口を開かぬ桔梗かな
本の表紙に猫の絵が描かれているのは、漱石の小説「吾輩は猫である」と関係があるのだろう。
が、南伸坊さんも、猫好きなのかもしれない。
猫の登場する絵が多いのだ。
以下は、その作品である。
曼珠沙華あつけらかんと道の端
蟷螂の何を以つてか立腹す ぶつぶつと大なる田螺の不平哉
一つすうと座敷を抜る蛍かな 物言わで腹ふくれたる河豚かな
<注> 南伸坊さんの本では、俳句の漢字すべてにふりがながしてあるのだが、省略した。
漱石の句は、送りがなが、現代のそれとは異なっている。
写し違いではないことを補足しておく。
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