夕食膳が運ばれて、七草粥の日だと気づいた。
お膳の左隅に、春の七草が絵入りで説明してあった。
施設と家を行ったり来たりの生活は4年目だが、七草粥を施設でいただくのは初めてである。過去3年は、家の方で過ごしたのだろう。
せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ・春の七草(これぞ七草だったかも?)
<春の七草>の覚え方を、子供のとき、教えてくれたのは母であった。具体的にその植物はイメージできないまま、五七調に並べられた春の野菜名を覚えたものである。
(お膳に添えられた栞の絵は、写真のように、自在に並んでいた。)
家での朝食は、お粥を作ることが多い。
1月7日は、スーパーなどで売られている七草粥の材料を求めてきて、自分で作ることもある。
無病息災は、今日に限らず、常の願いであるけれど。
火曜日は、私の部屋の周辺の人たちが、デイサービスの出かけられる日である。
私ひとりが建物の4階に存在しているかのような、非常に静かな環境となる。
私のしたいことが自在にできる日なのに、昨日散歩を楽しみすぎたせいか、今日は少し疲れ気味で、物事に集中できない日となって残念であった。
あれこれの本をつまみ読みしたり、画集を眺めたり……。
こんな日、一番集中できるのは「数独」(ナンプレ)である。
次々正解できれば、それなりに満足感は得られるけれど、やはり読書に集中する方が、比較にならぬ充実感につながる。
まとまった時間が得られる日なのに、充足感の得られぬ情けない一日であった。