ぶらぶら人生

心の呟き

今夕のテレビを見ながら 2 (ヘメロカリス)

2008-07-16 | 身辺雑記

 夕方の地方ニュースを見ているとき、懐かしい花が画面に映し出された。
 ユウスゲの花である。
 海辺のユウスゲ。それは鳥取県岩美町の磯辺に咲いた花であった。

 画面の花を眺めながら、ユウスゲを見に行ったのはいつだったろう? と想い出を辿った。一昨年の、この季節だったに違いない。
 名前の響きが物悲しげで、夕暮れる頃に咲き始めるという花が見たくて、友人の車で連れて行ってもらったのだった。
 肌にまとう大気が生暖かな夕べであったことを思い出す。
 私の見たユウスゲは、山口県の船平山に咲いていた。

 今年も船平山の丘に、ユウスゲは咲いているだろう。
 今晩は月が美しい。
 月下に咲くユウスゲの風情を想像してみる……。

 添付の写真は、裏庭に、今夕咲いていたヘメロカリスである。三年前に妹からもらって植えたもの。季節がくると、狂いなく咲いてくれるのがありがたい。
 花の形や色はユウスゲに似ているが、趣は全く異なる。
 ユウスゲは、夕べに咲くいて朝には閉じる、はかない花である。 

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今夕のテレビを見ながら 1 (キキョウ)

2008-07-16 | 身辺雑記
 今夕のニュースで、中国地方(山口を除く)の梅雨が明けたと報じられた。昨年より7日早く、平年より4日早い梅雨明けなのだそうだ。
 九州と山口に遅れること10日。
 しかし、石見地方には、山口の梅雨明けが報じられた頃から雨らしい雨が降っていない。もっと早く梅雨明け宣言がなされてもよかった?
 梅雨の期間、家に蟄居し、降り続く雨を眺めて過ごすような日は、ほとんどなかった。今年は、雨の少ない梅雨だった。

 梅雨明けのニュースを聞いた後、黄昏の庭に出た。
 裏庭にキキョウが次々花を咲かせている。(写真)
 キキョウの蕾は、格別に愛らしい。
 それに比し、咲き終わった花は、灰色に萎れて見苦しい。
 その形骸を切り取っていると、カナカナの声が聞こえてきた。
 この夏、初めて聞く蜩の声であった。
 耳にも夏!
 
 ただ今、この文を書きながら、カーテンを開けて外を眺めた。
 14夜のお月様が東南の空にある。満月といってもいいような円(まど)かな形で。
 遮る雲の流れもなく……。
 少しだけ心清らかになって、窓辺の月を眺め、ひと時を過ごす。
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