新しい蛇口のレバーを何度も動かして見ながらオバサン曰く。
「これで十分なのよ」最初はシャワーに切り替わるのを付ける予定だった蛇口。
オバサンの意向で、普通の蛇口に変更したようだ。
「だってシャワーなんて必要無いわよ」今までのと同じでいいからと電話したとの事。
シャワー付きにすると、水道代が節約できるとか、そんな事はオバサンには関係ない。
「いくらも変わらないわよ」それよりも目先で出る金額が、少しでも安い方が魅力らしい。
長年の経験に基づくオバサンの意見は尤もだ。どうせ二人だけの生活だしね。
「どれどれ、あぁいいじゃないかこれ」水流の感じも柔らかく手に優しい。
「写真でも撮っておこうか、記念だからね」と、オバサンとふたりで大笑い。
水漏れはこれで解消。