リビングに朝の陽が射しこんで眩しい。
テーブルの上に鉢植えがふたつ載っている。
ひとつはカーネーション、もうひとつはユリ、花名モナリザと書かれている。
昨日の「母の日」に嫁さん達から贈られたものだ。 よかったな オバサン
夢さんに母親は居ない。
夢さんを生んでから、いくばくも無く母は逝ったと周囲から聞かされてきた。
終戦直前の外地での事だったそうだ。
父はずっと、母の事について夢さんに語ることは無かった。
末っ子の身を不憫と思い、おそらくそうしたのだろう。
そんな父の横顔を時々思い出す。 実に端整な立派な顔立ちの父であった。
母の日に父の事を思い出すと言うのもおかしな話である。
だが母親の温もりの何たるかも分からずでは、母を思い出す手立てすら無いのだ。
夢さんには、父こそが世の母親と同じような存在に思えるのかも知れない・・・・・・・
テーブルの上に鉢植えがふたつ載っている。
ひとつはカーネーション、もうひとつはユリ、花名モナリザと書かれている。
昨日の「母の日」に嫁さん達から贈られたものだ。 よかったな オバサン
夢さんに母親は居ない。
夢さんを生んでから、いくばくも無く母は逝ったと周囲から聞かされてきた。
終戦直前の外地での事だったそうだ。
父はずっと、母の事について夢さんに語ることは無かった。
末っ子の身を不憫と思い、おそらくそうしたのだろう。
そんな父の横顔を時々思い出す。 実に端整な立派な顔立ちの父であった。
母の日に父の事を思い出すと言うのもおかしな話である。
だが母親の温もりの何たるかも分からずでは、母を思い出す手立てすら無いのだ。
夢さんには、父こそが世の母親と同じような存在に思えるのかも知れない・・・・・・・