おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

當る午年 吉例顔見世興行東西合同歌舞伎 夜の部①

2013-12-08 23:43:51 | 観たもの
 南座の顔見世の夜の部に行ってまいりました。今年の顔見世は「二代目市川猿翁、四代目市川猿之助、九代目市川中車襲名披露」となっています。

 演目と配役です。

 第一 元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)
    御浜御殿綱豊卿
     徳川綱豊卿      梅 玉
     新井勘解由      我 當
     中臈お喜世      孝太郎
     小谷甚内       松之助
     御祐筆江島      時 蔵
     富森助右衛門     中 車

 第二 口上
     猿之助改め猿 翁
     亀治郎改め猿之助
          中 車
     藤十郎

 第三 猿翁十種の内 黒塚(くろづか)
     老女岩手実は安達原の鬼女  亀治郎改め猿之助
     山伏大和坊       門之助
     同 讃岐坊       右 近
     強力太郎吾       猿 弥
     阿闍梨祐慶       梅 玉

 第四 道行雪故郷(みちゆきゆきのふるさと)
    新口村
     傾城梅川       藤十郎
     亀屋忠兵衛      翫 雀

 第五 児雷也(じらいや)
     児雷也実は尾形弘行  梅 玉
     高砂勇美之助     愛之助
     仙素道人       猿 弥
     妖婦越路実は綱手   笑 也
     山賊夜叉五郎     松 緑

 顔見世はいつものことですが、とにかく長いです。夜の部は4時15分から9時40分まで5時間超です。初日は押しに押して終演が10時20分くらいになっていたそうですが、昨夜は予定通り9時40分で終わりました。

 「長い」に加え、東西合同歌舞伎というくらいですからご出演の役者さんも半端じゃなく多く、その役者さんたちすべてに出番を作らないといけないせいか、演目も増えます。夜の部は口上を含め5つです。見ているほうもその切り替えが結構大変でした。

 最初の演目は「御浜御殿」でした。当初は孝夫さんが綱豊卿でしたが、手術・療養のため梅玉さんが代役でした。梅玉さん、別に悪くはないんですよ。口跡だってはっきりしているし、見た目も歌舞伎役者らしい古風なお顔、体型ですし。でもね、やっぱりね、孝夫さんでないと、って思ってしまうわけですよ。比べてはいけないと思いながら、「これが孝夫さんだったらもっとしゅっとした綱豊卿よね」って思ってしまうわけですよ。スミマセン、超失礼な客です。でも、こう思っているのは私だけではありません。お隣の方は千葉から来られた亀ちゃんファンの方でしたが、その方も「仁左さんの綱豊卿も見られると思って遠征してきました」っておっしゃっていました。梅玉さんも多少はそういう空気を感じられるでしょうから、さぞやりにくいでしょうね。

 中車さん、ずいぶんと歌舞伎の舞台に慣れてこられました。声の出し方がとてもナチュラルになって、他の歌舞伎役者さんたちと同じように聞こえました。これまでは力みすぎ?必死?でがなっているように聞こえ、一人だけ声が浮いていたように感じていたので。もともと演技力には定評のある役者さんですから、もっと良くなっていかれるんでしょうね。やっぱり、歌舞伎界でも演技力で一、二を争う孝夫さんとの共演、見たかったですよね。返す返すも残念です。
コメント (8)
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