yoosanよしなしごとを綴る

つれづれなるままにパソコンに向かいて旅日記・斜読・よしなしごとを綴る

2013 埼玉県草加市庁舎建設審議会が設置され、耐震補強は難点あり、現庁舎敷地に建て替えが議論された

2018年01月23日 | studywork

2014.10 埼玉県草加のまちづくり「草加市庁舎建設審議会」 ①

 2013年11月、埼玉県草加市長の諮問に応じ、庁舎の建設に関する事項を調査審議するため(草加市庁舎建設審議会条例第1条)、草加市庁舎建設審議会が設置された。
 審議会は、1号委員学識経験者2名、2号委員地域団体等代表者8名、3号委員市民の代表2名、計12名で組織され、私も1号委員に選任された。

 11月に第1回審議会が開催された。
 市長からの諮問は、草加市役所本庁舎の整備について「耐震化の方針について(耐震補強か建て替えか)、建て替えの場合 ①建設場所について、②新庁舎に求められる機能について」であった。あわせて現市庁舎の配置・平面、行政組織と各部署の構成、構造などの資料が説明された。

 諮問内容について、まず、1.現庁舎が耐震補強によって構造上の安全が確保できるかを検討し、2.構造的に安全であっても庁舎の機能が満たされているか、市民ニーズに十分応えているか、少子高齢がさらに進む将来に対応しうるかの検討が先行し、その結果として建て替えるべきとの判断になった場合、3.場所の選定と、4.求められる機能の検討を行うべきではないだろうか。耐震補強か建て替えか、と同時に場所と求められる機能が諮問されるのでは、建て替えが前提の審議会と思われてもやむを得まい。結果ありきと思われる審議の進め方に疑問を感じた。


 しかし、事務局が用意した構造に関する資料によると、本庁舎上階の議場は吹き抜け空間のような形状となっていて構造耐力上脆弱なこと、杭が構造的に不安であることが分かった。さらに現行でも執務スペースが不足し、市民から不満が出ているが、耐震補強を行うと、さらにスペースが減少するばかりでなく、一体的であるべき執務スペースが耐震補強によって分断されることになりそうである。庁舎に組織された検討委員会では資料を精査し、幅広い検討を行い、最終判断を公開の審議会に委ねようと、今回の市長の諮問になったのであろうから、耐震補強と建て替えの場合が併記されたのもやむを得ないかも知れない。

 初回なので、自由に意見を交換したうえで、必要な資料、耐震補強に必要な工事費の試算などが要望され、閉会となった。

 第2回審議会は12月に開催された。
 新たな資料の説明をもとに意見を重ね、1)本庁舎の耐震補強により執務スペースの分断、床面積の減少が発生し市民サービスが低下すること、2)杭頭の補強が不可能であることから、庁舎建て替えが全会一致の意見となった。
 

 建て替えの場合は、建設場所と求められる機能が諮問されている。まず建設場所について意見が交換された。庁舎機能を分散させるという考え方もある。現庁舎は利便性の高い市街地に位置するが、新たな場所に移転し地域振興に貢献させるという意見もある。現在の場所では駐車場が不足しているので、十分にゆとりのある場所に移転するという考えもある。草加の歴史文化を象徴する立地という考え方もある。また、建て替えのあいだ、庁舎機能をどうするかという問題もある。
 事務局から建設可能な4カ所の候補が紹介され、継続審議となった。

 2014年1月に第3回審議会が開かれた。
 これまで草加市は、本庁舎、西棟、第2庁舎で行政サービスを担ってきた。事務局から、建て替えの場合は、第2庁舎機能を仮庁舎に移し、第2庁舎を建て替え、本庁舎機能を新第2庁舎+仮庁舎で担う案が説明された。新第2庁舎は5階建て3700㎡の案だった。新第2庁舎については次回以降の継続審議となった。

 行政機能にかかわる将来人口予測、新庁舎の規模などについて意見を交換した。事務局の試算によれば、現職員は818人をもとに総務省、国交省の算定基準を準用すると、庁舎規模は前者は19000㎡、後者は17000㎡になることも紹介された。

 その後、建て替え場所の議論を重ねた。その結果、市の中心性、利便性、まちづくりの拠点にふさわしい立地、計画の実現性と整合性を判断し、現在の本庁舎敷地に建て替える案が多数意見になった。
 続いて、庁舎規模、求められる機能について意見を交換した。これも継続審議となった。
 次回は、継続審議に先立ち、これまでに議論された耐震補強か建て替えか、建て替えの場合の建設場所について、中間答申をまとめることが確認され、閉会となった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする