気がつけばふるさと離れて34年

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計算尺 & ダニエル・ケールマン著「世界の測量」

2016-12-10 18:00:32 | 読書
年末の大掃除をしていたら夫がお父様から譲り受けたという年代物の計算尺が出てきました。



今でもこの計算尺で微積分の計算ができると自慢する夫(その間、全然掃除の方は手伝ってくれませんでした)を置いて、

更に片づけていたら、今度は夫が日本滞在中に購入したソロバンがhow to use abacusの説明書と共に出てきました。



今度は私の出番です。

ソロバンの威力を見せ付けてやりましたぁ

でも私としてはもう一度、計算尺で計算してみたいです。

実は、私は高校時代、結構、数学が得意だったのです。

それでアメリカのハイスクールでも(今から40年以上前です!)一番難しいコースで授業を受けていたのです(エヘン!

計算尺とかソロバンのことを思っていたらダニエル・ケールマンの「世界の測量」を再読したくなりました。



内容よりもまず作者の着眼点が素晴らしいと思います。

世界中を旅行して自分の足で測量したアレクサンダー・フォン・フンボルトと

自分が住んでいる場所からほとんど離れなかった数学者のガウスのエピソードを交互に登場させる物語です。

晩年、フンボルトが「自分の足だけが世界を紐解くのではなく、ガウスのように望遠鏡と鉛筆と紙で世界を紐解くという方法もある」という下りは

とても印象的です。

自分の目で実際に視たものだけが正確といえるのでしょうか、その人の視点そのものが濁ったりゆがんだりしている場合にはどうなのかなと思った次第です。

前回のブログで「コカコーラのサンタ商法」について記載しましたが、どうも「都市伝説」だとのご指摘を受けました。

活字やネット情報を盲信するのではなく、情報が氾濫する中、正しい情報を取捨選択するのは本当に難しいと思います。

余談ですが、世界中を旅行したフンボルトが勧める「世界で最も美しい3つの都市」は

コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)、ナポリ、ザルツブルクだそうです。

でもこれは「世界の測量」には記されていません。この間、世界文化遺産のドキュメンタリーで述べられていたことです。


コメント
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