クリスマス市も始まり、クリスマス商戦たけなわのドイツです。
この時期はショッピングやクリスマス会で家を空けることが多いため、それをねらった空き巣が多くなります。
我が家が講読している地方紙にも毎日のように空き巣の報道があります。
先日は色々な「スリの手口」も紹介されていました。
多分、日本でも雑踏でスリにあうというケースは多いと思いますが、ドイツでの手口(?)は以下の通りです。
‐ 人ごみで前に人が立ってしまい(この人もスリの仲間)身動きがとれなくなった時、後方のスリ仲間がバッグやポケットから
財布を抜き取る
‐ 「ちょっと小銭をきらしてしまって、紙幣をくずせませんか?」と尋ねられた人が財布や小銭入れで硬貨を捜している間に
紙幣を抜き取る
‐ 「寄付をお願いします」と寄付先を書いた紙を持っている人の前でどういった寄付なのか読んでいる時にスリ仲間が財布を
掏る
‐ (アフリカ系のスリ集団があるそうで)ダンス・パフォーマンスに見惚れている間に財布が掏られる
‐ (高価な宝石を身に付けている老婦人がねらわれる)「すみません、近くの病院はどこでしょうか?」と尋ね、教えてあげると
お礼の印に安い金のネックレスを首にかける間に高価な宝石が盗まれる
‐ ケチャップやソースを背広にわざとかけて、「背広が汚れていますヨ」と親切に拭いてあげるふりをして仲間がポケットから財布を掏る
‐ スーパーで、「この品を捜しているのですが、どこにあるか知っていますか?」と聞いて、買い物カートに置いてあったバッグを持ち去る
本当に色々なケースがあるようです。
ドイツにも「オレオレ詐欺」はあります。
でもドイツでは「孫のトリック」という名称がついています。
「おばあちゃん、僕だよ」と電話をかけてきて、おばあちゃんが「誰だったかね、アレキサンダーかい? それともフィリップかい?」
と言ったら「そうそう、フィリップだよ、実はね」と老婦人を騙す場合です。
でも今朝の新聞の記事には驚かされました。

4万ユーロ(日本円で約500万円)の「胃内視鏡、盗まれる」というタイトルです。
内視鏡まで盗まれるなんて、本当にせちがらい世の中になったものです。
だいたい内視鏡なんて、シロウトは一体どういう形状かもわかりませんよね。
病院内のどこに設置されているかも知らないし。
多分、どこか東欧からの依頼で病院内部に詳しい者の仕業ではないかと見られています。
高級車の盗難でも盗賊団はまず依頼があって‐たとえばメルセデスのオープンカーとかBMWの700シリーズとか‐ その後、路上駐車の
車を物色するらしいです。
でも医療機器まで盗まれるとはねぇ。
盗まれた病院は私が1989年に落馬骨折して3週間入院したところです。
2週間前には友人が同じ病院で「腸内視鏡検査」を受けました。
でも入院患者の持ち物が盗難にあうというのは良く聞いたことがあります。
昔、実家で襖を張り替えてもらった時、親戚で法事があった関係で家族全員、家を開けなくてはならず、
襖屋さんのために玄関の鍵を開けて、自由に出入りできるようにしていたこともありましたが、
現在では田舎といえどもこんなことは無理でしょうね。ちょっと残念です。