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気がつけばふるさと離れて34年

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ミットフォード著 「昔の日本の物語」

2015-10-12 16:57:21 | 読書
グランカナリア島に滞在中、以下の本を読みました。



「昔の日本の物語」というタイトルで本の表紙の「JAPAN」の下の写真は作者のミットフォードではなく

ドイツのノーベル文学賞作家、ヘルマン・ヘッセです。

実は表紙に「ヘルマン・ヘッセが選んだ美しい物語」という文章があり、私は「あらヘッセが日本の物語を?」と勘違いしたのでした。

実際はイギリスの外交官ミットフォードが1866年から1870年まで駐日英国公使館で二等書記官として滞在した折、

見聞したことを「昔の日本の物語」としてまとめたもので、1871年に英語で出版され、後にコールという翻訳者によって

ドイツ語に訳されたのだそうです。

その中からヘルマン・ヘッセが5編を選び最初はスイスの出版社が1922年に発行、そして2012年にベルリンのインゼル社から

ペーパーバッグとして出版されました。

明治の頃の英国人外交官の本としてはアーネスト・サトウの「一外交官の見た明治維新」が有名ですが、実はサトウとミットフォードは一緒に

住んだこともあるそうなのです。

二人は泉岳寺の近くに住んだのだそうでそのためかミットフォードは「赤穂浪士」のことについても触れており、

赤穂浪士の物語を西洋に始めて紹介するきっかけになったということです。

5編の物語の中で印象に残ったのは「男伊達 幡随院長兵衛」と「の娘と旗本の恋物語」の2編です。

「あとがき」でヘッセも書いていますが、この物語では現在の日本では忘れ去られた、昔の日本で美徳とされていた事柄が

扱われています。

物語自体もよかったのですが、私はヘッセのわずか2ページの「あとがき」の文章に魅かれました。

そういえばヘッセの作品は「デミアン」とか「車輪の下」とか全て日本語訳でしか読んだことがなく、彼のドイツ語に触れたのは

今回が初めてでした。

平易でわかりやすい文章ですが、全体に暖かい感じに溢れています。

ドイツ語の翻訳に関しても「数か所だけ若干、訂正した」との記載にも好感がもてました。

いつか機会があったら原語で作品を読んでみたいと思ったのですがーいつになるかなぁ

今、読んでる本も時間がかかりそうです。



チリの作家、イサベル・アジェンデの「日本の愛人」というタイトルです。

もちろんタイトルに魅かれて購入しました。

まだ数ページしか読んでいなく、主人公がシニア用のケア付き住宅で仕事を始めたところです。

後にお金持ちの老女のアシスタントになるのですが、この女性に毎週ラブレターが届くのだそうで、この人物が

日本人なのかなと想像しています。

後日の「感想文」をお楽しみに




コメント
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