A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

曲の思い出や想い入れは、人によって様々な経験の中で・・・・・・・

2007-08-28 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Mad Thad / Thad Jones

先日紹介した、Tommy FlanaganのThad Jones作品集の中に収録されていたBird Songの最初の録音が収められているアルバムがある。
レナードフェザーが監修したアルバム“Jones Boys”の姉妹編がこのアルバム。Jones仲間としては、Thadの末弟のElvinが加わっているが、今回は他のメンバーも加わって、サドのトランペットをフィーチャーすべく更なる音作りを楽しんでいる。
Jones姓のミュージシャンばかりを集めた一見お遊び風のセッションを基本にした企画だが中身は結構充実している。
このセッションにThad Jonesが曲を2曲提供している。
その内の一曲が“Bird Song”だが、フェザーの解説によれば録音時には、まだUn-titledだったそうだが。

Bird SongはA面の2曲目に。
サドが持ち込んだ新曲を聴いて、レナードフェザーがパーカーのオリジナルの曲の雰囲気に非常に似ているので、これをBird Songと命名したとのことだ。
サドの綺麗なミュートプレーで始まり、Frank Wessがこのムードにぴったり合わせて続く。そして、次に登場するのがこのJonesセッションに助っ人で参加したTommy Flanaganだ。実は、このサドの新曲のお披露目に立ち会っていたピアニストがフラナガン本人だったということだ。フラナガンがサドを偲んだ作品を録音に臨んでこの曲を弾いた時、きっと40年近く前のこのセッションのことを思い出したに違いない。

B面に移ると、2曲目にベニーゴルソンの名曲“Whisper Not”が収められている。
この曲のアレンジがQuincy Jonesだ。少しゆったりしたテンポで、ミュートをつけたサドのバックにFrank Fosterのベンウェブスター風のバックとヘンリーコーカーのトロンボーンをうまく絡めている。この低音域の魅力をどう作るかがこの曲の魅力の引き出し方の共通の課題だろう。元々は、ゴルソンがガレスピーオーケストラに提供した曲だが、ゴルソン自身の編曲やプレーを含めてこの曲には名演が多い。やはり「名曲あっての名演あり」の代表的な一曲だろう。
これも、お気に入りの曲のひとつだ。

Jumping for Jane *
Bird Song **
Mad Thad *
Cat Meets Chick **
Whisper Not *
Quiet Sip **

Thad Jones (tp)* **
Jimmy Jones(p)*
Eddie Jones(b)**
Elvin Jones(ds)**
Jo Jones(ds)*
Quincy Jones(arr.)
Frank Foster(ts)*
Frank Wess(ts,fl)**
Tommy Flanagan (p)**
Henry Coker(tb)**
Doug Watkins(b)*

Recorded on December 12 , 1956 *
on January 6 , 1957 **
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする