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【ダイヤモンドオンライン】アベノミクスと日本の「中間層」の行方を考える

 ダイヤモンド・オンラインの「山崎元のマルチスコープ」に「 アベノミクスと日本の「中間層」の行方を考える 」と題する記事を書きました。(※リンクをクリックすると、新しいページが立ち上がります。)

 過去にも本連載で書きましたが、アベノミクスは、政策の波及順序として、はじめの段階では、資産を保有する富裕層と、労働市場における弱者層とがメリットを得る一方で、中間層の実質賃金が低下する、「中間層が割を食う」政策パッケージです。
 ここで「中間層」とは、 主として「雇用と給料が安定している勤労者」のイメージです。年収が高くても、管理職でも、ストック・オプションを含む株式や不動産を億円単位で持っていない方は、経済構造的には中間層の仲間と考えてよいでしょう。

 アベノミクスでは、「第三の矢」が機能して生産性が向上し、これが実質賃金の上昇に反映しないと中間層の実質所得改善は起きない構造になっています。しかし、現状、政府の成長戦略(重要なのは各種規制緩和です)にあってはめざましい成果は見られません。
 加えて、正社員に現在のように強力な解雇規制がある限り、景気が良くなっても「中間層」はなかなか分厚くなりにくい構造にあります。これは、 アベノミクスのせいではなく、現在の規制のせいです。

 そこで、正社員と非正社員の権利上の区別がなくなり、ルールに則った金銭補償などで解雇が可能になるといった解雇規制の緩和が実現すると、どうなるでしょうか。
 解雇が行われやすい状況は、自分の雇用を不安定にする一方で、「空席」が生じやすく、大きく条件を下げなくても自分の雇用を見つけることが容易になる条件でもあります。解雇規制の緩和は、「中間層」を「全体として厚く」する効果を持つのではないでしょうか。
 正社員の解雇規制は緩和することのメリットが大きく、長期的には、日本がその方向に動いて、現在の「中間層」と、特に「貧困層」との区分けは曖昧もしくは消滅するのではないかと予想しています。

 一方、長期と言わず、短期的にも早急に整備が必要なのは、フェアで効率の良いセーフティー・ネットです。
 敢えて欠点を挙げるなら、アベノミクスは「分配論」を欠いた政策パッケージと言えます。安倍首相が「バラマキ」と批判する再分配政策の中にも、フェアで効率的な「良いバラマキ」もあれば、アンフェアで非効率的な「悪いバラマキ」もあるはずです。
 総選挙について言えば、与党であれ野党であれ、年金制度と生活保護を含めて、セーフティー・ネットの根本的な再構築を提案する政党が出て来たら、是非応援したいものだと思います。
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