山形弦楽四重奏団 ブログ

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山形Q 練習日誌67-vol.4(今井記)

2018-03-06 23:17:11 | 練習日誌
 日差しもかなり春めいてきました。花粉症の方々には辛い季節でしょうが、今のところその兆しのない私にとって、いよいよ春の到来かと晴れやかな気分の今日この頃です。
 
 さて、今日の山形Qもメンデルスゾーンから。
 
 メンデルスゾーンは早熟の天才として知られていますが、その家柄の良さもあり、大変な教養人でした。文学に精通していたのは勿論、語学も堪能で英語、フランス語、ギリシャ語やラテン語など、数カ国語に通じていたと言われています。更に見事な絵を描き、その残された作品を見ると、目を見張るものがあります。典型的な「天が何物をも与えた」ような人だったのです。
 
 写真は彼が書いた絵を収めた本の表紙です。写真がよくないもので(スミマセン、、、)わかりにくいかと思いますが、非常に精緻な絵を書きます。デッサンなども正確で、まさに玄人はだし。同時に、彼の音楽も絵画的な一面を持っていることに合点がいきます。「真夏の夜の夢」など、序曲を聞くと目の前にうっそうとした森が広がるのは、メンデルスゾーンのそんな特性がよく表れていると言えるでしょう。
 
 弦楽四重奏というジャンルではありますが、彼の「絵画的」な表現は、この曲の中にも生きているように感じます。それぞれの情景は是非、会場でお客様に想像を巡らせて頂きたいと思いますが、変わり行く場面の詳細を、より深く掘り下げていかなければなりません。大変ですがこれもまた楽しい作業です。

 瑞々しい若さを感じるメンデルスゾーンの後は、成熟のハイドン。といっても、長生きだった彼にとっては、作曲家としては青年期と言って良いかもしれませんが。シンプルなのにこの厚み。メンデルスゾーンの後に弾くと尚更、なるほど、弦楽四重奏はやはり彼が原点なのだと納得がいきます。誰が聞いても「良い曲だ」と思える名作です。和声感、相応しい音色など、個人的な課題を山ほどみつけて練習終了。次回までに、更に作品を向かい合っていきたいと思います。

 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
 ただいま10箇所
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