私の胸部の瘤が破裂したのが昨年の８月24日で、以後３週間の入院生活を送った。その期間は、夏の終わりであるが、終わるどころか、盛りの暑さだった。毎日見舞いに来てくれていた長女(特に暑がりではあるが）の顔が、夕方6時であっても火照っていた。１日に３，４回、看護婦さんが病室のクーラーの調節に来て、「いま27度ですが、あまだ暑いですか？」と訊き、同室の誰かが、ちょうどいいとか、涼しすぎるとか応えていたが、私は黙っていた。同室の3人は私のような死の渕からの生還者ではないが、人工透析を受けたり、インシュリンを時間決めで売ったりの長期療養者だから、私よりは辛い状態にあった。いちばん早く退院できるのだから室温のことなんか、少し暑くても黙っているのが正しいだろう。 昼食前に37度の風呂に入る。37度は、風邪をひいたときの体温であって、なるほど、そんな熱さかなと思う。 クーラーは26度に設定し、扇風機もまわす。湯上りのトマトジュースが旨い。避難所生活の人に申し訳ないと家人が言うが、その通りだ。 天竜川くだりの転覆事故、ナイアガラでの転落、１斗缶事件・・・ニュースも暑い。甲子園も晴天続きの暑さ。試合も熱いのが多く、乱戦というか、もつれる展開が続く。その始まりは、帝京が９回に大逆転で負けたことで、そこから乱戦の連鎖が広がり、横浜も巻き込まれてしまう。 明日は準決勝、優勝のポイントはただひとつ、日大三の吉永健太朗投手の疲労度だと思うが、どうだろうか？