ぶらり東京~23区巡り~

東京23区をぶらりと歩いた記録です。
が他にもいろいろ出歩いてますけど

傍聴日記vol.3

2008年08月29日 | その他
ほぼ恒例行事と化している裁判の傍聴日記の第三弾
ブログのコンセプトに合っていないようですが地裁が霞が関にあるので
23区巡りの一環として掲載しましたが今回が最終回としました。
(好評であれば復活するかもしれないのでとりあえず最終回かな)

学生にとっては夏休み期間中であるので法学部風の人たちが大勢傍聴に参加していて
普段とは些か違った裁判所の光景となりました。

本日のメニューはこちら、フルコース仕立てとなっています。
前菜・・・道路交通法違反、犯人隠避教唆
メイン・・・殺人罪
デザート・・・オレオレ詐欺

①道路交通法の判決公判
免停中にバイクとの接触事故を起こし救急・警察に連絡をせずにそのまま逃走し
懲役1年六か月、執行猶予4年が言い渡された。
酷いのは被告人の奥さんに身代わりを頼んで警察に出頭させたこと
辻褄が合わないのでバレルのも当然ですけどね
しかも以前にも複数回、道交法違反を犯し
その時も奥さんに身代わりを頼んでいる常習犯であった
奥さんも一緒に傍聴していたのでどんな気持ちで居たのか心の声を聞きたいと思った。
被告人は風貌・ファッションからしてその筋の人だと思われる
ってことは奥さんは「極道の妻」、生極妻を見たことになりますかね

②殺人罪の第一回公判
三度目にして初の殺人罪、刑法上一番重い犯罪なので否が応でも緊張してくる。
予定では10:00~17:00まで長丁場の裁判である。

傍聴席の一番前に被害者の母と娘が涙を啜りながら座っていた姿には衝撃を受けました。
凶悪事件が頻繁に起きている昨今、いつ自分がその立場になるかもしれません。
そう思うと体は自然に震えだした。
当然ながら遺族は厳罰を望んでいました。

被告人が刑務官に手錠をされた状態で入廷、そして裁判がスタート
裁判官により被告人が証言台へ呼ばれ氏名、本籍地、職業の質問がなされ
裁判物のドラマでおなじみ台詞が始まった。
「被告人は黙秘権があります。答えたくない質問には答えなくても構いませんしかしここで証言された事はあなたにとって有利になろうと不利になろうとすべて証拠とされます」

その後、検察官、弁護士による事件の経緯の説明があった。
壁に掲げられた薄型TVにパワポで作った資料がスライドショーで展開され非常に分かりやすい説明でした。
裁判所だから旧来のやり方が蔓延していると勝手に想像していたが世の中の動きに合わせて進歩していたんですね

事件のあらましをざっと説明すると
被告人(55歳)が妻を○△区の路上で殺害し自ら自殺を図ったが一命を取り留めた。
なお二人は再婚同士であった。

事件へ至った経緯はこんな感じ
五年の交際期間を経て入籍したが直後より夫からの暴力、暴言により次第に妻は離婚を考えるようになった。
いつしか別居が始まり、警察、裁判所までが介入する事態へとなっていった。
だが夫は離婚なんて望んでおらず話し合いをした際に妻が通行人に助けを求めた為かっとなりぺティナイフで複数個所を刺して殺害した。

争点は二つ
①殺意があったかどうか②責任能力があったかどうか

ここまでざっと1時間
先も長いことから退席しました。

被告人が事前にナイフ、スタンガン、灯油などを用意して妻の車にGPSを設置して行動を監視した点などから
殺意、責任能力の有無についてこれから審議されていくのだろうと思う。
ただ別居後も二人で旅行へ行ったり事件後も旅行の計画もあった
また妻側の家族とも関係は良好であったので多少なりも裁判に影響してくるかもしれませんね

被告人の姿を見ていると後悔の念からなのかハンカチで涙を拭く行為も見て取れた
また傍聴席では遺族のリアルな姿も見てとれた
これは裁判員の対象となると思うのでもし自分が裁判員となったケースに当てはめると複雑な心境にもなった。

③電子計算機使用詐欺
この犯罪名だけではいったい何の裁判かわかりませんでした。
検察官の陳述からオレオレ詐欺(振り込め詐欺)であることがすぐに判明した。

キャバクラのボーイとして働く被告人はすぐに金になる仕事がしたく
ちょうど仲間からオレオレ詐欺グループに誘われ犯罪に手を染めるようになった。

現時点で起訴された分の被害額は約99万で余罪もあるので一週間以内に追起訴される予定で
被害総額はざっと600万近くあるようです。

振り込め詐欺で数千万単位でだまされる人も中にはいますが
ボクからしてみたらそんな大金持っている事にまずは驚いてしまいます。
もし家にオレオレ詐欺から電話があっても「そんな大金オレが持っているわけねぇだろ」と答えるしかないですね
オレオレ詐欺泣かせの存在だと自負しています。

過去の傍聴日記はこちら
傍聴日記

傍聴日記vol.2

傍聴日記vol.2で裁判官の遅刻の行がありますが
理由が今回わかりました。
前の裁判が長引いて次のに遅れることがあるようです。


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