雨降り

2023-08-16 20:36:09 | 日記

 雨がまともに降ったのは、先月14日

以来だ。ここのところ毎日畑の水やり

に追われていた。だから今日降った雨

はまさに恵みの雨だった。

だれぞ人と出会えば、この暑さのこと

を言わずにおれぬほど今までに経験の

ない暑さだと思う。基本的にクーラー

なるものも嫌いだ。しかしながら嫌い

だなどと威張っていることもできず、

そのクーラーのお陰でどれほど助かっ

たことかとしみじみと思う。そんな暑

さだった。そのクーラーも今日久方ぶ

りで使わなくて済んだのだ。

 出不詳である。買い物に出かけなく

てはならないことも、何やら渋々して

いる。そうしていると、誰か来客があ

り何かと土産があり、あーこれでまた

しばらく出かけなくとも済むな、と思

ってしまうようだ。

 そんな時に娘から門前の弟の家で花

火を見ないかと誘われると、行けば楽

しいことはわかっているものの、そこ

でもまた渋っている様子なのである。

そんななか、一人で花火のことで思い

返していた。最初の花火の記憶である。

 たしか小学生の低学年だったと思う。

親と一緒に来ていると思うが、親たち

の記憶がない。家から犀川の河原まで

わずか10分ほどで来れる距離だという

こともあるだろうが。ほとんど花火以

外のことを思い出せないのだ。犀川べ

りの道路はすでに人で埋め尽くされて

おり、子供などが大人たちの壁でまと

もに河原での打ち上げの様子を見るこ

とができなかったが、子供のことだか

ら屈んだまま、大人たちの間をすり抜

けたとたんに、どお〜んという凄まじ

い音がしてその音とともに花火の火の

粉が、こちらに降ってくるような迫力

に圧倒というか、釘付けにでもあった

ように口をポカーンと開けているだろ

うのわれの顔が、唐突に浮かんだのだ。

なんだか、あーっというかんじだ。

それから60余年も過ぎて、人生という

旅路もまことに花火なのだとあらため

て思ったんだ。

 

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