自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

曖昧な日本人よ!政財界による「国民支配のうねり」を許すな!

2016-03-29 12:19:12 | 憲法を考える

 戦後35年、高度経済成長によって『ジャパン・アズ・ナンバーワン』に有頂天になった日本は、バブル崩壊後の「失われた20年」で、成長戦略の行き場を無くしたのにもかかわらず、政財界が民を大切にしないで、むしろ権力を乱用して国民の税金を自衛隊の軍隊化や軍需産業の育成に使用するヤクザと化し、「国民支配のうねり」によって生き残りの道を歩もうと蠢きだした。

 欧州では人種差別により居場所を失い絶望した若者が、追い詰められて逮捕されるよりは自爆テロの道に走り、その恐怖により「非常事態」が発動され、さらには憲法改正への動きとなり、国民の自由が奪われ、憎しみの連鎖から抜け出る道を見失っている。
 日本には人種差別はないはずだが、「ヘイトスピーチ」に認められるように、格差が拡大するとその怒りの矛先を人種差別に向ける人たちが出てくる。しかも、「安倍自民党政権がヘイトスピーチ社会を作っている」のも、「国連が問題視する『安倍政権』と『ヘイトスピーチ』の親密関係」も事実であろう。安倍政権はアベノミクスのような格差拡大政策を推進する一方で、格差が拡大した人々の怒りを人種差別に向けようとしている。

 「自由と民主主義」に鈍感な日本人は、安倍首相や多くの自民党議員と同様に『精神的自由』>『経済的自由』の意味を知らない。むしろ「他者の意思」より「自分の意思」を大切にし、自他ともに幸せになることよりも、『経済的自由』により自分の『精神的自由』が得られると考えているのだろう。

 日本は黄門さまが好きな国である。権力が悪代官を懲らしめてくれるのを喜びつつ、自分も権力に守られていると思っている。少なくとも権力に近づくことで利益が得られ、世間の評価も高まり、権力のコネで良い目に合うと、自分は相応の立場にいると安心している。

 その体質は「政治介入を許すメディア(動画)」にも及んでいる。ことに大衆が接するメディアが新聞からテレビに移行するにつれ、メディアに所属することがジャーナリストとしての誇りではなくエリート意識を満足させる時代になってしまった。NHKの報道関係者がBSEに関する研究会の様子を見に来ている時、あまりに真実を報道しないNHKに「我々の情報も使ったら?」と話しかけたら、「我々はすべての情報を持っている」という返事があった。「すべてを知ってあの報道かよ!」と唖然としたことが、今も思い出される。もう一つには電波の割り当てを得る特権を守ろうとして、テレビ局と政治が持ちつ持たれつの関係になっていることもあろう。そしてすべての克服すべき重要な問題が、曖昧にされたまま次世代に残されてしまう。

 私の世代は人によって強弱はあれど、妻は夫に従い、男は女を、AさんはBさんを支配することが男らしいと勘違いしているところがある。
 これからはそんな考えでは孤立すると信じたい。お互いの存在を認め合うことは、お互いの『精神的自由』を認め合うことであり、その『精神的自由』を認め合うことが『民主主主義』の基本である。国民全員に『精神的自由』>『経済的自由』の意味を知って欲しい。

 しかし、安倍政権を支持する人々は自分たちの意見を通すために多数決があり、多数決で勝つために議員数を集めることが民主主義だと思っているようだ。「衆議院の解散権は首相の専権事項だ」と堂々と自分たちの都合の良いときに解散しているが、衆議院の解散は内閣不信任案が可決された時、国民の民意を問うために行うのが『民主主主義』の本筋であることは「自由と民主主義」を理解していれば当たり前のこと。憲法第7条3号に「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ」とあり、国事行為の一つに「衆議院を解散すること」とあるのを解釈で「衆議院の解散権は首相の専権事項だ」とするのは、戦前の天皇の統帥権を悪用した軍部と同じこと。「現時点での衆議院解散は憲法上重大な問題」なのだ。国民は、自分たちの『精神的自由』>国民の『精神的自由』と思うようなヤクザに、『経済的自由』>『精神的自由』と決して騙されてはいけない。

 『経済的自由』を国民が尊び汚職に寛大であるように見えるが、TPP担当大臣であった甘利氏のように、国の将来の道を誤らせる場合もある。繰り返すが、『精神的自由』>『経済的自由』の意味を国民全員が知り、公務員はそれを守る義務があることを知って欲しい。
 
 2016年3月20日のTBS「時事放談」は、遠くで愛犬が吠えてその声が入っているが、撮影のやり直す気力が出ないほどがっかりした。その穴埋めもあってか、翌週の片山・浜氏の発言は安倍政権の問題をビシッと穏やかに指摘している。現政権の問題を下記の録画で比較していただきたい。
2016年3月20日
 TBS「時事放談」 二階・漆原 2016年3月20日
  止まらぬトランプ旋風、「保育園落ちた」
  「年金」、ダブル選挙、憲法改正「在任中」、消費税先送り
  春闘ベア失速、どうする「景気対策」、「高支持率」の一方で
2016年3月27日
 TBS「時事放談」 片山・浜 2026年3月27日
  トランプ暴言、保育園落ちた
  実態と政策の乖離、勉強不足、増税先送り、アベノミクス
  商品券、民進党に言いたいこと

 参考:安倍政権が共産党を「破防法の対象」と閣議決定!
 岸井降板~鳥越が菅の手口を暴く+岸井はメディアの使命=政権監視を強調
 黒田東彦総裁の異次元の金融緩和やアベノミクスは大失敗
 麻生財務大臣兼副総理、自説を展開 『デフレを解決したのは何か? 戦争だ!』
 朝日新聞 日本会議を大特集
 (日本会議研究)憲法編:上 改憲へ、安倍政権と蜜月

初稿 2016.3.29

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