自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

物語2~脳・心理学・養老孟司等・生物学と仮想現実

2019-08-30 14:43:51 | 物語
大発見!!だまされる脳~奇跡を起こした一枚の鏡:養老孟司等
NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体Ⅱ 脳と心 :参考
第1集 心が生まれた惑星〜進化〜(1)(2) ブログ
第2集 脳が世界をつくる〜知覚〜
第3集 人生をつむぐ臓器〜記憶〜
第4集 人はなぜ愛するか〜感情〜
第5集 秘められた復元力〜発達と再生〜(1) :参考
第6集 果てしなき脳宇宙〜無意識と創造性〜 :参考
NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体III 遺伝子
第1集 生命の暗号を解読せよ〜ヒトの設計図〜(1)
第2集 つきとめよ ガン発生の謎〜病気の設計図〜(1)
第3集 日本人のルーツを探れ〜人類の設計図〜(1)
第4集 命を刻む時計の秘密〜老化と死の設計図〜(1)
第5集 秘められたパワーを発揮せよ〜精神の設計図〜(1)
第6集 パンドラの箱は開かれた ~未来人の設計図~

NHKスペシャル 生命大躍進 第3集「ついに“知性”が生まれた」

知ってるつもり?!フロイト
「人間と象徴」(ユング) をお茶で読み解く
ユングの心理学を日本一やさしく解説!【前編】その生涯
ユングの心理学を日本一やさしく解説!【後編】集合的無意識、影、ペルソナ、タイプ論
哲学入門51 ユング 集合的無意識
哲学入門1 神話から哲学がうまれた理由とは?
嫌われる勇気 アドラー心理学【ただ人生観が変わる、それだけの本
【アドラー心理学】10分で分かる「嫌われる勇気」

養老孟司 講演会(前)(後)
生きている上で、変わらないものってありますか?
養老孟司さんは今の若い人が心配じゃないですか?
養老孟司 未来授業1(2)(3)(4)(5)(6)
『遺言。』養老孟司さんメッセージ
養老孟司さんと考える これからの時代に必要な学びとは?
養老孟司・宮崎駿に学ぶ自然を感じる感性
「養老先生が行くラオス昆虫採集記」ダイジェスト版
養老先生に甘えてモミモミ、まる。猫(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)
流域アカデミア・特別セミナー「養老孟司先生を囲む・座談会」

地球そして生命の誕生と進化 【完全版】
NHKスペシャル 再起への20年-日本の挑戦

【衝撃】物理学者が証明した「時間の定義」に世界が震えた!
【衝撃】私達のこの世界が仮想現実、VRである事を示す証拠?
この世界が仮想現実であることを示す証明式
この世界が仮想現実であることを示す証明式(続き)

物語1~司馬遼太郎・三島由紀夫・川端康成・大英博物館そして物語を生きる


初稿 2019.8.30 更新 2020.2.20(ブログ目次削除)

物語を生きる ①司馬遼太郎・三島由紀夫・川端康成・大英博物館

2019-08-29 20:15:21 | 物語
言葉から物語、そしてフィクションを信じた人類の歴史
我々は物語を生きている~西田哲学とホーキングの宇宙論
我々は物語を生きている~他者を尊重し、幸せに暮らす。

今だからこそ、今一度、司馬遼太郎氏の言葉に耳を傾けたい
司馬遼太郎伝123
司馬遼太郎の遺言123456
司馬遼太郎が残した数々の格言・名言集
太郎の国の物語 第1回 ブロードウエーの行進
            第2回 青写真なしの新国家
            第3回「文明の誕生」冒頭欠損
            第4回 自助論の世界
            第5回 侍の終焉
            第6回 明治憲法
坂の上の雲 ―明治維新とは何か―
【FULL】坂の上の雲 オープニング
司馬遼太郎の湖西と韓の国12345
【司馬遼太郎・シンポジウム】『人は変革期にどう生きるか』
21世紀を生きる君たちへ 司馬遼太郎
全文朗読版 司馬遼太郎『21世紀に生きる君たちへ』
知ってるつもり?! 司馬遼太郎 感動人生
司馬遼太郎が語る日本
司馬遼太郎の言葉

三島由紀夫 幻の東大議論
三島由紀夫との"約束"
1969年、カナダのテレビ局による、三島由紀夫の貴重なインタビュー

川端康成氏を囲んで 三島由紀夫 伊藤整1|32|33|3
ミックスリスト - 川端康成氏を囲んで

NHKスペシャル 大英博物館(放送期間:1990年~1991年)
 大英博物館 第1集 都市が生まれ文字が生まれた~メソポタミア・文明の誕生~ 
 第2集 第3集
  大英博物館 第2集 メソポタミア それは一粒の麦から始まった
   大英博物館 第3集 謎の民は海を渡った(途中まで)

NHKスペシャル 知られざる大英博物館(放送期間:2012年)

たけしの万物創世紀「ヒト」

物語2~脳・心理学・養老孟司等・生物学と仮想現実


初稿 2019.8.29 更新 2020.4.6(物語+物語1)

我々は物語を生きている~経済と貨幣の歴史①

2019-08-27 14:55:30 | 物語

 お金は使うとなくなり、お金がないと生きていけない。だから仕事をして稼ぐ。でも給料が安いと、仕事をしても仕事をしても、生活は楽にならない。規模拡大してコストダウンが経済の常識というが、それでは小規模経営は成り立たない。しかも大量生産は地球や自然に負担をかける。我々のお金や経済についての常識が、我々を苦しめる。物々交換は今でも行われることがあるが、物や労働等の価値を交換する媒介としてお金がある。では、そのお金はどこで生まれるの?市中銀行で皆さんが借金することにより生まれている。銀行にお金が溢れているわけではない。銀行が皆さんの「借金返済」を信用してお金を貸し出すことでお金が生まれる(信用創造)。お金の貸し借りは、銀行口座に記帳していたので「万年筆マネー(通帳マネー)」とも言った。現在なら「キーボードマネー」と言うところか。銀行の信用創造(帳簿操作)でお金と利子が生まれる。銀行だけがどうしてお金と利子を作れるのか?

 「学校では教えてくれない「お金の本質」。それは物々交換ではなく信用取引に始まった〈Rootportの世界史で見るお金〉。貨幣の本質は信じる心、すなわち信用である。しかも譲渡することが可能な信用である(フェリックス・マーティン『21世紀の貨幣論』(2014年))。」貨幣について考えるには、貨幣経済が成立する以前からの人類の行動、「なぜ人は他の人にモノを与えるのか?」について考える必要がある。

 「経済学の父」と言われるアダム・スミスは「見えざる手」の『国富論』で知られているが、人間は利己的で自分勝手な生き物のはずなのに「なぜ社会は秩序を保ち道徳的に振る舞えるのか?」と考え抜いた。『国富論』の前提となった『道徳感情論』では、人間は他者という存在と「共感」できるので、見えざる手によって富者の富は、貧しい人へも公平に分配されるはずだと説いた。松岡正剛氏は貨幣経済の前の実体交換の経済社会(「社会に埋め込まれた経済」)について、マルセル・モースの『贈与論』とカール・ポランニー『経済と文明』を紹介(1507夜0151夜)し、貨幣経済の前の実体交換の古代社会では、「互酬的な贈与の経済」が社会に埋め込まれ、道徳と経済は重なっていたと解説している。ポランニーは「社会に埋め込まれた経済」であった古代社会が、現在では「社会のほうが経済」によって支配されていると批判している。しかも、貨幣の支払い、尺度、交換手段のすべてに言語が共通しているとし、経済の起源には言語にも見られるようなソーシャル・コミュニケーションの本質が関与していると見た。
 宗教も貨幣も信用することで成立する物語である。この世は人それぞれの経験から生まれ育つ物語の世界であり、我々は一人一人の物語を生きているとも言えよう。文明は物語の原点である言語を文字や数字として残すことにより始まったように、社会に埋め込まれていた「互酬性や贈与の経済」を貝とか銀とかに代替することで、貨幣が生まれたと説明することもできよう。
 参考:モース『贈与論』を超コンパクトに要約する
     マルセル・モース『贈与論』と今日
     義務はどこから来るのか?マルセル・モース「贈与論」
     1507夜『贈与論』マルセル・モース|松岡正剛の千夜千冊
     0151夜『経済の文明史』|松岡正剛の千夜千冊
     言語の起源 文字の歴史


 貨幣が生まれ、貨幣が経済を支配するようになると、道徳と経済は分離され、社会の原点である人と人のつながりが利害関係により希薄となる一方で、貨幣経済は世界に拡がってグローバル化し、文明の発達は社会から自然、さらに地球までも破壊しつつある。
 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」 

 イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリ教授は著作『サピエンス全史』で、「人類の台頭はいかにして起こったか?」(動画:日本語TED)を問い、七万年前から三万年前にかけて、人類に言語から物語の想像力が生まれ、フィクションを信じる「認知革命(新しい思考と意思疎通の方法)」が登場したという。想像を現実と信ずることで宗教や貨幣も生まれ、生き方を規定するルールを生む側から権力も生まれた。何故、「認知革命」が7万年前から3万年前に起きたのか?この時期は最終氷期と重なり、今から7万年前から7万5千年前に、「インドネシア、スマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こし、その後の人類の進化に大きな影響を与えた」という「トバ・カタストロフ理論」が関係していると思われる。また、ロシアの極寒の大地に、ヤナRHSという3万2千年前の遺跡近傍で、毛深いマンモスの大量蓄積も見つかっている。
 「認知革命」の物的証拠は一点では明示しにくいが、洞窟壁画は祈りのために画いたものと考えれば、ある意味では想像力の誕生を説明できる一つになるかも知れない。いずれにしても、寒冷化にもかかわらず、「われわれ現生人類(ホモ・サピエンス)はアフリカに起源し、本格的に他の大陸への拡散を開始したのは約5万年前」と考えると、「認知革命」によって起きた移動とも考えられよう。以上が人類進化に関する私の理解だが、詳しくは次のNHK番組を紹介しておきたい。

 衝撃の書が語る人類の未来~サピエンス全史 ホモ・デウス 
 TED日本語:人類の台頭はいかにして起こったか?

 参考:認知革命を振り返る / 書評『サピエンス全史』
     人類の誕生とその進化:人間と動物の境界をめぐって
     アジアにおけるヒトの拡散―近年の研究成果と動向― p.76-89
     総説 現代人の起源―研究の現状と将来の展望― 海部陽介
     ブログ「雑記帳」:海部陽介「現代人の起源―研究の現状と将来の展望―」



初稿 2019年8月27日

決して、忘れてはならない石井紘基衆議院議員

2019-08-06 16:30:00 | 自然と人為

 前々回のブログ「人類の尊厳と自由を守るために~『循環経済とお金の発行について考える(その2)』」において、石井紘基衆議院議員暗殺事件について紹介した。その後、調べれば調べるほど、いろいろなことが分かり、追加訂正してきた。私は探偵でも検事でもないが、日本の政治において糺さねばならない最重要な問題に取り組んでおられた「石井紘基議員殺人事件」(動画)のことは、今の若い人を含めて全国民が知るべきだと思い、ここに再度、「石井紘基衆議院議員」のことをネット検索で調査した。権力の中枢の政治に殺人が絡むと、犯人捜しは困難だと思うが、日本の権力構造の腐敗問題の是正に必要な政治は、ある考え方の主張ではなく、本当に国民のための政治と権力構造になっているかが、問われなければならない。前回のブログ「世界市民とナショナリズム(愛国心)」でも、ヒットラーを批判したチャップリン『独裁者』のラストの演説を含む場面(動画)その訳を紹介したが、ここに冒頭部分を重ねて紹介しておく。
 『申し訳ないが、私は皇帝などなりたくない。それは私には関わりのないことだ。誰も支配も征服もしたくない。できることなら皆を助けたい、ユダヤ人も、ユダヤ人以外も、黒人も、白人も。私たちは皆、助け合いたいのだ。人間とはそういうものなんだ。私たちは皆、他人の不幸ではなく、お互いの幸福と寄り添って生きたいのだ。私たちは憎み合ったり、見下し合ったりなどしたくないのだ。』
 政治には権力闘争がつきもので、個人が確立し尊重されていないわが国では、親分・子分の関係が好まれるようだが、政治の原点は『支配も征服もなく、皆を助け、お互いの幸福と寄り添って生きること』だと思う。日本を守るための戦争も永久に放棄する。そのために世界の先頭に立って政治を行う。太平洋戦争前夜、日本を揺るがした国会での斎藤隆夫の反軍演説 『我が言は、万人の声』(動画)も忘れられない。斎藤隆夫議員は「比較国会論」(コマ番号2)で、『立憲政治の究極の目的は、国民の共同意識を以て政治の元動力と為すにあり』とし、それが『我が言は、万人の声』に繋がっている。国民を大切に考える新政治勢力の闘いの先人として、五・一五事件で暗殺された憲政の神様・犬養毅首相(動画)とともに、「斎藤隆夫議員」や「石井紘基議員」の名誉を国民全員で称え、いつまでも深く感謝していきたいものだ。
 参考:その時歴史が動いた「チャプリン襲撃計画 五・一五事件」(42:50)
     その時歴史が動いた「我が言は万人の声」斎藤隆夫
     声でつづる 昭和人物史 斉藤隆夫


 まず、前回のブログの石井紘基議員の部分の再録から始めたい。
 2002年10月25日、小泉内閣時代に民主党の石井紘基衆議院議員が暗殺されたが、2016年9年に出版された「日本が自滅する日」で:石井議員は「特別会計の闇」(動画あり)を追求していたことが明らかにされた。この特別会計を闇としているのは、戦後70年以上も経つのに、独立心のない立法、行政、司法にメディアを含む日本の支配構造の腐敗を示すものではなかろうか?
 2019年7月の参議院選挙比例区で「れいわ新選組」がメディアで報道されない中、2名を当選させた。選挙中、党首の山本一郎氏は「与党側にしてみたら野党はどの党も怖くないんです。どうしてか?デットボールをあてに行かないから。」と訴えていた。石井紘基議員が暗殺された後に2009年9月鳩山内閣、2010年菅内閣、2011年 野田内閣と民主党は政権を取ったが、日本の権力の闇を追求して暗殺された仲間「石井紘基議員殺人事件」(動画)の解明に熱心だったように見えない。権力の中枢に座って忙しさに追われ、仲間のことや国民のことを後回しにし、座り心地に満足していたとしたら、国会議員の資格はない。
 参考:日本の予算 特別会計 30代のための財政入門【7】
     特別会計について(31年度予算)
       ○特別会計の会計間のやりとり等を除いた歳出純計額は197.0兆円。
     約300兆円!?日本人なら知っておきたい「日本の国家予算」について
      一般会計と特別会計の最大の違い。特別会計には国会のチェックが必要ない。
     【現代の侍】石井紘基 暗殺と特別会計の闇(動画あり)日本病 石井紘基4
     石井紘基さん殺害事件から8年、封印されたもうひとつの「謎」
     『特別会計①』『特別会計②』『宗教課税』『派遣労働』

     石井紘基(著)日本が自滅する日―「官制経済体制」が国民のお金を食い尽くす!
     日本が自滅する日 殺された石井紘基(著)  全文 目次
     小泉純一郎と橋下徹と在日朝鮮人とヤクザをつなぐ「生長の家」解説


 『石井議員が救急搬送されて「絶命」したかしないうちに、永田町の新聞記者の間では、翌日に出頭逮捕される人物の名前が流れていた』と、当時衆議院議員であった保坂展人議員ブログ『石井紘基さん殺害事件から8年、封印されたもうひとつの「謎」』(2010年10月31日)で事件の謎を指摘している。さらに事件の問題点として、『警察の捜査は、「こうあってはならない」という見本のような捜査だった。現場保存、指紋採取さえ十分に行なっていない。どうやら、警視庁捜査1課ではなくて公安部が捜査したようだ。国松長官狙撃事件が暗礁に乗り上げたように、公安部が捜査に乗りだすとロクなことはない。警察の捜査が公安部だとすると、東京地検公安部の責任も大きい。死後、8年。なぜ、石井さんの死の真相は「闇」のままに封印されているのか。』と指摘している。ブログ『日々坦々』の「石井紘基氏の殺人を依頼した背景には、小泉政権周辺の闇将軍の影がちらつく!」では、『真犯人がいて、「時の政権がひっくり返るようなスキャンダル」を止めるために石井議員が殺されたとするならば、当時の総理大臣・小泉純一郎とその周辺ということになる。』とある。当時の石井紘基議員暗殺に関する民主党の「資料調査解明委員会」責任者の江田五月議員も、石井紘基議員 暗殺の謎3/3(動画)で、「石井さんが追及しようとしていたことが、時の権力の中枢に大変な打撃になるようなものであった、ということですね」と推察している。後に民主党は分裂し、野党勢力はズタズタに弱くなっていくが、これは国民を大切にした「石井紘基刺殺事件」の解明を疎かにして、自分達の主張と利益を大切にする政治への国民の拒否反応でもあろう。

 また、ブログ『闇を暴く もっと光を』の「石井紘基刺殺事件」には、「家族の証言」が詳細に記録されている。「石井はひとつきで刺されました。下りてみると、ナイフを引き抜いているところでした。すぐに警察に電話をしようとしたのですが、最初は電話がぜんぜん繋がらなかったんです。」やっと電話がつながり、最初にパトカーが数台来た。しかし多すぎた。あとから来た救急車は道路をふさぐパトカーのおかげで、石井の家までなかなか辿りつかなかった。救急車の到着が遅い上に、家族の同乗は拒否され、その救急隊員は事件の本質とともに明らかにされていない。しかも、「不思議なのは、救急車にやっと乗って病院に向かった時間にすでにテレビのテロップに石井紘基死亡って流れていたんです。国会でももう、犯人は右翼の伊藤白水(はくすい)ってメモ書きが議員の間を行き来してました。」人命救助第一に考えねばならない警察や救急車の対応の最終責任は、国家公安委員会にある。

 石井紘基議員は2002年10月25日に暗殺されているが、小泉内閣は前年の2001年4月26日に成立し、暗殺1ヵ月前の2002年9月30日に第一次改造をしている。目的は「構造改革の路線を確固たる軌道に乗せる」ためとして、注目された金融担当相は竹中財政政策担当相が兼任した。しかし、この程度の改造をわざわざする必要はないので、国会で小泉内閣を追求してきた石井議員暗殺計画の手配はすでに終了し、責任者は表舞台から身を引いておいたと考えられる。すでに、田中真紀子外務大臣は外務省官僚と不協和音で2002年1月30日に更迭され、小泉内閣の支持率が一時的に急落する事件はあったが、内閣改造で党三役や主要閣僚は留任している。第一次改造内閣において、国家公安委員会委員長は谷垣禎一議員が男女共同参画担当大臣、産業再生機構担当大臣、食品安全担当大臣と兼務している。後に首相となる有力大臣だから4担当大臣を兼務したのだろうが、不自然だ。2001年9月に小泉内閣が発足した時には、国家公安委員長は村井仁議員で防災担当を兼務していた。なお、危険思想の安倍晋三議員(動画)は発足から第一次改造においても、内閣官房副長官として、重用されている。「総理大臣・小泉純一郎とその周辺」として、国家公安委員会と内閣官房副長官が第一に考えられる。事件直前まで国家公安委員会委員長であった村井仁議員は、郵政民営化の旗振り役で、党郵政民営化推進委員会の役員をしていたが、「政府案では、民業圧迫になりかねない」との理由で、事件後しばらく後の2005年7月5日、小泉内閣が推進する郵政国会で衆議院本会議で反対票を投じ、9月11日の第44回衆議院議員総選挙には、自民党の公認を得られないため、立候補を断念している。1年後の2006年8月6日投開票の長野県知事選挙に、自由民主党・公明党の両長野県本部の推薦で立候補し、現職の田中康夫を破って当選している。村井仁議員の側近で、衆院議員時代に公設秘書を務め、知事初当選時には選挙運動を陣頭指揮した右近謙一氏は、村井仁知事就任に伴い、参事を務めていたが、謎めいた自殺?殺害?事件で、消されている。政治の闇は深い。
 参考:石井紘基(1)/ 刺殺された議員
    石井紘基氏の殺人を依頼した背景には、小泉政権周辺の闇将軍の影がちらつく!
     衆議院議員・石井紘基刺殺事件とは【伊藤白水】
     石井紘基刺殺事件の真相!犯人・伊藤白水に暗殺された?
     村井仁長野県知事秘書殺害事件
     2002年当時の安倍晋三議員の危険な考え方 安倍晋三は本性を暴露した(動画)
     「日本も核兵器を持てる」安倍新総理の本音発言


 石井紘基氏の活躍等については、Yoko's 人生=旅 on this Blue Planetに詳しく紹介されている。安保闘争(2)真っただ中の1960年、中央大学法学部に入学して闘争に参加して、国会に突入するデモ隊の先頭にいた石井は、デモ隊の最前線で警官を抑えようとする日本社会党書記長江田三郎に感銘を受け、社会党の活動に参加。中央大学自治会委員長になる等、学生運動のリーダーとなった。早稲田大学大学院法学研究科を経て、1965年からモスクワ大学大学院法学部に留学(25歳〜31歳、この間に国際結婚)し、社会主義国ソ連の真の姿を見た。帰国後『あの国はダメになる。もう崩壊している。ソ連と云うあの超大国が、国民には大切な情報を流さず、一部の政治家と官僚が経済を操る日本の社会と実に良く似ている。』と友人に漏らしている。その後、江田三郎の息子、江田五月付きの秘書を務めるなど、政治の道を歩むが、日本の現状に徐々に危機感を募らせて行く。1978年に菅直人らと社会民主連合を結成し、事務局長となる。1990年(平成2年)2月に行われた衆議院選挙で落選。そして、1991年ソビエト連邦解体。情報が遮断された国は、ある日突然崩壊する。このままでは日本も危ない。自分がやるしかない。

 17年前の1992年(平成4年)5月に日本新党が結党され、7月に行われた参議院選投票率50.7%)で、362万票 (7.7%)近くを獲得し、擁立した公認候補者17人のうち代表の細川護煕(2)及び小池百合子寺沢芳男武田邦太郎の4人が当選した。今年(2019年)の参議院選の投票率は48.8%で、れいわ新選組228万獲得し、得票率4.5%となったことと近い現象だ。れいわ新選組から立候補した東大・安冨歩教授は「石井紘基は死なない。知的探求の継続が、彼を復活させる」「特別会計の闇」(動画)と講演されていることを、多くの方は知らないだろう。今回は選挙中にメディアは「れいわ新選組」等の新し動きを伝えなかったが、日本新党の参議議選ではメディアが取り上げたそうだ。両者の「投票率」と「投票行動」等を分析する必要があるが、選挙の報道に政権の力が及ぶことは、政治の腐敗を示している危険信号だ。
 参考:「石井紘基は死なない」 ~権力の闇と戦った国会議員
      石井紘基氏の命日に東大・安冨歩教授が講演 2015.10.25
     安冨歩先生の授業「石井紘基氏と特別会計改革」
      ~石井ターニャ氏、岩上安身 2012.7.12
     安冨歩教授の授業「複雑化したシステムの中心に東大がある」
      石井紘基氏が調べていた特別会計の闇の源流 2013.11.27
     日本崩壊まであと〇年 殺された石井紘基議員が調べていた日本を蝕む特別会計の闇の話 安富歩
     日本病の正体 政治家石井紘基の見た風景


 石井紘基氏は1992年秋に突如日本新党へ移籍、バブルが弾け、日本の経済成長神話が揺るぎ始めた頃の1993年、第40回衆議院議員総選挙で日本新党から旧東京3区にて立候補し、初当選(同区で無所属・新生党推薦の栗本慎一郎も初当選)。1994年、羽田内閣において総務政務次官に就任。自社さ連立政権時代には、「国民会計検査院-国会議員の会」を創設し、代表を務める。石井は日本の本当の姿を炙り出すために、徹底的な調査と追求を始めた。最大の武器としたのが、国会議員だけが持つ「国政調査権」。石井はこの権利を使い、いままで隠されていたこの国の本当のカネの流れを徹底的に追った。石井議員の著書は、次のように漫画を含めて官僚システムのお金の流れ(特別会計の問題点)を国民に知らせようとしたものが多い。
 石井紘基著作集:官僚天国 日本破産 1996/04 脚色:前田和男 漫画:花岡一
     告発マンガ利権列島 援助交際政治の現場を斬る 1999/10
     日本を喰いつくす寄生虫 特殊法人・公益法人を全廃せよ! 2001/11
     日本が自滅する日 「官制経済体制」が国民のお金を食い尽くす! 2002/01
     だれも知らない日本国の裏帳簿 国を滅ぼす利権財政の実態! 2002/02


 暗殺される前、2002年1月1日に発行された石井紘基著『日本が自滅する日ー「官制経済体制」が国民のお金を食い尽くす!』の全文が紹介されている。全国民に知ってもらいたいので、石井紘基議員の遺書としてここに引用させていただいた。
 序章 真の構造改革とは何か ― 「もう一つの日本」を直視せよ
 第一章 利権財政の御三家―特別会計、財投、補助金
  第一節 誰も知らない日本国の予算
  第二節 究極の“裏帳簿”特別会計
  第三節 官制経済を支える“闇予算”財投
 第二章 経済むしばむ“官企業”―特殊法人と公益法人など
  第一節 日本は官制経済の国だ
  第二節 特殊法人は法的には幽霊だ
  第三節 経済の“ブラックバス”特殊法人の姿
  第四節 利権に利用される公益法人
  第五節 就業人口構成にみる歪んだ姿
 第三章 公共事業という名の収奪システム
  第一節 公共事業とは何か 社会資本整備事業を独占する政府

 参考:故・衆議院議員石井こうき事件の真相究明プロジェクト
     石井紘基公式ブログ
     2002年10月25日税金の無駄遣いを追求して殺された国会議員・石井紘基情報!
     【凶悪殺人事件】国会議員が右翼団体に殺された。その背景には黒い噂も・・・
     忘れ去られようとしている石井紘基議員の死
     【16年前の預言】暗殺された石井紘基の凄まじい国会質疑 全文?? 2018年08月25日
     『石井紘基』 特別会計と天下り団体を追及して、暗殺された衆議院議員。
     特別会計は究極の裏帳簿である
     石井紘基刺殺事件と村井秀夫刺殺事件の類似性
     石井紘基議員 刺殺事件の背後にある権力の闇より 2010-09-13
     菅直人が放置した「石井紘基氏の遺志」を引き継げるのは小沢一郎しかいない!
     (ブログ記事再掲)小泉純一郎元首相の実家はヤクザ「小泉組」だった!
     山口組系右翼伊藤白水に石井紘基議員を殺害させた黒幕は誰なのか? (動画)
     日本の『諸悪の根源No1』は予算権を自民党政権の政治家と財務官僚が『独占』していること (動画)
     日本と世界全体を『根本から改革する』する唯一の方法は各国の『利権・特権を拒否するフツーの市民』が主導して『市民革命政権』を樹立するしかない!(No1) (動画)
     安倍晋三極右ファシストらの『改憲』策動を背後で操る極右ファシスト団体【日本会議】はなぜこれほどまでに巨大化したのか? (動画)



初稿 2019.8.6 追加 2019.11.2