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 年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

図書館の郷土資料の在り方

2020年10月25日 | 宅老のグチ
漬物の歴史を調べるため、旅行先の図書館を訪ね、郷土資料の所へ行く。図書館は普通は分類されていて、共通の並び方になっているが郷土資料だけは地域の関心のある資料がならんでいる。従って郷土資料は地域の関心事ということになる。
 静岡県の森町の図書館へ行った。ここは清水の次郎長の子分の森の石松の出身地かもしれない。そこの図書館で村松 梢風 の本が多数あった。どうやら森町の出身でこの付近で一時小学校の教師をしていたようだ。べったら市の関係で砂糖の歴史を調べていて森町の功績者である鈴木藤三郎のことを書いた本(日本金権史, 砂糖と醤油 )があることを知った。鈴木藤三郎は地域の有名人だったのだろう。
 図書館の管理者委託の事例が増えて、手間のかかるし、郷土の資料は共通化されていないので縮小する傾向がある。でも郷土資料は地域の遺跡とか古文書の収蔵庫と考えれば無駄ではないような気がする。地域の食文化は地域で記録が無いと消えてゆく。長野県の野沢菜は県内各地で栽培され、それぞれの地域で呼ばれた名前の漬物が食べられていた。ところが東京からやってきたスキ―客によって野沢菜漬という名前が広がり、今では(お葉漬)とかの呼び名が消えた。個人情報の問題もあるがある程度たったら、(100年位)開放する制度もあってよい。市井のつまらないと思われていた情報も時間がかかると貴重な情報となる。桶と樽の発展史で奈良の僧房で女子が樽に落ちて死んだ記録(多聞院日記 )がある。このことから大きな樽があったことが証明された。
 漬物のような金銭のやり取りの少ない食品は文献に残ることは少ない。残る文献(贈答の記録・税)の記録で普通とは思っていけない気がする。武士の家計簿でも漬物の記述は殆どない。あるのは塩の購入で自家製の漬物だろうと推測される。お菓子の贈答記録は特に目立つ。高価と思われていたのだろう。
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