黄石公張良・木賊刈図鍔 古金工
黄石公張良・木賊刈図鍔 古金工
表裏図柄の異なるのは桃山時代に間々みられる特徴の一つ。表は中国の歴史に名を残す軍師張良の出世に関わる伝説、裏は能の演題でも知られる木賊刈の場面。いずれの図も江戸時代を通して好まれ、多くの作例を見るが、それらのごく初期の鐔。名場面と呼ばれるような特徴のある図を、赤銅魚子地を高彫にし、金の色絵で華やかに表現している。
水辺の曲線、岩と橋の構成などに風景の様式化が窺えよう。裏の木賊刈もまさに文様表現。木賊を大きく散し配しており、月は小さいながらも印象的。人物描写など、後藤家のそれに似た要素が窺え、人物を描くという点での初期の作例には大いに興味を抱く。
黄石公張良・木賊刈図鍔 古金工
表裏図柄の異なるのは桃山時代に間々みられる特徴の一つ。表は中国の歴史に名を残す軍師張良の出世に関わる伝説、裏は能の演題でも知られる木賊刈の場面。いずれの図も江戸時代を通して好まれ、多くの作例を見るが、それらのごく初期の鐔。名場面と呼ばれるような特徴のある図を、赤銅魚子地を高彫にし、金の色絵で華やかに表現している。
水辺の曲線、岩と橋の構成などに風景の様式化が窺えよう。裏の木賊刈もまさに文様表現。木賊を大きく散し配しており、月は小さいながらも印象的。人物描写など、後藤家のそれに似た要素が窺え、人物を描くという点での初期の作例には大いに興味を抱く。