稲村亭日乗

京都の渓流を中心にルアーでトラウトを釣り歩いています

五島列島 福江島

2014年04月06日 | 
 長崎の五島列島。

 ここは長崎市から西約100キロに位置する。

 過去には五島氏が治めていたとされる。
 今も残る石田城の石垣。

 けれども、このさいはての島にあっては戦国時代も平穏だったのでは・・・とさえ思えてならない。
 とにかく本土からは遠いのだ。

 島のいろいろな観光地をめぐったが、ぼくにはあまり心の動くものはなかった。

     

 ただ、この島には教会が多い。
 というより、天草、長崎はじめ、それは西海一帯の特色だといえるだろう。

     

 バスガイドに尋ねると、その元はやはり西欧の宣教師たちの布教活動によるようだ。

 ただ、秀吉の時代に始まったキリシタン弾圧。
 それ以降、キリスト教徒たちは、いわゆる「隠れキリシタン」となって、うわべは仏教徒を装いつつ、その信仰を守りとおしたとのこと。

 ということは、徳川時代の長い間、彼らはひそかにキリスト教を伝えていったわけだ。

 現存する教会が建設されたのは明治以降。
 宣教師、神父といった職業的宗教家が不在のまま、信仰を伝えぬいたということは驚異というほかない。

     
      (オオタニワタリに囲まれたマリア像)

 おそらく日本的変容も遂げながらではあったろうが、その真摯な臨み方には感心せざるをえない

 さらには、死の危険を冒してまでもその信仰を貫いた人々にとって、その源には何があったのだろうという尽きない疑問も改めて湧く。

     

 そんな思いを胸に帰路に着いた次第だ。

 
コメント
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