東野としひろ活動NEWS

東野としひろの活動報告やメッセージをお届けします。

『橘初穂の世界』

2016-08-28 03:04:27 | 地域行事
 「刺し子」作家として活躍されている橘初穂さんが、西脇市旧來住家住宅で作品展をされるというので、楽しみに見学に行ってきました。



 「刺し子」は、厳しい寒さを凌ぐために防寒、補強として、衣料に刺し子をしたことがその始まりと言われています。藍色の布に白い糸で線を描くように刺しゅうする刺し子は、日本に古くから伝わる伝統的な刺しゅうです。その素朴で美しい技法は、庶民が日々暮らしていく上で生活の知恵から編み出されました。 全国各地にこの技法を施したものが見られるため、その発祥の地は定かではありませんが、特に東北地方に伝わる刺し子が広く知られています。
 現在の生活でも、コースターやふきん、バッグなどで刺し子の模様を見かけます。布の色や模様も、新しい感覚で楽しまれています。ちくちくと針を動かして作る模様がとっても素敵な日本の伝統民芸「刺し子」です。播州織のパッチワークの世界と少し似ているような気がします。



 橘さんの日本の伝統的な「刺し子」の作品とともに、絵画としての「刺し子」の作品を数多く見せていただきました。『鯉の滝登り』を描いた「刺し子」は、特に見事な作品だと目が止まりました。また、魚たちが泳ぐ姿を描いた『海の香りを刺し子にかえて』は、魚の目の形・色にアクセントが付けられてあり、さらに背・腹中の模様を変えていました。人の出会いを現した「刺し子」の作品もありました。


 橘さんは、「刺し子」作家として、布(端切れ)の特性を生かしながら、ひと針ひと針刺しながら、形を描かれ、作品として仕上げておられます。「刺し子」が、立派な芸術として成立させておられます。



 橘さんの作品を見ながら、縫製技術の巧みさと絵画作品としての世界を見せていただいたような気がします。これからも、日本の伝統的な刺しゅうである「刺し子」を、芸術として高めて行っていただきたいと思いました。そして、「刺し子」の素晴らしさを、多くの方に知っていただきたいと思いました。
 『橘初穂の世界』は、旧來住家住宅を会場に、8月18日~8月31日まで行われています。
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