先日、県議会民主党・県民連合会派の管外調査で訪問した千葉県松戸市常磐平団地の『孤独死ゼロ作戦』を紹介します。
常磐平団地は、昭和36年に入居が開始され、本年4月に50周年を迎えました。現在も、設立当初と変わらず約5,300世帯が住んでいますが、子どもの独立、離婚、死別等でひとり暮らしや2人家族が増えており、居住人口は約9,000人とピーク時から半減しているそうです。
ひとり暮らしが目立つようになった平成13年春、死後3年で白骨化した男性が見つかり、1年後に2人目の孤独死が発見されました。それ以後、集合住宅における『孤独死』が大きな社会問題となりました。
常磐平団地でも平成14年5月、団地自治会と団地地区社会福祉協議会が『孤独死ゼロ作戦』と銘打ち、「孤独死110番」通報体制をスタートさせました。65歳以上の住民かかりつけ医などの情報を登録してもらう「あんしん登録カード」の配布や「孤独死予防センター」の設置などを手がけています。さらに、商店街の空き店舗を活用した「いきいきサロン」を毎日開設し、住民同士の交流を図っています。現在、1日平均35人の高齢者が利用されているそうです。
『孤独死ゼロ作戦』の取り組みについて説明をいただいた中沢卓実自治会長さんは、大変元気に日常業務と共に、各地に出向き『孤独死』について講演も数多くされています。
中沢会長の話の中で特に印象に残ったことは、「自治会の活動は誰にでも分かる優しい言葉を使う必要がある」、「生き方は選べるが死に方は選べない」、「実態に併せて行動する」、「人のためは、自分のため」、「妻を亡くした男性は弱いが、夫を亡くした女性は強い」
最後に、常磐平団地の『地域の合い言葉』を紹介します。
「あいさつは幸せづくりの第一歩」
「みんなで創る向こう三軒両隣」
「友は宝なり」