2月8日(水)、文教民生常任委員会として西脇市適応指導教室「はればれ教室」を視察してきました。
「はればれ教室」は、「不登校児童・生徒の増加と多様性に伴い、一人一人に状況に応じたかかわりの中で、それぞれの個性を伸ばし、自立心や社会性を育み、学校生活への復帰や児童・生徒が自らの進路を主体的に捉え社会的に自立することを支援する」ことを目的に、総合市民センター2階に設置されています。以前、学校生活への復帰(学級への復帰)を目的としていましたが、児童生徒が自らの進路を主体的に捉え社会的に自立することを支援するに大きく変わってきています。
西脇市の不登校児童数は、令和元年度14人、2年度14人、3年度32人、4年度29人、不登校生徒数は令和元年度41人m2年度38人、3年度37人、4年度45人と、増加傾向です。その中で、「はればれ教室」の在籍児童生徒数も、令和元年度7人、2年度10人、3年度10人、4年度18人と増加しています。
「はればれ教室」の専任相談員は、2名で週4日勤務です。来年度、週5日勤務に増やすとのことでした。毎週木曜日には、西脇病院から臨床心理士が来られ、相談業務にあたっています。専任相談員は退職教員の方が就任されており、ベテランとして児童生徒や保護者、関係機関との連携にあたってくれています。
「はればれ教室」に通う児童生徒は、原則送迎は保護者責任で行っています。午前中学習中心で過ごし、午後からはスポーツや趣味的な手仕事等を行っているとのことでした。それぞれの座るところや休むところもあるのですが、もう少し工夫が必要だと感じました。例えば、丸みのある優しいテーブルや休むことができるソファーの配置もあればと感じました。
「はればれ教室」の専任相談員と各担任、各校のスクールカウンセラーとの連携がとても大切ですから、計画的にまた必要に応じて行っていただきたいと感じました。
「はればれ教室」の通級生の中学校卒業後状況把握は大変ですが、高校と連携を取りできる範囲で行っているとのことを聴き、嬉しく思いました。各中学校においても、「はればれ教室」においても、卒業後の状況把握をすることで、将来的にひきこもり状態になる大人を一人でも減らせることができると思っています。
後ほど、教育委員会から、別室登校している児童生徒数について報告がありました。令和4年11月現在、小学生で13人、中学生で21人、合計34人います。登校場所は、保健室3人(小2人・中1人)、31人が教育相談室等の別室登校になっているとのことです。別室登校の児童生徒は不登校生ではありませんが、不登校になる可能性がある児童生徒と言えます。各学校で工夫した別室指導をされているとのことでした。
現在の小中学校になかなかなじめなくて、教室に入れず別室登校したり、不登校になったりする児童生徒が年々増えてきています。少子化と言われながらも、その人数の多さに驚かされます。不登校生や別室登校生の指導は、なかなか大変だと思います。粘り強く取り組む体制づくりが必要だと考えます。