20日(金)。わが家に来てから今日で1387日目を迎え、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が19日、参院内閣委員会で自民、公明、日本維新の会の賛成多数で可決した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
2020年 東京オリンピック後のアベノミクスの決め手はギャンブルだ 大丈夫か 日本
昨日、夕食に「肉野菜炒め」「生野菜とサーモンのサラダ」「トマト、エリンギ、卵のスープ」を作りました 「肉野菜~」はちょっと作り過ぎましたが完食しました
昨日、東京藝大奏楽堂で第9回藝大モーニング・コンサートを聴きました プログラムは①山下真美「Theory of GRAFFITI」、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30」です ②のピアノ独奏は尾城杏奈、管弦楽=藝大フィルハーモニア管弦楽団、指揮=高関健です
全席自由です。前回と同じ1階11列12番、左ブロック右通路側を押さえました。会場は9割近く入っているでしょうか
指揮者が高関健なのに オケは対向配置を採らず、左サイドにヴァイオリン・セクションを集め、コントラバスは右奥にスタンバイします。コンマスは植村太郎です
1曲目は藝大4年生・山下真美さん作曲による「Theory of GRAFFITI」です 演奏に先立って本人から概要次のような説明がありました
「GRAFFITIと言うのは、スプレーなどで壁に自分の名前などの文字や絵を描くことで、サブカルチャー的なムーブメントです この作品は2部から構成されていて、第1部ではグラフィティを描いたり消したりする動きを音で表し、第2部ではイギリス生まれの覆面アーティスト・バンクシーによるアートが巻き起こすムーブメントを音で表現しています」
山下さんは多くの聴衆を前にして相当 あがっていたようで、つかえながらの説明でしたが、思いを伝えたいという誠意は伝わってきました
高関健の指揮で演奏に入ります 作品は、事前に本人から内容を聞いて、プログラムノートにも説明が書かれているので、「そう言われてみれば、そうも聴こえるなあ」と思いながら聴いていましたが、そうした予備知識がなければまったく自由に想像しながら聴くしか方法がありません もう少し、文字や絵を描く動きを具体的に音で表現すると もっと受け入れやすいかも知れないと思いました
山下さんは横浜国立大学経済学部を卒業してから東京藝大に入学したという頑張り屋さんです よほど音楽で内面からほとばしる何かを表現したいのでしょう。これからも頑張ってほしいと思います
2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30」です ラフマニノフ(1873‐1943)は、生前は作曲家としてよりもピアニストとして有名でした 彼は自身で演奏するため4つのピアノ協奏曲(すべて短調の曲)を作曲しましたが、現在よく演奏されるのは「第2番ハ短調」と「第3番ニ短調」です 第3番ニ短調はアメリカで初演するための作品として作曲され、1909年11月28日にラフマニノフ自身のピアノ、ウォルター・ダムロッシュ指揮ニューヨーク・フィルの演奏により初演され 大成功を収めました この曲は第1楽章「アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「間奏曲:アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アラ・プレーヴェ」の3楽章から成ります
高関健に伴われて尾城杏奈(おじろ あんな)さんが赤を基調とする銀のラメ入りの鮮やかな衣装で登場しピアノに向かいます 高関のタクトで第1楽章が開始され、オケの短い前奏に導かれて独奏ピアノが第1主題を演奏します この主題が全体を統一することになります。この楽章で一番の聴きどころは終結部のカデンツァです 重厚で超絶技巧を要求される音楽ですが、尾城さんは力強くもニュアンスを込めて弾き切りました 第2楽章はオケによる叙情的な演奏から入りますが、高関健のタクト捌きが素晴らしく、オケがよく歌います そして独奏ピアノが入ってくるとロマンティシズムの極致とでも言うべき音楽が展開します 第3楽章では管楽器との対話も聴かれ、華麗にしてダイナミックな演奏が続きます。そしてオケとの丁々発止のやり取りによって大団円を迎えます
尾城さんは小学校の頃から数々のコンクールで入賞歴があり、技術的には確かなものを持っています 現在藝大3年生ということですが、今期のモーニングコンサート出演者26人のうち3年生は3人しかいません。あとは4年生か大学院生です 厳しいオーディションを勝ち抜いてこの日のステージに上がったのだと思いますが、それだけの実力はありました まだまだこれからの人です。今が頂点と言われることのないように頑張ってほしいと思います
東京藝大関係のコンサートをご紹介します 1つ目は11月10日(土)午後2時から東京藝大奏楽堂で開かれる「イタリア・オペラ ベル・カントの至芸」です ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニのベルカント・オペラの神髄が甲斐栄次郎、櫻田亮、菅英三子、手嶋眞佐子など錚々たるメンバーによる歌で聴けます ピアノ伴奏の一人に、ソプラノ・佐藤しのぶのリサイタルでは必ず伴奏を務める森島英子もいます 全席自由で2000円。超お薦めコンサートです 残念ながら私は東響のコンサートがあるので行けません
2つ目は11月23日(金・祝)午後3時から奏楽堂で開かれる「第58回東京藝大シンフォニーオーケストラ定期演奏会」です プログラムは①ベートーヴェン「交響曲第4番」、②バルトーク「管弦楽のための協奏曲」で、指揮は梅田俊明です 全席自由で1500円です。これもバッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会とダブっていて行けません
なお、両公演ともチケットは7月25日発売開始予定で、取り扱いはチケットぴあ、東京文化会館チケットサービスほかです
一般的なコンサートで2000円以下で聴けるものはほとんどありません そういう意味では、東京藝大の一連のコンサートは良心的だと思います 会場の東京藝大奏楽堂は藝大構内にあり、JR上野駅(公演口)から徒歩10分です。この機会に聴きに出かけてはいかがでしょうか