人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ジョナサン・ノット ✕ 東京交響楽団でチャイコフスキー「交響曲第2番”ウクライナ”」「同・第6番”悲愴”」を聴く ~ フェスタサマーミューザ・オープニングコンサート

2024年07月28日 00時01分17秒 | 日記

28日(日)。わが家に来てから今日で3484日目を迎え、26日 X上に「速報:山形県に大雨特別警報」などとして、道路が冠水している写真や雨雲レーダーの画像などを投稿し、画像をクリックするとXとは別の出会い系やアダルトサイトなどが表示される投稿が相次いだ  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

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今年も毎年夏恒例の「フェスタサマーミューザKAWASAKI」が始まりました 昨日午後3時から「オープニングコンサート」を聴きました プログラムは①チャイコフスキー「交響曲第2番 ハ短調 ”ウクライナ(小ロシア)”」(1872年初稿版)、②同「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です 管弦楽=東京交響楽団、指揮=第3代音楽監督ジョナサン・ノットです

     

「完売御礼」の文字通り、会場は満席です 昨年に続くノット ✕ 東響の"レア"なチャイコフスキーですから、当然と言えば当然でしょう

オケは14型で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置をとります コンマスは客演の影山昌太郎です。ネット情報が正しければ、彼はハーゲン歌劇場第1コンサートマスターです

1曲目はチャイコフスキー「交響曲第2番 ハ短調 ”ウクライナ(小ロシア)”」(1872年初稿版)です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1872年に作曲、1873年2月にモスクワでニコライ・ルビンシテインの指揮で初演されました 第1楽章「アンダンテ・ソステヌート ~ アレグロ・ヴィーヴォ」、第2楽章「アンダンティーノ・マルツィアーレ、クヮジ・モデラート」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

ノットの指揮で第1楽章に入ります 冒頭の序奏部でホルンのソロがウクライナ民謡「母なるヴォルガを下りて」を奏でますが、読響首席・松坂隼の客演でした。どうりで巧いと思いました 全体の曲想としてはコントラバス8本とチェロ10本の重低音が効いた重心の低い演奏が展開します 第2楽章は冒頭、ティンパニがゆったりと規則正しいリズムを刻みますが、まるでマーラー「交響曲第1番」の第3楽章の冒頭にそっくりで驚きました 第3楽章を経て、第4楽章でも低弦重視の重心の低い演奏が繰り広げられ、ノットの言う「クレイジー」な荒々しい音楽が立ち上がりました フルートの竹山愛、ピッコロの濱崎麻里子の演奏が冴えていました そして、若きチャイコフスキーの情熱を感じさせるアグレッシブな演奏によって輝かしいフィナーレを飾りました 荒ぶるノットここにあり

この曲を聴くのは初めてでしたが、初稿版 とても面白い曲だと思いました

     

プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第6番 ロ短調 作品74 ”悲愴”」です この曲は1893年に作曲、同年ペテルブルクで初演されました 第1楽章「アダージョ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグロ・コン・グラツィア」、第3楽章「アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アダージョ・ラメントーソ ~ アンダンテ」の4楽章から成ります

ノットの指揮で第1楽章に入ります 冒頭の福井蔵のファゴットが素晴らしかった それだけに後半の息切れが残念でした この楽章に限らず、ノットは長めの間を取りながら演奏を進めます アダージョからアレグロへの転換は、まるで8割で走っていた中距離走者が猛烈にダッシュしてゴールに向かうかのような猛烈な勢いを感じさせました 第2楽章のワルツは弦楽アンサンブルが美しく優雅に響きました 第3楽章のスケルツォ風の音楽は「疾風怒濤の快進撃」の如くでした 第4楽章は一転、「今までの阿鼻叫喚は何だったのか」と言わんばかりの悲劇のどん底のような重く暗い音楽が展開します 慟哭のような弦楽器の演奏の背後で静かに連打されるティンパ二は心臓の鼓動だろうか 最後は低弦による微かな演奏により静かに曲を閉じます まさか、初演の9日後に息を引き取ることになるとは、チャイコフスキー自身、思ってもみなかったでしょう

ノットのタクトが下ろされると、満場の拍手とブラボーが飛び交い、カーテンコールが繰り返されました

フェスタサマーミューザは今年から終演後のカーテンコールの写真撮影が可能となりました

     

     

     


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