人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」のチケットを買う/水野和夫著「資本主義の終焉と歴史の危機」を読む

2016年12月19日 07時55分09秒 | 日記

19日(月).わが家に来てから今日で811日目を迎え,久々にリラックスしてリビングでくつろいでいるモコタロです

 

          

               ぼくが耳を寝かせているときは 警戒心がないときなんだよ

 

  閑話休題  

 

来年3月24日(金)午後7時から東京オペラシティコンサートホールで開かれる「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」公演のチケットを買いました オール・ベートーヴェン・プログラムで,①劇音楽「エグモント」序曲,②ピアノ協奏曲第5番”皇帝”,③交響曲第5番ハ短調”運命”です ②のピアノ独奏は仲道郁代,指揮は海老原光です.チケット代は全席指定3,800円です

「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」は,全国各地のオケの団員や個人演奏家の有志が集まって構成する臨時編成オーケストラで,読響のコンマス 小森谷巧がコンサートマスターを務めています

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

水野和夫著「資本主義の終焉と歴史の危機」(集英社新書)を読み終わりました 水野和夫氏は1953年,愛知県生まれ.埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了.三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト,内閣府大臣官房審議官等を経て,現在 日本大学国際関係学部教授を務めています

 

          

 

著者は,「長期にわたるゼロ金利が示すものは,資本を投資しても利潤の出ない”資本主義の死”である」とし,「16世紀以降,世界を規定してきた資本主義というシステムがついに終焉に向かい,混沌を極めていく”歴史の危機”を迎えている」と主張します

また,「これまでバブルが崩壊するたびに,世界は大混乱に陥ってきた.しかし,バブルが崩壊して起こることは,皮肉なことに,さらなる『成長信仰』だった」として「こうした動向は,脱成長の時代に逆行する悪あがきのようにしか思えない」と述べます

そして「2001年の9.11(アメリカ同時多発テロ),2008年の9.15(リーマン・ショック),2011年の3.11(東京電力福島第一原発事故)はまさに近代を強化しようとして,反近代,すなわちデフレ,経済の収縮を引き起こした象徴だ」と述べています

そして「現代の世界で起きている『帝国』化とは『蒐集』の最終地点だ」として,「9.11は,アメリカ金融帝国が第三世界から富を『蒐集』することに対する反抗で,9.15は過剰にマネーを『蒐集』しようとした『電子・金融空間』が,自らのレバレッジの重みに耐えきれず自滅した結果 起きたことで,3.11は,資源の高騰に対して,安価なエネルギーを『蒐集』しようとして起きた出来事だ」と説明します

さらに「それでも,資本主義は資本が自己増殖するプロセスなので,利潤を求めて新たなる『周辺』を生み出そうとする.しかし,現代の先進国はもう海外に『周辺』はない.そこで資本は,国内に無理やり『周辺』をつくりだし,利潤を確保しようとする アメリカのサブプライム・ローンであり,日本の労働規制の緩和である.今や世界のあらゆる国で格差が拡大しているのは,グローバル資本主義が必然的にもたらす状況だと言える」と述べています

著者は最後に「成長至上主義から脱却しない限り,日本の沈没は避けることができない」とし,「『より速く,より遠くへ,より合理的に』という近代資本主義を駆動させてきた理念を逆回転させ,『よりゆっくり,より近くへ,より曖昧に』と転じなければならない」と結論づけています.

最近の安倍首相の経済政策を見ていると,「株価を上昇させるためなら何でもやる」といった”イケイケどんどん”の強硬姿勢が目立ちます 「アベノミクス失速」あるいは「アベノミクス失敗」と言われるのを何とか押しとどめようと躍起になっているような気がします その一つが国の2017年度予算案(枠組み)で,一般会計の総額は97.5兆円程度となり,今年度当初予算より7千億円強増え,5年連続で過去最大を更新するというものです.もちろん増大する社会保障費の問題があることは分かっていますが,いつまでも「成長路線」を続けていってよいものか,経済の専門家・水野和夫氏でなくても心配になります ちょっと話が重くなりましたか? いい重い出になればと思って

コメント
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