人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

伊坂幸太郎著「首折り男のための協奏曲」を読む/管楽器のカビ繁殖に注意!~朝日新聞の記事から

2016年12月27日 08時13分29秒 | 日記

27日(火).毎年12月の最終週は大掃除週間です.昨日は曇天であまりやる気が起こらなかったのですが,幸い息子が冬休みに入ったらしいので手伝ってもらい,ガラス掃除をしました  ガラス戸の外側と網戸は水のジェット噴射で汚れを落とすのですが,水道の蛇口とホースとがジャスト・フィットしていないため水漏れしてしまい,ジェットが少年ジェット位の威力しかありません これは毎年のことですが,それでも何とかきれいにしました 

ということで,わが家に来てから今日で819日目を迎え,仲間が某ショッピング・センターのバーゲンセールのお知らせに登場しているのを見て ひとこと言いたくなったモコタロです

 

          

           なんで君がアルバイトしてるんだよ! ん?  君は熊だったの?

 

  閑話休題  

 

昨日の朝日朝刊・社会面に「大掃除 管楽器も忘れずに~カビ繁殖  台所の排水口以上」という見出しの記事が載っていました.超訳すると

「大阪市立自然史博物館の浜田研究員が,関西の中学,高校,大学の吹奏楽部や社会人の使う管楽器計165台を調べたところ,金管楽器100台のうち88台,木管楽器65台のうち35台からカビが検出された 金管楽器はユーフォニウム(10台)は調査部位1平方センチあたり平均で7487個,トランペット(28台)は819個,ホルン(21台)は791個.平均は977個だった 木管楽器はサクソフォン(16台)が73個,フルート(13台)が13個.平均で金管楽器の28分の1だった.浜田研究員の過去の調査では,台所のシンクの排水口付近が244個,浴室の排水口で3190個.楽器内は住宅の水回りに匹敵する通知だったが,多くが金属製のためか,室内によくあるカビとは種類が異なっていた

「今夏,英国のバグパイプ奏者が楽器からカビ胞子を大量に吸い込み,アレルギー性疾患で死亡したとみられる事例も報告されている.浜田研究員は,死亡例はこの1件で健康へのリスクは高くないと思われるが 衛生的に問題なのは明らか,と話している」

当ブログをご覧の皆さまの中には管楽器をお持ちの方もいらっしゃると思いますが,くれぐれも年末の大掃除の一環としてお手入れをされるようお勧めいたします 

それはそうと,世間に無知を晒すようで恥ずかしいのですが,サクソフォンって金管楽器とばかり思っていましたが,木管楽器だったんですね いい勉強になりました.新聞は役に立ちますね

 

  も一度,閑話休題  

 

伊坂幸太郎著「首折り男のための協奏曲」(新潮文庫)を読み終わりました 伊坂幸太郎は1971年千葉県生まれ.1995年東北大学法学部卒業.2000年「オーデュボンの祈り」で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し作家デビュー 当ブログではお馴染みの小説家ですね

 

          

 

この作品は「首折り男の周辺」「濡れ衣の話」「僕の舟」「人間らしく」「月曜日から逃げろ」「相談役の話」「合コンの話」の7話からなる短編集です これらは2008年4月から2013年2月までの間に雑誌等に掲載された短編小説を2014年1月に,加筆修正したうえで単行本「首折り男のための協奏曲」として刊行したものを文庫化したものです それぞれがまったく異なるストーリーですが,加筆修正の段階で関連付けられたようで,微妙に絡み合っています

最初の「首折り男の周辺」では,「疑う夫婦」「いじめられている少年」「間違われた男」の3組の主人公が登場し交互にストーリーが展開します.「疑う夫婦」は,テレビで見た首折り男の顔写真が隣人によく似ているとして,疑いを抱くという話.「間違われた男」は,その夫婦から首折り男と間違われた隣人の話.「いじめられている少年」は,塾の仲間の悪い先輩からゆすられたとき,首折リ男らしき大男に助けられた話です

この中に,伊坂幸太郎らしいエピソードの紹介だと思った箇所があります それは,銀行のATMコーナーと駅の乗車券発券機で操作に時間がかかっていた女性に向かって,首折リ男似の隣人がクレームを付けたという話です

銀行のATMコーナーで子供連れの母親が操作にてこずっているとき,後ろに並んでいた男が「いい加減にしてくれよ.もう少しやって,まだ時間がかかるんだったら,後ろへ並べよ!,子供,じっとさせていろよ」と大きな声でクレームを付けた その男はテレビで見た首折り男によく似た隣人だったことから,その場面を見ていた妻は「やっぱり,危険な人なんですね」と語る ところが,次に夫が駅の乗車券発売機の前でなかなか券が買えない老婆に向かって「おい,のろのろするなよ!」と怒鳴っている隣人を発見したことから,後に彼に出会ったとき「君は怒っていた」と言うと,隣人は「あれは,わざとで」と答える 「さっきのおばあさんも,銀行の母親も,列に並んでる時に,言ってあげたんですよ.『ゆっくりやっていいですから』って.たとえば,苛々している人が大勢いる時,誰かが文句をつけ始めれば,他の人間はもう言わない.そうなることが多い.おばあさんには『時間がかかるようだったら怒るふりをしてあげる』と言うんです.ぼくはでかい身体だから,他人から怖がられる.でも,やらせだと分かってれば,おばあさんも安心かも知れない」と説明する 夫が「そんなことをするくらいなら,さっきのおばあさんが切符を買うのを手伝ってやった方が早いんじゃないか?」と言うと,隣人は「それじゃあ,俺が本当に、いい人みたいに見えるじゃないですか」と歯を見せ,笑う

伊坂幸太郎の小説には,こういう”手の込んだ”親切行為をする人が時々出てきます.気持ちの表現方法がストレートではないんですよね

伊坂幸太郎らしいもう一つは言葉遊びがあります.たとえば「月曜日から逃げろ」の「月曜日」の冒頭はこんな書き出しです

「釣り堀は空いていたが,鯉の腹は空いていない」

そして「日曜日」の冒頭はこうです

「蕎麦屋は空いていたが,ざる蕎麦を食べ終えた黒澤の腹はもはや空いてはいなかった」

何の説明もいらないでしょう  1度だけなら単なるダジャレですが,2回出てくると文学に近づくような気がしませんか 伊坂幸太郎の小説は,こういう言葉遊びを探す楽しみもあります

 

 

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これもひとえに普段からご愛読いただいている読者の皆さまのお陰と深く感謝しております 

年末年始はコンサートの予定が皆無に等しく ネタ切れの心配も頭を かすめますが,何とかネタ 子を起こし「わが辞書にネタ切れなし」の勢いで一日も休まず書き続けて参りますので,モコタロ    ともども 引き続き よろしくお願いいたします

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