人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」「帰ってきたヒトラー」を観る~ギンレイホール

2016年12月16日 07時55分05秒 | 日記

16日(金).わが家に来てから今日で808日目を迎え,米連邦準備理事会(FRB:イエレン議長)が 1年ぶりの政策金利の利上げを決めたというニュースを見て 感想を述べるモコタロです

 

          

                                  イエレンさんの影響力で 日本の銀行預金の金利も上げてくれないかなぁ

 

          

              「日本国内のことまでは 言えれん」って 大阪弁の ら抜き言葉 で答えたってさ

 

  閑話休題  

 

昨日,神楽坂のギンレイホールで「リトル・ボーイ  小さなボクと戦争」と「帰ってきたヒトラー」の2本立てを観ました

「リトル・ボーイ  小さなボクと戦争」は,アレハンドロ・モンテヴェルデ監督による2014年アメリカ映画(106分)です

舞台は第二次世界大戦下のアメリカ西海岸の小さな町.8歳の少年ペッパーは町で一番背が低く”リトル・ボーイ”と呼ばれてからかわれていた ペッパーは大好きな父親を”相棒”と呼び 楽しい毎日を過ごしていた  ある日,徴兵検査に不合格となった兄の代わりに父親が戦場に駆り出されることになり,何とか無事に帰ってくるように大作戦を始める 一方,町に日系人のハシモトが住んでいたが,戦争下のアメリカで肩身の狭い生活を強いられていた.神父から 父親に帰ってほしかったらハシモトと友だちになるようにと言われ,彼に近づいて交流を始める 「”ジャップ”と友だちなのか」と批判されながらも,信念を持って日系人と交流し,成長していく少年の姿を描いたヒューマンドラマ

 

          

 

ペッパーはハンドパワーで山を動かしたとして町のヒーローになりますが,これはその時たまたま起きた地震のため地面が揺れたのでした ある日,新聞を手にした町の人々から口々に「リトル・ボーイ やったね」と賞賛されます 新聞の見出しには「リトル・ボーイが広島を攻撃した」とありました.つまり,「リトル・ボーイ」とは広島に落とされた原子爆弾の愛称だったのです これを町の人々が喜ぶシーンは,この映画を観ている日本人としては気持ちの良いものではありませんでした また,日系人であることだけで「ここから出ていけ」と非難されるハシモトの姿を見ると,やはりいい気持ちはしませんでした しかし,それが戦争の実態なのでしょう.逆のことだってあったでしょうから さて,リトル・ボーイは本当の奇跡を起こして父親と再会することが出来るのか?  それは見てのお楽しみ

 

  も一度,閑話休題  

 

2本目の「帰ってきたヒトラー」は,デヴィッド・ヴェンド監督による2015年ドイツ映画(116分)です

死んだはずのアドルフ・ヒトラーが目を覚ましたのは,現代のベルリンだった ドイツではタブーのヒトラーを模した不謹慎なコスプレ男がモノマネ芸人になったと勘違いされ,テレビをクビになったディレクターに発掘されテレビ出演することになる テレビに出演して「テレビは技術革新で薄くなったが,放映される番組はくだらないものばかりで堕落している」と批判する テレビ・タレントとして人気絶頂となった彼は,各地で民衆の不満を聞き歩き,テレビで現行の政治批判の演説をぶつ.いつの間にか彼は民衆の本音をつかみはじめ,再び権力を握ろうとする

 

          

 

この映画は,現代にタイムスリップした独裁者ヒトラーが再びアジテーターのとしての本領を発揮するさまを風刺したものです 主役のヒトラーを演じたのは無名の実力派舞台俳優とのこと.面識はありませんが,本人にそっくりです パソコンにハンドル・ネームを登録するのに「アドルフ・ヒトラー」と入力すると,画面に「すでに使われています」と出てきたのには笑ってしまいました

この映画では,クラシック音楽がいくつか使われています 映画の冒頭ではロッシーニのオペラ「泥棒カササギ」序曲が,中盤では同じくロッシーニのオペラ「セヴィリアの理髪師」序曲が流れました この映画がコメディであることを音楽で表しているかのようです.また,ヒトラーが颯爽と登場するシーンでは,お決まりのワーグナー「ワルキューレの騎行」が勇ましく鳴り響きました この曲はベトナム戦争を題材にした「地獄の黙示録」で使われて話題を呼びました.このほか,ヨハン・シュトラウスの「トリッチ・トラッチ・ポルカ」,アントン・カラスのチター演奏による「第三の男」のテーマ音楽などが流れました

それにしても,ヒトラーがタブーのドイツで よくこの映画が公開されたものだ とあらためて驚きます

 

                

コメント
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