人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

上野耕平サクソフォン・リサイタルを聴く:浜離宮ランチタイムコンサート~ラプソディ・イン・ブルーにブラボー!

2016年12月15日 08時01分05秒 | 日記

15日(木).わが家に来てから今日で807日目を迎え,沖縄県名護市沖で米軍のオスプレイが不時着し,事故機が大破し乗員5人がけがをしたというニュースを見て疑問を呈するモコタロです

 

          

           「不時着」と言うけど どう見たって「墜落」にしか見えないよね

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「鶏もも肉の照り焼き」「生野菜サラダ」「カブの葉のお浸し」を作りました 「鶏もも~」の味付けは醤油と砂糖だけで,レシピより長い時間じっくりと焼きました

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,浜離宮朝日ホールでランチタイムコンサート「上野耕平 サクソフォン・リサイタル」を聴きました プログラムは①J.S.バッハ「G線上のアリア」,②P.モーリス「プロヴァンスの風景」,③R.クレリス「セレナード・ヴァリエ」,④ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」,⑤N.リムスキーコルサコフ「熊蜂の飛行」,⑥ビゼー「カルメン・ファンタジー for サクソフォン」です 出演はサクソフォン=上野耕平,ピアノ伴奏=山中惇史です

 

          

 

拍手の中,ピアノの山中惇史とともに,上野耕平が大小異なる3つのサクソフォンを一つは首から吊るし,2つを両手に抱えて登場します 小さいのはソプラノ・サックス,中ぐらいのはアルト・サックス,大きめのはテナー・サックスです

1曲目はJ.S.バッハの「G線上のアリア」です この曲はバッハの「管弦楽組曲第3番」の第2曲「エア(アリア)」を,後のヴァイオリニスト,ヴィルヘルミがヴァイオリンの最低音弦G線1本で演奏できるように編曲したことから「G線上のアリア」と呼ばれています 上野はソプラノ・サックスで演奏しましたが,サックスの演奏で聴くのは初めてです ヴァイオリンあるいはトランペットで聴くのと違うサックス特有の優しい音色で,格別な感慨がありました

2曲目は20世紀フランスの女性作曲家ポール・モーリスの「プロヴァンスの風景」です 第1楽章「若い娘たちのファランドール」,第2楽章「いとしい人への歌」,第3楽章「ジプシーの歌」,第4楽章「アリスカンの魂は嘆きて」,第5楽章「カプリダン」から成りますが,急ー緩ー急ー緩ー急のテンポ設定になっています 上野は今度はアルト・サックスを選びました.第1楽章を聴いた時「まるでドビュッシーの音楽のようだ」と感じましたが,彼女がパリ音楽院で師事した先生はドビュッシーの親しい友人で,ドビュッシー作品のオーケストラ編曲にも功績のあった人だったとのことです.なるほど,と思いました

3曲目はロベール・クレリス「セレナード・ヴァリエ」です この人もフランスの作曲家です.演奏前のトークで上野が「時間帯からして昼寝をしたくなるような曲ですが,あとの『ラプソディ・イン・ブルー』で起こしてあげますから」と言っていた通りの,ゆったりした伸びやかな曲をテナー・サックスで歌い上げました

前半最後の曲はジョージ・ガーシュイン(長生淳編曲)「ラプソディ・イン・ブルー」です この曲は作曲者が25歳の時にわずか3週間で書き上げた独奏ピアノとオーケストラのための作品です 上野は再びアルト・サックスを取り上げ,有名な冒頭の”駆け上がる”ような旋律を鮮やかに演奏します その後,ソプラノ・サックスに持ち代え,アルト ⇒ ソプラノ ⇒ アルト ⇒ テナー ときて 最後はアルト・サックスで締めました クラシック,ジャズを問わず,これほど鮮やかな演奏が出来るアーティストはそれほどいないのではないかと思います

 

          

 

休憩後の最初はリムスキーコルサコフ(網守将平編曲)「熊蜂の飛行」です これまで,この曲はヴァイオリン他の「超絶技巧曲」としか認識がなかったのですが,プログラムの解説に「1900年11月2日にモスクワで初演されたオペラ『サルタン皇帝の物語』の第3幕で,主人公のグヴィドン王子が魔法の力で巨大な熊蜂に変身し,邪悪な伯母たちを襲う場面の音楽である」と書かれていて,「ああ そういう曲だったのか」と初めて知りました.上野はこれもアルト・サックスで唖然とする超絶技巧で吹きました

最後の曲はジョルジュ・ビゼーの歌劇「カルメン」を,この日ピアノ伴奏を担当している山中惇史が上野のために編曲し「カルメン・ファンタジー  for  サクソフォン」として作った幻想曲です この編曲で素晴らしいと思ったのは,最初にあの勇ましい前奏曲を持ってこないで,曲の中盤に据えたことです 「闘牛士の歌」「ハバネラ」「セギディーリャ」など有名な旋律が散りばめられていますが,上野はこれもアルト・サックスで鮮やかに演奏しました

上野はアンコールにパサンの「ロマンス」を,まさにロマンティックに演奏し大きな拍手を受け,コンサートを締めくくりました 上野耕平,なかなかやります

 

          

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