早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

家が恋しくなった浦島太郎

2015年03月17日 05時01分44秒 | 読書







どのくらいたったのでしょうか。

ふっと、浦島太郎は、自分の家が恋しくなりました。

乙姫さまに

「家のものに何も言わずにでてきてしまったので、

心配しているかもしれません。いちど帰りたいです」

と言いました。


乙姫さまは、おみやげに玉手箱を、

浦島太郎にあげて、

「もうお帰りになるとはざんねんですが、

この玉手箱をもっていってください。

けれど、これはけっして開けてはいけませんよ」

と言いました。


「わかりました。絶対に開けたりしません

いろいろありがとうございました」


浦島太郎は、乙姫さまにかたくやくそくをして

カメの背にまたのって、家路につきました。


  「にほんよいくに」
          葉室 頼昭 著
     








浦島太郎のお話しもそろそろ終盤

自分の家が恋しくなった浦島太郎

帰ってもきっと貧しい暮らしに逆戻り

でも彼も人の子、家族の心配を気遣い

戻らねば...!という責任感


そしてまたこの竜宮城に来たい、

できるなら現実の世界と

夢のような竜宮城の暮らしの行ったり来たり

こんな素晴らしいことができたら幸せ

海の底にある竜宮城とはある意味、異次元の世界

いってみれば天国かもしれない


さて乙姫様はなぜ

玉手箱のお土産を浦島太郎にあげたのだろう

そして絶対に開けてはいけないと言った玉手箱


それほど開けてはいけないのから

最初から開けられない箱であるとか

そんな玉手箱じゃなく

ご馳走のいっぱい入った重箱にすればいいのに


浦島太郎も開けてはいけないような

玉手箱をもらわなければいいのに


素直で純朴な浦島太郎

まさに浦島太郎こそ、日本人そのもの

そんな思いがしている


     早起き鳥






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