どのくらいたったのでしょうか。
ふっと、浦島太郎は、自分の家が恋しくなりました。
乙姫さまに
「家のものに何も言わずにでてきてしまったので、
心配しているかもしれません。いちど帰りたいです」
と言いました。
乙姫さまは、おみやげに玉手箱を、
浦島太郎にあげて、
「もうお帰りになるとはざんねんですが、
この玉手箱をもっていってください。
けれど、これはけっして開けてはいけませんよ」
と言いました。
「わかりました。絶対に開けたりしません
いろいろありがとうございました」
浦島太郎は、乙姫さまにかたくやくそくをして
カメの背にまたのって、家路につきました。
「にほんよいくに」
葉室 頼昭 著
浦島太郎のお話しもそろそろ終盤
自分の家が恋しくなった浦島太郎
帰ってもきっと貧しい暮らしに逆戻り
でも彼も人の子、家族の心配を気遣い
戻らねば...!という責任感
そしてまたこの竜宮城に来たい、
できるなら現実の世界と
夢のような竜宮城の暮らしの行ったり来たり
こんな素晴らしいことができたら幸せ
海の底にある竜宮城とはある意味、異次元の世界
いってみれば天国かもしれない
さて乙姫様はなぜ
玉手箱のお土産を浦島太郎にあげたのだろう
そして絶対に開けてはいけないと言った玉手箱
それほど開けてはいけないのから
最初から開けられない箱であるとか
そんな玉手箱じゃなく
ご馳走のいっぱい入った重箱にすればいいのに
浦島太郎も開けてはいけないような
玉手箱をもらわなければいいのに
素直で純朴な浦島太郎
まさに浦島太郎こそ、日本人そのもの
そんな思いがしている
早起き鳥
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